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高校数学における
作図ツール・インターネット
の利用について
- 第39回北数教数学教育実践研究会にて2001.12.01,
-「本音」の追加-
私はどういう人間か
 図形指導を中心とする数学教育の研究者
 作図ツール GC の開発者
– 数学的探究の支援
– 「図形を動かして」調べる
– 1989~, いろいろな教材研究,授業研究を行ってきた
 1995年以降,インターネットなどをよく使う
 学内・その他でネット関連のお仕事
 2000-2001 作図ツールコンソーシアム代表
– 文部科学省 学習資源デジタル化・ネットワーク化推進事業の
一部(委嘱事業)
– 教科書準拠のコンテンツ開発
– 50名の中学校教員を含め70人の集まり
なぜ今回の機会をいただけたか
 学習指導要領で中学校の図形の一部が高校
に移る
– 中学校での蓄積を高校にうまく伝達できるように
– 一つの道具としての「作図ツール」とその使い方
 教育の情報化をどう進めるか
– 2005年までにいろいろなことが変わる
 数学教育でのテクノロジー利用
この研究会はどういう特徴があるか
 高校の先生方の自主的な研究会
– 数少ない活発な研究会
 オフライン/オンラインの2本柱
– オフライン:地域の方々
– オンライン:全国の方々,高校以外の方々も
 非常に多くのリソースを作っている
– 高校数学,その周辺に関するレポート
– 特にテクノロジー利用についてのレポート
最近思うこと(1)
 この国は大丈夫なんだろうか
 やっぱりこの国は社会主義だったんだ!?
 気になる学生
– 高校までの数学のテストでいい点が取れた「過去の
栄光」に浸るだけで,「次に何をしたいか」をあまり考
えない学生
– 「僕(私)には数学は分からない」と,自信喪失,興味・
関心もない学生
– 「どうせ必要ないじゃない。数学なんて」
– 「必要だよ。大学に入るには」
最近思うこと(2)
 ネット革命で,もう今は21世紀
– 個人的には1995年からもう21世紀
– ある意味では「夢の時代」
– いいアイデアがあったら,みんなで育て,短時間で実
現することができる。
– 資本や立場がなくてもかなりのことができる
 新しい時代に合った仕組みを作ろう
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責任と権限の委譲 / 説明責任や情報公開
「いいもの」にはヒト・モノ・金を投資する
「だめなもの」は速やかに改革/消滅
適切な「評価」が不可欠
最近思うこと(3)
 大学は変わらなければならない
– 「偉過ぎる」教官が多い
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「自分の(ための?)研究」中心の人々
そんなに価値があるのか?
何のために「雇われている」のかを自覚すべき
しかし,評価の基準は論文の数→現状は妥当な行動
 中等教育(特に高校)が抱える問題は大きい
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(以前から) 高校進学 30%と95%では違う
(最近) 大学進学 50%以上の時代は我々が生徒の頃とは違う
(それ以上に) 社会の中で必要な人材が変化している
高卒にしろ, 大卒にしろ,どんな学力をつけるべきかが変わっ
ているはず。それを反映できるようになっているのだろうか。
– 高校生に適切なカリキュラム・教材・指導法を作るのは「誰」
数学は不要なのか?
 これまでの高校のカリキュラムが目指していたものは?
 社会の中で数学は「使われる」のか
– 方程式をそのまま解くようなことはない
– 「数学者にとっての数学」ではない
– 「やりたくても計算力・時間・労力等でできないこと」って実は数
多くあったのではないか
 社会の中では,やりたいことがあり,道具が支援するな
ら使うのが当たり前
– 企業の中でWord, Excel,メールが使えないようで使い物にな
るか
– たとえば,Excelを使っていいなら,できることは非常に増える
 必要なら,またいつでも本格的に学習できる。
– 「できるけど嫌い」よりは「できないけど好き」の方がまし?
– 「分かること」の面白さ
「仕組み」は大きく変わりつつあ
る
 学校/教員の責任と権限
– 学習指導要領で規定されない領域
– 情報化による情報共有のための仕掛け
– 情報公開
最悪のシナリオ
 「3割削減」による基礎学力の低下
 「総合的な学習」を含め,新規事業が何も効果を生ま
ない
 情報化のための投資が電機業界救済のための公共
事業
 コンテンツ開発も新規の公共事業化
 「官製」のコンテンツ伝達のための情報化と,誰も使わ
ない機器,機器の管理に消耗される「力のある教師」
 国力の低下あるいは財政破綻
 でも,誰も責任を取らない
 年金ももらえず,路頭に迷う私たち?
私にとってのテクノロジー
 数学的探究のための道具
– 我々の数学的世界をどう広げてくれるのか
– 今までやりたかったのにできなかったことをどう実現してくれる
のか
 授業のための道具
– 「分かりやすく」するための道具
– 疑問や面白さを明確に伝えるための道具
– 多くの生徒を主役にするための道具
 学習のための道具
– 「たまに使う」なら,こんな学習が可能
– 「いつでも使える」なら,こんな学習が可能
 ネットワーク
– ソフトや教材(コンテンツ)を提供する場所
– いろいろな人を結びつける場所
– いいアイデアを育て,実現するための場所
GCでどんな数学的探究が広が
るのか
 「変形できる」だけで…
 初等幾何も探究できるが,それだけではない
 図形を「関数」としてみること。
 関数的な現象を現象として探究できること。
 写像や変換
 平面は複素数
GCでどんな授業ができるのか
 「教室に1台+プロジェクタ」だけでもできること
 「二人1台」でできること
 それ以外の可能性
作図ツールコンソーシアムの成
果
 教科書準拠コンテンツの開発
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「すべての先生方」のために間口を広げる
教科書準拠で何ができるかのサンプルとして
普段の授業のために
課題学習・選択学習のために
2002年以降の中学校/高校の先生方のために
 GC/Javaの開発
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ここには,「今後の教育用ソフト」への夢がこめてある
インストールなしに使える教育用ソフト
今後のコンテンツ開発のための基礎の開発
事業は終わっても,「その次」を行える
 大学/教員/企業の連携
– mlでの日常的な議論(13ケ月で約1000通)
– 授業のビデオの交換(CDR)
この研究会(等)への期待
 自分たちに必要なことをボランタリーに実現
– オフラインとオンラインの両面が強み
– 「楽しみながらできること」の成果の公開
– それを見て,他の先生方も「その気」になってほしい
 「その他大勢」の方も動かすには
– あまり期待はしない方がいいが,そういう志は持った方がいい。
– 「何があれば,全体が変わりうるか」のプランを数多く持つことが重要
 企画の提案/実行力をさらに引き出すには
– 「こういうこと(予算など)」があれば,こういうことを実現可能が明確であ
り,それが客観的にも妥当なら,道はいろいろある
– 「自分たちだけ」でやる必要はない。必要に応じて,必要なヒト・モノ・
カネを集めればいい。