ミリ秒パルサーのX線観測

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ミリ秒パルサーのX線観測
(ASCAのパルサー関連成
果)
河合誠之 (RIKEN)
鳥居研一 (NASDA)
あすかのパルサー関連成果
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新パルサーの発見
電波パルサーのX線探査
ミリ秒パルサーのX線パルスを検出
SGR: バースト源同定、定常パルス検
出
• パルサー雲の観測
• GeVガンマ線源X線対応天体の探査
電波パルサーのX線探査
• 約25個を観測 (Spin-down flux 上位)
– 6個からパルス検出
– その他14個からX線を検出
• AO-6 で5個観測
– 2個を明確に検出
– 2個は微妙
– 1個はあすかでは見えていない
Spin-down flux
の順に並べた回転駆動
型パルサーの一覧:
ASCAでは上位24個まで
は観測した。
ASCAで観測したパル
サーを、P-Pdot図上で示
す。
Spin-down fluxの順にサ
ンプルを選んだので、PPdot図上ではランダムに
散らばる。
ASCAで観測したパルサー
のSpin-down Energy (Edot)
とX線光度の関係 (Saito,
1998, Ph.D. thesisに基づく)
EdotとX線光度(パルス成分)の関
EGRETで検出したパル
サーについて、Edotとガ
ンマ線光度の関係を示
す。
年齢が大きくEdotがCrab
より小さいほど、ガンマ
線への転換効率が高い。
パルサー雲の観測
• ジェット状の構造の発見 (PSR B1509-58)
(Tamura, et al. 1996)
• 電波SNRからシンクロトロン雲候補を検出
• 電波パルサー周辺に新たにシンクロトロン雲
を検出 (Kawai, et al. 1998)
– PSR B1853+01, PSR B1823-13 etc
– 一部は、ROSATで点源の集合に分解
• 残念ながら、暗い天体については、決定的な検証は『あ
すか』だけでは難しい。
パルサーのジェットで励起した
星雲RCW89
Tamura, et al. 1996
パルサーのジェットで
励起した星雲RCW89
Tamura, et al. 1996
ミリ秒パルサーの観測
• 高出力ミリ秒パルサーから硬X線パルス検出
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PSR B1821-24 (3ms; Saito, Y., et al. 1997),
PSR B1937+21(1.6ms; Takahashi, M. et al. 2000)
硬いスペクトル(index~1.5 power-law)、鋭いパルス
光円柱半径での磁場強度がかにパルサーと一致
• 低出力ミリ秒パルサーから定常放射を検出
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PSR J0437-4715 (5.8ms), PSR J2124-3358(4.9ms)
柔らかいスペクトル(0.3 keV 黒体輻射)
幅が広いパルス (ROSATのみ検出)
弱い光円柱での磁場
• ミリ秒パルサーはX線放射の性質が全く異なる二つの種族
に分かれる
• 鍵となるパラメーターは、光円柱での磁場強度
Soft Gamma-Ray Repeater
• バーストをはじめて撮像 (SGR1806-21)
– 正確な位置:SNRと同定 (Murakami, et al. 1994)
• 定常X線源を発見
– 定常成分からパルスを発見 (P=7.5 sec)
(RXTE+ASCA) (Kouveliotou, et al. 1998)
• SGR1900+14 からもパルス発見(P=5.2 sec)
(Hurley, et al. 1999)
• 既知のSGR:4つとも定常X線源、SNRに一致
• Lx>E-dot → “Magnetar!?”
– Timing noise, 強度変動あり
– パルス波形: 時間変化、エネルギー依存
• 降着駆動型パルサーに似た性質?