物理2012-2

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Transcript 物理2012-2

中間テスト
1.日時:
12月6日(木) 4,5限
試験時間:90分程度
2.場所:
1331番教室
3.試験範囲:
教科書1部、2部、11月29日までの授業、12月5日
までの演習・宿題内容、及び補講内容。
4.注意:
・集合時刻厳守のこと
・途中退出は認めない
・全員受験必須
・資料持込不可
期末テスト
1.日時:
1月24日(木) 4,5限
試験時間:90分程度
2.場所:
1331番教室
3.試験範囲:
教科書1部、2部、1月17日までの授業、1月23日
までの演習・宿題内容、及び補講内容。
4.注意:
・集合時刻厳守のこと
・途中退出は認めない
・全員受験必須
・資料持込不可
2-1惑星と人工衛星
万有引力
ケプラーの第一法則:楕円軌道
ケプラーの第二法則:面積速度一定
(角運動量一定)
ケプラーの第三法則:周期の2乗と軌道長軸半径の3
乗の比は一定
2-1惑星と人工衛星
F  a  r  r
このような力を中心力という。
Mm
F  G 3 r
r
そして保存力である。→Uさん、  F を調べて下さい。
Mm
ポテンシャルエネルギーは
U  G
r
万有引力は中心力である。
Fを満たす運動の軌道を調べよう。
d2r
Mm
F  m 2  G 3 r
dt
r
2-1惑星と人工衛星
r   r cos , r sin ,0
とおく。

dr
 r cos  r sin  , r sin   r cos ,0
dt
d2r

2
dt






,  r  r  sin  2r  r  cos ,0
r  r 2 cos  2r  r sin  ,
2
中心力だから、
2r  r  0
であり、
2rr  r2  0
2-1惑星と人工衛星
r   rr  C
よって、
2
これを角運動量保存則という
中心力の場合、常に角運動量は一定であり保存する。
角運動量ベクトルは

L r p

である。
問: r  r cos , r sin ,0 のとき、
→N君
運動量ベクトル成分を求めよ。
角運動量ベクトル成分を求めよ。
rr  C のとき、角運動量が保存することを確かめよ。
2-1惑星と人工衛星


問: r  r cos , r sin ,0
運動量ベクトル成分
 
のとき、
 
 
p  m r cos  r sin  , m r sin   r cos ,0
角運動量ベクトル成分

L  r  p  0,0, mrr
もし、
rr  C
なら

L  0,0, mC  0,0, L
2-1惑星と人工衛星
再び、
 



d2r
2
2
m 2  m r  r cos , m r  r sin  ,0
dt
d2r
Mm
F  m 2  G 3 r
dt
r
だから、大きさを比較して
GMm
mr  mr  
2
r
mr2  L を使うと、
2
L2
M
r  2 3 G 2
mr
r

2-1惑星と人工衛星
よって、中心力
d2r
Mm
F  m 2  G 3 r
dt
r
mr2  L
rの運動について
角運動量一定が得られ、
L2
M
r  2 3 G 2
mr
r
が得られる。
この式は難問です・・・・・・
から、
2-1惑星と人工衛星ー宿題
問
D
 1   cos
r
は
L2
M
r  2 3  G 2 を満たす関数である。
mr
r
Uさん、→DをL,m,M,Gで表せ。
L2
D 2
m GM
D
問 以下の条件での
 1   cos
r
ε=0のとき
ε <1のとき
ε >1のとき
rの軌道の絵をかけ。
2-1Uさんの解答
D
 1   cos
r
両辺をtで微分
D
 2 r   sin 
r
L2
D 2
L
2

Dr  r sin    sin  m(GM
mr 2  L)
m
さらに両辺をtで微分
2
L
L
Dr   cos  2 2  cos
m
mr
2-1Uさんの解答
L2
Dr  2 2  cos
mr
L2
M
r  2 3  G 2
mr
r
両式を比較
 L2
M
L2
L2  D 
D 2 3  G 2   2 2  cos  2 2 2   1
Lm r  r 
r  mr
m r
D 2
m GM
M
L2
 DG 2   2 2
r
mr
L2
D  2
m GM
2-1惑星と人工衛星
D
 1   cos
r
L2
D 2
m GM
は
L2
M
r  2 3  G 2 を満たす。
mr
r
ε=0のとき円軌道
L2
D 2
m GM
ε <1のとき楕円軌道
ε >1のとき双曲線軌道
軌道の形は運動エネルギー(速度)によって決まる。
2-1惑星と人工衛星
1
 1  1.1 cos
r
1
 1  0.8  cos
r
1
 1  0.5  cos
r
1
 1  0.1 cos
r
2-1惑星と人工衛星
運動エネルギーを考えよう。
D
 1   cos
r
r
D 2   sin
r
L2
D 2
m GM
mr   L
2
L
Dr   sin
m

dr
v
 r cos  r sin  , r sin   r cos ,0
dt
2
2
L
L
v2  v  v  r 2  r 2 2   2 sin2  2 2  2 2
Dm
rm

2
2
2

1
1
1
L

sin
 1
2
2
2 2
mv  m r  r  
 2

2
2
2
2 m
D
r 


2-1惑星と人工衛星
2
2
2

1
1
1
L

sin
 1
2
2
2 2
K  mv  m r  r  
 2

2
2
2
2 m
D
r 
  2 sin2 
1
1
 DmMG 
 2
2
2
D
r 



ε=0のとき運動エネルギー最少
ε が大きくなると運動エネルギー大きくなる。
2-1惑星と人工衛星
Kとε の関係をもっと調べよう
2
2
2

1
1
1
L

sin
 1
2
2
2 2
K  mv  m r  r  
 2

2
2
2
2 m
D
r 
  2 sin2 
1
1
D
 DmMG 
 2
2
 1   cos
2
D
r


r
  2 sin2 
1
1   cos 
 mMG 


2
r
 r 1   cos 



mMG 1 1  2 cos   2

r
2
1   cos
mMG 1
2

1


  1    cos 

r
2
2-1惑星と人工衛星
mMG 1
2
K
1


  1    cos 

r
2
ε=0のとき運動エネルギー最少
もともとポテンシャルエネルギーは
だから、
1 Mm
K U   G
2
r
Mm
U  G
r
1 Mm
K G
(最小値)
2
r
ε が大きくなると運動エネルギー大きくなる。
K U  0
になる条件は
mM
K G
r
2-1惑星と人工衛星
1   2   1    cos  2
になるチャンスは、
  1のとき。
楕円、円運動ではK+U<0であり、無限遠方には行くことができない。
  1のときはじめて、重力ポテンシャルに打ち勝って無限の彼方
に行くことができる。その時の運動エネルギーは、
mM
K G
r
mM
K G
 mgR
地球上では、
R
1
v  2 gR
K

mv 2から、
速度は
2
2-1惑星と人工衛星
v
2 gR
既に出た、
を第二宇宙速度という。
v
gR を第一宇宙速度という。
問:第一宇宙速度と第二宇宙速度の意味を考えよ。
問:双曲線軌道をとり地球に近づいた小惑星は、地球をの近く
を通り過ぎた後、再び地球に近づくのはいつか?
2-1惑星と人工衛星
地球を周回する人工衛星問題を纏めよう。
シャトルに地球が及ぼす力は、
Mm
F  ma  G 2
である。
r
Mm
r~Rなら、 F  ma ~ G 2
R
加速度の大きさ
角速度は
線速度は
周期は
m
r
R
地球M
GM
a  R  g  2
R
GM
第一宇宙速度

7.9 km/s
R3
GM
GM
v  r ~ R

 gR
3
R
R
2
R3
R
R
T  2
 2 R
 2
GM
GM
g
=5060 s !
2-1惑星と人工衛星
一般の場合:
力は、
Mm
F  ma  G 2
r
2
GM
R
加速度の大きさ a  r2  2  g 2
r
r
角速度は
線速度は
周期は
m
r
R
地球M
GM
gR


3
r
r r
GM
g
v  r 

R
r
r
2
r3
2 r r
T
 2


GM
R g
ケプラーの第3法則
2-1惑星と人工衛星
再び地上すれすれの人工衛星の場合 r~R
速度:
r
v  gR
1 2 mgR
mM
運動エネルギー: E  mv 
G
2
2
2R
ポテンシャルエネルギー
m
R
地球M
Mm
Mm
U   G 2 dr  G

r
R
R
Mm
Mm
Mm
E U  G
G
 G
2R
R
2R
2-1惑星と人工衛星
m
エネルギーの考え方:
U=0: 地球の重力の及ばない無限遠方
r
R
地球M
K+U<0
地球の重力に捕まっている運動。
無限遠方には決して行けない。
K+U=0
地球の重力ポテンシャルエネルギーに
丁度打ち勝つ運動エネルギーを持つ運動。
無限遠方で運動エネルギーゼロ。
K+U>0
地球の重力ポテンシャルエネルギーに
遥かに打ち勝つ運動エネルギーを持つ運動。
無限遠方で運動エネルギー正。
2-1惑星と人工衛星
v  gR
の場合はどうか?
K+U<0
m
Mm
E  U  G
2R
地球の重力に捕まっている運動。
無限遠方には決して行けない。
r
R
地球M
である。
第二宇宙速度
v  2gR
K U  0
の場合はどうか?
K+U=0
である。
地球の重力ポテンシャルエネルギーに
丁度打ち勝つ運動エネルギーを持つ運動。
無限遠方で運動エネルギーゼロ。
2-1惑星と人工衛星
再び一般の場合:
m
r
周期は:
2
r3
2 r r
T
 2


GM
R g
R
地球M
地球の自転周期をT0とする。
2 r r
T0 
R g
T=T0の場合のrは?
1/ 3
 T0 R g 
r  
2 

4



2
(p71)
2
は静止衛星の地球の中心からの距離。
2-2加速度系での運動
U:重力は保存力ですね。
N:そうです。
U:右図の振り子を勉強しました。
N:勉強しました。
U:運動方向の力は F  mg sin です。
N:そうです。
U:保存力なら力学的ポテンシャルUがあるはずです。
そして
θ
l
F   gradU
にならなければなりません。
N:そうです。
U:でも振り子を動かしているのは一定の重力だから、
重力のポテンシャルエネルギーはU=mgh
のような形にならなければなりません。
mg
2-2加速度系での運動
N:そうです、別にいいじゃないか。
U:良くありません、なんで F  mg sin
が U=mghから出てくるか問題です。
N:そうです。問題です。
U:考えて下さい。
N:考えましょう。
横軸をx、縦軸をyとしましょう。
そして最下点x=0,y=0のポテンシャル
エネルギーをゼロとしましょう。
U:そうしましょう。
N:振り子の円弧の運動の方向はθ方向です。
U:そうです。
N:よって運動の位置の変数はlθです。
Y
θ
l
X
O
mg
2-2加速度系での運動
U:そうなんですか?
N:そうなんです、lが大きければ移動距離が
大きくなります。
U:つまり、 F   gradU の微分変数を
lθ にせよと言いたいんですか?
N:そうです。
U:ふ~ん、まあいいや、そうしましょう。
N:積分しましょう。
U:積分しましょう。
N:Fを積分します。
U  mgl cos  C
U:よくできました。でもCが分かりません。
N:最下点のUはゼロです。
Y
θ
l
X
O
mg
2-2加速度系での運動
U:なるほど、そう決めました。
U  mgl 1  cos 
になります。それで?
N: l 1  cos   y
です。
U:え、ああ、そうね、それで?
N:だから、
U:だから?
N:
U  mgy
です。これはmghの形です。
U:なるほど、よくできました。
Y
θ
l
X
O
mg
2-2加速度系での運動
U:でも異議あり、
 U
U
U 
Y
F   gradU   
,
,


x

y

z


と勉強しました。だからx、y微分積分を使いたいです。
θ
N: F  mg sin   mgx
l
です。
2
mgx
だから、 U 
C
2l
です。
あれ?いや違う。変だ、待てよ・・・・
O
U:どうしたの?これでいいじゃん。
N:いや、ちょっと待って、ええっと・・・・
x、y積分を使うときは、
力もx、y成分を使わなければなりませんでした。
l
X
mg
2-2加速度系での運動
U:そうなんですか?
N:そうなんです。だから、
Y
F   0, mg,0
です。
U:そうですね・・・
N:積分しましょう。
U:積分しましょう。
N:Fを積分します。
U  mgy  C
U:よくできました。でもCが分かりません。
N:最下点のUはゼロです。
θ
l
X
O
mg
2-2加速度系での運動
U:なるほど、そう決めました。
それで?
Y
N: U  mgy
です。これはmghの形です。
U:なるほど、よくできました。
変数によって力の成分を使い分けなければ
ならないんですね。
N:そうみたいですね。
面白いですね。
U:面白いですね。
θ
l
X
O
mg
2-2加速度系での運動
U:万有引力は中心力と勉強しました。
N:勉強しました。
Y
U:中心力下の運動では角運動量は保存する
と勉強しました。
N:勉強しました。
θ
U:重力も万有引力です。
N:そうです。
U:ならば、右図の振り子の角運動量も保存するの?
N:うん?角運動量って?
O
U: L  r  p よ。
N:う~ん、振り子は折り返しのところで一旦止まるから
必ずp=0がある。しかし、最下点では勢いよく動く。
だからpは大きい。
保存しないんじゃないかな・・・
U:不思議です・・・・
N:不思議です・・・・
l
X
mg
2-2加速度系での運動
L t   mr t   v t 
 r t   mv t   r t   p t 
という外積ベクトルが角運動量ベクトル。
X-Y平面を半径r角速度ωで等速度円運動している質量
mの物体の角運動量は
L t   mr t   v t    0,0, mr 2 
角運動量の大きさは、質量に比例する。角速度に比例する。
半径の2乗に比例する。半径が大きいほうが運動量大きい。
2-2加速度系での運動
d L t  を力のモーメントという。
N
さらに
dt
d L t  d
N

r t   p t 
dt
dt


 v  t   p  t   r t   F t   r t   F t 
力Fと位置ベクトルrの向きが平行か反平行なら必ず、
よって、
r t   F t   0
d L t 
N
0
dt
力のモーメントはゼロ、角運動量ベクトルは時間不変。
2-2加速度系での運動
力の向きが、位置ベクトルと反対向きの場合を中心力
という。
例)円運動、バネの運動など
中心力で運動する物体の角運動量は不変である。
ー角運動量保存則ー
地球周回運動する衛星に働く力は地球の中心向きであり角運
動量は保存する。角運動量の大きさは、
L  m  r  v  m  r  r    mr2
 m GMr  mR gr
GM
r3
ケプラーの第2法則
2-2加速度系での運動
問:右図のように紐に質量mの物体をつけて回転運動
をさせる。始め紐の長さは2bである。角速度をω0とした。
1.物体mに働く力の大きさと向きを書け。U
F  mr2  2mb02
2.物体mの速度の大きさと向きを書け。N
v  r  2b0
3.物体mの運動量の大きさと向きを書け。U
p  mv  2mb0
4.物体mの運動エネルギーの大きさを書け。N
p2
K
 2mb202
2m
5.物体mの角運動量の大きさと向きを書け。U
L  rp  4mb20
6.紐を引っ張る力Tの大きさと向きを書け。N
2b
T
ω0
m
2-2加速度系での運動
問:次に中心方向に紐を引っ張って半径を半分のbにし
たところ、角速度はωになった。
2b
ω0
7. ωを求めよ。
8.物体mの速度の大きさは何倍になったか?
9.物体mの運動エネルギーは何倍になったか?
10.紐を引っ張る力Tの大きさは何倍になったか?
11.運動エネルギーの変化を議論せよ。
T
ω
b m
m
2-2加速度系での運動
7. 中心力は角運動量を変えないから、
L  m  2b 0  mb2
2
  40
8.速度は 2b0 から 4b0 に2倍になった。
9.運動エネルギーは4倍になった。
10.紐を引っ張る力Tの大きさは
T  2mb02 から 16mb02 へ8倍になった。
11.運動エネルギーの変化:
半径をrとすると、 L  mr2  4mb20
4
2
16b

2
0
T

mr


m
張力は
3
r
4
2
b
b
16b 0
8mb 0
W   Tdr   m
dr 
3
2b
2b
r
r2
2 2b
b
m
T
ω
b m
N
4
2b
ω0
 6mb202
運動エネルギーはW仕事分だけ増加した。
2-2加速度系での運動
右図のように紐に質量mの物体をつけて角速度
ω0の回転運動をさせる。始め紐の長さは2bで
ある。そして中心方向に紐を引っ張って半径
を半分のbにしたところ、角速度ωは4倍の、
4ω0になった。そして、線速度vは2倍の4bω0に
なった。
あなたが、物体mの中に居るとしよう。
紐で引っ張られて中心方向に移動すると、上述の
ように物体の移動速度が大きくなる。あなたは物理
を良く勉強しているので、物体mが進行方向に押さ
れて速度が速くなったと思うだろう。しかし、実際は
物体mは中心方向にしか引っ張られていない。
不思議ではないか!
2b
ω0
m
T
ω
b m
2-2加速度系での運動
時刻tにおいて物体は中心から位置rのところ
にいるとする。そして一定速度-vで中心方向に
引っ張られているとしよう。
r
ω0
m
物体の角運動量が時間にたいして一定である特徴を
つかって解析してみよう。
L  mr  である。Lは時間に対して一定だから
2
dL dmr 2
dr
2 d

 2mr  mr
0
dt
dt
dt
dt
d
dr
mr
 2m  2mv
dt
dt
T
ω
b m
2-2加速度系での運動
d
mr
は物体の回転方向の運動量の時間微分なので
dt
回転方向に働く力である。
d
F  mr
 2mv
dt
とは、回転方向に 2mv
の力が働くことを意味している。
これを
コリオリ 力
という。
コリオリ力によって回転方向の速度がどのように変化するかを
調べよう。
2-2加速度系での運動
角運動量保存とは、
dL dmr2
dr
dr
d 

2 d

 2mr  mr
 mr  2  r
0

dt
dt
dt
dt
dt 
 dt
だから、 2 dr  r d  0
dt
dt
d  r
dr
d
回転線速度の変化率は、
である。
 r
dt
dt
dt
dr
上の関係式を用いると、 d  r
 
dt
dt
となる。よって、紐が2bからbまでの線速度の変化分△(rω)は、
b
v
0
  r  
b
b
d  r
dr 
v
dt     dt     dr
0
2b
dt
 dt 
2-2加速度系での運動
L  m4b20  mr2
4b20
だから、 
であり、線速度の変化分△(rω)は、
2
r
4b20
  r  
dr  2b0
2
2b
r
b
紐が2bのとき、線速度は 2b0 だったから、
紐がbになったときの線速度は 4b0 である。
2-2加速度系での運動
問 あなたは小さな一定角速度ωで反時計回りに回転している
大きな平らな円盤の上&端に立っている。
1)今、あなたは速度vで円盤の上を円盤の中心に向かって走
り出したとする。あなたが受ける力の大きさと向きを答えよ。
2)円盤の中心に到達したあなたは、今度は元いた地点に向
かって、同じく速度vで走り出した。ことき、あなたが受ける力
の大きさと向きを答えよ。
2-2加速度系での運動
問 質量mの小さな固い物質が等速度vで
x軸に平行に走っている。時刻t=0でY軸上
r0の地点に達したとき、青い固い巨大な壁に
ぶつかり、非常に小さい△t秒間を要して反
射し、向きをY軸方向に変えて同じ速度vで
運動を続けたとする。
1)t<0のとき、物質の位置と運動量の
x、y成分を書け。U
2)t>0のとき、物質の位置と運動量の
x、y成分を書け。N
3)壁との衝突により物質mが受ける力積のx、y成分を書け。U
4)t<0のとき、物質の角運動量の大きさと向きを書け。N
5)t>0のとき、物質の角運動量の大きさと向きを書け。U
6)壁との衝突により物質mが受ける力のモーメントの
衝突している時間の合計の大きさと向きを書け。N
2-2加速度系での運動
問 質量mの小さな固い物質が等速度vで
x軸に平行に走っている。時刻t=0でY軸上
r0の地点に達したとき、青い固い巨大な壁に
ぶつかり、非常に小さい△t秒間を要して反
射し、向きをY軸方向に変えて同じ速度vで
運動を続けたとする。
1)t<0のとき、物質の位置と運動量
( x, y)  (vt, r0 ),( px , py )  ( mv,0)
2)t>0のとき、物質の位置と運動量の
( x, y)  (0, vt  r0 ),( px , py )  (0, mv)
3)壁との衝突により物質mが受ける力積のx、y成分を書け。
( I x , I y )  (mv, mv)
4)t<0のとき、物質の角運動量の大きさと向きを書け。
mr0v 紙面上向き (0,0, mr0v)
2-2加速度系での運動
問 質量mの小さな固い物質が等速度vで
x軸に平行に走っている。時刻t=0でY軸上
r0の地点に達したとき、青い固い巨大な壁に
ぶつかり、非常に小さい△t秒間を要して反
射し、向きをY軸方向に変えて同じ速度vで
運動を続けたとする。
5)t>0のとき、物質の角運動量の大きさと向きを書け。
ゼロ
6)壁との衝突により物質mが受ける力のモーメントの
衝突している時間の合計の大きさ(時間積分)と向きを書け。
(0,0, mr0v)
2-2加速度系での運動
X-Y平面において半径rを一定角速度ωで回転している質量mの
角運動量をX軸上の地点R   R,0,0 から観測しよう。
原点から見た時のmの位置ベクトルは
Y
r   r cos t, r sin t,0

運動量ベクトルは
p   mr sin t, mr cos t,0
である。
Rから見た時のmの位置ベクトルは
R   r cos t  R, r sin t,0
となり角運動量は、
L   0,0, mr 2  mRr cos t 
m
θ
R
X
2-2加速度系での運動
よって地点Rから見た時、mには見掛け上の力のモーメント
N   0,0, mRr2 sin t 
Y
が働き角運動量が刻々と変化する。
当然であるけれども、中心力により
運動する物体の角運動量は、
運動の中心(焦点)から測定した時に
のみ保存する。

m
θ
R
X
1-5で勉強した振り子をチェックしよう
最下点から見て高さlから振られた振り子を考える。
角速度は、 d
g
dt
 2
l
cos
2
d

g
角加速度は、
  sin 
2
dt
l
O
θ
l
振り子の原点から見た角運動量は、
d
g
2
L  r  p  lml
 ml 2 cos
dt
l
向きは、振り子がcw運動の時紙面上向き。
振り子がccw運動の時紙面下向き。
mg
1-5で勉強した振り子をチェックしよう
力のモーメントは、
d 2
N  r  F  lml 2  mgl sin 
dt
向きは、振り子が鉛直線右側の時紙面下向き。
振り子が鉛直線左側の時紙面上向き。
重力の作用で運動する振り子の場合:
振り子に働く重力は中心力ではない。
よって力のモーメントが働き、
角運動量が刻々と変化する。
O
θ
l
mg
昨年の中間試験問題をチェックしよう
2011年12月22日
問1 次の各文章を読み、選択肢の中から最も適切な文章を選び、そ
の記号を解答欄に書き込め。さらに、選択した現象が起きる理由を
100字程度の文章を用いて説明せよ。なお、説明にはキーワードとな
る物理学用語を正しく使い、数式を使用してはならない。
Uさん
(1)地球上の重力加速度gの値は場所によって微妙に異なり、標準重
力加速度としてg = 9.80665 m/s2が定義されている。重力加速度の
値は標高が上昇するにつれてゆるやかに減少する。また、大きな山
のふもとでは山が及ぼす万有引力の影響を受けることが知られてい
る。さて、標高0 mの重力加速度は緯度の変化に対して、
選択肢 (a) 赤道上で最も小さくなり、北極・南極で最も大きくなる。
(b) 赤道上で最も大きくなり、北極・南極で最も小さくなる。
(c) ほとんど変化しない。
昨年の中間試験問題をチェックしよう
N君
(2)今年の春分の日は3月21日、秋分の日は9月23日であった。いず
れも春季及び夏季休業期間中であったため諸君には楽しい休日との
認識は無かったかもしれない。それはさておき、春分の日から秋分の
日までと、秋分の日から翌年の春分の日までの日数は、
選択肢
(a) 等しい。
(b) 前者が長い。
(c) 後者が長い。
Uさん
(3)講義で取り上げた地球中心を通るトンネル内を往復運動するス
ペース・シャトルの運動は大変興味深いものであった。実際にそのよう
なトンネルを造ることは極めて困難だが、シャトルの乗員が地球の重
力をどのように感じるか考えることはできる。シャトルの乗組員は、
選択肢 (a) 地球の中心からの距離の2乗に反比例した重力を感じる。
(b) 地球の中心からの距離に比例した重力を感じる。
(c) 地球の中心からの距離に関係なく一定の重力を感じる。
(d) 無重力状態と感じる。
昨年の中間試験問題をチェックしよう
N君
(4)地球中心を通るトンネル内を往復運動するスペース・シャトルは地
球の裏側にしかいけないので不便である。東京とアメリカ西海岸のロ
スアンジェルスを直線で結ぶトンネルを使ってシャトルを往復させよう。
シャトルには重力だけが働くとし、摩擦や空気抵抗は無視する。シャト
ルが1往復するのにかかる時間は、地球中心を通るトンネルを1往復す
る時間
選択肢
(a) と等しい。
(b) に比べて短い。
(c) に比べて長い。
昨年の中間試験問題をチェックしよう
問2 講義で取り上げた地球中心を通るトンネル内を往復運動するス
ペース・シャトルの運動は大変興味深いものであった。2080年に均質
な密度の地球に近い質量Mと地球に近い半径Rを持った真球状の回
転していない奇妙な惑星Yに、そのようなトンネルができたとしよう。トン
ネルの調査に訪れたF君とN君は過ってトンネル内に転落した。そのま
ま何もしなければ惑星Yの反対側に到達することができたのだが、恐
怖に駆られた2人は何とか落下を食い止めようと足掻き、最悪なことに
惑星Yの中心で止まってしまった。ここで考慮すべきは重力だけとし、
惑星表面の重力加速度はgであり、F君とN君の質量はともにmとしよう。
その他ややこしいことは考えないことにしよう。
Uさん
(1)
2人を救助するため、図1に示すように、芥川龍之介の蜘蛛の糸
ばりの細い縄梯子が惑星Yの表面から垂らされた。そのとき、F君は寝
ていたが、N君は起きていた。N君は「しめしめこの蜘蛛の糸を登って
行けばトンネルを抜けて惑星Yの表面に出られる」と思い、必死に登り
始めた。N君が途中で力尽きることなく惑星Yの表面に達するためにN
君がする最低限の仕事をm,g,M,Rを適宜用いて表せ。
昨年の中間試験問題をチェックしよう
昨年の中間試験問題をチェックしよう
N君
(2)F君が目覚めた時、既にN君の姿は無かった。F君は泣いた。そし
て悔し紛れに念じた。「この忌々しい惑星Yのトンネルから一気に抜け
出し、金輪際惑星Yに戻りたくない」と。あなたはクリスマスにだけ現れ
る慈悲深き神デウス様である。F君を救うために神の一撃を与えよ。F
君が二度と惑星Yに戻ってこないように、必要最小の初速度を与えよ。
そしてその初速度をm,g,M,Rを適宜用いて表せ。
Uさん
(3) デウス様のお導きによりF君は無事トンネルから脱出した。惑星Y
の表面に出た時のF君の速度をm,g,M,Rを適宜用いて表せ。
N君
(4) 惑星Yの表面に出た時、F君は確かに見た。図2のように忌まわし
き惑星Y名の由来であるY君が、F君の鉛直線上空距離rの地点を速度
v、見込み角45°で飛んでいた。Y君はF君と同様に小さいが質量は
2mある。惑星Yの中心から見た時のY君の角運動量をm,g,M,R,r,vを
適宜用いて表せ。
昨年の中間試験問題をチェックしよう
Uさん
(5) Y君が惑星Yから無限の彼方に飛び去っていかないでいられる最
大の速度vをm,g,M,R,rを適宜用いて表せ。
N君
(6) Y君は神のごとき人である。F君が見た時Y君は何を考えていた
か?「一定の重力加速度gの下で、初め静止していた質点が距離Rだ
け自由落下したとき、質点の速度は①である。これは②と同じ表現で
はないか?なぜだろう?」同じく神デウス様であるあなたは、①を
m,g,M,Rを適宜用いて表し、②に適切な語句を答えよ。
中間試験問題
問1 次の文章を読み、①~⑪を解答せよ。①、②、③、④、⑥、⑧は
数値or記号or数式で答えよ。⑤、⑦、⑪は文字or言葉or文章で答えよ。
適切な数値or記号or数式を使ってよい。⑨、⑩は図を描くこと。図には
適宜、記号or数値を加えること。
N君:なんでそんなに浮かない顔をしているんだい?
Uさん:だって、私のポテンシャルエネルギーU1=x2で楽しく運動して遊
ぼうと思っていたのに、例の第三極の合流事件に巻き込まれて、公約
のポテンシャルエネルギーがU2=x2+4y2に変わってしまったの。
N君:そうか、気の毒だったね。でも新しいU2は面白そうじゃないか、一
緒に考えてみましょう。
Uさん:それは嬉しいわ。私はクリスマスには質量mの球を初期位置
(1,0,0)から初速度v=(0,1,0)で打ち出す事にしているの。U2のポテン
シャルエネルギー下で、球が位置r=(x1,y1,0)のとき、球が感じる力Fベ
クトル, 球に働く原点のまわりの力のモーメントNベクトルはどうなるの
かしら?やんなっちゃうわもう・・・・
中間試験問題
F  gradU
N君:大丈夫だよ。スーパーマンN君に任せなさい。Fはx1,とy1を使って
①と書けるし、Nもx1,とy1を使って②と書けるよ。 N  r  F
Uさん:え!どうもありがとう、スーパーマン様。なんだこれ、授業で勉強
した二次元バネの運動問題じゃないの、教えてもらえば簡単ね。ところ
で、原点から見た球の角運動量Lベクトルは時間とともにどう変化しま
すの?
L  rP
N君:ふん!難問です!瞬殺です。Lは最初③であり、その後④成分は
⑤して、Lはついには⑥となる。その後④成分は⑦して再び③に戻りま
す。
2
Uさん:凄い、スーパーマン様。ところで私の球はいつ元の場所に戻っ
k
2

 x
てくるかしら?
x   x  2 x   

m
T

N君:ふん!難問です!瞬殺です。球打ち出しから⑧秒後です。 
Uさん:素晴らしいわ、もちろん球の軌道の絵も描いて下さるわよね。
N君:ふん!描いてあげましょう! ⑨になるのさ!
中間試験問題
Uさん:カッコい~い!スーパーマン様。でも私、どうしてもU1=x2が忘れ
られないわ。U1のポテンシャルエネルギーのとき、質量mの球を初期
位置(1,0,0)から初速度v=(0,1,0)で打ち出すと、球の軌道はどうなると
思われます?元に戻れる?
N君:ふん!難問です!絵⑩を描いてあげましょう!ついでに私の得意
の100字以内の文章⑪で球の軌道を解説してあげましょう!
 2m
中間試験問題
① (-2x1, -8y1, 0)
② (0, 0, -6x1y1)
③ (0, 0, m)
④ Z
⑤ 減少
⑥ (0, 0, -m)
⑦ 増大
⑧
⑨
⑩
 2m
⑪ x方向には周期 2mで振動するが、y方向には力が働かないので初速
度1のまま直進する。よって元に戻る事はない。アーメン。(57字)
3-1 重心座標
複数の物体の運動は重心の運動と相対運動に分けられる。
質量mA、位置 rAとmB、rBとの2つの物体の運動を考えよう。
簡単のために2次元平面運動とする。
物体の位置は r A   x , y ,0 r B   x , y ,0
A
A
B
B
重心の位置は rG   x , y ,0  mA r A  mB r B
G
G
mA  mB
 mA xA  mB xB mA y A  mB yB 

,
,0 
mA  mB
 mA  mB

3-1 重心座標
rAとrBを重心を使って表すと、
r A   xA, yA,0
 mA xA  mB xB mB xA  mB xB mA y A  mB yB mB y A  mB yB 


,

,0 
mA  mB
mA  mB
mA  mB
 mA  mB


mB xA  mB xB
mB y A  mB yB 
  xG 
, yG 
,0 
mA  mB
mA  mB


r B   xB , yB ,0

mA xA  mA xB
mA y A  mA yB 
  xG 
, yG 
,0 
mA  mB
mA  mB


3-1 重心座標
従って2つの物体の運動量を重心の速度を用いて表すとそれぞれ、
x
x
y
y


m
v

m
v
m
v

m
v
B A
B B
B A
B B
x
y
P A   mAvG  mA
, mAvG  mA
,0 
mA  mB
mA  mB


x
x
y
y



m
v

m
v

m
v

m
v
A A
A B
A A
A B
x
y
PB   mBvG  mB
, mBvG  mB
,0 
mA  mB
mA  mB


全体の運動量は当然以下のようになる。

P  P A  PB   mA  mB  vGx ,  mA  mB  vGy ,0

3-1 重心座標
それでは2つの物体の運動エネルギーを重心の速度を用いて
表すとどうなるのか?
KA 
1
PA  PA
2mA

1
 mA vGx 2  vGy 2
2

1
1
2
 mAvG  mA
2
2
1
1
2
KB  mBvG  mB
2
2
x
x 2
y
y 2

1  mBv A  mBv B   mBv A  mBv B  
 mA 
  

2  mA  mB   mA  mB  



m2B v2A  v2B  2v A  v B
 mA  mB 

2

m2A v2B  v2A  2v B  v A
 mA  mB 
2

3-1 重心座標
従って全体の運動エネルギーは

1
1 mBmA
2
K  KA  KB   mA  mB  vG 
v2B  v2A  2v B  v A
2
2 mA  mB


1
1 mB mA
2
  mA  mB  vG 
vA  vB  vA  vB
2
2 mA  mB
第1項は重心の運動エネルギー
第2項はAとBの相対運動の運動エネルギー
mB mA
mA  mB
を換算質量という。


3-1 重心座標
物体A,Bの運動のまとめ
mA r A  mB r B  mA xA  mB xB mA y A  mB yB 

,
,0 
1:重心rG   xG , yG ,0 
mA  mB
mA  mB
 mA  mB

2:全運動量:重心の速度に総質量をかけたもの。

P  P A  PB   mA  mB  vGx ,  mA  mB  vGy ,0

3:運動エネルギー:総質量*重心の速度の2乗*0.5
+換算質量*AとBの相対速度の2乗*0.5


1
1 mBmA
2
K   mA  mB  vG 
vA  vB  vA  vB
2
2 mA  mB

3-1 重心座標
例1 一体並進運動& m  mA  mB
mAvG mB vG
r A  rB
1:重心 rG   xG , yG ,0 
2
2:全運動量: P  P A  PB  2mv x ,2mv y ,0
G
2
K

mv
3:全運動エネルギー:
G
G
3-1 重心座標
例2 原点回りに半径rで相対して、角速度ωの回転円運動
rG   xG , yG ,0  0,0,0
1:重心
2:全運動量: P  PA  PB  0,0,0
Y

3:全運動エネルギー:


mA

1m
K
v A  v B  v A  v B  mr22
22
X
mB
3-1 重心座標
例3 衝突問題に取組もう
固い小さな物体m1、m2の衝突を考える。最初、m1は速度v0でm2
に向かって進み、m2は原点に静止している。空気等の抵抗は無
い。重力等の力は働かない。時刻ゼロで衝突後、物体m1、m2は
速度v1、v2で進むとする。
衝突後
衝突前
m1
m2
m1
m2
v0
v1
v2
A 衝突前:
 m1

m1 r 1  m2 r 2
m1

r1  
v0t,0,0 
1:重心 rG 
m1  m2
m1  m2
 m1  m2

2:全運動量:
P  m1 v0
m1 2
3:全運動エネルギー: K  2 v0
3-1 重心座標
B 衝突後、運動量と運動エネルギーが保存されるとき
全運動量保存:
m1v0  m1v1  m2v2
m1 2 m1 2 m2 2
v0  v1  v2
2
2
2
2m1
上2式を解いて、 v  m1  m2 v
v2 
v0
1
0
m1  m2
m1  m2
全運動エネルギー保存:
衝突後:
1:重心
2:全運動量:

m1 r 1  m2 r 2  m1
rG 

v0t,0,0 
m1  m2
 m1  m2

P  m1 v0
m1 2
3:全運動エネルギー: K  v0
2
3-1 重心座標
問 物体m1 は衝突によりm 2 に運動エネルギーを与える。衝突前
のm1の運動エネルギーをE0、衝突後のm2の運動エネルギーをE2
とする。エネルギー伝達率E2/E0 が最も大きくなる条件と、その時
のE2/E0の値を求めよ。
エネルギー伝達率E2/E0が最も大きくなる条件:m1=m2
その時のE2/E0 = 1
問 v2の最大値は何v0か?またその時のエネルギー伝達率はい
くらか?
v2が最も大きくなる条件は:m2/m1 =0
Max v2= 2v0
そのときのエネルギー伝達率 = 0
3-1 重心座標
C 運動量はあらゆる場合に保存される、宇宙不変の大原則である。
これに対し、運動エネルギーは保存されるとは限らない。
・例えばポテンシャルエネルギーに変化したりする。
熱エネルギーにも変わる、光エネルギーになる場合もある。
・もし、初め、全エネルギーが運動エネルギーだとする。
運動エネルギーが保存されないイベントがおこった場合、当然運
動エネルギーは小さくなる。
よって、
m1v0  m1v1  m2v2
m1 2 m1 2 m2 2
v0  v1  v2
2
2
2
である。典型的なのは、衝突後一緒に運動する場合である。
m1
衝突前
v0
m2
衝突後
m1 m2
v1
3-1 重心座標
このとき運動量の式は、
m1v0   m1  m2  v1
m1v0
v1 
m1  m2
m1
衝突前
v0
衝突後
m1 m2
m2
v1
衝突後の運動エネルギーは
m1 2 m2 2 1 m1
v1  v1 
m1 v02
2
2
2 m1  m2
m1 2 1 m1
2
v

m
v
これは当然、
2 0 2 m1  m2 1 0
である。衝突後、運動エネルギーが減少する衝突を非弾性衝突という。
3-2 剛体の運動
硬い、大きな物体があり、回転中心軸Bのまわりにそ
の物体を角速度ωで回転させた。このとき、物体の
角運動量大きさを
LB  I B
と書く。
回転運動エネルギーは
2
B
1
L
2
E  I B 
2
2I B
と表せる。
このとき、IBを物体のBまわりの慣性モーメントという。
3-2 剛体の運動
Uさん:N君マスゲーム知ってる?
N君:ああ、運動会で集団でやるお遊戯のことだろう。
Uさん:その通り、意外だわ・・・
N君:僕を見くびるんじゃない。君よりもよっぽど常識をわきまえて
いるつもりだよ。
Uさん: ?????
N君:マスゲームがなんなんだい?
Uさん:右図のように10人が手を繋いで横一線に並び
左端の人を中心に横一線を崩さず回転することを考えましょう。
N君:中学校でやったことがある。
10
Uさん:ゲームの後、左から2番目、5番目、
10番目の人に感想を聞いてみましょう。
5
N君:オーケー
2
3-2 剛体の運動
2番目の人:楽ちんでしたが意外に難しいですね。ゆっくり歩かない
と前に飛び出して列を乱してしまうんです。
5番目の人:まあ普通に歩けばいいので楽なゲームです。左右の人
を見ながら仲良く歩けばいいんです。
10番目の人:いやー、見た目より実際は大変な運動ですよ。必死に
歩かなければ追いつかない。私は足が遅い方ではないですが、20
秒で一回転ですからね。どうしても列に遅れがちになりますよ。疲れ
た、疲れた。
N君:まあ予想通りの感想だな。 これと物理と何が関係ある?
Uさん: 2番目の人の運動は?
N君:それはゆっくり歩くのがコツさ。5番目は普通に歩く。一番端の
10番目は必死に歩く。そうしないと列が乱れるからね。
Uさん:横一列でも場所によって仕事量が違うということなの?
N君:もちろんそうだね。中心の人はほとんど仕事しない。一番端の
人は目一杯の仕事をしなければならない。
Uさん:運動エネルギーで説明して下さい。
3-2 剛体の運動
N君:任せとけ。横一列で列を乱さないで動くから、一回転の周期は同
じなんだ。しかし、場所によって一周の長さは違うだろう。中心からの距
離に比例して一周の長さが長くなるんだ。だから一定周期で回ろうとす
ると、端の人ほど速く動かなければならない。中心からの距離に比例し
て速度が速くなる。だから歩く人の運動エネルギーは中心からの距離
の2乗に比例して大きくなるんだ。どうだ、いい説明だろう。
Uさん:じゃあ、運動エネルギーの平均の人は何番目なの?
N君:それは丁度真ん中の人、・・じゃないな、何処だろう?
中心からの距離をLとすると、回転の線速度は距離Lに比例するから運
動エネルギーはL2に比例する。
それを中心から全て足すと、L3/3に比例する。
平均の運動エネルギーを人数分足すと上の値になるから、
平均の運動エネルギーはL3/3をLで割ればいいね。
だからL2/3だ。
これの平方根をとると位置がでるよ。(L2/3)0.5です。どうだ、完璧だろう。
3-2 剛体の運動
Uさん:具体的には何処なの?
N君:わからないかい?中心よりちょっと外側さ。30.5は2より少し小
さいからね。外側の人の運動エネルギーは非常に大きくなるから、
平均位置が中心より外側にずれるんだよ。10人の場合は6番目さ。
ようし、もっと数学的に説明してやろう。
マスがmの人がN人横一列長さLに並んで角速度ωで回転したとす
る。平均運動エネルギーを持つ人は、前の議論から(N/3)0.5番目の
人で中心からの距離はLx3-0.5だ。この人の運動エネルギーは
2
1  L  11 2 2
m  0.5   
mL 
2 3
 23
となる。全員の運動エネルギーはこれにNを掛ければ良い。
全質量をM=m*Nとすると。
11 2 2
E
ML 
全体の運動エネルギーEは
となる。
23
3-2 剛体の運動
確か回転半径L,角速度ωの質量Mの小さな玉の回転運動の運動エ
ネルギーは 1 ML22 だったな。棒の場合は違うのか、棒の方が
小さいぞ。 2
Uさん:この論理を進めた場合の全体の運動量と平均値を持つ人
の位置はどうなるの?
N君:速度は L な形をしているから、平均値は真ん中だよ。そ
して全体の運動量の大きさは NmL  ML
です。
2
2
2
1  ML 
Uさん:それじゃあ、全体の運動エネルギーは
2M  2 
でいいの?
N君:いや、それは違うよ。場所によって速度と運動量が違うじゃな
いか。例えば全く逆向きに同じ速度で進む同じマスの2つの物体の
合計運動量はゼロだろう。でも2つの物体の合計運動エネルギー
はゼロではない。こういう場合は全体の運動量の大きさを単純に2
乗してはいけません。
3-2 剛体の運動
Uさん:そこで回転の場合の運動量をあたかも並進と同じように扱う
量として角運動量が登場するのですね。 mLL
N君:なるほど、この場合L2があるから、僕の得意技が使えるな。
なんだか、分かったような、騙されたような・・・・・・
-N君の悩みは尽きません-
3-2 剛体の運動
問 右図のように質量mの非常に小さい物体
が間隔aで0番からN+1個並んでいる。
m
これらの物体が、0番の物体を中心として
その配列を乱すことなく、角速度ωで回転
O1 2
する。
a
ω
N
1)1番目の物体の回転運動の慣性モーメントI1を求めよ。
2)N番目の物体の回転運動の慣性モーメントINを求めよ。
3) 1~N番の物体の回転運動の合計の慣性モーメントIを求めよ。
3-2 剛体の運動
問 右図のように質量mの非常に小さい物体
が間隔aで0番からN+1個並んでいる。
m
これらの物体が、0番の物体を中心として
その配列を乱すことなく、角速度ωで回転
O1 2
する。
a
ω
N
1)1番目の物体の回転運動の慣性モーメントI1を求めよ。
I1  ma2
2)N番目の物体の回転運動の慣性モーメントINを求めよ。
I N  mN 2a2
3) 1~N番の物体の回転運動の合計の慣性モーメントIを求めよ。
1
I  N  N  1 2N  1 ma2
6
3-2 剛体の運動
問 右図のように質量mの非常に小さい物体
が間隔aで0番からN+1個並んでいる。
m
これらの物体が、0番の物体を中心として
その配列を乱すことなく、角速度ωで回転
O1 2
する。
a
N
4)Nが非常に大きい数のとき、Iを近似的に表せ。
5)4)のとき、M=Nm, R=Naとするとき、IをMとRを用いて表せ。
問 長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心
として角速度ωで回転するときの慣性モーメン
トを求めよ。
ω
ω
L, M
3-2 剛体の運動
問 右図のように質量mの非常に小さい物体
が間隔aで0番からN+1個並んでいる。
m
これらの物体が、0番の物体を中心として
その配列を乱すことなく、角速度ωで回転
O1 2
する。
a
N
1 3 2
4)Nが非常に大きい数のとき、Iを近似的に表せ。 I ~ N ma
3
5)4)のとき、M=Nm, R=Naとするとき、IをMとRを I ~ 1 MR2
用いて表せ。
3
ω
問 長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心
として角速度ωで回転するときの慣性モーメン
1 2
トを求めよ。
I ~ ML
3
ω
L, M
3-2 剛体の運動
問 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで
回転するときの慣性モーメントを求めよ。
ω
問 半径r質量Mの細い赤いリングを図の
ように角速度ωで回転するとき、角運動量
の大きさを書け。慣性モーメントを求めよ
Y

r
O
M
X
3-2 剛体の運動
問 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで
回転するときの慣性モーメントを求めよ。
ω
 1 M L2  1
2
I  2

ML
 12
3
2
4


問 半径r質量Mの細い赤いリングを図の
ように角速度ωで回転するとき、角運動量
の大きさを書け。慣性モーメントを求めよ
L  Mr 2
I  Mr 2
Y

r
O
M
X
3-2 剛体の運動
半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、円板に垂直な
軸周りの慣性モーメントを求めよう。
(1)まず円板を右下のように細いリングの集まりと
考えよう。重さ面密度をρとする。
(2) 半径r厚さdrのリングの角運動量は
dL  2 rdr  r 2
(3)全体の角運動量は、
4
2
2

a

Ma

2
 dL  0 2rdr  r   4  2  I
a
よって慣性モーメントは
Ma2
I
2
3-2 剛体の運動
(4)半径r厚さdrのリングの運動エネルギーは
1
dE  2 rdr  r22   r32dr
2
(5)全体の運動エネルギーは、
a
a42
0
4
3 2
dE


r
   dr 
Ma22 1 2

 I
4
2
a
3-2 剛体の運動
(6)もし円の中心で回転しながら、速度vで
並進運動しているときの運動エネルギーは
1 2 1 2
E  Mv  I
2
2
となる。
ω
V
3-2 自転運動はどんな運動?
円の中心で回る運動である。
1 2
I  mR
2
A
A
円板の場合、質量m、半径Rのとき、
慣性モーメントは
3-2 公転運動はどんな運動?
全ての領域が等速度、当回転半径で回る運動である。
円板の場合、質量m、回転半径Lのとき、
慣性モーメントは
I  mL2
A
A
L
A
A
3-2 これは?
自転&回転運動
問 円板の場合、質量m、のとき、
慣性モーメントは
A
L
A
A
1 2
2
I  mR  m  L  R
2
AR
3-2 剛体の運動
(7)半径a、角速度ω1の自転回転しながら、
半径b、角速度ω2の公転回転する円板の
合計の角運動量と運動エネルギーエネル
ギーを求めよ。
ω1
ω2
1
L  Mb 2  I1  Mb 2  Ma 21
2
1 2 2 1 2 1 2 2 1
E  Mb 2  I1  Mb 2  Ma212
2
2
2
4
2
2
(8)もしb=a、 ω1=ω2 =ωならどうなるか?
3-2 剛体の運動
(8) b=a、 ω1=ω2 =ωなら、
1
3 2
2
2
L  Ma   Ma   Ma 
2
2
1
1
3 2 2
2 2
2 2
E  Ma   Ma   Ma 
2
4
4
ω1
ω2
自公転半径が同じ場合の自公転の合計慣性モーメントは
3 2
I  Ma
2
(9)これはどのような運動か?
3-2 剛体の運動
問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで
回転するときの慣性モーメント、角運動量、
回転運動エネルギーをa、m、ωを適宜用いて
ω
表せ。
m
a
問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心か
らb離れた所を中心として角速度ωで回転す
るときの慣性モーメントを求めよ。
ω
b
m
a
3-2 剛体の運動
問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心か
らb離れた所を中心として角速度ωで回転す
るときの慣性モーメントを求めよ。
ω
b
m
a
上から見たら、
b
3-2 剛体の運動
問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで
回転するときの慣性モーメント、角運動量、
回転運動エネルギーをa、m、ωを適宜用いて
ω
表せ。
1
1
1
2
2
I  ma L  ma  L  ma22
12
12
24
問 長さa、質量mの細い棒を、棒の中心か
らb離れた所を中心として角速度ωで回転す
るときの慣性モーメントを求めよ。
m 2
I  a  mb2
12
m
a
ω
b
m
a
3-2 剛体の運動
(10)右図のように円板を縦に回転する場合を考えよう。 ω
右図のように円板を細い赤い棒に分けて考えよう。
棒の中心を回すときの慣性モーメントは
1
I
mr 2
12
と知っている。棒の長さが場所によって違うことを
考慮しておのおのの棒の慣性モーメントを足し合わ
せれば目的の値が得られるだろう。
a
θ
O
3-2 剛体の運動
Y
右図のように円板を細い棒に分けて考えよう。
円板の重さ面密度をρとする。図の座標Y軸の点
(y,0)を横切る幅dyの細い棒の慣性モーメントは
1 2 1
2 x3dy
2
I  mr  dy2x   2x  
12
12
3
3
2
2
2 dy
2
2
2
2

a

y


x  y  a だから、 I 
3
全体の慣性モーメントは
I11  
a
a
y  a cos
2  a  y
2

ω
a
3
2 2
3
と置けば、
dy

4
4
2

a
sin

2
I11  2
d
0
3

 a4
4
Ma2

4
θ
(y,0)
O
X
3-2 剛体の運動
(11)縦に回転する場合をもう一つ別の考え方にトライしよう。
ω
下図のようにX-Y平面上に質量miの小さな
物体が位置ri(xi,yi)にある。物体をY軸周りに
回したとき、慣性モーメントは
Y軸周り:
a
I Yi  mi xi2
X軸周りに回したときの慣性モーメントは、
X軸周り:
xi
2
2
i
2
i
mi
ri(xi,yi)
yi
I  mi ri  mi  x  y   I  I
i
Z
Y
I Xi  mi yi2
それではZ軸周りに回したときの
慣性モーメントはどうなるか?
Z軸周り:
O
i
X
i
Y
O
Z
X
3-2 剛体の運動
即ち、ある平面(ここではX-Y)上に小さな物体があるとき、
その平面に垂直な軸周りの物体の慣性モーメントは、
平面内の直交する軸周りの慣性モーメントの和に等しい。
Y
IZi  I Xi  IYi
任意の平たい剛体物体を微小物体の集合と
考えれば、任意の平らな剛体の慣性モーメントは
I Y  m x
xi
2
i i
yi
i
I X  mi yi2
O
i
I Z   mi ri2   mi  xi2  yi2 
i
やっぱり
mi
ri(xi,yi)
i
IZ  I X  IY
Z
X
3-2 剛体の運動
それでは I Z  I X  IY
を利用しよう。
円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントは
Ma2
I
2
これはZ軸周りの慣性モーメントに相当する。
Ma2
IZ 
2
それではX軸、Y軸周りの慣性モーメントは??
分からないが、少なくとも円板である限り対称性
から
I X  IY は確実である。だから、
I Z  I X  IY  2IY
よって、
Ma2
IY 
4
Y
a
O
Z
X
3-2 剛体の運動
(12)それでは、右図のようなひどい問題の場合は
どうするか?
ω
(8)を思い出そう。
ωの自転回転しながら半径b、角速度ωの
公転回転するときの慣性モーメントは、
Mb2  I
だった。
Ma2
ここでb=a,であり、 I 
だから、
4
目指す慣性モーメントは
5Ma2
I
4
a
O
3-2 剛体の運動
いろいろな物体の慣性モーメントを求めてみよう。 Y
(1) 質量Mの長方体X軸回り
Y軸に平行な細い棒の集まりと考える。
1 2 1
2a3dx
2
I  mr  dx2a   2a  
12
12
3
O
2a3
4ba3 Ma2
Ix  
dx 

b
3
3
3
b
これはどこかで見たことがある。
(2)もちろんY軸回りの慣性モーメントは
Mb2
Iy 
3
(3)ならば、原点O軸紙面垂直回りの慣性モーメントは
M  a 2  b2 
Iz 
3
(b,a)
X
3-2 剛体の運動
半径R、質量Mの円板滑車に質量m1、m2の物
体が糸でつるされている。糸の張力を図のよ
うに定める。重力加速度を gとする。時刻ゼロ
で物体を固定していた手を離した。糸は滑車
に巻きつき、滑ることなく移動すると考える。
m1>m2のとき、滑車は反時計方向に回転して T1
m1 は落下する。もしM>>m1,m2ならば、m1は
非常にゆっくり落ちることを経験的に知ってい
る。これを考察しよう。
下向きを正にとれば、m1についての運動の式
は、
m1a  T1  m1g
である。 m2については、
である。
m2  a   T2  m2 g
M
R
T2
m2
m1
g
3-2 剛体の運動
M
よって、
m1  m2  a  T2  T1  m1  m2  g
である。T2-T1はMを回す力である。
ちからのモーメントの大きさは、
N  R T1  T2 
である。(T1>T2)
dL
d MR2 d I
N
I

 a
dt
dt
2 dt R
だから、  m  m  I  a   m  m  g
2
1
2
 1
2 
R 

R
T2
T1
m2
m1
g
3-2 剛体の運動
M
結局、m1が落下する加速度は、
a
 m1  m2  g
I
m1  m2  2
R

m1  m2  g
M
m1  m2 
2
となる。
1.m1=m2の場合、a=0 自明
R
T2
T1
2.Mがm1,m2に比べて重ければ、aは小さい。
3.Mがm1,m2に比べて軽ければ、自由落下。
m2
m1
g
3-2 剛体の運動
右図のように重心からaだけ離れたO点を
軸とした長さl 質量Mの棒の振動を考える。
1.O点回りの慣性モーメントは半径aの公転と
中心回りの自転の慣性モーメントの和である。
a
O
θ
1 2
I  Ml  Ma2
12
θの振動の角速度は
M
g
2.力のモーメントは N  aMg sin 
θが小さいとき
~ aMg
dL
d
d 2
I
 I 2  N  Mga
dt
dt
dt
l
回転角に関する運動の式
Mga
~

I
ga
1 2 2
l a
12
3-2 剛体の運動
3.周期  
ga
1 2 2
l a
12
a
O
θ
1 2 2
l a
2
T
 2 12

ga
l
g
4.振動数ゼロ、周期無限大の条件はもちろん、a=0
l2
5.振動数最大、周期最小の条件は?
a
12a
6.5.の理由を考えよ。
7.どんな形の振り子が振動数が大きいだろうか。
a
1
2 3
l
M
振り子の考察(重心からの長さ(半径)l)
1.棒状剛体振り子の角振動数は以下のようになる。
Mga
ga


1 2 2
I
l a
3
O
0a l
MAX   
4
3
1
4
g
l
θ
2.球状剛体振り子の場合は?
Mga
ga


2 2 2
I
l a
5
3.質点振り子の場合は
Mga
g


I
l
a
g
0a l
MAX
al
5

 
8
1
4
g
l
θ
l
M
l (  a)
Mg
振り子の考察(重心からの長さ(半径)l)
4.一般に重心回りの慣性モーメント I   Ml 2
のとき、
αが0.25以下なら1以上になる
ga

l 2  a2
MAX   
 4 
1
1
4
g
l
O
5.中心0.2lの四角部分に質量0.8Mが集中している
とき、
0.2l
1
1
2
I  0.8  0.05 M 0.1l   0.2Ml 2
3
3
1
 0.2075Ml 2
3
g
MAX  1.37883
l
a
g
l
M
転がり運動
半径R、質量Mの円板が転がり
重心が速さvで進んでいるとき
ω
A点の速度は 左向き vA  v  R  2v v
B点の速度は 左向きにvと下向き vB  R  v
C点の速度は
vC  v  R  0
D点の速度は 左向きにvと上向き vD  R  v
となる。
接点Cの速さは常にゼロ。
A
B
D
C
転がり運動
A点→B点→C点→D点は
重心よりも遠回りして運動する。
よって滑る場合よりも
運動エネルギーを要する。
1 2 1 2
K  mv  I
2
2
A
ω
v
B
D
C
転がり運動
円板突き
F
もし上端からbだけ下を突いたらどうなるか;
b
R
M
dv
F f
1)重心の運動の式は M
dt
M 2 d
f まさつ
R

R

b
F

Rf


2)回転の運動の式は
2
dt
M d R  b
R

F f
2 dt
R
dv
d
3)転がる条件
R
dt
dt
b
R F
b
d

4
2
R


4)だから加速度は dv  4
2 F 角加速度は dt 3 R2 M
dt 3 R M
転がり運動
円板突き
もしまさつが無い場合はどうなる?
回転する条件はあるか?
b
F
R
M
dv
M F
1)重心の運動の式は
dt
M 2 d
R
  R  b F
2)回転の運動の式は
2
dt
M d R  b
R

F
2 dt
R
dv
d
3)転がる条件
R
dt
dt
Rb
2
1
であるから、回転する条件はただ一つ、
R
1
b R
2
転がり運動
こま
ベクトルとその時間微分が直交する場合のベクトルの運動はどの
ようなものか?
dA
A
0
dt
 
d
A A 0
dt
A A A
2
At x  A t  y  A2
ベクトルの回転運動。
A  r なら、rベクトルの回転運動。
dr
v
 v  r
dt
v
1 dr
v

r dt
v
2
2
転がり運動
こま
もし角運動量ベクトルならどうなる?
A L
L t x  L t  y  L2
2
2
それは角運動量ベクトルの回転運動である。
dL
N
dt
だから、角運動量と力のモーメントが直交する場合
があるだろうか?
支点O回りに横倒しに回転しているコマが
ある。重心の距離R,質量M,慣性モーメントI、 O
角速度ω。
角運動量は大きさ L  I
で紙面右向き。
M

g
力のモーメントは大きさ N  MgR で紙面垂直奥向き。
こま
転がり運動
角運動量と、力のモーメントは直交している。
d(t )
I
 MgR(t )
dt
角運動量と、力のモーメントとの単位ベクトルを i とj としよう。
di(t )
I
 MgR j(t )
dt
di(t ) MgR

j(t )
dt
I
O
M

g
MgR
角運動量の単位ベクトルiは角振動数  
I で回転する。
転がり運動
コマは支点垂直軸回りに回転する。
歳差運動という。 大変不思議。
O
M

g
こまが傾いているときの
歳差運動の角振動数はいくらになるか。

g