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COSMOS/Wによる実践デザインCAE
1.当構造解析事務所ご紹介
2.CAEを行うための基礎知識
3.メッシュの切り方と精度の関係
メッシュの切り方基本原則
3-1 L型金具のたわみ解析 (たわみ量)
3-2 円孔を有する平板の応力集中 (応力値)
3-3 長方形板曲げたわみ解析 (たわみ量)
4.物理現象を壊さない構造解析モデルの作成法
(解析適用範囲の取り出し方/境界条件の与え方)
4-1 板曲げ解析
4-2 ソリッドアセンブルモデル 例1
4-3 ソリッドアセンブルモデル 例2
1.当構造解析事務所ご紹介
代表者 : 御子柴 泰洋
代表者経歴
事業内容 : 有限要素法による構造解析 技術支援
1986年 : 修士論文にて ”有限要素法による複合エンジンマウント解析”
1986年 : 日本IBM入社 CAD/CAM/CAE 開発部門勤務
I-DEAS、 CATIA 担当
1992年 : I-DEAS 担当SEとして長野県下のお客様サポート
2001年 : 当構造解析事務所開設
2002年 : 公的機関での構造解析講習会講師など
(長野県工科短大、長野高専地域テクノセンター、長野工業試験場)
長野県下のお客様への構造解析技術サポート
(構造解析基礎教育、ケーススタディ技術支援、CAE導入サポート)
構造解析ソフトのマニュアル翻訳 (CATIA)
所在地
TEL & FAX
E-Mail
HPアドレス
:
:
:
:
長野県伊那市狐島4371-2
0265-72-1170
[email protected]
http://www.kaiseki.net (カイセキ ドット ネット)
2. CAE(有限要素による構造解析)を行うために必要な知識
応力解析、振動解析、座屈解析、疲労解析、熱解析 を行うにあたり、習得が必要なスキルは以下のものがあります。
解析実践ノウハウ
(物理現象のモデル化、解析結果の評価)
構造解析、3D-CADソフト操作
有限要素法基礎理論
弾性力学(応力解析)、
機械力学(振動解析)、
一般3次元理論
(ソリッド要素)
薄(厚)板理論
(シェル要素)
座屈理論、
梁理論
(ビーム要素)
熱力学
その他
・ 弾性力学(応力解析)、機械力学(振動解析)、座屈理論、熱力学は 従来の力学理論です。
・ 解析対象物の形状による制約を取り除くために、離散化の概念を取り入れて、汎用的にしたもの(どんな形状にも対応)
が有限要素基礎理論となります。
・ これら基礎理論をコード化し、ユーザーインターフェース機能を加えたものが構造解析ソフトとなります。
・ 解析実践ノウハウとは、物理現象をモデル化(解析の種類、解析範囲、要素の選定、境界条件、材料特性の
決定)や、 結果の評価(物理現象を正しくとらえているか、値は信頼できるか等の判断)といったユーザースキルです。
3.メッシュの切り方と精度の関係
メッシュの切り方によって解析結果は変わる。 -> ユーザーはメッシュの切り方がどの様に結果に影響するのか、
解析精度はどの程度かを知っておく必要があり。
メッシュの切り方基本原則
メッシュパターン1
解析目的よってメッシュの切り方は変わる!!!
(3-1 L型金具のたわみの解析)
線形静解析(応力解析)で 変位(変形状況)を見たい時。
固有振動解析でモードや固有振動数を調べたい時。
=> メッシュは全域に渡り均等に切る。 応力集中個所のメッシュを細かくする必要はあまりない。
1次要素 より 2次要素の方が柔らかい。 1次要素は荒いメッシュより細かいほうが柔らかい。
メッシュパターン2 (3-2 円孔を有する平板の応力解析)
線形静解析(応力解析)で 応力集中個所の応力を 精度良く知りたい時。
=> 応力集中個所のメッシュを細かく。 細かさは応力勾配により判断する。
(勾配が大きいほど細かくし、収束を確認すれば安心。)
メッシュパターン3 (3-3 長方形板曲げのたわみ解析)
板金ものの場合も必ず2次要素を使用しアスペクト比に要注意。 (板厚に対し1:2以下で)
メッシュパターン1、2、3 とも 本番解析は必ず2次要素(P法)を使用。
3-1 L型金具のたわみの解析
5000N
材料 : 鉄
ヤング率 : 1.9E11
ポアソン比 : 0.29
メッシュの切り方
荒い
中 + メッシュコントロール(MC)
中
細かい
9
8
7
たわみ量(mm)
6
5
1次
2次
P法
4
3
たわみ量 単位mm
荒い
1次
3.498
2次
7.845
P法
7.876
2
1
中
5.964
7.875
7.881
中MC
6.215
7.881
7.881
0
荒い
中
中MC
メッシュの粗さ
メッシュの切り方による L字金具先端 “たわみ量” の変化
細かい
細かい
6.666
7.879
7.882
3-2 円孔を有する平板の応力集中
9.8KN
応力状態
材料力学による集中応力値の計算式は
σmax = αF/(b-a)t
a : 円孔直径
b : 板幅
t : 板厚
F : 荷重
α:応力集中率(a/bにより決まる係数)でこの場合 2.4
σmax = 174.2MPa
*) 2次元応力状態での計算で板厚方向の応力を考慮しない。
*) 共立出版社 材料力学 P170参照
主応力方向
b
a
データ取得位置
主応力
メッシュ分割 (パターンA)
主応力
a
b
1次要素
a
2次要素
b
2次要素
メッシュ分割 (パターンB)
応力集中個所をメッシュコントロール機能
により細かく分割
P法
パターン A
2次要素(B)
メッシュコントロール
材
料
力
学
計
算
値
P法要素(B)
メッシュコントロール
2次要素(A)
パターン B
1次要素(A)
各分割パターンと材力計算値との誤差率
メッシュ分割 & 使用要素
主応力平均値(MPa)
材料力学による計算値
誤差率
1次(A)
119.2
174.2
-31.6%
2次(A)
165.4
174.2
-5.1%
2次(B) メッシュコントロ-ル
176.2
174.2
1.1%
P法(B) メッシュコントロール
175
174.2
0.5%
173.2
174.2
-0.6%
P法(A)
P法(A) 終了条件 フォンミーゼス応力 0.1
このエッジの節点応力値の平均を計算
応力勾配の大きいところはメッシュを細かく。
グラフより節点と節点との距離が応力集中個所にて
あまり大きくならない様に!
メッシュを細かくして行き、収束グラフにより確認したい応力
個所の収束を確認すれば確実!!!
2次要素解析結果
3-3 長方形板曲げたわみ解析
圧力
板厚10mm
周囲4辺の面を固定(平行移動量なし)
固定面にX、Y、Z 並進変位=0を定義
たわみ量
4辺すべて
固定支持
ソリッド要素による変形状況
荒い
中
細かい
25
たわみ量(mm)
20
15
1MPa
2MPa
3MPa
10
5
0
荒い
中
細かい
メッシュの粗さ
2次要素のメッシュの粗さとたわみ量の関係
理論値
2次ソリッド要素による解析結果
圧力
理論値
荒い
中
細かい
変位(mm)
誤差率
変位(mm)
誤差率
変位(mm)
誤差率
1MPa
7.45
5.4
-27.52%
7.096
-4.75%
7.415
-0.47%
2MPa
14.9
10.84
-27.25%
14.19
-4.77%
14.83
-0.47%
3MPa
22.35
16.26
-27.25%
21.29
-4.74%
22.24
-0.49%
圧力
3MPa
P法ソリッド要素による解析結果(5次)
理論値 荒い
変位(mm)
誤差率
22.35
16.3
-27.07%
中
変位(mm)
誤差率
21.3
-4.70%
板金ものは板厚の2倍以下のサイズでメッシュを切らないと格段に精度が落ちる。 必ず2次要素(P法)を使用する。
圧力 P
薄板構造力学によるたわみ計算式は
Wmax = αPa^4/Eh^3
α:板の縦横比(a/b)よって決まる係数でこの場合 0.00230
P : 圧力
a : 板横幅
E : ヤング率
*) 共立出版 薄板構造力学 P192より
板厚h
a
h : 板厚
b
4辺完全固定
4.物理現象を壊さない構造解析モデルの作成法
(解析適用範囲の取り出し方/境界条件の与え方)
4-1 板曲げ解析
荷重
解析を実行するためには、X、Y、Z方向すべて
固定する必要あり。
荷重によって3角エッジと板との接触部は
内側に入るため支持点の完全固定ができない。
アスペクト比を2:1以下に
解析モデル1
×
解析モデル2
○
解析モデル3
解析モデル4
1/4 分割図
1/2 分割図
対象性を利用する場合、必ず対称面をとめる。 うっかりエッジでとめない。
4-2 ソリッドアセンブルモデル 例1
油圧シリンダー
軸
軸受け
200mm
土台
900mm
50000N
C
B
A
310MPa
1.002mm
A
B
ラインC の変位
ラインA-B の応力値
解析モデル1
50000N
α
予想 : 取り付け板がたわまい分、
ラインCの変位は少なくなる。
応力は角度αがきつくなるので増大。
1.15mm
360MPa
結果は:
ラインC の変位 1.00mm -> 1.15mm
軸棒を無くしたために、たわみ剛性が減少した。
 たわみが増大
ラインA-Bの 最大応力 310MPa  360MPa
軸棒をはずせない。
解析モデル2
0.759mm
300MPa
解析モデル3
剛結合
300MPa
0.943mm
解析モデル
最大応力値(ラインAB)(Mpa)
変位(ラインC) (mm)
全体モデル
310
1.00
軸受けのみ(解析モデル1)
360
1.15
軸受け+軸 (解析モデル2)
300
0.76
軸受け+軸+土台(解析モデル
3)
300
0.94
構造解析モデル取り出し部分を決めるための考慮点
・ 固定部分 : 解析を行いたい部品から最も近い変形が少ないと考えられる境界面を探す。
(土台底面、油圧シリンダー内円筒)
わからない場合は荒いメッシュにてざっと全体解析を行い変形状況を調べる。
・ 固定は変形による動きをできるだけ壊さない様に工夫する。
スライド面、浮く面、圧縮面などに注意する。
・ フリーな部品がない事を確認する。 (軸棒の回転変位など)
・ 部品と部品の結合(ボルト締めなど)は結合要素を使いなるべく物理現象を再現する。
まずはボンド結合にて解析を流してみる。
軸棒の回転止め
4-3 ソリッドアセンブルモデル 例2
(解析モデル1)
剛性(ヤング率)
大きいの仮想材料
(解析モデル2)
×
面に力を適用する場合、面がフリーに変形できるかどうかに注意する。
○