運動学的解析による 歩行介助ロボット Walk-Mateの有効

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Transcript 運動学的解析による 歩行介助ロボット Walk-Mateの有効

運動学的解析による
歩行介助ロボット Walk-Mateの有効性評価
修士論文発表
東京工業大学
知能システム科学専攻
小林哲平
目次
1.研究背景・目的
2.歩行軌跡算出法
3.評価実験Ⅰ
歩行軌跡の解析による障害の把握
4.評価実験Ⅱ
Walk-Mateの有効性評価
5.まとめ
研究背景
歩行介助ロボットWalk-Mate
先行研究
療法士と患者の相互依存的な協調歩行の創出過程をロボットと患者の間に
歩行介助ロボット“Walk-Mate”として再構成した
[Miyake et al. 1997]
脳出血による片麻痺患者とWalk-Mateの協調歩行を時間的、運動力学的側面か
ら解析し歩行介助への有効性を示唆した
[Atsumi 2003]
Walk-Mateの臨床への適用を目指す
臨床で行われている歩行分析とWalk-Mate使用による協調歩行
の効果を対応させ、有効性評価を行う必要がある
臨床での分析
目視:療法士による障害の把握と治療効果判定
[Satou 2003]
→経験などの個人差があり、客観性に欠ける
定量的計測:光学計測による運動学的解析
[Kannzaki 2003]
→機器の大掛りさのため計測における歩行距離、状況が限定
両手法ともに患者の障害把握、治療効果判定は必ずしも
正確ではない可能性がある
より簡便に、様々な状況で計測できる手法が必要
研究目的
定量的計測を簡便に行える
加速度センサによる歩行軌跡の解析
加速度センサを体幹である腰に装着し計
測することで、センサから得られた加速度
情報を積分し位置情報を求める
加速度センサを用いた歩行軌跡の算出
[Kobayashi et al 2004]
→歩行軌跡から運動学的解析を行い、障害の把握・治療効果判定
患者と歩行介助ロボット Walk-Mate の協調歩行を
運動学的側面から解析し、有効性評価を行う
目次
1.研究背景・目的
2.歩行軌跡算出法
3.評価実験Ⅰ
歩行軌跡の解析による障害の把握
4.評価実験Ⅱ
Walk-Mateの有効性評価
5.まとめ
軌跡算出法
加速度に基づく位置算出
例:鉛直方向
Vy (t )   Ay (t )dt
Y (t )   Vy (t )dt
上記の積分では、右図のように脚接地
による誤差の累積により軌跡がずれて
しまう
Lateral Displacement [cm]
直線歩行時の腰の歩行軌跡(正面)
接地時におけるオフセット誤差を除去する算出法が必要
軌跡算出法 鉛直方向
鉛直方向:脚接地時の腰の位置を中心とする上下運動とみなす
Vy ' (t)  Vy (t) Vy (t)
1 t 1
 Vy (t )   Ay (t )dt
2 t 1
Y ' (t)  Y (t)  Y (t)
 Y (t ) 
t 1
1
V (t )dt
2 t 1 y
Vertical Displacement [cm]
運動の中心(ベースライン)となる点を移動量平均から求め
そのベースラインからの差分を速度、位置としてオフセット除去する
Y
Y
Y’
t-1 t t+1
Time [s]
オフセット除去した位置情報
オフセット誤差を含む位置情報
Y’
Y
軌跡算出法 左右方向
左右方向:両脚の脚接地位置を中心とした左右運動とみなす
Vx ' (t )  Vx (t ) Vx (t )
1 t 1
 Vx (t )   Ax (t )dt
2 t 1
X ' (t )  X (t)  X (t )
 X (t ) 
t 1
1
V (t )dt
2 t 1 x
Vertical Displacement [cm]
運動の中心(ベースライン)となる点を移動量平均から求め
そのベースラインからの差分を速度、位置としてオフセット除去する
Y
Y
Y’
t-1 t t+1
Time [s]
オフセット除去した位置情報
オフセット誤差を含む位置情報
Y’
Y
軌跡算出法 前後方向
Vz ' (t)  Vz (t) Vz (t)
1 t 1
 Vz (t )   Az (t )dt
2 t 1
Velocity [cm/s]
前後方向:同様のオフセット除去した場合、移動量も除去される
V’z
t
Time [s]
オフセット誤差を含む速度情報
軌跡算出法 前後方向
速度振幅から歩行速度推定を行い移動量を算出
歩行速度の振幅と歩行速度は比例関係にあり、回帰直線によって
近似する。この傾きと切片は被験者により異なるため被験者ごとに
パラメータを変更する必要がる
Vz ' (t)  Vz (t) Vz (t)
1 t 1
 Vz (t )   Az (t )dt
2 t 1
V’z:速度振幅成分
V "z (t )  Vz ' (t )   V ' (t )  
Z (t )   V "z (t )dt
250
200
150
100
y=αx+β
50
0
0
10
20
30
Velocity amplitude [cm/s]
歩行速度と速度振幅の関係
以上の方法によって三次元の歩行軌跡を求める
40
健常者の歩行
右足接地
健常者の歩行時における腰の移動
左足接地
矢
状
面
右足支持
水
平
面
左足支持
歩行軌跡
矢状面(鉛直・前後方向)
3
左脚支持期
右脚支持期
各方向において提案した
算出法を用い軌跡を示す
2
健常者における
歩行軌跡の一例
0
左足接地
-3
Lateral Displacement [cm]
-2
1
0
-1
右
-3
-3
1
右足接地
2
-2
左脚支持期
上
-1
前額面(鉛直・左右方向)
3
右脚支持期
左
-2 -1
0
1
2
Lateral Displacement [cm]
3
左脚は支持
右脚を持上げ
下
水平面(左右・前後方向)
3
2
左脚は支持
右脚を踏出し
右脚支持期
左脚支持期
右脚支持期
左脚支持期
左
1
0
-1
-2
-3
1000
支持脚へ
重心を移動
1050
次の接地脚へ
重心を移動
1100
Distance [cm]
1150
右
1200
右足接地
歩行軌跡の数値化
歩行軌跡を評価するため
その特徴を数値化する
■支持脚中における各移動量(cm)
左足接地
Y’RT
矢
状
面
XL XR:左右移動量
YL YR:上下移動量
ZL ZR:歩幅
T
:歩行周期
■左右脚における各非対称性
Xa:左右振幅の非対称性(XL/XR-1)
Ya:上下振幅の非対称性(YL/YR-1)
Za:歩幅の非対称性
Ta:歩行周期の非対称性
YR
ZR
水
平
面
■移動量に対する支持脚の各比率(%)
XR
X’RT
L・Rは支持脚を示す
(XL:左足の支持脚中における左右振幅)
X’L X’R:左右移動量に対する折返し量の比率 (XRT/XR)
Y’L Y’R:上下移動量に対する持上げ量の比率 (YRT/YR)
計測誤差:歩行軌跡の比較
矢状面
3
Lateral Displacement [cm]
モ
ー
シ(
ョ従
ン来
キ手
ャ法
プ
チ)
ャ
水平面
2
1
0
-1
-2
-3
0
100
200
300
Lateral Displacement [cm]
2
1
0
-1
-2
-3
0
100
200
Distance [cm]
300
4
2
0
-2
-4
-6
400
3
加(
速提
度案
セ手
ン法
サ)
6
400
0
100
200
300
400
0
100
200
300
400
6
4
2
0
-2
-4
-6
Distance [cm]
計測誤差:指標による比較
TL (sec)
TR (sec)
XL (cm)
XR (cm)
YL (cm)
YR (cm)
ZL (cm)
ZR (cm)
センサ
キャプチャ 誤差(%)
0.61
0.62
-0.68
0.59
0.59
0.00
8.90
8.30
7.18
8.03
7.50
7.06
6.64
7.04
-5.70
6.92
7.34
-5.73
66.87
68.72
-2.70
66.46
67.82
-2.01
(提案手法) (従来手法)
加速度センサとモーションキャプチャの比較において
誤差は最大7%程度となった
目次
1.研究背景・目的
2.歩行軌跡算出法
3.評価実験Ⅰ
歩行軌跡の解析による障害の把握
4.評価実験Ⅱ
Walk-Mateの有効性評価
5.まとめ
評価実験Ⅰ(軌跡による障害の評価)
被験者
人工股関節手術前の股関節疾患患者50名
(右疾患25名・左疾患25名)
課題
腰に加速度センサを装着し
30mの直線コースを
自然と感じる速度で自由歩行
結果Ⅰ 歩行軌跡の例
矢状面
6
股関節疾患患者の一例
4
右疾患患者の歩行軌跡
2
0
右足接地(患側)
-2
左足接地(健側)
-4
前額面
右(患側)
左(健側)
Lateral Displacement [cm]
Lateral Displacement [cm]
-6
6
脚長差による上下移動量の差
水平面
左(健側)
4
2
0
-2
-4
-6
右(患側)
Distance [cm]
結果Ⅰ 歩行軌跡の例
矢状面
6
股関節疾患患者の一例
4
右疾患患者の歩行軌跡
2
0
右足接地(患側)
左足接地(健側)
-2
-4
前額面
右(患側)
左(健側)
Lateral Displacement [cm]
Lateral Displacement [cm]
-6
6
左右脚における持上げ率の違い
水平面
左(健側)
4
2
0
-2
-4
-6
右(患側)
Distance [cm]
右足接地
歩行軌跡の数値化
歩行軌跡を評価するため
その特徴を数値化する
■支持脚中における各移動量(cm)
左足接地
Y’RT
矢
状
面
XL XR:左右移動量
YL YR:上下移動量
ZL ZR:歩幅
T
:歩行周期
■左右脚における各非対称性
Xa:左右振幅の非対称性(XL/XR-1)
Ya:上下振幅の非対称性(YL/YR-1)
Za:歩幅の非対称性
Ta:歩行周期の非対称性
YR
ZR
水
平
面
■移動量に対する支持脚の各比率(%)
XR
X’RT
L・Rは支持脚を示す
(XL:左足の支持脚中における左右振幅)
X’L X’R:左右移動量に対する折返し量の比率 (XRT/XR)
Y’L Y’R:上下移動量に対する持上げ量の比率 (YRT/YR)
結果Ⅰ 歩行軌跡の数値化例
上下移動量
(cm)
(%)
10
8
上下持上げ率
1
100
YL
YR
75
各非対称性
Y’LT
Y’RT
0.75
0.5
6
Ta
Xa
Ya
Za
50
0.25
4
2
0
健常者
患者
25
0
0
-0.25
健常者
患者
健常者
患者
上下移動において健側(左側)と患側(右側)の移動量が大きく異なる
→ 脚長差による上下移動量の非対称性
持上げ率において健側(左側)と患側(右側)がアンバランスになる
→ 疼痛回避歩行による持上げ率の非対称性
上記二つの原因により、歩行周期、左右移動量、上下移動量、歩幅に
おいて左右差が生じるため、各非対称性が増加する
結果Ⅰ 歩行軌跡の数値化
V(cm/s)
T(sec)
XL (cm)
XR (cm)
YL (cm)
YR (cm)
ZL (cm)
ZR (cm)
健常者
118.41
1.17
2.81
2.83
5.24
5.01
70.68
70.01
± 13.46
± 0.08
± 0.80
± 0.75
± 0.96
± 0.65
± 5.62
± 5.38
右疾患患者
70.05
1.14
3.44
3.26
4.71
2.78
50.52
32.89
± 20.42
± 0.15
± 1.54
± 1.76
± 2.87
± 1.28
± 20.27
± 10.18
左疾患患者
79.06
1.18
3.62
3.71
2.47
4.18
39.86
54.44
健常者6名
右疾患25名
± 11.47
± 0.09 左疾患25名
±
±
±
±
±
±
2.45
3.02
0.84
1.76
9.11
9.48
上下移動量における
非対称性の増加
Ta
Xa
Ya
Za
0.01
0.00
0.04
0.01
±
±
±
±
0.02
0.17
0.12
0.03
0.24
0.17
0.46
0.37
±
±
±
±
0.29
0.49
0.41
0.30
-0.16
0.08
-0.28
-0.23
±
±
±
±
0.18
0.37
0.39
0.21
歩行周期、
各移動量における
非対称性の増加
XLT (%)
XRT (%)
YLT (%)
YRT (%)
0.59
0.60
0.49
0.50
±
±
±
±
0.12
0.14
0.04
0.03
0.57
0.57
0.29
0.75
±
±
±
±
0.25
0.25
0.14
0.13
0.73
0.72
0.77
0.35
±
±
±
±
0.19
0.23
0.18
0.12
持上げ率における
非対称性の増加
数値による指標が障害の評価に有効であることが示唆できた
結果Ⅰ 経時による歩容の変化
術後において、リハビリテーションによる回復量推移を評価するため
術前、術後7日目、10日目、17日目と経時の歩容を計測した
術前
術後7日目
Distance [cm]
Distance [cm]
術後10日目
術後17日目
4
2
矢
状
面
0
-2
-4
Distance [cm]
Distance [cm]
4
2
前
額
面
0
-2
-4 -15
-7.5
0
7.5
15 -15
Lateral Displacement [cm]
-7.5
0
7.5
15 -15
Lateral Displacement [cm]
-7.5
0
7.5
15
Lateral Displacement [cm]
-15 -7.5
0
7.5
15
Lateral Displacement [cm]
結果Ⅰ 上下移動量の改善
右足接地
左足接地
術前
術後7日目
Distance [cm]
Distance [cm]
術後10日目
術後17日目
4
矢
状
面
2
0
-2
-4
術前
上下移動量
Distance [cm]
術後7日目 術後10日目 術後17日目
5.79
3.45
4.26
3.21
3.84
4.67
YL (cm)
YR (cm)
9.37
2.99
Ta
Xa
Ya
Za
0.33
0.04
0.68
0.52
0.29
0.31
0.45
0.64
0.22
0.26
-0.10
0.48
-0.03
-0.11
-0.09
0.29
YLT (%)
YRT (%)
0.38
0.85
0.23
0.98
0.10
0.82
0.18
0.76
Distance [cm]
上下移動量
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
術前
7日目 10日目 17日目
結果Ⅰ 持上げ率の改善
右足接地
左足接地
術前
術後7日目
Distance [cm]
Distance [cm]
術後10日目
術後17日目
4
矢
状
面
2
0
-2
-4
術前
持上げ率
Distance [cm]
YL (cm)
YR (cm)
術後7日目 術後10日目 術後17日目
9.37
5.79
3.45
4.26
2.99
3.21
3.84
4.67
Ta
Xa
Ya
Za
0.33
0.04
0.68
0.52
0.29
0.31
0.45
0.64
0.22
0.26
-0.10
0.48
-0.03
-0.11
-0.09
0.29
YLT (%)
YRT (%)
0.38
0.85
0.23
0.98
0.10
0.82
0.18
0.76
Distance [cm]
上下持上げ率
100
75
50
25
0
術前
7日目 10日目 17日目
結果Ⅰ 非対称性の改善
左右非対称性
歩幅非対称性
上下非対称性
1
1
0.75
0.75
1
0.75
0.5
0.5
0.25
0.25
0
0
-0.25
-0.25
0.5
0.25
-0.5
-0.5
術前
7日目
10日目
17日目
0
術前
7日目
10日目
17日目
術前
7日目
10日目
17日目
歩行周期非対称性
術前
非対称性
術後7日目 術後10日目 術後17日目
5.79
3.45
4.26
3.21
3.84
4.67
YL (cm)
YR (cm)
9.37
2.99
Ta
Xa
Ya
Za
0.33
0.04
0.68
0.52
0.29
0.31
0.45
0.64
0.22
0.26
-0.10
0.48
-0.03
-0.11
-0.09
0.29
YLT (%)
YRT (%)
0.38
0.85
0.23
0.98
0.10
0.82
0.18
0.76
1
0.75
0.5
0.25
0
-0.25
-0.5
術前
7日目
10日目 17日目
結果Ⅰ 歩行軌跡の評価
股関節疾患患者における歩行軌跡の特徴
■脚長差のある歩行による上下移動量の違い
(YL,YR,Ya) →手術により改善
■疼痛回避歩行による
左右脚における持上げ率のアンバランス
(Y’LT,Y’RT)
YR
YRT
→リハビリにより改善
■上記の原因による各非対称性の増加
(Ta,Xa,Ya,Za)
股関節疾患における障害把握、回復量推移の評価
における指標として有効性が示唆された
XL
XLT
目次
1.研究背景・目的
2.歩行軌跡算出法
3.評価実験Ⅰ
歩行軌跡の解析による障害の把握
4.評価実験Ⅱ
Walk-Mateの有効性評価
5.まとめ
歩行介助ロボットWalk-Mate
Receiver
PC
被験者
Walk-Mate
被験者が装着した加速度センサから
歩行の脚接地タイミングを検出し
Walk-Mateに送る
Walk-Mateは引き込みを介して脚接地
タイミングの位相を操作し、被験者に
フィードバックすることで相互適応的な
協調歩行の創出を行う
accelerometer
Walk-Mate
評価実験Ⅱ(Walk-Mateの有効性評価)
被験者
術後15日前後の単独歩行が可能な患者15名
課題
被験者はWalk-Mateの提示する音に合わせ、30mの
直線コース上で往復し1分間の協調歩行を行う
Walk-Mateと患者の歩行運動における位相関係を
以下のように設定する
疾患側
:ロボットの足音を人間の足音よりも早めて人間側に与える
→歩行運動の促進 (-0.2 [rad])
健常側 :ロボットの足音を人間の足音よりも遅らせて人間側に与える
→歩行運動の抑制 (+0.2 [rad])
結果Ⅱ 歩行軌跡の変化
矢状面
単
独
歩
行
Lateral Displacement [cm]
4
水平面
2
0
-2
前額面
15
4
10
2
5
0
0
-15
-10
-5
5
10
15
0
5
10
15
-2
-10
-4
-15
-4
0
-5
持上げ率の非対称性が緩和
協
調
歩
行
Lateral Displacement [cm]
4
2
0
-2
15
4
10
2
5
0
0
-15
Distance [cm]
-5
-5
-2
-10
-4
-15
-4
-10
Distance [cm]
Lateral Displacement [cm]
結果Ⅱ 歩行軌跡の数値化
歩行周期の非対称性
V(cm/s)
T(sec)
XL (cm)
XR (cm)
YL (cm)
YR (cm)
ZL (cm)
ZR (cm)
Ta
Xa
Ya
Za
XLT
XRT
YLT
YRT
単独歩行
77.76
1.64
16.82
18.96
4.26
4.67
80.97
59.46
±
±
±
±
±
±
±
0.12
-0.11
-0.09
0.29
±
±
±
±
0.49
0.50
0.11
0.76
±
±
±
±
0.05
2.14
3.29
0.61
0.82
7.91
8.85
協調歩行
73.80
1.56
14.68
14.58
3.56
3.67
78.39
61.68
±
±
±
±
±
±
±
0.07
3.33
2.61
0.66
0.50
13.74
13.33
0.09
0.10
0.11
0.37
-0.03
0.01
-0.03
0.22
±
±
±
±
0.10
0.19
0.24
0.18
0.09
0.07
0.06
0.10
0.62
0.62
0.30
0.63
0.3
±
±
±
±
0.06
0.06
0.07
0.08
Ta
0.1
0
-0.1
-0.2
単独歩行
協調歩行
重心持上げ率
1
**
0.8
Y'LT
Y'RT
0.6
歩行周期における非対称性の改善(先行研究)
0.4
持上げ率における非対称性の改善
0.2
上下移動量・歩幅における各非対称性の改善
**
0.2
0
単独歩行
協調歩行
結果Ⅱ 全被験者における平均
V(cm/s)
T(sec)
XL (cm)
XR (cm)
YL (cm)
YR (cm)
ZL (cm)
ZR (cm)
Ta
Xa
Ya
Za
XLT
XRT
YLT
YRT
単独歩行
77.58
1.47
7.70
9.07
2.53
3.21
63.51
49.51
0.13
-0.08
-0.21
0.22
0.49
0.46
0.22
0.77
± 11.37
± 0.19
± 5.44
± 6.35
± 0.88
± 0.82
± 9.74
± 10.15
±
±
±
±
±
±
±
±
0.14
0.28
0.16
0.13
0.17
0.18
0.12
0.12
協調歩行
78.05
1.38
6.78
6.36
2.74
2.87
58.97
56.28
0.00
0.07
-0.04
0.00
0.61
0.60
0.35
0.64
n=15
± 12.10
± 0.12
± 4.36
± 4.36
± 0.64
± 0.64
± 10.59
± 8.43
±
±
±
±
±
±
±
±
0.05
0.11
0.12
0.15
0.20
0.22
0.14
0.13
歩行周期の非対称性
0.3
0.2
Ta
0.1
0
-0.1
-0.2
単独歩行
協調歩行
重心持上げ率
1
**
0.8
Y'LT
Y'RT
0.6
歩行周期における非対称性の改善(先行研究)
0.4
持上げ率における非対称性の改善
0.2
上下移動量・歩幅における各非対称性の改善
**
0
単独歩行
協調歩行
目次
1.研究背景・目的
2.歩行軌跡算出法
3.評価実験Ⅰ
歩行軌跡の解析による障害の把握
4.評価実験Ⅱ
Walk-Mateの有効性評価
5.まとめ
まとめ
■光学計測に代わる定量的計測法として加速度センサの
用いた計測において、オフセット誤差の累積を抑える算出法
を提案した
■歩行軌跡から運動学的解析による指標を作成し臨床での
適用を行い、各指標が障害の把握に有効であることを示唆
することができた
■患者とWalk-Mateの協調歩行を運動学的側面から解析し
歩行周期の非対称性を改善することによって、上下移動量の
非対称性緩和と両脚の持上げ率が改善したという結果から
Walk-Mateのリハビリテーションへの有効性を示唆した
今後の課題
■加速度センサを様々な箇所に装着、また様々な状況での
使用が可能になれば、本計測手法の幅広い適用を
目指すことができる
■Walk-Mateの有効性を評価するうえで、継続的に使用した
場合のリハビリテーションにおける長期的な改善過程を
今後行う必要がある
ご清聴ありがとうございました
おまけ
センサの仕様
項目
型式
メーカ
検出範囲
検出感度
応答周波数
動作電圧
消費電流
零点出力電圧
感度非直線性
他軸感度
外形寸法
仕様
ADXL202E
ANALOG DEVICE
(±2)
312(Vdd=5V)
DC~6000
3~5.25
0.6(Typ)
2.5Typ(Vdd=5V)
0.2
±2
5x4.5x2
健常者における比較
基準となる健常者間の差をみるため、以下の対象者で計測を行った
健常な20代男性6名
健常な65歳以上の男性10名 女性10名
**
ns
V(cm/s)
T(sec)
XL (cm)
XR (cm)
YL (cm)
YR (cm)
ZL (cm)
ZR (cm)
若者(男性)
118.41
1.17
2.81
2.83
5.24
5.01
70.68
70.01
± 13.46
± 0.08
± 0.80
± 0.75
± 0.96
± 0.65
± 5.62
± 5.38
高齢者(男性)
高齢者(女性)
112.26 ± 17.97
123.89 ± 18.93
1.06 ± 0.08
1.02 ± 0.08
2.57 ± 0.85
1.83 ± 0.60
2.37 ± 0.88
1.81 ± 0.74
4.46 ± 0.87
3.64 ± 0.61
4.91 ± 1.00
3.82 ± 0.48
58.96 ± 8.58
62.98 ± 8.10
59.51 ± 7.70
62.24 ± 8.56
Ta
Xa
Ya
Za
0.01
0.00
0.04
0.01
±
±
±
±
0.02
0.17
0.12
0.03
0.02
0.12
-0.09
-0.01
±
±
±
±
0.02
0.20
0.06
0.02
0.02
0.08
-0.04
0.02
±
±
±
±
0.03
0.39
0.14
0.03
XLT (%)
XRT (%)
YLT (%)
YRT (%)
0.59
0.60
0.49
0.50
±
±
±
±
0.12
0.14
0.04
0.03
0.66
0.69
0.47
0.52
±
±
±
±
0.15
0.10
0.03
0.03
0.61
0.63
0.49
0.51
±
±
±
±
0.16
0.22
0.03
0.03
*:p<0.05
各移動量において
個人差による
有意差が見られた
ns
各非対称性・比率
において個人差による
有意差は見られなかった
各挙動の非対称性・比率を評価指標として用いることで、個人差によらない評価を行う
4
2
0
-2
-4
-4
-2
0
2
4
Lateral Displacement(cm)
X'L(%)
X'R(%)
Y'L(%)
Y'R(%)
Vertical Displacement(cm)
Vertical Displacement(cm)
歩行パターン
4
2
0
-2
-4
-4
-2
0
2
4
Lateral Displacement(cm)
通常歩行
継足歩行
Ave(SD)
0.50(0.11)
0.48(0.10)
0.52(0.02)
0.48(0.02)
Ave(SD)
0.90(0.09)
0.89(0.10)
0.47(0.04)
0.54(0.06)
歩行介助ロボットWalk-Mate
人間-人間系による協調動作の創出を人間-機械系で実現する
人が装着したセンサから検出される歩行の接地タイミングを小型
PC内の仮想ロボットに送り、ロボットは接地の位相を操作して返す
ことで相互依存的な協調歩行の創出を行う
Walk-Mateのシステム
持上げ率の非対称性
右
足
支
持
左
足
支
持
右
足
支
持
誤差検定
提案手法における誤差を調べるため
加速度センサによる計測とモーションキャプチャによる計測
における軌跡を比較する
:マーカー
:加速度センサ
Y
X
Z
軌跡算出方法 左右方向
左右方向:両脚の接地位置を中心とした左右運動
コースを中心とした左右運動(コースに対する逸脱性)
 Vx (t ) 
t 1
1
A (t )dt
2 t 1 x
X ' (t )  X (t )  X1sec (t )
1 t 1
 X (t )   Vx (t )dt
2 t 1
X "(t )  X (t )  X 5sec (t )
1 t 5
 X (t )   Vx (t )dt
10 t 5
Lateral Displacement [cm]
Vx ' (t )  Vx (t ) Vx (t )
X
X1sec
X 5sec
X’ X” X
t-5
t-1 t t+1
Time [sec]
t+5
結果Ⅰ 歩行軌跡
右足接地
左足接地
健常者
(右)
(左)
(右)
片麻痺患者
人工股関節患者 (左)
(左)
(右)
3
3
3
2
2
2
1
1
1
0
0
0
-1
-1
-1
-2
-2
-2
-3
4 -4
-3
-3
-4
-2
0
2
Lateral Displacement [cm]
12
10
-2
0
2
4
Lateral Displacement [cm]
100
-4
2
-2
0
2
4
Lateral Displacement [cm]
1.5
80
8
1
60
6
0.5
40
4
0
20
2
-0.5
0
0
1
2
3
4
-1
1
2
3
4
1
2
3
4
結果Ⅱ 股関節患者
WM使用中
(右)
(左)
(右)
WM使用中
(左)
(右)
3
3
3
2
2
2
1
1
1
0
0
0
-1
-1
-1
-2
-2
-2
-3
-6
-3
-6
-3
-3
0
3
6
12
-3
0
3
6
-6
WM使用後
-3
0
(左)
3
6
2
100
1.5
10
80
1
8
60
0.5
6
40
4
0
20
2
-0.5
0
0
1
2
3
4
1
2
3
4
-1
1
2
3
4
結果Ⅰ 方向軌跡の数値化
10
10
8
8
6
6
4
4
2
2
0
0
1
2
3
4
100
1
2
3
4
1.4
1.2
80
1
0.8
60
0.6
40
0.4
0.2
20
0
0
-0.2
1
2
3
4
1
2
3
4