DPF試験マスモジュールのBBM設計・解析

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Transcript DPF試験マスモジュールのBBM設計・解析

1
DPF試験マスモジュールのBreadboard Model実験
を行っている
 現在、打上時の耐久性を検証するために構造解析
を行っている
 今回、固有値解析を行い要求値を満たしているこ
とを確認。

2
DPFとは
スペース重力波アンテナDECIGOの前哨衛星
 DPF試験マスモジュールとは

試験マス(干渉計の鏡)を保持・制御する機構
3
Breadboard Model
(BBM)
現在
(2008~2009年)
Engineering
Model
2009年~
Flight
Model
2011年~
4
設計
Done
↓
製作
Done
↓
組立
Done
↓
熱・構造解析
(EM設計に向けて)
性能評価実験(制御実験)
Now
Next
5
試験マスモジュール構成コンポーネント
・ハウジングフレーム
・試験マス
・静電容量型センサー/アクチュエーター
・クランプリリースモーター
・ローンチロックモーター
・レーザーセンサ
・ハウジングフレーム
□110mm、アルミニウム
・試験マス
□70mm、アルミニウム
・電極板(静電容量型
センサー/アクチュエータ)
銅板に金メッキ
重量:約19kg
サイズ:150mm×200mm×300mm
※試験マス電極板間ギャップ
6
:1mm
電極板(センサー/アクチュエータ)
レーザーセンサの
コーナーキューブ
鏡
フレーム・電極板
試験マス
フレーム・試験マス加工:天文台マシンショップ (精度 30μm)
レーザーセンサユニット
7
 ロケット打上時耐久性
› 静解析
 準静的加速度荷重(前回)
準静的加速度荷重
›› 固有値解析
固有値解析
›› 応答解析
応答解析
 ランダム振動
ランダム振動
 音響(ロケットフェアリング内)
音響(ロケットフェアリング内)
 衝撃(衛星分離時)
衝撃(衛星分離時)
JAXA

 軌道上での熱分布
軌道上での熱分布
8
 固有値解析とは?
構造物の振動特性(固有振動数とモードシェイプ)
を把握すること
 何のため?
構造物の固有振動数とロケットの固有振動数を比較
し共振しないか検証するため
(ロケット固有振動数<搭載機器固有振動数
ならOK!)
 解析以外の手法は?
振動試験(加振試験)等で、実物の固有振動数を調
べることができる
9
ロケット固有振動数(だいたいこのへん)
共振点
加振
Z
共振点
X
Y
加振台
SWIMグループ 2008年4月
共振点
加振して構造物の共振点
を調べる
「SWIMグループ・(株)明星電気 提供」
10
試験マスモジュールの固有振動数が以下
の要求値を満たしていれば良い
機軸方向50Hz以上
 機軸直交方向30Hz以上

11
k1
m1
k2
ステップ1
m2
単純なバネ-マスモデルでの解析
ステップ2
有限要素解析
(FEM:Finite Element Method)
12
2質量系のばね結合とみなす



1 2
2
2
2 2
2 
  11  1   22  11  1   22  4112 22

2

2
n
ローンチロック
モーター
k1
フレーム
電極板
m1
k1
m1
k2
m2
試験
マス
112 
k1
m1
2
22

k2
m2
m2

m1
k2
m2
13
固有振動数:1158Hz
要求値を十分満たしている。
(衛星機軸方向
:50Hz以上
衛星機軸直交方向:30Hz以上)
k1
m1
k2
m2
ステップ1 OK
→ステップ2へGO!
14
NX I-DEAS 5 使用
モデルを作成する
2. FEモデルを作成する
(メッシュを切る)
3. 境界条件、解析条件
を設定
4. 解析
5. 結果
1.
15
NX I-DEAS 5 使用
モデルを作成する
2. FEモデルを作成する
(メッシュを切る)
3. 境界条件、解析条件
を設定
4. 解析
5. 結果
1.
※解析のため簡易化
部品間の締結部は
完全に密着
16
NX I-DEAS 5 使用
モデルを作成する
2. FEモデルを作成する
(メッシュを切る)
3. 境界条件、解析条件
を設定
4. 解析
5. 結果
※フライトモデルで使用予定
1.
の材質を適用
試験マス:Au-Pt合金
電極板:サファイヤ
17
NX I-DEAS 5 使用
モデルを作成する
2. FEモデルを作成する
(メッシュを切る)
3. 境界条件、解析条件
を設定
4. 解析
5. 結果
1.
底面固定
18
NX I-DEAS 5 使用
モデルを作成する
2. FEモデルを作成する
(メッシュを切る)
3. 境界条件、解析条件
を設定
解析実行中・・・
4. 解析
5. 結果
1.
19
NX I-DEAS 5 使用
モデルを作成する
2. FEモデルを作成する
1次
2次
(メッシュを切る)
モード
モード
3. 境界条件、解析条件
を設定
4. 解析
5次
モード
5. 結果
1.
8次
モード
3次
モード
6次
モード
9次
モード
4次
モード
7次
モード
10次
モード
20
NX I-DEAS 5 使用

1次モード 764Hz
21
NX I-DEAS 5 使用
固有振動数:764Hz(1次モード)
要求値を十分満たしている。
(衛星機軸方向
:50Hz以上
衛星機軸直交方向:30Hz以上)
22
フレーム単体での固有振動数について、
有限要素解析での結果と実測値との
比較を行った
※フレーム(アルミニウム製)実物あり
23
NX I-DEAS 5 使用
アルミニウム製のフレームのモデル
で固有振動数解析を行った。
モデル作成
FEモデル作成、境界条件
(底面固定)
固有値解析
解析結果:1次モード 946Hz
24
フレームをインパクトハンマーで叩いて加速度センサーで固
有振動数を測定
フレーム固有振動数測定
インパクトハンマー
加速度センサー
加速度センサー出力[m/s^2]
1.80E+00
1.60E+00
1.40E+00
880Hz
1.20E+00
解析結果は妥当!!
1.00E+00
8.00E-01
6.00E-01
4.00E-01
2.00E-01
0.00E+00
0
500
1000
1500
2000
周波数[Hz]
2500
結果:880Hz(解析結果:一次モード946Hz)
解析結果とほぼ一致
→形状、材料特性、境界条件が正しく与えられている
25
3000
ステップ1 単純なバネ-マスモデル 1158Hz
ステップ2 有限要素解析 764Hz
要求値を十分満たしている。
(衛星機軸方向
:50Hz以上
衛星機軸直交方向:30Hz以上)
試験マスモジュールの固有振動数が打ち上げ
ロケットの固有振動数よりも十分高いので、
共振してしまうことはない
26
2009
9月
10月
11月
12月
2010
1月
2月
3月
構造解析(応答解析)
試験マス制御実験(真空中)
27

DPF試験マスモジュールBBMの構造解析(固有
値解析)を行った。固有振動数を解析した結
果、打ち上げロケットの振動と共振しないこ
とが分かった。

今後の予定:応答解析、試験マスの制御実験
28
29
フレーム固有振動数測定
加速度センサー出力[m/s^2]
1.80E+00
1.60E+00
1.40E+00
1.20E+00
1.00E+00
8.00E-01
6.00E-01
4.00E-01
2400Hz
2.00E-01
0.00E+00
0
500
センサーノイズ
1000
1500
2000
周波数[Hz]
2500
3000
2400Hz・・・高次モード
(解析結果でも3kHzに高次モードあり)
30

2質量系のばね結合とみなす



1 2
2
2
2 2
2 
  11  1   22  11  1   22  4112 22

2

2
n
ローンチロック
モーター
k1
フレーム
電極板
m1
k1
m1
k2
m2
試験
マス
k2
m2
k1
 
m1
2
11
2
22

k2
m2
m2

m1
固有振動数:1158Hz
これは並進の2自由度なので、回転運動も含め
たバネーマスモデルにするなど、モデルの精
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度を上げていきたい
●ばね定数の求めかた
それぞれのモデルをさらにはりモデル
に置き換える。
ローンチロック
モーター
簡単な例:自由端に集中荷重を受ける片持ちばり
k1
フレーム
電極板
荷重W
m1
l
試験
マス
k2
最大たわみ
m2
※この k はばねの横剛性
Wl 3
ymax 
3EI
F  kx より k 
E:ヤング率
I:断面2次モーメント
W
ym ax
32