Transcript 2歳頃

第4章 子供はものごとを どう理解するか?

1 準備 道案内 2 3 知覚の発達 認知の発達 4 感情の発達 5 性格の発達 6 社会性の発達 7 発達上の問題 (0) 授業を始める前に (1) 発達心理学とはどんな学問か? (2) なぜ発達心理学を学ぶのか? (3) 子供に世界はどう見えるか (4) 子供はものごとをどう認識するか (5) 子供は人の心をどう認識するか (6) 愛着と「やる気」 (7) 子供の性格は生まれつき? (8) 人間関係の中で育つ (9) 子供に見られる心の問題 (10) 問題の解決 & まとめ (試験情報)

メインメッセージ4

子供の思考は未発達。 できないことも多い

Piagetの認知発達理論

発達段階

1 感覚運動期 2 前操作期 3 具体的操作期 4 形式的操作期 0〜2歳頃 2〜7歳頃 7〜11歳頃 11,12歳頃〜大人

キーワード1

シェマ 外界とかかわるための知 識構造

キーワード2

表象 心の中の「もの」

キーワード3

操作 心の中で「もの」を動かす

サブメッセージ 4

.

1 学校制度も心理学的知識に 基づいている

感覚運動期 0 〜 2歳頃

第Ⅰ期 (0ー1ヶ月) 反射のシェマ 把握反射[VTR 4.1] モロー反射、吸啜反射 ルーティング反射 バビンスキー反射など

第Ⅰ期 (0ー1ヶ月) 反射のシェマ 刺激 反応

第Ⅱ期 (1ー4ヶ月) 第1次循環反応のシェマ 指しゃぶり

第Ⅱ期 (1ー4ヶ月) 第1次循環反応のシェマ 運動 感覚

第Ⅲ期 (4ー8ヶ月) 第2次循環反応のシェマ ガラガラ モノを動かした記憶 [VTR 4.2]

第Ⅲ期 (4ー8ヶ月) 第2次循環反応のシェマ 運動 もの 感覚

第Ⅳ期 (8ー12ヶ月) シェマの結合 2段階のシェマ モノの永続性の理解

第Ⅳ期 (8ー12ヶ月) モノの永続性が理解できないと … .

第Ⅴ期 (12ー18ヶ月) シェマの多様化 試行錯誤のくり返し

第Ⅵ期 (18ー24ヶ月) 表象の出現 延滞模倣 ごっこ遊び

サブメッセージ4

.

2 2歳頃までは頭の中にモノを 思い浮かべられない

前操作期 2 〜 7歳頃

前操作期

特徴 表象を使って考えることができるが、 表象の操作ができず、 不完全な思考

前操作期にはできないこと1 [実演4.1] 保存課題

前操作期にはできないこと1 [実演4.1] 保存課題 見た目にとらわれる思考

前操作期にはできないこと1 量の保存課題

前操作期にはできないこと1 数の保存課題

前操作期にはできないこと2 三つ山課題

前操作期にはできないこと2 自己中心的思考

自己中心的思考の例

自己中心的思考の例

自己中心的思考の例

幼児期のことばの獲得 乳児期 1〜6ヶ月頃 6〜12ヶ月頃 クーイング 「ア−」「ウー」 喃語 「ア−ア−ア−」 「バババ」「ダダダ」

幼児期のことばの獲得 1〜1.3歳頃 1.5〜2歳頃 2〜3歳頃 1語発話 の出現 2語文 の出現 多語文の出現 形容詞の使用 「これなあに?」 の連発 3〜4歳頃 通常の言語使用

サブメッセージ4

.

3 幼児期は「思考の脱中心化」の 過程である

具体的操作期 7 〜 11歳頃 様々な論理操作が可能になるが、具体的 なモノを離れては考えられない

具体的操作期の思考  可逆的思考 「元に戻したらどうなるかな?」  相補的思考 「高さは高くなったけど、その分 幅は細くなってるな」

形式的操作期 11,12歳頃〜大人 抽象的な 思考が可能になる

具体的操作期の学習 [算数] 図のような土地の面積を求めよ 5x9+5=50m 2 5m 面積5m 2 9m

形式的操作期の学習 [数学] 以下の図中のxを求めよ 全面積50 5x+5=50 x=9 5 面積5 x

形式的操作期の学習 [理科] 二酸化炭素の合成 塩酸に大理石(炭酸カルシウム)を入 れると、二酸化炭素が発生する CaCO 3 + 2HCl → CaCl 2 + H 2 O + CO 2

サブメッセージ4

.

4 各年代に適した勉強を させよう

メインメッセージ4

子供の思考は未発達。 できないことも多い