高校情報科カリキュラムについて

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Transcript 高校情報科カリキュラムについて

第105回応用オートマトン研究会
情報科カリキュラムシンポジウム
2001年6月16日、日本大学文理学部
高校情報科カリキュラム
について
日本大学文理学部
情報システム解析学科
夜久竹夫
1.はじめに
1.1 経過






2000年春
2000年夏~
2000年夏~
講習
2001年4月
2003年3月
免許発行
2003年4月
情報科指導要領発表
情報科教員認定試験
現職教員対象情報科免許
大学で課程認定に基づく授業始まる
大学課程認定による情報科
情報科開設
1.2 関連学会
教育情報システム学会
 情報処理学会
 電子情報通信学会・教育工学研究会
 教育工学会

1.3 教育情報システム学会
JSiSE

情報教育特別委員会
– 100人くらい
– 検討委員会






情報教育カリキュラム検討委員会
情報教育学習指導法検討委員会
情報教育インフラ検討委員会
教師教育・教員養成・ITコーディネータ養成検討委員会
研修プログラム委員会
教育ソフトアプリケーション委員
1.4 必要教員数
全国高等学校 約5,000校
 各高校で最低1科目開講
 ->情報科教員:9,000人必要

– 持ちコマ等の関連から算出
1.5 関連プロジェクト

ミレニアムプロジェクト
– 全小・中・高校をインターネットに接続

次のプロジェクト
– 全教室をインターネットに接続
2.普通科情報科指導要領
2.1 目次

指導要領
– 情報A
– 情報B
– 情報C
– 3年間で1科目選択必修
– 少なくとも1科目開講

注。専門教科情報科:情報科学的
– 情報科免許は普通科・情報科共通
各科目の構成
ー学習指導要領ー
学習指導 情報活用の
要領におけ 実践力(リテ
る分野名
ラシー)
情報の科
学的理解
(情報科
学)
情報社会
に参画す
る態度
情報A
△
○
△
△
△
○
情報B
情報C
○
△
△
2.2 分類

普通科情報科項目の分類
– 情報活用の実践力...情報リテラシー:情報I
– 情報の科学的理解 ...情報科学:情報II
– 情報社会に参画する態度...情報と社会:情報III
2.3 情報科指導要領の内容
情報A
(1)、(2)、
…、(ア)、
(イ)、…は
学習指導要
領の学習内
容の項目。
情報 I(実践力)
情報 II
(情報科
学)
情報 III
(情報と社会)
(1)情報を活用する工夫と情報機器
ア 問題解決の工夫
イ 情報伝達の工夫
(2)情報の収集・
発信と情報機器の
活用
(2)情報の収集・発信と情
報機器の活用
-プレゼンテーションツールやWeb
の利用
イ 情報の発信と
共有に適した情報
の表し方
(2)情報の収集・発信と情報機器の
活用
“-”以降は、 ア 情報の検索と収集
指導要領解 -ネットワークを利用した情報の検
説(情報編) 索・収集
の内容や留 (3)情報の統合的な処理とコン
意点のまと
ピュータによる情報の統合
め
ア コンピュータによる情報の統合
-文字、数値、音声、画像等の情報
をコンピュータに収集
イ 情報の統合的な処理
-文書処理、表計算、図形・画像の
ウ 情報の収集・発信にお
ける問題点
-信頼性、信憑性、プライ
バシー、情報の責任、著
-送受信のコード、 作権、情報の受け手に及
ぼす影響等
プロトコル、圧縮、
Webページの階層 (4)情報機器の発達と生
構造やネットワーク 活の変化
構造等
イ 情報科の進展が生活
(4)情報機器の発 に及ぼす影響
達と生活の変化
-情報科の生活への影響、
ア 情報機器の発 その光と影
達とその仕組み
ウ 情報社会への参加と
-情報機器の発達、 情報技術の活用
情報機器の仕組み -情報活用の重要性、情
と特性
報社会へ参加する態度
情報B
情報 I
(実践
力)
情報 II
(情報科学)
情報 III
(情報と社会)
(1)問題解決
とコンピュータ
の活用
(1)問題解決とコンピュータの活用
(4)情報社会を支える情
報技術
イ コンピュー
タによる情報
処理の特徴
-コンピュータ
を用いること
の長所、短所
ア 問題解決における手順とコンピュータの活
用
-制約条件内の問題解決等の実習
(2)コンピュータの仕組みと働き
ア コンピュータにおける情報の表し方
-技術より基本的な考え方の理解
イ コンピュータにおける情報の処理
-コンピュータの仕組み、モデル
ウ 情報の表し方と処理手順の工夫の必要性
-コンピュータを用いた課題の解決
(3)問題のモデル化とコンピュータを活用した
解決
ア モデル化とシミュレーション
-身の回りの現象を題材に
イ 情報の蓄積・管理とデータベースの活用
-データベースの概念を具体的に理解
ア 情報通信と計測・制
御の技術
-インフラの維持・管理
イ 情報技術における人
間への配慮
-セキュリティ対策、イン
ターフェースの工夫
ウ 情報技術の進展が
社会に及ぼす影響
-コンピュータ犯罪、シ
ステム設計とトレードオ
フ
情報C
情報 I
(実践力)
情報 II
(情報科学)
情報 III
(情報と社会)
(1)情報のデジタル化
(1)情報のデジタル化
(2)情報の収集・発信
と個人の責任
ア 情報のデジタル化
の仕組み
(2)情報通信ネットワークとコミュニ
ケーション
イ 情報機器の種類と
特性
-情報の単位、文字、
音、画像、動画のデジ
タル表現
-で痔亀などの情報
機器の特性、操作理
解
ウ 情報機器を活用し
た表現方法
(3)情報の収集・発信
と個人の責任
イ 情報通信ネット
ワークを活用した情報
の収集・発信
-社会調査や実態調
査.情報の収集・処
理・発信
(2)情報通信ネット
ワークとコミュニケー
ション
ア 情報通信ネット
ワークの仕組み
ウ コミュニケーションにおける情報
通信ネットワークの活用
-コミュニケーションの方法、モラル、
マナー
(3)情報の収集・発信と個人の責任
ア 情報の収集・発信と個人の責任
-プライバシー、著作権
(4)情報化の進展と社会への影響
ア 社会で利用されている情報シス
-通信プロトコル、イン テム
ターネットの仕組み
-情報システムの具体例、システム
イ 情報通信の効率的 の信頼性
な方法
イ 情報化が社会に及ぼす影響
-通信速度、誤り検
-「影」の部分の事例、克服する心構
出・訂正、圧縮・解凍
えや工夫
3.情報科解説書
3.1 経緯

JSiSE 情報教育カリキュラム検討委員会
– 活動


平成15年度カリキュラムに関する高校教員用の解説書
小学校~大学の情報科教育の検討
– 部会



情報活用の実践力(情報リテラシー)
情報の科学的理解(情報科学)
情報社会に参画する態度(情報と社会)
3.2 構成
時間数:各分野均等割り72時間
 分類方法:大学情報科免許コースの課程
認定科目の分類に準拠する

情報I 実践力
 情報II
科学
 情報III 社会

3.3 課程認定分類
分野(仮)
情報と社会
科目の例
コンピュータ
基礎プログラミングI,同II
情報システム
データ構造、データ探索法
ネットワーク
ネットワーク基礎技術
マルチメディア
マルチメディア基礎技術
情報と職業
情報と職業
情報と社会I,同II
3.4 解説項目
1.目標・内容・留意点
 2.指導方法(教材)
 3.評価法
 4.実践例
 5.参考URL

4.まとめ

平成15年カリキュラム
– 情報科の概要
– 情報科の分類
– 配分時間の案
– 授業実施にあたっての必要事項

次期カリキュラムへの指針
– 情報A,B,Cの各項目の再検討
– 情報I,II,IIIのバランスの再検討
– 項目別の時間数の再検討
– 必修、選択の別の再検討