屋外絶縁用高分子材料の 撥水性の画像解析に関する研究

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屋外絶縁用高分子材料の
撥水性の画像解析に関する研究
平成13年2月13日(火)
電気工学科 所研究室
08E15 澤田曜志
はじめに
シリコーンゴムは優れた電気的特性、高い
表面撥水性を有し、広く普及しつつある。そ
の初期表面劣化過程の一指標である材料
表面の撥水画像解析による、撥水レベル(H
C)の自働診断を目的として、試料および噴
霧液の温度,噴霧量,解析手法が、撥水性
の診断指標に与える影響について研究を進
めた。
水滴の面積 S [pixels]
100
75
50
0
25
50
75
試料温度 T [℃]
図1 平均水滴面積の試料温度依存性
100
水滴の面積 S [pixels]
30
25
20
0
10
20
30
噴霧水温度 T [℃]
40
50
図2 平均水滴面積の噴霧水温度依存性
水滴の真円度 fc [%]
80
70
60
50
10℃
30℃
40℃
40
30
20
 4 S  100
C
L2
( S :面積 , L : 周囲長 )
真円度 f
10
[ % ]
0
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
時間経過 t [s]
図3 水滴の真円度-時間経過特性(試料温度変化)
35
0℃
25℃
98℃
水滴分布 [%]
30
25
20
15
10
5
0
0
10
20
30 40 50 60 70 80
水滴の真円度 fc [%]
90 100
図4 噴霧3回目の水滴の真円度分布
30
1回
2回
3回
4回
5回
水滴分布 [%]
25
20
15
10
5
0
0
10
20
30 40 50 60 70 80
水滴の真円度 fc [%]
図5 試料温度0℃の水滴の真円度分布
90 100
水滴分布 [%]
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
0℃
25℃
98℃
0.5 0.6 0.7
0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4
水滴の直径 d [mm]
図6 噴霧3回目の水滴の直径分布
水滴の真円度 fc [%]
120
0℃
25℃
98℃
100
80
60
40
20
0
0.55
1.05
1.55
2.05
水滴の直径 d [mm]
2.55
図7 噴霧3回目の水滴の真円度-直径特性
水滴の面積 S [pixels]
100
80
60
40
高電圧印加(31Hz)
低電圧印加(31Hz)
20
0
0.0
0.2
0.4
0.6
時間経過 t [s]
0.8
1.0
図8 交流印加電界印加時の水滴の面積-経過時間特性
まとめ
表面張力、撥水性の温度依存性は大きく、固
体、液体各々の表面エネルギーの変化を考
慮に入れる必要性が判明した。
撥水性診断時における噴霧量を一定とするこ
とによる画像解析の信頼性の向上が示唆さ
れた。
本測定に用いた噴霧器による噴霧回数は3
回が真円の形成に最適で、噴霧量にも最適
量が存在することが示唆された。
今後の課題
交流電界の位相と水滴形状の動的変化
の同時観測 。
噴霧された霧の浮遊状態での大きさ観
測。
噴霧された霧の流速が撥水画像に与え
る影響の測定。