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情報実習
情報実験第8回
北海道大学 大学院理学院 宇宙理学専攻
博士課程二年 岩堀智子
37
1
本日の内容
とは
 BIOS はどこにある?
 BIOS の仕事
 BIOS の設定方法
 BIOS
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2
BIOS (バイオス)とは
 Basic
Input/Output System
「データの入出力を制御・管理する基本的な
ソフトウェア」
 BIOSの具体的な仕事については後述
/37
3
BIOS (バイオス)とは

下の写真はパソコンの電源投入時に現れる画面の例
 この画面を表示しているのがBIOS
 BIOSはこの後数秒間一生懸命働いている
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4
本日の内容
とは
 BIOS はどこにある?
 BIOS の仕事
 BIOS の設定方法
 BIOS
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5
BIOS はどこにある?
• ROM(Read Only
Memory) に記録され
ている
• 書き変え可能な
ROM でアップデート
に対応
BIOS
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6
本日の内容
とは
 BIOS はどこにある?
 BIOS の仕事
 BIOS の設定方法
 BIOS
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7
BIOS の仕事
の起動プログラムの呼び出し
 基本入出力機能の提供
 プラグアンドプレイ/電源管理
 起動時のハードウェア情報の取得・
リソースの割り当て
 OS
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8
OS の起動プログラムの呼び出し
1.
電源投入
ROM
(1)
CPU
(2)
BIOS
(3)
(4)
(5)
(6)
この部分の
詳細は次回
メインメモリ
(5)
ハードディスク
パーティション1
ブート
ローダ
ここまでが
BIOSの仕事
2.
3.
4.
5.
パーティション2
カーネル
ローダ
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6.
電源投入直後, CPUが
BIOSを読み込む
BIOSがCPUにハードウェ
アの初期設定を行うよう
命令
BIOSがCPUにハードディ
スクの先頭にあるブート
ローダを読みに行くよう
命令
CPUはブートローダから
ハードディスク中のOSの
位置を教わる
CPUはカーネルローダに
OSのカーネルをメインメ
モリに転送するよう命令
CPUがメインメモリ上の
OSにアクセスして起動
9
BIOS の仕事
の起動プログラムの呼び出し
 基本入出力機能の提供
 プラグアンドプレイ/電源管理
 起動時のハード情報の取得・リソー
スの割り当て
 OS
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基本入出力機能の提供 (1)

OS と周辺機器の間を仲介
 ハードウェア(周辺機器)を制御
OS
 OSに基本入出力機能を提供

現在BIOSは「基本入出力プログラ
ム」としてほとんど使われていない
 BIOSは当初シングルタスクOS(1度に1
BIOS
つの処理しか行えないOS)用に開発
 現在ほとんどのOSはマルチタスクOSで
あり, BIOSの入出力機能を使うのは不便
ハードウェア
 普段BIOSの入出力機能を使うのは, せい
ぜいBIOSの設定(後述)のときくらい
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11
基本入出力機能の提供 (2)

マルチタスクOSではBIOSの代わりに周辺機器の制御に関
して デバイスドライバ (Device Driver) を利用
マルチタスクOS
デバイス
ドライバ
デバイス
ドライバ
デバイス
ドライバ
/37
デバイス
ドライバ
12
BIOS の仕事
の起動プログラムの呼び出し
 基本入出力機能の提供
 プラグアンドプレイ/電源管理
 起動時のハードウェア情報の取得・
リソースの割り当て
 OS
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プラグアンドプレイ(Plug and Play)
差し込む (Plug) だけで自動認識され,
動作 (Play)するように,最適なハード
ウェア環境を提供

NIC の PCI 接続
ビデオカードのPCI 接続
USB 接続
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14
電源管理

電源管理規格
 ACPI
(Advanced Configuration and Power Interface)
 APM
(Advanced Power Management)
ソフトウェアレベルで供給電力を制御する機能
 OSをシャットダウンするだけでPC本体の電源が停止
(実は当たり前じゃない)
 スタンバイ機能
ハードウェア,
BIOS, OS の三者の連携が必要
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BIOS の仕事
の起動プログラムの呼び出し
 基本入出力機能の提供
 プラグアンドプレイ/電源管理
 起動時のハードウェア情報の取得・
リソースの割り当て
 OS
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計算機の電源を入れると・・・
 BIOS
が POST (Power on Self Test) を実行
1. CPU, メモリ, HDD, キーボード, マウスなどの動
作テスト
2. ハードウェアリソースの割り当て
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17
ハードウェアの動作テスト
CPU が接続されているか?
 メモリが接続されているか?
 キーボードやマウスが接続されているか?
 拡張スロットには何が接続されているか?
・・・などなど

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18
システム起動時の画面
CPU、メモリ、HDD、CD-ROMドライブのチェック
CPU : Intel(R) Pentium(R) 4 CPU 2.80GHz
Speed : 2.80 GHz
Press DEL to run Setup
Press F8 for BBS POPUP
DDR Frequency 400 Mhz, Single-Channel or Virtual Single Channel
Checking NVRAM..
256MB OK
Auto-Detecting Pri Master..IDE Hard Disk
Auto-Detecting Sec Master..ATAPI CD-ROM
Pri Master: ST380011A 8.01
Ultra DMA Mode-5, S.M.A.R.T. Capable and Sta…
Sec Master: HL-DT-ST DVDRAM GSA-4120B A102
Ulter DMA Mode-2
Auto-detecting USB Mass Storage Devices ..
00 USB mass storage devices found and configured.
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19
BIOS の動作チェック終了時の画面
起動時のメッセージに注目(一瞬ですが…)
/37
20
ハードウェアリソースの割り当て

ハードウェアリソースとは
 I/O ポートアドレス
 DMA チャンネル
 IRQ 番号

BIOS は各ハードウェアにハードウェア
リソースを割り当てる
/37
21
I/O ポートアドレス
I/O ポートとは CPU が周辺機器とデータをやり取り
するためのメモリ上の窓口 (ポート) のこと
 個々のI/Oポートに付された16進数の値がI/O ポート
アドレス
 CPU が直接データをやり取り出来るのはメモリだけ

CPU
周辺機器
I/O ポート
メモリ
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22
DMA チャンネル


DMA チャンネルとは, DMA 伝送する際の専用の通信窓口
DMA 伝送 (Direct Memory Access)
 データを伝送の際に CPU を通さずにメモリ上で処理すること
で, CPU の負担を小さくする伝送方法
 最近は CPU の性能が劇的に向上したため, CPU で直接データ
転送する方が高速に処理できる場合も少なくない
CPU
データ転送を
依頼してデー
タバスの制
御を渡す
DMA
コントローラ
チャンネル
データ転送終了
後にデータバス
の制御を返す
データ領域
CD-RW
HDD
I/Oポート
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IRQ 番号(1)
IRQ (Interrupt ReQuest) = 割り込み要求
 割り込み制御

 突然の要求 (IRQ) に対して, CPU に現在行っている処
理に割り込ませて先に処理をすること
 CPUが1つの機器の処理に独占されず, 効率的な利用が
可能に
例
○ 文書の印刷中 (CPU が現在行っている処理) に, 文書を修
正するためキーボードで文字を入力 (突然の要求) する.
○ 割り込み制御が無い場合, 印刷が終わるまで文書の修正
をはじめ, 他の作業は出来ない.
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24
IRQ 番号(2)

IRQ コントローラ(PIC)
 IRQ を制御するための装置
 CPU には割り込みを通知する信号線がついており,
IRQコントローラはこの信号線と接続されている
 1 つの IRQ コントローラに 0~7 番までの信号線が
ある
 現在は IRQ コントローラ 2 個を搭載するのが普通.
(0~15番までの合計16 個の IRQ 番号を割り振るこ
とが出来る)
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25
IRQ 番号(3)
カスケード接続
IRQコントローラ
CPU
0
システムタイマー
8
リアルタイムクロック
1
キーボード
9
(ACPI)
2
(PICカスケード)
10
3
COM2(シリアルポート)
11
4
COM1(シリアルポート)
12
PS/2マウス
13
数値演算プロセッサ
5
メ
モ
リ
IRQコントローラ
6
フロッピーディスク
14
IDE(Primary)
7
LPT1(パラレルポート)
15
IDE(Secondary)
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26
BIOS の動作チェック終了時の画面
PCIデバイス一覧/ IRQ番号の割り当て
:
+==================================================================================+
| PCI Devices:
|
| PCI Onboard PCI Bridge
PCI Onboard USB Controller,IRQ5
|
| PCI Onboard USB Controller,IRQ5
PCI Onboard USB Controller,IRQ11
|
| PCI Onboard USB Controller,IRQ5
PCI Onboard USB Controller,IRQ5
|
| PCI Onboard PCI Bridge
PCI Onboard Multimedia device,IRQ5
|
| PCI Onboard IDE
PCI Bridge Ethernet,IRQ5
|
| PCI Slot-3 Ethernet,IRQ5
PCI Slot-5 VGA,IRQ11
|
+==================================================================================+
IRQ番号の割り当て
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本日の内容
とは
 BIOS はどこにある?
 BIOS の仕事
 BIOS の設定方法
 BIOS
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28
BIOS の設定方法:設定画面呼出
PCの起動時に呼び出し可能
旧情報実験機ではこの画面ですかさずDelキーを押す
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29
BIOS の設定方法:設定画面呼出
新情報実験機ではこのような画面が表示されるので
BIOS Setup ボタンをクリック。
/37
30
BIOS の設定方法:設定画面
BIOS設定画面のメニュー
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起動ドライブの設定
FDD, HDD, CD-ROM ?
本日の実習で実際に設定を行います
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32
BIOS による設定の保存先

CMOS RAM
または
CMOS メモリ
 CMOS (シーモス)
○ Complementary Metal Oxide Semiconductor
○ 相補形金属酸化膜半導体
 揮発性メモリ(電源を切ると記憶内容が失われる)
 動作速度は遅いが, 消費電力が極めて低い
BIOS Setup ≒ CMOS Setup
 電力はマザーボード付属の電池から供給
 CMOS クリアを行うとBIOS の設定を初期化できる

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BIOS による設定の保存先

電池が消耗すると BIOS の設定が消えやすく,
内蔵時計が狂う
 主電源を切ってしまうと時間も設定もクリアされ
たり…

最近はマザーボードの使用期間よりも電池の
寿命が長かったりする
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まとめ

BIOS [バイオス] とは,データの入出力を制御・
管理する基本的なソフトウェア
 BIOS なしでは PC もただの板と箱

BIOS はマザーボード上の専用の ROM に記録
 アップデートが可能

BIOS なしに OS は機能しない





ハードウェアの基本的入出力機能を提供
ハードウェアの動作をチェック
ハードウェアリソースの割り当て
OS の起動
BIOS の設定は変更可能
 CMOS に記録され, 電池のお陰で保持される
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参考資料


書籍
 日経BPソフトプレス編. 2001: 体系的に学び直すパソコン
の仕組み. BPソフトプレス, ISBN4-89100-383-9
Web サイト
 過去の情報実験
○ http://www.ep.sci.hokudai.ac.jp/~inex/
 IT 用語辞典 e-words
○ http://e-words.jp/
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