水 - 名古屋大学理学研究科 F研

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H16年度 HIMAC共同利用成果発表会@千葉 2005.4.5
宇宙・医療分野へのエマルションチェン
バー技術の応用のための研究
歳藤利行(名古屋大学)
NIRS HIMAC P152実験
名古屋大学、NIRS、GEANT4日本グループ(KEK,SLAC)、JAXA、東邦大学など
名大理,放医研A,高エ研B,宇宙研C,東大理D,神戸大発達E,東邦大理F,愛知教育大教育G,鳴門教育大H,群馬大医I,
SLACJ,立命館大理工K 歳藤利行,丹羽公雄,中野敏行,中村琢,伴尊行,高橋覚,兼松伸幸A,遊佐顕I,小森雅孝A,
村上晃一B,佐々木節B,尼子勝哉B,吉田肇H,田中覚K,小井辰巳A,浅井慎J,尾崎正伸C,国分紀秀D,青木茂樹E,
渋谷寛F,児玉康一G
P152実験の目的
入射核破砕反応
ビーム 標的(人体ではH,C,N,O,Ca,Pなど)
炭素ビーム
180MeV/u
エマルション
すべての荷電2次粒子を検出・測定
個々の事象ごとに反応を再構成
150μm
原子核の多重度、角度、運動量などを測定。データベース化
GEANT4の重粒子線治療応用、
人工衛星によるX線・γ線観測における宇宙線バックグラウンド
評価を確立させるのに必要な調整用・検証用データとして利用。
Exclusiveな解析が可能
エマルション技術の開発・改良
飛跡の高速自動読み取り
44μm
16層の断層映像
3次元画像解析
~120μm
中野敏行:三次元素粒子飛跡の並列画像処理
日本物理学会誌2001年6月号
S.Aoki, et al. NIM B 51(1990)466
重イオントラックに対して
位置精度~1μm
角度精度~5mrad
検出効率~100%(tanθ≦0.4)
3視野/秒
炭素-水反応収集用
水ターゲットチェン
バー
人体の主要構成物質
430MeV/u β=0.72
12Cビーム
12000本/2cm×2cm
水中飛程~30cm
ビームが静止するまでの
エネルギー領域をカバー
2004年1月マシンタイム
30cm
87層
87層
水
3mm
遮光防水フィルム
厚さ~128μm
エマルションフィルム
44μm両面塗り205μmTACベース
オンライン:各プレート上でのトラックの読み出し
エマルションフィルム
水3mm
オフライン処理:直線トラックを再構成
オフライン処理:バーテックスの再構成
~6μm
インパクトパラメータ(μm)
~6000反応
多重度(2次粒子の本数)
2cm
22cm
入射核破砕反応断面積の導出
定義:
破砕反応=2本以上の2次粒子をともなった反応
x
ビームと2次粒子を同時測定して
反応を再構成・検出
Nint
P(反応確率)=
Nbeam(1)
P<<1ならば
M(=18:分子量)P
σ=
NAρ(密度)x(厚さ)
Nbeam(1) Nint
Nbeam(2)
深さ⇔エネルギーの関係
GEANT4によるモンテカルロ計算
過去に測定された
Charge changing cross sectionとの比較
= σ(total)-σ(elastic)-σ(neutron removal)
A.N.Golovchenko
I.Schall
L.Sihver
モデル計算
Our results
/ 5layers
統計誤差のみ考慮
アクセプタンス・検出効率などの
補正なし
パルスハイトによる電荷の分離
検出された飛跡
Z=1
Z=2
Z≧3
44μm
ピクセル
0.3μm× 0.3μm
パルスハイト
2次粒子
Ekine=430~100MeV/u
Z=6
入射粒子
・・・・・・ 16層
パルスハイト:フィルム1枚あたりの平均ピクセル数
Z=1の粒子に対しては∝dE/dx(β)
電荷の分離(3≦Z ≦ 6)
リフレッシュ処理による減感
35 grains/100μm
~8 grains/100μm
30℃,R.H.98%,3日間
ビーム照射後のフィルムを高温・高湿下に
さらして、潜像核を消去する。
Z=1
Z=2
Z=6
δ線~5本/44μm
感度を下げる手段として利用
45℃ 38℃ 30℃ でテスト
2004年4,5月マシンタイム
290MeV/u 12Cからつくられた
Z=2から6までの2次ビームを照射
速度はほぼ等しいβ~0.65
3He
平均化
Be
7Li
Li
9Be
B
11B
12C
45℃ 38℃ 30℃ Reference
パルスハイト
リフレッシュ処理なし
Z=6までの電荷識別に有効
検出器のアップグレード
2004年12月1日マシンタイム
水(H2O)とアクリル(C5H8O2)の複合ターゲット
低感度エマルションの導入(リフレッシュ)⇒電荷の区別可能
アクリル(厚さ1mm)
水
水
400MeV/u
12C
65層
水
低感度:~1/5
38℃リフレッシュ
2mm
低感度:~1/7
40℃リフレッシュ
Normal エマルション
65層のうち上流側24層分
1層目
多重度2以上の反応の2次粒子
40℃リフレッシュ
24層目
C
B
Be
Li
10.7cm
He
パルスハイト
38℃リフレッシュ
Z=6まで電荷を識別
まとめ
P152実験
2004年1月マシンタイム 430MeV/u 12C
炭素-水 入射核破砕反応
Ek=430~100MeV/uにおいて断面積を測定
多重度、電荷、放出角、速度分布なども測定
検出効率などの評価
オフライン処理の改良
2004年4,5月マシンタイム 290MeV/u 12C →2次ビーム
電荷同定のR&D Z=6まで電荷を識別
2004年12月マシンタイム 400MeV/u 12C :電荷情報を付加
炭素-水、炭素-アクリル反応 飛跡読み取り進行中
データベース化
GEANT4 に組み込まれたQMDに基づく核破砕反応ルーチン
(JQMD)の検証、調整
さまざまなビーム、ターゲット(Ca,Pなど)を用いたデータ集収
エマルションフィルム 12.5cm
10cm
厚さ
293μm
OPERA実験用に大量生産中
水槽
87層
40cm
21cm
バーテックスの再構成
上流側から77層(27cm)分を解析
エマルションフィルム
44μm両面塗り205μmTACベース
3mm
Ekine=430~100MeV/u
水
インパクトパラメータ(μm)
2cm
22cm
多重度(2次粒子の本数)
430MeV/u 12C
~12000本
~4000事象
2cm
22cm
上流側から66層(22cm)分のデータ
Ekine=430~200MeV/u
430MeV/u 12C
青:Z=1,緑:Z=2,赤:Z≧3
3840事象
~12000本
2cm
22cm
2次粒子の電荷別角度分布
Ekine=430~100MeV/u
Z=1
Z=2
2cm
22cm
Z≧3
0.1
0.3
0.5
入射粒子との角度差(tanθ)
2次粒子に含まれる水素原子核(Z=1)の速度分布
炭素ビームのエネルギー
領域ごとに区別
β
Ekine:430~395MeV/u
Ekine:395~360MeV/u
パルスハイト⇔dE/dx⇔速度
Ekine:360~325MeV/u
Ekine:325~285MeV/u
Ekine:285~245MeV/u
Ekine:245~195MeV/u
角度依存性
θ依存性:放物線で近似
Ph(θ,φ,dE/dx)
=A(dE/dxの3次式)+B(φ,dE/dx)×tan2θ
φ依存性:三角関数で近似
B(φ)=-cos(2φ)×(B(90o)-B(0o))/2
+ (B(90o)+B(0o))/2
B(φ)
0
B(90o)
B(0o)
φ
φ=0°
φ=90°
実はB(φ)=B(φ,dE/dx)
:KEKテストビームの測定結果に合うように滑らかに補間
速度・角度相関
Track Fiducial Cut
各trackのend pointに対して要求
Energy Scaling
エネルギー
• 始点:加速器によるビームエネルギー(430MeV/u)
• 終点:反応を起こさないビームが到達する深さを
3mm間隔のサンプリングで測定
物質量の補正
• 途中:GEANT4によるモンテカルロ計算で内挿
反応点の深さ⇔炭素ビームのエネルギー
エネルギー絶対値の誤差<2%
12Cビーム
430MeV/u
深さ
終点:測定点
水中反応の選び出し
• ECC : 549 micron
• margin : +- 150 micron
Refresh : erasing cosmic-ray background
Before refresh
35 grains/100μm
After refresh
Condition : For 3 days Temperature 30℃, Humidity 98%
~8 grains/100μm
リフレッシュ処理による電荷の分離
Z=1
Z=2
Z=6
180MeV/u
12Cビーム
リファレンス
ピクセル数
δ線~5本/44μm
ビーム照射後のフィルムを高温・高湿下に
さらして、主にデルタ線(電子)が生成した
潜像核を消去する。
現像後の飛跡が細くなる
リファレンス リフレッシュ処理
38℃ R.H.98% 3日
Z=6
Z=2
Z=1
リフレッシュ処理後 ピクセル数
290MeV/u 12Cからの2次ビームを照射
2004年4,5月マシンタイム
R.H.98% 3日間でリフレッシュ処理
2≦Z ≦ 6
30℃ 45℃
38℃
4プレートずつ
reference
速度はほぼ等しい
β~0.65
3He
Z=1ならば
dE/dx=1.7×MIP
11B
7Li
9Be
12C
エマルションフィルム32枚
リフレッシュ
2004年12月 40℃リフレッシュ試験
(2次ビーム:2004年5月照射フィルム)
He
Li
Be
B
C
40℃ 30℃
no refresh
45℃ 38℃
40℃と38℃(いずれもR.H.98%,3日間)の2種類に決定
2005年1月 水ターゲットチェンバーのフィルムをリフレッシュ処理
リファレンス用2次ビーム照射フィルムも同時に処理
すべて現像を完了した
45℃ 38℃ 30℃ 足して平均
3He
7Li
Be
9Be
Li
B
11B
12C
パルスハイト
Z=6までの電荷識別に有効
400MeV/u
鉛ECC
12C
OPERA-film(29)+Pb(1mm)
+OPERA-film(28)+Pb(1mm)+ …
+Pb(1mm)+OPERA-film(1)
アクリル窓(厚さ1mm)
100
99
98
37
36
・・・
28.75cm
4.65cm
スペーサー(厚さ2mm)
OPERA-film4枚とアクリル板(厚さ1mm)をパックしたもの
リフレッシュなしフィルムのスキャン
水ターゲットチェンバー、スポット1、3
2.5cm×2.5cm
15000×2スポット=30000本
プレート100から77まで(24層)上流側スキャン完了(1月30日)
上流
Normal エマルション
パルスハイト
低感度38℃リフレッシュ
低感度40℃リフレッシュ
β= 0.5
12C
54μm
11B
72μm
β= 0.5
9Be
54μm
72μm
11B
Grain Count for Heavy Ions, β=0.65
12C
Angle 1
Grain Density = (93±9) / 72μm
= (1.3±0.1) / 1μm
Grains / 72μm
9Be
11B
Grain Density ∝ Z2
Angle 2
Grains / 72μm