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2004年6月7日(月)
情報コミュニケーションIII A
第7回
ネットワークインターフェース(アクセス)層
前回までは
HTTP, SMTP プロトコル
Web閲覧、 メールなどのアプリケーション関連
DNS
IPアドレス⇔ホスト名の対応付けサービス
IP(Internet Protocol)
パケット交換
経路制御
全て TCP/IP プロトコルに含まれて階層モデルで
表すことができる
プロトコルの階層化
インターネットのプロトコル(決まりごと)は大規模で複雑
⇒ 一つにまとめるのは至難の技
複数の層(レイヤー)に分けて階層化
例えば、電話の会話で、
相手を確認して会話のやりとり
言語が同じ日本語である
電話機(機器)間のやりとり
電話機(機器)
下から順番に処理
ネットワークアーキテクチャ
階層的な構造になっている
OSIの7層モデル
(OSI基本参照モデル)
アプリケーション層
プレゼンテーション層
TCP/IPアーキテクチャ
アプリケーション層
(HTTP, SMTP, DNS)
セッション層
トランスポート層
トランスポート層
(TCP/UDP)
ネットワーク層
インターネット層(IP)
データリンク層
ネットワークインターフェース
(アクセス)層
物理層
今回の講義内容
ネットワークインターフェース(アクセス)層
ネットワークに接続される物理的な機器
LAN規格(イーサネット)
ネットワーク接続機器
リピータ、ブリッジ、ルータ
PCを使った演習
MACアドレスを調べる
ipconfig, ifconfig コマンド
arp コマンド
イーサネット(Ethernet)
LANの規格
アメリカ Xerox社とDEC社によって考案
バス型の通信路
CSMA/CD
Carrier Sense Multiple Access with Collision
Detection
衝突検知,再送機構
通信の衝突
バス型の通信路
通信の衝突が起こる ⇒ どう対応するか?
衝突
CSMA/CD
通信路の状態をチェックできる
他の通信はないか?
衝突は起こってないか?
自分の通信で衝突が起こったことを検出可能
再度送信をやり直す
CSMA/CDの動作の流れ
送信する場合にまず伝送路の状態を確認
もし,伝送路が空いていれば,送信を開始
もし,伝送路が空いなければ,空くまで待機
送信している間は衝突が起こっていないか常に確認
衝突を検知したら,すぐに送信を止める
衝突を他のノードに知らせるための信号(JAM信号)を送信
JAM信号を送信し終ったら適当な時間待機
最初はランダム,その後待ち時間の最大値で
待機が終わったら再び最初に戻って送信を開始
16回失敗したら,送信エラーで終了
CSMA/CDの流れ図
Start
通信路の状況を確認
no
送信を止めて
JAM信号を送信
空いているか?
yes
データを送信
衝突を検知
したか?
no
正常に通信終了
適当な時間待つ
yes
16回失敗したか?
yes
通信エラー
no
MAC (Media Access Control)アドレス
(物理アドレス)
ネットワークアダプタ間の通信に用いるアドレス
6バイトで表現
例)00:a0:c9:10:c6:94
アダプタのROMなどに書き込み
全世界で唯一に定める必要
どの装置も違うアドレスをもつ
メーカに先頭3バイトのベンダコードを割り当て
ベンダコード(インテル)
00:a0:c9 :10:c6:94
ノード番号
MACアドレスとIPアドレス
MACアドレス...ネットワークインターフェース(物理)層
IPアドレス…インターネット(IP)層
MACアドレス(物理アドレス)とIPアドレス(論理アドレス)
を変換して利用
ソフトウェアレベルではIPアドレスで通信
物理層では、MACアドレスで相手を指定する
変換機構が必要
ARP(Address Resolution Protocol)
IPアドレスからMACアドレスを調べる
IPアドレスをセットしたパケットでブロードキャスト
該当するホストがMACアドレスを返す
ARP(Address Resolution Protocol)テーブル
ARPで得たIPアドレスとMACアドレスの対応表
一定時間メモリ上に保持
ARPテーブルを調べる方法
arp コマンド
C:\>arp -a
Interface: 163.221.164.123 on Interface 0x5000005
Internet Address
Physical Address
Type
163.221.164.1
00-e0-52-fe-73-00
dynamic
163.221.164.36
00-10-5a-63-17-7b dynamic
163.221.164.58
00-aa-00-a8-d0-66
dynamic
C:\>
IPアドレス
MACアドレス
イーサネットの規格
Ethernet(通信速度 10Mbps)
10Base-5, 10Base-2
10Base-T
Fast Ethernet(通信速度 100Mbps)
100Base-TX
100Base-FX
Gigabit Ethernet (通信速度 1Gbps)
1000Base-LX, 1000Base-SX
1000Base-T
10Gigabit Ethernet(通信速度 10Gbps)
10GBase-SR, SW, LX4, LR, LW, ER, EW
CSMA/CD方式は使わない
10Base-5
最初に作られたイーサネットの規格
太い同軸ケーブルを伝送媒体として使う
当初は黄色のみだった⇒イエローケーブル
一つのセグメントで最大長500m
1本のケーブルの長さ
セグメントに接続できるノード最大数100
コネクタ
トランシーバ
10Base-5の接続方法
同軸ケーブルに接続装置(トランシーバ)を取付
ノードへはトランシーバケーブルで接続
衝突検知はトランシーバが行う
次に送るべき通信先の対応表(テーブル)をもつ
トランシーバ
終端抵抗
10Base-2
細い同軸ケーブルを伝送媒体として利用
Thinケーブル
セグメント最大長185m
ケーブルの合計の長さ
セグメントに接続できるノード最大数30個
T型のBNCコネクタでインタフェースに接続
10Base-2の接続方法
ノード間をケーブルで結ぶ
一筆書きの要領
トランシーバは通常インタフェースに内蔵
10Base-T
ハブ(HUB)を中心にスター型に接続
UTP(非シールドより対線)ケーブル
コネクタはモジュラジャック(RJ45)
通信はバス型
ハブとノード間は最大100m
AUI
BNC
ハブ
UTPケ-ブル
(RJ45)
Fast Ethernet(100Mイーサネット)
通信速度を100Mbpsにしたもの
100Base-TX
10Base-Tの拡張
通信品質のよいUTPケーブルを使用
カテゴリー5以上
ハブ,ノード間は最大100m
100Base-FX
光ファイバ使用
ハブ,ノード間は最大2km
ギガビットイーサネット
通信速度は1Gbps
光ファイバでの利用が多い
マルチモードファイバ(MMF)
直径が大きなファイバ(50,62.5μm)
減衰しやすく伝送距離が短い(建物内(階間)で利用)
シングルモードファイバ(SMF)
直径が小さいファイバ(9μm)
値段が高い
減衰しにくいので、伝送距離が長い
(建物間で利用)
ギガビットイーサネットの規格
1000Base-SX
波長の短い信号を利用(850nm)
セグメント長550m(MMF,50μmの場合)
1000Base-LX
SXより波長の長い信号を利用(1300nm)
セグメント長は5000m(SMF),550m(MMF)
1000Base-T
UTPケーブルを使ったもの
イーサネットの規格を拡張しセグメント長を100mに
10ギガビットイーサネット
通信速度は10Gbps
100Mbps の100倍の速度
CSMA/CD にこだわらない方式
全二重モードのみ
光ファイバでの使用が主
MAN、WAN など大規模ネットワーク向け
100ギガビットイーサーネットも開発中
10ギガビットイーサネットの規格
伝送距離 ファイバ種別
10Gbase-SR
10GBase-SW
10GBase-LX4
10GBase-LR
10GBase-LW
10GBase-ER
10GBase-EW
波長
65m
50/62.5μ MMF
850nm
65m
50/62.5μ MMF
850nm
300m
50/62.5μ MMF
1310nm
10km
10μ SMF
1310nm
10km
10μ SMF
1310nm
40km
10μ SMF
1550nm
40km
10μ SMF
1550nm
無線LAN
ケーブル不要(PCカードを使用)
場所を問わない、モバイル向け
家庭内でも利用が普及しつつある
主な規格
IEEE802.11b
周波数2.4GHz 帯を使用、最大通信速度: 11Mbps
IEEE802.11a
周波数5.2GHz 帯を使用、最大通信速度: 54Mbps
IEEE802.11g
周波数2.4GHz 帯を使用、最大通信速度: 54Mbps
Bluetooth
携帯機器向けの規格
その他のLAN
トークンリング
リング型のネットワーク(4Mbps, 16Mbps)
FDDI
リング型、二重構造(100Mbps)
かつてはバックボーンの主流 ⇒ イーサネットの高速化で衰退
ATM
マルチメディア(音声、画像)通信向き (最大 約630Mbps)
ISDNの基礎技術
設定が複雑
ネットワーク構成機器
ネットワークインターフェース
コンピュータをネットワークに接続する装置
(モデム、LANカードなど)
リピータ
ネットワークを物理的に延長する装置(ハブなど)
ブリッジ
異なるLAN規格のネットワークを物理的に延長する装置
(スイッチングハブなど)
ルータ(ゲートウェイ)
ネットワーク間を中継する装置
リピータ
セグメントとセグメントの仲介装置
信号の増幅
セグメント長を伸ばすことができる
セグメントをまたがったCSMA/CD
昔のハブ(10Base-T、100Base-TX)
1つのネットワークで使えるリピータは4つ
それ以上ではCSMA/CDが使えない
ブリッジ
ネットワークを分割する
1ネットワークのノード数を削減
衝突の回数を減らす
MACアドレスを見て必要なもの
だけ中継
MACアドレスの学習
ブロードキャストは中継しない
スイッチングハブ
バス型ではなくハブで1対1の通信が実現
MACアドレスを記憶して切り替え
衝突が起こらなくなり通信が高速化
ルータ
ネットワーク間のパケットの中継
ネットワーク層
OSIの第3レイヤ
IPパケットなど
経路情報を見て判断
レイヤ3スイッチ
ルーティング+スイッチ機能
スイッチングによる高速化
演習1 MACアドレスを調べる
ipconfig /all
N:\>ipconfig /all
Windows NT IP Configuration
Host Name . . . . . . . . . : s028-t2.kyoto-wu.ac.jp
DNS Servers . . . . . . . . : 192.168.110.100
192.168.110.104
・・・・・・
Ethernet adapter E100B1:
Description . . .
Physical Address.
DHCP Enabled. . .
IP Address. . . .
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
:
:
:
:
Intel(R) PRO PCI Adapter
00-D0-B7-18-CC-9F
No
192.168.157.3
演習2 MACアドレスを調べる
arp -a
C:\>arp -a
Interface: 163.221.164.123 on Interface 0x5000005
Internet Address Physical Address Type
163.221.164.1
00-e0-52-fe-73-00 dynamic
163.221.164.36
00-10-5a-63-17-7b dynamic
163.221.164.58
00-aa-00-a8-d0-66 dynamic
C:\>
IPアドレス
MACアドレス
(1)隣のマシンに ping を行った後で ARPテーブルがどう変化するか
調べてみる
例) ping 192.168.157.151
(2)UNIXマシン(db.kyoto-wu.ac.jp) ではどういう結果になるか?
課題
(1)~(4)について、メールで送信すること(〆切 6/13)
題名:0607
送信先 : [email protected]
学生番号、氏名は必ず書くこと
(1)MACアドレスを調べる
自分が今使用してるマシン(WindowsNT)は?
db.kyoto-wu.ac.jp は?
(2)UTPケーブルの作り方が書いてるページを調べる
Webで検索し、そのURLを明記
(3)ハブあるいはルータ製品について調べてみる
Webで検索し、製品を紹介しているURLを明記
どんな製品か?価格は?
(4)今日の講義、演習に関する感想、コメント、質問、苦情等