授業スライドダウンロード

Download Report

Transcript 授業スライドダウンロード

空からのデータ獲得




データ獲得の効率化のために
写真測量の誕生と進化
リモートセンシングの原理
衛星リモートセンシングの効用
厳 網林
地上でのデータ獲得の限界



環境データは空間的広がりのあるものだが.
地上観測がカバーできる空間範囲・時間範囲が限られる
•
•
観測範囲(時間・空間)を広げるために,観測の数を増やさ
なければならない.
•


視野が限られている
(変動する環境の)測定値の有効範囲が限られている
人手,予算,タイミングに制約されることが多い
ひとがアクセスできない危険な場所,アクセスするには気力
の関わる場所がある
そこで,遠隔に観測できる方法が必要となる
•
その代表的なものは写真測量である.
写真測量の進化
地上測量
空中測量
リモートセンシング
観測範囲
数百メートル
数キロ
数十キロ-数百キロ
観測周期
数年~十数年
数年、随時
数日~数ヶ月
観測体制
事業ごと、有人
事業ごと、有人
常時・
自動
被測体との距離
数百メートル
数十キロ
数百キロ以上
記録の形態
ノートと図面
写真
電子媒体
適用領域
(1)千分の1より大きい大 (1)1万分の1前後の (1)広域の環境調査と小縮尺
縮尺の測量
中縮尺の測量
地図の作成
(2)リモー トセ ンシングや空中写 (2)災害時、
緊急時の (2)環境変化の抽出
真のための地上情報
の収集
調査と地図作製
(3)地上分解能の向上により
中縮尺、大縮尺地図作製
への可能性もある
リモートセンシングの原理

リモートセンシングは物体から反射または放射される電磁
波の固有特性に着目し、電磁波を観測して物体の識別や
それが置かれている環境条件を把握する技術である。
リモートセンシングのシステム構成

リモートセンシ
ングシステム
は電磁波・セ
ンサ・プラット
フォーム・信号
処理の4つか
ら構成される。
電磁波の特性
光子エネルギー
107
(eV)
周波数
(Hz)
名称
10 22
(m)
10 20
103
1018
ガ
ン
マ
線
Y線
(μm)
波長
105
10 11 10 10 10 9
1014
紫
外
線
0.01
101
1
1016
X線
3 10 6 3 10 5
10 13
10
反
可射
視近
光赤
線外
線
1012
10 5
1010
放射(熱) マイクロ波
赤外線
0.4 0.7 3μm
10 7 10 6
10 3
10 5
1mm
500
10 3
600
101
770nm
1
大気透過率 0
熱赤外バンド
カメラと写真フィルム
赤外線スキャナ
センサ
MSS
撮像管Imaging Tube
ラジオメータ
フォトメータ
MICRAD
SLAR
10 08
超
短
波
10 9
10 06
10 11
10 04
短 中
波 波
長波
1m
可視光線
青波長帯(B) 緑波長帯(G) 赤波長帯(R)
400nm=0.4μm
380
10 7
101
102
103
104
105
地表面の電磁波スペクトル特性
反射・放射・散乱
地表面の物質の反射率
50
植生
40
反 30
射
率
(
% 20
)
10
土壌
水
0
0.4
0.5
0.6
0.7
波長(μm)
0.8
0.9
土・水・植生の反射スペクトル特性を利用したリモートセンシング
緑 赤
青に
赤に
フォールス
カラー表示
近赤外バンド反射特性
植生
土壌
赤バンド反射特性
水分
緑に
赤外
反射特性を利用したバイオマスの相対評価
正規化植生指数
Normalized Differential Vegetation Index
NDVI 
緑 赤
青に
緑に
赤外
赤外バンドの値-赤バンドの値
赤外バンドの値+赤バンドの値
-1≦NDVI≦1
赤に
フォールス
カラー表示
NDVI
-1~1の数値。
ここの赤色は
特に意味ない。
地球観測衛星と静止衛星との軌道の違い
様々な地球観測衛星
衛星名
MOS-1
高度
(km)
909
軌道
回帰日数
周期
軌道傾斜
角
約 103 分 99
17
18
103
主なセンサ
地上分解能(m)
LANDSAT
1~3
LANDSAT
4~5
SPOT
920
太陽同期準
回帰軌道
同
705
同
16
98.6
98.3
TM
30
832
同
26
101
98.7
NOAA
870
833
568
705
太陽同期極
軌道
同
同
2 回/日
(1 機)
44
16
102
98.9
98.7
97
HRV/XS
HRV/P
AVHRR
20
10
1.1km
SAR
NVIR
SWIR
TIR
PRISM
AVNIR
PALSAR
Pan
Multi
Pan
Multi
18
15
30
90
2.5
10
10~
0.82
3.3
0.61
2.44
JERS-1
ASTER
ALOS
IKONOS
QuickBird
680
11
96
99.1
MESSER
VTIR
MSS
50
900
80
地球観測衛星のセンサのスペクトル特性
リモートセンシングのセンサ

受動方式
• 非走査方式
• 非画像方式
•
•
•
•
•
•
マイクロ波放射計
地磁気測定器
重力測定器
フーリエスペクトルメータ
画像方式(カメラ)
•
•
•
•
白黒
自然カラー
赤外
赤外カラー
走査方式(画像方式)
• 映像面走査
•
•
•
TVカメラ
固体スキャナ
対象物面走査
•
•
オプティカルメカニカルスキャナ
マイクロは放射計

能動方式
• 非走査方式(非画像方式)
• マイクロ波散乱計
• マイクロ波高度計
• レーザ高度計
• レーザ水深計
• レーザ測距儀
• 走査方式(画像方式)
• 対象物面走査方式
•
•
•
•
マイクロ波散乱計
実開口レーダ
合成開口レーダ
映像面走査方式
•
受動型フェーズドアレーレーダ
電磁波を利用したリモートセンシング
大別
可視光線
赤外線
マイクロ
バンド
波長域
観測対象
青
緑
赤
0.4~0.7μm
短波赤外
長波赤外
0.7~3μm
3μm~1mm
植物の活力度
物体の赤外放射
Ka
7.5 -11 mm
雪
K
11-16.7 mm
植生
Ku
16.7-24 mm
風、氷
X
24-37.5 mm
降雨
C
37.5-75 mm
土壌水分
S
75-150 mm
地質
L
150-300 mm
波浪
P
300-1000 mm
地形
土壌、水域などの
土地被覆
ステレオペアによ
る立体計測
センサの種別
可視・近赤外
受動センサ
レーダ
能動センサ
可視反射を利用した観測・熱赤外放射を利用した観測の違い
地表面の熱情報
反射を受信し
た形態情報
放射を受信し
た物性情報
反射・
放射・
散 乱
衛星画像の地上分解能
センサ
飛行方向
瞬間視野角IFOV
地上分解能
観測幅員
地上分解能と画像解像度
y(列)
x(行)
3
6 5
10
y
x
画素
画像の最小単位は画素です。対象域全体をマス目で区切
ったものです。地上分解能は画素の大きさを決定します。
センサが感受した対象物の性質は数字で表現され、その
強度は画素の値となります。
衛星リモートセンシング画像の例




IKONOS:www.spaceimagine.com
QuickBird: www.hgiis.com/index_jp.html
ASTER:
www.science.aster.ersdac.or.jp/jp/topic_image/i
ndex.html
Landsat:
http://edcw2ks15.cr.usgs.gov:8090/imagegaller
y/silverstream/pages/pgcollectiondisplay.html
衛星リモートセンシングの利点・欠点

利点
•
•
•

広域性:
•
一度の広い地域を面的に観測する
周期性:
•
周期的に同じ地域を繰り返して観測する
機能性:
•
可視・赤外・熱赤外・レーダなどの帯域を同時に観測する
欠点
•
•
•
方向性
•
衛星が一定の入射角度を持っているため,衛星に向いている面しか観測されな
い
定刻性
•
衛星が常に同じ時刻に同一に時点を通過するため,他の時刻のことはわからな
い
天候性
•
•
可視・赤外センサの観測は天候に左右される.データの取得率が低い
電磁波が地上から衛星センサに届くまで,大気条件が影響するため,衛星観測
は真の地上の状況とは限らない.
衛星リモートセンシングの欠点を克服する方法

欠点
•
•
•
方向性
•
•
衛星が一定の入射角度を持っているため,衛星に向いている面しか観
測されない
観測角度が調整できるように設計されるようになった
定刻性
•
•
衛星が常に同じ時刻に同一に時点を通過するため,他の時刻のことは
わからない
低解像度の衛星は一日に複数回同一地点を観測できる.高解像度の
衛星はいまのところ,解決する手はない
天候性
•
•
•
•
可視・赤外センサの観測は天候に左右される.データの取得率が低い
マイクロ波リモートセンシングの導入
電磁波が地上から衛星センサに届くまで,大気条件が影響するため,
衛星観測は真の地上の状況とは限らない.
フィールドセンシングデータの使用(教師データや検証データとして)
これからの関連授業



リモートセンシング基礎
環境リモートセンシング
フィールドセンシング