J-PARC出張報告 - クォーク物理学研究室

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J-PARC出張報告
By 植木
今回の目的
J-PARC RCSのビームcommissioningに参加し、現
場体験を通じてcommissioningの手法を学びながら
加速器物理学に対する理解を深める
日程
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11日
出撃
12日
課題の消化
13~18日 RCSのcommissioning
19日
まとめ
20日
帰還
課題の消化
Twiss parameter (α,β,γ)
四極磁石を置いたときに各軌道点ごとに決まる値
β: 四極磁場の強さによって変わりtuneと以下の関係にある
2πν =
ds
β(s)
α: βの軌道微分によって得られる
γ: βとαの関数
γ(s) =
1 + α2(s)
β(s)
リング一周にわたってβ(s)がわかると
twiss parameter は完全に求まる
α(s)
1
= β′(s)
2
エミッタンス
X’
位相空間でのビームの広がりを表す。
エミッタンスはビームの初期条件(入射条件)によっ
て決まる
また位相空間での楕円の形はtwiss parameter に
よって決まる
ϵγ
ϵβ
X 2 + X ′ 2 = const
πε =
dxdx ′ = πA2 k
X
縦方向の振動
加速電圧は交流なので安定なところと不安定なところがある
安定な点にはポテンシャルのBacketがありその底での中心エ
ネルギー、位置に対して振動が生じる
常にビームをBacketに収まるようにしなければならない
加速電圧 V
ずれ位置
中心位置
ポテンシャルΨ
Ψ
Ψmax
s
不安定
安定
ΔVとΔSが異符号のとき安定
S
Backet
RCS Commissioning Program
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•
Beam の周回とパラメータ測定
Tune survey
Aperture survey
Painting Injection
etc
加速モード
ビーム蓄積モード
それぞれについて
• ビーム強度UP 祝300KW達成
• 物質・生命科学実験施設へビーム供給
COD measurement and correction
補正前
補正後
COD
周回軌道のある点にMagnet error があ
る時のずれ
Steering magnet で補正
Xco(s) = ∆θ(s 0 )
入射から出射までのプロット
β(s)β(s 0 )
2 sin πυ
cos πυ − ψ(s) − ψ(s 0
Tune 測定
• 整数部分
ある点で故意にCODを発生
させてCOD軌道の山の数で
測定
•小数部分
ベータトロン振動による周
回ごとの位置変化から測定
(例)6.25のときの位置変化
X’(mm)
Xco(s) = ∆θ(s 0 )
β(s) β(s 0 )
2 sin πυ
cos πυ − ψ(s) − ψ(s 0 )
Tune とCODがわかるとこの式から
各点のβも測定可能
X(mm)
Tune survey
• Tuneを変化させて beam
lossの小さいポイントを探す
• 共鳴線の位置を確認しなが
らtuneによってビームロス
がどのくらい変わるか測定
入射ごとにリング全体の磁
場を変えて、一点一点爆撃
して測定
ベータトロン振動の共鳴の関係式
m
x
 n
y
 k
Aperture surveyとpainting
Aperture survey
•
入射時のエミッタンスを大きくしてビーム
が安定である最大のエミッタンスを測定
Paintingのためのカンバスの広さを確認
Painting injection
•Space chargeの効果を軽減
するためにビームを実空間
内に均等に入射
Y(mm)
X’(mm)
X(mm)
X(mm)
詳しくは原田さんが
紹介してくれます
まとめ
学んだこと
– COD,Tune,βなどのパラメータの測定方法
– 縦方向の振動
– paintingなどのビームの入射
ノートの記録係としてcommissioningに多大なる
貢献
加速器研究の現場を肌で感じるという貴重な経
験ができた