経済統計学 第8回 Business Statistics

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経済統計学 第7回
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Business Statistics
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流れ:区間推定から検定へ
• 推測統計の二本の柱:区間推定と検定
• 区間推定と検定は表裏一体。
• 信頼係数95%の信頼区間に収まらないと
いうことは、5%という低い確率。
• 母集団特性値が信頼区間外にあるとは考
えにくい。
• だから、母集団特性値が信頼区間外にあ
るという仮説なら却下できる。
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検定の考え(母集団平均)
• μの区間推定の際、t-分布を考えた。
t
X 
s2 n
~ t (n 1).
Xはサイズ nの標本平均で、s 2は標本分散。
Pr(t0.025,n1  t  t0.025,n1 )  95%.
• t-分布の性質より、t-値がゼロから大きく乖
離することはほとんどない。
3
検定の手順(母集団平均) ①
(1)まずμの値について、仮説を立てる。
例)H0:μ=0 H1:μ≠0.
①通常、主張したい内容をH1に盛り込み、
H0を否定することで、自分の主張が統計
学的に支持されることを示す。
②H0を棄却仮説、H1を対立仮説と呼ぶ。
4
検定の手順(母集団平均) ②
(2)H0の下で、t-値を計算する。
t
X 
2
~ t (n 1).
s n
μにはH0で想定した値を代入する。
・t-値が、例えばt0.025を超えれば、「有意水準
5%」でH0を棄却できる。
・t-値が、t0.025を超えなければ、「有意水準
5%で」H0を棄却できない。
5
検定の考え(母集団比率)
• pの区間推定の際、正規分布を考えた。
x n p
Z
~ N (0, 2 ).
x n (1  x n)
n
ここで、 x nはサイズ nの標本から
計算した標本比率である。
Pr(1.96  Z  1.96)  95%.
• Zが1.96を超えることは5%未満の確率。
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検定の手順(母集団比率) ①
(1)まずpの値について、仮説を立てる。
例)H0:p=0 H1:p≠0.
①通常、主張したい内容をH1に盛り込み、
H0を否定することで、自分の主張が統計
学的に支持されることを示す。
②H0を棄却仮説、H1を対立仮説と呼ぶ。
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検定の手順(母集団比率) ②
(2)H0の下で、Zを計算する。
x n p
Z
~ N (0, 2 ).
x n (1  x n)
n
pにはH0で想定した値を代入する。
・Zが1.96を超えれば、「有意水準5%」でH0
を棄却できる。
・Zが1.96を超えなければ、「有意水準5%」
でH0を棄却できない。
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両側検定と片側検定
• 両側検定の例
H0:μ=0 H1:μ≠0
• 片側検定の例
H0:μ=0 H1:μ>0
• 有意水準5%で片側検定をやるなら、
critical value はt0.05を使う。
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使える応用:比率の差の検定
• 二つの母集団の比率を比べる:P1とP2
• 仮説は、H0:P1=P2 H1:P1≠P2。
x1
x2

n1
n2
Z
~ N (0,1)
1
1
ˆ
ˆ
p(1  p)( 
)
n1 n2
x  x2
ˆ 1
ここで、 p
.
n1  n2
Pr(1.96  Z  1.96)  95%.
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比率の差の検定(例)
• 男性有権者の中から1,200人、女性有権者
の中から900人を選んで、内閣支持者を調
べたところ、各々432人、276人であった。
男性の支持率をp1、女性の支持率をp2と
表し、男女で内閣支持率に差があるか否
か検定せよ。
• (仮説)H0:p1=p2 H1:p1=p2。
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比率の差の検定(例)続
検定の結果
n1  1200, n2  900, x1  432, x2  276である。
432  276 708
ˆp 

,
1200 900 2100
432
276

1200
900
Z
 2.56.
708
708
1
1
(1 
)(

)
2100
2100 1200 900
Z  1.96なので、有意水準5% でH0を棄却。
 結論:男女間で、内閣 支持率に差がある。
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