2008.8 MR 基礎講座 拡散 講義シラバス
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Transcript 2008.8 MR 基礎講座 拡散 講義シラバス
第30回MR基礎講座(京都))
August 2008 東京
拡散画像
荏原病院放射線科 総合脳卒中センター
井田正博
スピン エコー 系
SE, FSE
90deg
180deg
信号
RF pulse
TR, TEと画像コントラスト(画像強調)
TE 長い
短い
TR 長い
T2強調画像
プロトン密度強調画像
TR 短い
T1強調画像
MR
信号
MR信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
拡散
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
拡散
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
縦磁化の回復(T1緩和)
縦磁化Mz
縦磁化回復曲線
Mz(t) =
縦磁化Mz
M0(1-e-t/T1)
M0
時間
縦磁化成分は時定数T1で経
時的に回復する。
時間tにおける縦磁化成分は
Mz(t) = M0(1-e-t/T1)
縦磁化はM0に回復す
る。
拡散
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
縦磁化回復曲線
Mz(t) =
縦磁化Mz
M0(1-e-t/T1)
拡散
横磁化成分の減衰(T2減衰)
縦磁化の回復(T1緩和)
縦磁化Mz
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
横磁化Mxy
T2減衰曲線
M0
Mxy(t) = M0 e-t/T2
時間
時間
縦磁化成分は時定数T1で経
時的に回復する。
時間tにおける縦磁化成分は
Mz(t) = M0(1-e-t/T1)
縦磁化はM0に回復す
る。
縦磁化成分も同時に、時定
数T2で経時的に減衰する。
時間tにおける横磁化
成分はMxy(t) = M0 e-t/T2
横磁化Mxy
横磁化成分Mxyは0にな
る。
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
拡散
e -TE/T2 ≒ 1
TE 長い
短い
TR 長い
T2強調画像
プロトン密度強調画像
TR 短い
T1強調画像
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
(1 - e -TR/T1) ≒ 1
TE 長い
短い
TR 長い
T2強調画像
プロトン密度強調画像
TR 短い
T1強調画像
拡散
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
(1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ≒ 1
TE 長い
短い
TR 長い
T2強調画像
プロトン密度強調画像
TR 短い
T1強調画像
拡散
b: b値
D: 拡散係数
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
90deg
180deg
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
Echo
RF pulse
MPG
MPG
G diffusion
双極傾斜磁場 bipolar gradient
拡散
今日から拡散画像の勉強をする方へ
拡散画像 :Spin-echo型Echo-planar(EPI)法
T2強調画像
拡散強調画像DWI
• b=0
• b=1000
• 信号輝度S(0) • 信号輝度S(h)
拡散係数画像
• D
• “みかけ”ADC
今日から拡散画像の勉強をする方へ
DWI
拡散画像
1. 拡散強調画像DWI
2. みかけの拡散係数ADC
拡散が抑制された(低下した)病変
– 拡散強調画像(DWI)で高信号
– みかけの拡散係数(ADC)は低下
• ADC画像では低信号
脳梗塞超急性期の細胞性浮腫
– DWIで高信号
– DWIは他のMR撮像法(T2WIやT1WI
など)やCTよりも早期に超急性期脳虚血
を検出
•
ただし灌流画像はDWIよりも早期に脳虚血
を検出する
ADC
脳虚血超急性期
拡散強調画像と拡散係数画像
拡散強調画像DWI
拡散係数画像
拡散
DWI
拡散係数
病理
上昇
Low
上昇
Gliosis, 血管性浮腫
低下
High
低下
細胞性浮腫,細胞密度上昇
巨視的な拡散:Fickの法則
• 巨視的な拡散
• 物質粒子は総体的に濃度の高
い方から低い方へ
– 濃度勾配→定常状態
• 単位時間あたりの物質の移動量
は濃度勾配に比例
J (x, t) ≡ - D・d C (x, t) / dx
• Fickの第一法則
拡散方程式
∂c / ∂t = D ( ∂2c / ∂x2)
c: 濃度(単位体積あたりの個数)
D: 拡散係数
• 濃度の時間変化は濃度勾配の変化に比例
• 濃度の2階偏微分
ブランウン運動 Brownian motion
• Robert Brown, 1827
– 「水に浮かべた花粉が浸透圧で破裂し、小粒子が
水中で不規則に動き回る」
– 生物学的な運動?
• Albert Einstein, 1905
– 「熱運動をしている水分子が花粉(小粒子)に衝突す
ることによって動く」
– 水分子の不均衡な衝突による、ブラウン粒
子の不規則な運動
– 媒質中(液体、気体、固体)に浮遊する微粒子が、
不規則に運動する現象→拡散現象
• MRで測定する拡散
≒ 水分子(プロトン)のブラウン運動
H20
MRで測定される拡散:微視的拡散
• 巨視的な拡散:勾配→定常
– Fickの法則:移動∝濃度勾配
• MRで測定される拡散:微視的拡散
• 自己拡散 self-diffusion
–
–
–
–
周囲の熱的揺動による水分子の動き
非常に短い時間に連続的
不規則で乱雑 random walk
微視的 10 – 100 mm
拡散と灌流
Diffusion, Perfusion, Confusion!?
Incoherent motion
• 方向性のないランダム
• 拡散
– 不規則なvoxel内の動き
拡散と灌流
coherent motion
Coherent motion
• 一定方向の動き
• 灌流
– 位置移動を伴う定常的な
動き
voxelを越える動きは拡散画像に
とってmotion artifactになる
同一方向への動き
incoherent motion
方向性のない動き
• 拡散
• 灌流
• 細胞レベル:細胞内液,細 • 毛細血管~小動脈レベルの血流
胞間質液
voxel 内の動き
voxel を越える動き
拡散による位置移動:ガウス分布
拡散している分子
Guassian分布(確率分布)
t
距離
Einstein-Smoluchowski
• 平均2乗変位
< x2 > = 2Dt
• x: 変位距離 t:拡散時間
• D:拡散係数
– 拡散による分子の平均変位距離の2乗は
拡散係数と拡散時間に比例する。
• 平均変位距離(根平均2乗変位)
√ < x2 > = √2Dt
– 平均変位距離は拡散時間x拡散係数の平
方根に比例する。
0
距離
MR拡散測定
Stejskal-Tanner法
Spin-echo
180°位相収束パルスの
前後にMPGパルスを等時
間隔に印加
1. 静止しているプロトン
2.
90deg
Echo
RF pulse
G diffusion
Phase shift
位相変化が打ち消される→
信号低下しない
拡散しているプロトン
180deg
位置移動→MPGが異なる
位相変化→信号低下
MPG: Motion Probing Gradient
MPG
MPG
位相分散
ラーモアの式
• プロトンは静磁場B0内ではラーモア式に比例
した周波数wで回転する。
w = g B0
w: 角周波数 (共鳴周波数)
g : 磁気回転比
B0:静磁場
角周波数は静磁場に比例する
横磁化成分と誘導起電流
Mz
0
横磁化Mxy
Ω
0
360
360
横磁化Mxy
誘導起電流
横磁化歳差運動
0
Ω
0
360
誘導起電流
360
cos wt
三角関数
角周波数と位相
p/2
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p
2p
4p
• 位相f = 角周波数w ・ 時間t +初期位相変化a
f =wt+a
• 角周波数が時間変化するとき位相は周波数の時間積分
位相f = ∫w (t) dt
位相がずれる
p/2
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p/2
p
2p
4p
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p
2p
4p
• 位相f = 角周波数w ・ 時間t +初期位相変化a
位相がずれる
p/2
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p/2
p
2p
4p
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p
2p
4p
• 位相f = 角周波数w ・ 時間t +初期位相変化a
位相がずれる
p/2
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p
2p
4p
• 角周波数が時間変化するとき位相は周波数の時間積分
位相f = ∫w (t) dt
p/2
p/2
y = r sin wt
wt
p
直径r
2p
360°
p
2p
4p
• 位相f = 角周波数w (t)・ 時間t +初期位相変化a
磁場勾配G (T/m)
磁場勾配を加える
• 距離zの磁場 B0 + G・ z
時間
• そのときの共鳴周波数
w = g (B0 + G・ z )
w = g B0 + g G・ z
位置
w = w0 + wz
0
磁場勾配
G (T/m)
• G :磁場勾配 (T/m)
• z : 原点からの距離 (m)
• B0 :静磁場
位置z (m)
• 磁場 G (T/m)・ z (m)
• 局所磁場が異なる
• 磁場勾配を印加すると角周波
数が変化する。
• 変化した周波数 wz = g G・ z
磁場勾配G (T/m)
位相f
磁場勾配を加える
• 磁場勾配を印加すると周波数が変
化する。
• 変化した周波数
wz = g G・ z
• 両側に時間t を掛ける
wz ・ t = g G・ z ・ t
• 位相=周波数・時間なので、位相は
f (z, t) = g G・ z ・ t
• 位相は印加した磁場勾配の時間の
関数で変化する
磁場勾配G (T/m)
磁場勾配を加える
• 位相は印加した磁場勾配の時間
関数で変化する
磁場勾配が一定なら
f (z, t) = g G・ z ・ t
位相f
• 位相変化は勾配磁場印加の面積
に比例する
• 磁場勾配が時間変化するときは
f (z, t) = g ∫ G (t)・ z ・d t
磁場勾配G (T/m)
1
双極傾斜磁場の印加
時間t
2
d
d
位相f
時間t
• 双極傾斜磁場
f1 (z, t) = g G・ z ・ t
f2 (z, t) = - g G・ z ・ t
• 時間2d後の位相変化は相殺
され0になる
f1 (z, t) = g G・ z ・ t
+ f2 (z, t) = - g G・ z ・ t
f (z, t) = 0
磁場勾配G (T/m)
双極傾斜磁場の印加
180°反転パルス
1
2
d
d
時間t
位相f
時間t
• 双極傾斜磁場
f1 (z, t) = g G・ z ・ t
f2 (z, t) = g G・ z ・ t
• 時間2d後の位相変化
f1 (z, t) = g G・ z ・ t
180反転パルス
- f1 (z, t) = - g G・ z ・ t
+ f2 (z, t) = g G・ z ・ t
f (z, t) = 0
MR拡散測定
Stejskal-Tanner法
Spin-echo
180°位相収束パルスの
前後にMPGパルスを等時
間隔に印加
1. 静止しているプロトン
2.
90deg
RF pulse
G diffusion
Phase shift
位相変化が打ち消される→
信号低下しない
拡散しているプロトン
180deg
位置移動→MPGが異なる
位相変化→信号低下
MPG: Motion Probing Gradient
MPG
MPG
Echo
拡散による位置移動
MPGによる位相分散
拡散している分子
Guassian分布
t
距離
• Guassian分布
拡散による位置移動
MPGによる位相分散
拡散している分子
Guassian分布
t
距離
磁場勾配
G (T/m)
位置z (m)
• 磁場勾配は0 • 磁場 G (T/m)・ z (m)
• 位相変化なし • 局所磁場が異なる→ 位相変化
磁場勾配G (T/m)
180°反転パルス
1
2
d
d
時間t
時間2d後の位相変化
• 静止しているプロトン
f1 (z, t) = g G・ z ・ t
180反転パルス
- f1 (z, t) = - g G・ z ・ t
+ f2 (z, t) = g G・ z ・ t
f (z, t) = 0
位相f
時間t
• 拡散プロトン
f1 (z, t) = g G・ 2z ・ t
180反転パルス
- f1 (z, t) = - g G・ 2z ・ t
+ f2 (z, t) = g G・ 4z ・ t
f (z, t) = g G・ 2z ・ t
磁場勾配
G (T/m)
1
2
d
d
時間t
時間2d後の位相変化
• 静止しているプロトン
f1 (z, t) = g G・ z ・ t
180反転パルス
- f1 (z, t) = - g G・ z ・ t
+ f2 (z, t) = g G・ z ・ t
f (z, t) = 0
位相f
時間t
• 拡散プロトン
f1 (z, t) = g G・ 2z ・ t
180反転パルス
- f1 (z, t) = - g G・ 2z ・ t
+ f2 (z, t) = g G・ 4z ・ t
f (z, t) = g G・ 2z ・ t
拡散画像 Stejskal-Tanner法
90deg
180deg
Echo
RF pulse
勾配磁場
MPG
MPG
1.
位相変化
2.
静止プロトン
位相変化が
打ち消され
る→信号低
下しない
拡散プロトン
位置移動
→MPGが異
なる
位相変化→
信号低下
拡散による位置移動
MPGによる位相分散
拡散している分子
Guassian分布
t
+p
-p
z1 z2
• 磁場勾配は一定 • 勾配磁場 G (T/m)・位置 z (m)
• 局所磁場が異なる→ 位相変化
• 位相変化なし
MPGによる位相分散
90゜
MPG
180
゜
MPG
位相が
揃う
0
位置
0
MPG印加
方向の位置
位相が
分散する
拡散により位置移動→受けるMPGの大きさが異なる
MPGによる位相変化
静止しているプロトン
双極MPG→位相変化が相殺
拡散しているプロトン
-p
+p
1. 拡散による位置移動
z1
z2
• MPGが異なる
• 局所磁場は位置により異なる
2. 勾配磁場、角周波数の時間積分に比例して位相
分散が増強
• D f1-2 = g G d (z1-z2)
• d: 拡散時間
3. 信号低下
b-value
MPGs (motion probing gradients) の強さ
MPG印加→拡散プロトンの位相が分散
b = g2 G2 d2 (D - d/3)
g : 磁気回転比 (MHz)
G
MPG
MPG
静磁場により一定
G: MPGの大きさ (mT/m)
d
d
d: MPG印加時間
D
D: MPG間隔
D - d/3: 拡散時間diffusion time • The Stejskal - Tanner equation
単位: s /
mm2
•
b = g2 G2 d2 (D - d/3)
b-value (b-factor)
b = g2 G2 d2 (D - d/3)
大きなb → 拡散強調
灌流の影響↓
MPG
d
D
G
MPG
d
– 真の拡散を強調↑
– b=400sec/mm2以上で拡散より
大きな灌流の影響が無くなり,
拡散強調の画像が得られる。
– 脳組織の拡散評価には
b=1000 sec/mm2以上
b=30s/mm2
b=1200s/mm2
拡散時間
• b = g2 G2 d2 (D - d/3)
• 拡散時間 td = D - d/3
• 2つのMPGパルスの間に分子が拡散した時間
MPG
d
D
G
MPG
d
大きなb値のDWIを得るには
b = g2 G2 d2 (D - d/3)
MPG
d
D
G
MPG
d
• b = g2 G2 d2 (D - d/3)
– 磁気回転比gは一定
– その他の変数を調整
する.
MPG:Gを大きくすると
G1 > G2
G2
G1
• MPGが大きいと,位相分散も大きい
• 拡散がより強調される。
大きなb値のDWIを得るには
b = g2 G2 d2 (D - d/3)
MPG G1
d1
D1
MPG
d1
MPG G2
d1
D1
MPG
d1
• Gの増大
– ハードウエアの限界
• MPG印加時間の延長
– 位相分散
• MPG印加間隔の延長
– 位置の移動↑⇒ 位相分散
MPG: MPG間隔Dを大きくすると
MPG G1
d1
D1
D2
d1
MPG
d2
D2
MPG
G1
D1
MPG
d2
• MPG印加間隔D2 > D1のとき
• 拡散による位置移動が増大→位相分散が大きくなる
大きなb値のDWIを得るには
b = g2 G2 d2 (D - d/3)
MPG G1
d1
D1
MPG
MPG G2
d1
MPG
G1
d2
D2
d1
D1
MPG
MPG
d1
• Gの増大
– ハードウエアの限界
d2
• MPG印加時間の延長
– 位相分散
• MPG印加間隔の延長
MPG
d2
D3
G1
MPG
d2
– 位置の移動↑⇒ 位相分散
TE, TRの延長→S/N低下
b-valueと拡散強調画像
phase
read
slice
600
1200
1800
2400
• High b-valueではS/Nの低下がtrade-off
4000
平均2乗変位 < x2 > = 2Dt
拡散による分子の平均変位距離の2乗は拡散係数と拡散時間に比例
• 自由拡散 (制限なし、たとえば脳脊髄液腔)
t = 10
t = 20
• 自由拡散では拡散係数は一定
• 拡散係数、時間に比例して飛程距離が増大
平均2乗変位 < x2 > = 2Dt
拡散による分子の平均変位距離の2乗は拡散係数と拡散時間に比例
• 制限拡散 (生体組織、たとえば細胞小器官 )
半径d
t = 10
t = 20
t = 20
• 制限拡散 では拡散時間の延長とともに拡散係数は
減少
• x2 < d 2
• D < d2 /2t
自由拡散と制限拡散
自由拡散
• 細胞外
• 脳脊髄液腔、膀胱、
嚢胞性腫瘤
• 拡散を制限する構造
がない
• 粘稠度に比例
制限拡散
• 細胞内(小器官)
• 拡散を制限する隔壁
組織のADC (10-3 mm2/s)
Tanner SF. AJR 174: 1643-1649, 2000
Adult
Term
Preterm
大脳皮質
0.87
1.20
1.29
大脳白質
0.79
1.62
1.90
脳梁
0.75
1.11
1.43
脳脊髄液
3.3
2.87
3.08
• 脳実質は0.8 脳脊髄液は3
脳梗塞:拡散環境の経時的変化
正常
DWI正常/拡散係数正常
超急性期
細胞性浮腫
高信号/低下
脳虚血超急性期:拡散画像
心原性塞栓 60 min
SE-EPI
b=1000 –1200 sec/mm2
超高速撮像法
救急対応可能
Trace強調画像(isotropic DWI)
– anisotropic DWIで診断する際は
異方性に注意
心原性塞栓 2 hrs.
脳虚血による組織障害を最も早
期に検出
検出感度; 81-100%
特異度; 100%
DWIではCTやT2WIよりも早期
に脳梗塞の診断が可能
CT
DWI
脳梗塞超急性期
拡散画像高信号、ADC低下
• 細胞性浮腫
– 神経細胞
– グリア細胞glial foot
• 細胞間隙の狭小化
脳梗塞:MR所見の経時的変化
病期
病態
T2WI
D-WI
ADC
超急性期 代償期
細胞性浮腫
異常なし
異常なし
異常なし
高信号
異常なし
低値
急性期
高信号
高信号
低値
亜急性期 浮腫消退
高信号
高信号
低値
→信号低下 →上昇
T2 shine through
慢性期
高信号
低信号
血管性浮腫
グリア化、萎縮
高値
D-WはT2WIよりも早期に信号異常をきたす。
脳梗塞:拡散環境の経時的変化
正常
超急性期
細胞性浮腫
慢性期
細胞壊死・グリア化
細胞間隙拡大
DWI正常/拡散係数正常
高信号/低下
低信号/上昇
脳梗塞:MR所見の経時的変化
病期
病態
T2WI
D-WI
ADC
超急性期 代償期
細胞性浮腫
異常なし
異常なし
異常なし
高信号
異常なし
低値
急性期
高信号
高信号
低値
亜急性期 浮腫消退
高信号
高信号
低値
→信号低下 →上昇
T2 shine through
慢性期
高信号
低信号
血管性浮腫
グリア化、萎縮
高値
D-WIとT2WI所見を比較することにより、脳梗塞の病期判定が可能
多発性脳梗塞に拡散画像は必須
構音障害, 24 hrs
SLEに合併した脳梗塞
拡散画像は陳旧性梗塞と急性期梗塞の鑑別に有用
とくに多発梗塞例では拡散画像がないと急性期梗塞は検出できない.
拡散画像は全例に必須である.
Stokes-Einstein式
D = kT / 6phr
• D : 拡散係数 m2/s
• k : ボルツマン定数
• T : 絶対温度 (K)
• h: 粘稠度 (kg/sm)
• r : 分子径
拡散現象は
• 絶対温度に比例
• 粘稠度および分子の大きさに反比例
拡散強調画像とADC
拡散
拡散強調画像
ADC (画像)
大
低信号
高値 (高信号)
小
高信号
低値 (低信号)
拡散はプロトン密度 T1緩和 T2緩和とは独立したparameter
荒木力著 拡散MRI 秀潤社
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
スピン‐格子
緩和
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
スピン‐スピン
相互作用
水素原子核間距離 → nm単位
拡散
mm単位
拡散はプロトン密度 T1緩和 T2緩和とは独立したparameter
組織成分や組織構築といった微細な物理環境を反映する.
MR信号
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
T2緩和
横緩和
横磁化減衰
拡散画像: SE-EPI 長いTR、長いTE
90deg
180deg
Echo
RF pulse
MPG
MPG
G diffusion
双極傾斜磁場 bipolar gradient
拡散
拡散画像のMR信号
拡散係数を求める
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
S(h) =
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
S (0)
log S (h) = log S (0) + (-bD)
log S (h) / S (0) = - bD
D = [ log S (h) / S (0) ] / -b
T2緩和
横緩和
拡散
・ e –bD
拡散画像のMR信号
拡散係数を求める
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
S(h) =
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
S (0)
log S (h) = log S (0) + (-bD)
log S (h) / S (0) = - bD
D = [ log S (h) / S (0) ] / -b
T2緩和
横緩和
拡散
・ e –bD
拡散強調画像の
信号S (h) とT2強
調画像の信号S
(0)がわかれば拡
散係数Dは求まる。
拡散画像 Echo-planar(EPI)法
T2強調画像
拡散強調画像DWI
• b=0
• b=1000
• 信号輝度S(0) • 信号輝度S(h)
拡散係数画像
• D
• “みかけ”ADC
拡散係数
Diffusion Coefficient
• b=0画像の信号と拡散強調画像の信号比から
D = - ln [ S(h) / S (0) ] / b
• b = 1000,0 を測定する.
D = - ln [ S(1000) / S (0) ] / 1000
b=0
b = 1000
ADC
IVIM :intravoxel incoherent motion
2. 血流 (微小循環)
“Coherent”
IVIM
1. 拡散 “Incoherent”
1. 拡散 “Incoherent”
2. 微小灌流 “Coherent”
• 中枢神経では灌流の占
める割合は数%
• 灌流速度は拡散速度に
比較して大きい(速い)た
め、b-valueを大きくすれ
ば、灌流の影響は最小に
することができる.
みかけの拡散係数
Apparent Diffusion Coefficient:ADC
<x2 >= 2Dt
– 拡散分子の秒あたりの二乗平均移動
距離に比例
– D; mm2/s
制限拡散
みかけの拡散係数ADC
– Apparent Diffusion Coefficient
– 拡散+微小循環(灌流)の成分も含ん
だ拡散係数
拡散画像のMR信号
拡散係数を求める
MR
信号
SI = N(H) ・ (1 - e -TR/T1) ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン
密度
S(h) =
T1緩和
縦緩和
縦磁化の回復
T2緩和
横緩和
S (0)
log S (h) = log S (0) + (-bD)
log S (h) / S (0) = - bD
D ≒ ADC = [ log S (h) / S (0) ] / -b
拡散
・ e –bD
みかけの拡散係数 ADC
拡散+微小循環(灌流) ADC ≒ D + ( f / b )
• ADC ≒ D + ( f / b )
D 真の拡散係数
f 灌流プロトンの割合
1-f 拡散プロトン
b値が大きいと灌流や大きな拡散の信号
が抑制される。
b値が小さいとADCは過大評価される。
IVIM と拡散異方性
IVIM
Coherent + Incoherent
灌流+拡散
拡散にもさまざまな成分がある.
– first components (Df)
– slow components (Ds)
– S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df)
diffusion
Perfusion
b=1000
Standard b-value
T2値(T2 shine-through)や
灌流の影響が抑制
拡散のみを強調
拡散異方性
diffusion
Perfusion
b=1000
High b-value
T2値(T2 shine-through)や
灌流の影響が抑制
拡散のみを強調
拡散異方性
b=3000
小さい拡散のみを強調
拡散異方性低下
SN低下
b値と拡散強調
流速大
0
b = 50
b = 500
b = 1000
b = 3000
灌流(血流)
大
←← 拡散 →→ 小
静止
• b値を大きくすると
– 速い拡散が対象外
– 遅い拡散成分の分解能が向上する “ b値は拡散強調画像のWindow 幅”
– ADCの小さい組織が強調がされる
ADC:2点の信号から計算
ln SI
測定された信号強度の対数
ln S(h) = -bD + lnS(0)
b-value
1000
• b=0, b=1000の信号強度から,
Dが計算できる.
• D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b
• bD = - ln [ S(h) / S(0) ]
• bD = - ln S(h) + ln S(0)
ln S(h) = -bD + ln S(0)
• Dは傾き
– D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b
– b=0のときはT2WIの信号
強度 ln S(h) = ln S(0)
– bが増大すると信号強度は
低下する.
ln S(h) = -bD + lnS(0)
拡散係数Dは傾き
ln SI
T2WI
ln S(h) = -bD + lnS(0)
b-value
1000
• b=0, b=1000の信号強度から,
Dが計算できる.
• D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b
• bD = - ln [ S(h) / S(0) ]
• bD = - ln S(h) + ln S(0)
ln S(h) = -bD + ln S(0)
• Dは傾き
– D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b
– b=0のときはT2WIの信号
強度 ln S(h) = ln S(0)
– bが増大すると信号強度は
低下する.
ADC:2点の信号から計算
ln SI
ln S(h) = -bD + lnS(0)
b-value
1000
• b=0, b=1000の信号強度から,
Dが計算できる.
• D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b
• bD = - ln [ S(h) / S(0) ]
• bD = - ln S(h) + ln S(0)
ln S(h) = -bD + ln S(0)
• Dは傾き
– D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b
– b=0のときはT2WIの信号
強度 ln S(h) = ln S(0)
– bが増大すると信号強度は
低下する.
ADC:2点の信号から計算
ln SI = -bD + lnS0
b-value
1000
• 異なるbの2点の信号強度は
がわかれば,Dが計算できる.
• D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b
• bD = - ln [ S(h) / S(0) ]
• bD = - ln S(h) + ln S(0)
ln S(h) = -bD + ln S(0)
• Dは傾き
– D= - [ ln S(h) - S(0) ] / b
– b=0のときはT2WIの信号
強度
– bが増大すると信号強度は
低下する.
• Sh = S0
e -bD
みかけの拡散係数
Apparent Diffusion Coefficient:ADC
• 異なるMPGを印加した画像の信号比から
D = - ln [ S(h) / S (l) ] / bh-bl
• S(h): 高いb値のMPG印加.S(l): 低いb値
• b = 1000,0 を測定する.
D = - ln [ S(1000) / S (0) ] / 1000
b=0
b = 1000
ADC
ADC:2点の信号から計算
ln SI = -bD + lnS0
ln SI = -bD + lnS0
b-value
• 異なる2点の信号強度はがわかれ
ば,Dが計算できる.
• 正確に測定するなら,3点異常計測
し,回帰直線を求める.
b=0-50
b=1000-1200
• D = - ln [ S(h) / S(0) ] / b
拡散にもさまざまな成分がある
Bi-exponential diffusion
3300
GM
WM
CSF
trace
DWI
3100
1200
2900
1800
2400
3000
3600
4000
• ln Sh = -bD + lnS0
– 実測すると直線関係にならない
Signal intensity
2700
2500
2300
• 拡散にもさまざまな成分がある.
– first components (Df)
– slow components (Ds)
– S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df)
2100
• Bi-exponential diffusion
• Multi-exponential diffusion
拡散にもさまざまな成分がある
Bi-exponential diffusion
trace
DWI
1200
1800
2400
3000
3600
4000
• ln Sh = -bD + lnS0
– 実測すると直線関係にならない
Signal intensity
• 拡散にもさまざまな成分がある.
D1
D2
– first components (Df)
– slow components (Ds)
– S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df)
• Bi-exponential diffusion
• Multi-exponential diffusion
拡散にもさまざまな成分がある
Bi-exponential diffusion
trace
DWI
1200
1800
2400
3000
3600
4000
• ln Sh = -bD + lnS0
– 実測すると直線関係にならない
Signal intensity
• 拡散にもさまざまな成分がある.
– first components (Df)
– slow components (Ds)
– S = K1 exp (-bDs) + K2 exp (Df)
• Bi-exponential diffusion
• Multi-exponential diffusion
ln Sh = -bD + lnS0
脳梗塞超急性期
T2WI
信号
T2WI
等信号
0
1000
0
脳梗塞亜急性期
T2WI
高信号
0
T2WI :
高信号
DWI :
高信号
ADC :
上昇
1000
T2WI :
等信号
DWI :
高信号
ADC :
低下
1000
脳虚血超急性期
拡散強調画像とADC
DWI
ADC
Diffusivity
DWI ADC(ADC画像)
病理
上昇
Low
上昇 (High)
Gliosis, 血管性浮腫
低下
High
低下 (Low)
細胞性浮腫,細胞密度上昇
脳梗塞亜急性期
T2 Shine through
T2WI :
高信号
DWI :
高信号
ADC :
Pseudonormalization
25日後
T2WI
高信号
55日後
0
1000
脳梗塞の経過
DWI
T2 shine-through
ADC
ADC
pseudonormalization
拡散低下ではなく、T2緩和延長が原因で、拡散強調画像で高信
号になる状態
–
–
脳梗塞発症後2-3日まはADC低下を反映する。T2の影響は少ない。
発症6日以降はT2延長(T2WI高信号)が反映される (T2 Shine through)
DWIで高信号でも、T2WIで高信号ならば必ずADCを評価する。
1.
Burdette JB, AJR 171:791-795 1998
T2 Shine through
25日後
DWI高信号への寄与
DWI
脳梗塞の経過
T2
DWI
ADC
T2 shine-thtough
55日後
DWI
ADC
24-48h
ADC
Pseudonorma.
4-10 days
DWI
Pseudonorma.
14-21 days
T2 shine-through
ADC
pseudonormalization
拡散低下ではなく、T2緩和延長が原因で、拡散強調画像で高信
号になる状態
–
–
脳梗塞発症後2-3日まはADC低下を反映する。T2の影響は少ない。
発症6日以降はT2延長(T2WI高信号)が反映される (T2 Shine through)
DWIで高信号でも、T2WIで高信号ならば必ずADCを評価する。
1.
Burdette JB, AJR 171:791-795 1998
ln Sh = -bD + lnS0
脳梗塞超急性期
T2WI
信号
T2WI
等信号
0
1000
0
脳梗塞亜急性期
T2WI
高信号
0
T2WI :
等信号
DWI :
高信号
ADC :
低下
1000
脳梗塞慢性期
T2WI :
高信号
T2WI :
高信号
DWI :
高信号
DWI :
低信号
ADC :
上昇
ADC :
上昇
1000
0
1000 b-value
29歳女性 分娩子癇 痙攣発作18時間後
PRES
posterior reversible
encephalopathy Sx
T2 shine-through
FLAIR
DWI
T2-WI
ADC
• DWI:一部高信号
• T2WI: 高信号
• ADC上昇
• T2 shine-through
⇒脳梗塞ではない!
15日後T2-WI
正常
超急性期梗塞
Posterior Reversible
Encephalopathy Sx
細胞性浮腫
血管性浮腫
細胞外液腔狭小化
細胞外液増量
拡散低下
拡散上昇
T2変化なし
超急性期梗塞
T2WI
高信号
0
Posterior Reversible
Encephalopathy Sx
1000
血管性浮腫
T2WI :
高信号
DWI :
高信号
ADC :
上昇
細胞性浮腫
血管性浮腫
細胞外液腔狭小化
細胞外液増量
拡散低下
拡散上昇
T2変化なし
b-valueとDWI信号
ln SI = -bD + lnS0
high b-value DWI → 梗
塞急性期のように正常
脳実質よりもADCが低
い病変のコントラストは
上昇する
①梗塞急性期
DS0
Low ADC
Moderate T2
①
③梗塞超急性期
Low ADC
脳虚血超急性期の細胞
性浮腫の早期検出!?
Normal T2
③
②梗塞慢性期
High ADC
Long T2
DD
脳実質
②
0
1000
3000 b値
SI = So・exp (-b・Trace D), So =ρ・exp (TE/T2)
等方性拡散と異方性拡散
自由な拡散
等方性拡散 isotropic
• すべての方向への均等な拡散
方向の制限された拡散
異方性拡散 anisotropic
• 方向の制限された拡散
拡散の異方性
髄鞘
軸策
神経細胞
拡散
ADC
DWI
軸策に直交
小
小
高信号
軸策に平行 大
大
低信号
拡散異方性
Diffusion anisotrophy
中枢神経では方向の揃っ
た有髄神経線維軸索によ
り,拡散方向に制限がある.
有髄神経に平行方向の拡
散が大きい
拡散異方性
神経線維(軸策)と髄鞘に平行な方向に大きな拡散
軸策と髄鞘
直交方向に
MPGを印加
平行方向に
MPGを印加
直交方向
– 小さな拡散が測
定される
– 神経線維が高
信号
2. 平行方向
– 大きな拡散成分
が測定される。
– 神経線維が低
信号
1.
拡散異方性: 神経線維(軸策)と髄鞘に平行に大きな拡散
軸策と髄鞘
軸策と髄鞘
Dg2
Dg1
1.
平行方向に印加
移動量 Dg1は大き
く,MPGによる信
号低下は大きい.
周囲脳実質の拡
散は抑制されるた
め,相対的に周囲
脳実質よりも低信
号(ADC上昇)
脳梁膨大部
2.
直交方向に印加
移動量 Dg2は小さ
く,MPGによる信
号低下は小さい.
周囲脳実質の拡
散は抑制されるた
め,相対的に高信
号(ADC上昇).
正常脳の拡散異方性
SLICE
READOUT
MPG
PHASE
錐体路(皮質脊髄路)Waller変性
拡散強調画像による評価
• Anisotropic DWI
– 皮質脊髄路に異方性
Dyy
錐体路(皮質脊髄路)Waller変性
拡散強調画像による評価
右中大脳動脈領域梗塞
(第11病日)
皮質脊髄路Waller変性
→異方性の消失
T2強調画像よりも鋭敏
黒質2次変性
(T2 shinethrough?)
Dyy
111-420-1 YM 67F
拡散異方性とTrace強調画像
Slice(Dz)
Read(Dx)
Phase(Dy)
Trace
• (Dx+Dy+Dz)/3 = D (Trace):Isotropic image
病変の検出・診断に異方性は障
害になる。
臨床的には拡散異方性を排除し
た等方性拡散画像(isotropic
DWI, Trace-weighted image) が
有用
1.
(Dx+Dy+Dz)/3 = D (Trace)
3回積算と同等の効果
High SNR
S xx S yy S zz = 3 S0 e - bD xx S0 e
= S0 e
= S0 e
2.
56歳男性 右不全麻痺 8.5時間後
Dy
x, y, z軸3方向のDWIの合成
–
–
–
3
Trace強調画像
-b
-b
- bD yy
Dz
S S e - bD zz
D xx + D yy + D zz
3
Trace ( D )
3
1回に3軸にMPGを印加
Dx
Trace
(Dx+Dy+Dz)/3
119-547-9 TK
Diffusion tensor imaging (DTI)
•
•
•
拡散テンソルの固有ベクトル
l1
eigenvalue
yz
v1, v2, v3
拡散テンソルDの固有値
eigenvector
l1 > l2 > l3
ADC
= ( l1+ l2 + l3 ) / 3
= (Dxx+Dyy+Dzz) / 3
y
z
xz
l2
x
l3
xy
iPAT and 3-T; 磁化率変化の影響を最小限に
Optic
nerve
Vision 1.5-T
• TE/ b = 54/ 1000
• w/o iPAT
Trio 3-T
Avanto 1.5-T
•
•
•
TE/ b = 83/ 1000
Matrix head coil
iPAT 2 / Ave. 3
•
•
•
TE/ b = 76/ 1000
32-matrix head coil
iPAT 4 / Ave. 5
• Single-shot EPI によるDWIでは磁化率変化による頭蓋底への画像のゆが
みが常に問題となる
• 強い傾斜磁場.3Tesla におけるSNRの向上、高空間分解能化、parallel
imaging技術により これらの問題は改善される
拡散画像とParallel imaging
• 磁化率susceptibilityの影響の低減
• Single-shot EPI
– k空間のsampling数の低下→sampling時間の短縮
– 位相エンコード方向の位相シフトの集積が低減する.
sampling 時間
磁化率による
位相シフト
f1
f1> f2
f2
結語 : 拡散画像
MR
信号
b: b値
D: 拡散係数
SI = N(H) ・ ・ e -TE/T2 ・ e -bD
プロトン密度
T1緩和 T2緩和
T2強調画像(b=0)
拡散強調画像DWI
拡散
ADC画像
拡散はプロトン密度 T1緩和 T2緩和とは独立したparameter
組織成分や組織構築といった微細な物理環境を反映
• 全例(脳、躯幹、腫瘤性病変)に拡散画像を施行する意義あり