I.4:故障の木解析(FTA)

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付属書Ⅰ:リスクマネジメントの方法と手法
ICH Q9 品質リスクマネジメント
付属書I.4
故障の木解析
(FTA)
ICH Q9 専門家委員会の一部のメンバーが事例までに作成したものであり、 公式のポリシー/指針ではない
2006年7月/翻訳:2007年1月, slide 1
付属書Ⅰ:リスクマネジメントの方法と手法
ICH Q9 品質リスクマネジメント
I.4:故障の木解析(FTA)
(IEC 61025)
 製品又は工程の機能の欠陥を想定する
 防止することが必要であると考えられた想定上の欠陥又は
問題に対し、可能性のある根本原因をすべて特定する
 システム(又はサブシステム)欠陥を一つずつ評価する
 原因の関連を明らかにすることで複数の原因を組み合わせる
ことができる
ICH Q9
ICH Q9 専門家委員会の一部のメンバーが事例までに作成したものであり、 公式のポリシー/指針ではない
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進め方
結果は故障モードの木の形で図式的に表される
木の各段階において、故障モードの組合せが
論理記号(AND、OR、その他)で記述される
ICH Q9
覚醒の
人為的な失敗
目覚まし時計の
失敗
メインの差込み式
時計の欠陥
停電
内部機構の故障
夜間
難聴
バックアップの
(巻上げ式)時計の欠陥
設定
忘れ
機構の
故障
設定
忘れ
巻上げ
忘れ
http://www.sverdrup.com/safety/fta.pdf
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ICH Q9 品質リスクマネジメント
適用例
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 基本記号:基本的な流れ
故障
 四角の中の故障は、それが以前の故障の
結果であることを示す
OR
 失敗の原因となる可能性のある
先行する故障と次の故障を結ぶ
AND
 先行する故障が起こるためには
同時に起こらなければならない
2つ以上の故障を結ぶ
Source: Overview of Risk Management Techniques. Robert C. Menson, PhD (2004).
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適用例
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 基本記号:エンドポイントと結合記号
根本原因
 根本原因(基本的な故障)
(部品の欠陥、ソフトウェアのエラー、人的ミスなど)
 必要であれば、より多くの時間をかけ、
情報を集めてさらに分析すべき故障
 移行事象(入及び出)
Source: Overview of Risk Management Techniques. Robert C. Menson, PhD (2004).
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適用例
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 追加的記号
 排他的論理和(Exclusive OR)ゲート:
入力された事象のひとつでも起これば
故障が発生する
 優先的論理積(Priority AND)ゲート:
すべての入力された事象が一定の順序で
起こった場合のみ故障が起こる
m
 条件付論理和(Voting OR)ゲート:
入力された「n」個の故障のうち
「m」個以上が起これば故障が起こる
Source: Overview of Risk Management Techniques. Robert C. Menson, PhD (2004).
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適用分野
 欠陥の根本原因に至る経路の解明
 苦情又は逸脱の調査における根本原因の完全な理解
 計画中の改善が確実に問題点を解決し、他の問題を
引き起こさないことの確認
 複数の要因が特定の問題点に及ぼす影響の評価
ICH Q9
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適用例
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試験検査室における不具合の調査
異常値
生産
規格範囲外の結果
or
検査室でのミス
or
その他
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系統的
偶発的
キャリブレーション
or
インターフェイス
その他
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適用例
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開栓困難
or
キャップ
生産
ボトル
かみ合い不
良
or
配合
プロセス
処理
包装
or
供給品の
欠陥
安定性
締め付け
過剰
and
固化
エージング
閉栓トルクの変更と定期的
なキャリブレーション
Takayoshi Matsumura, Eisai Co
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経験
 回顧的な手法として優れている
 可視効果に重点:関連を示す助けとなる
 限界
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入力の良否に依存する
時間と資源を要する(補助的にFMEAの使用が必要)
本当に重大な事柄に注力する、有能なリーダーが必要
かなりの量の情報が必要
人的ミスは予測が困難
ひとつのシステムに対して多くの故障の木が考えられる
- それぞれの有用性に差がある
- それぞれの寄与を評価する必要がある
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I.2:欠陥モード影響解析(FMEA)
I.4:故障の木解析(FTA)
FMEA
FTA
 製品機能の
欠陥を想定
 コンポーネントの
欠陥を想定
 機能的欠陥の根本原因
を特定
 コンポーネントの
 トップダウン
 ボトムアップ
欠陥の結果として
機能的不具合を特定
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