1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要

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Transcript 1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要

労働安全衛生マネジメントシステム
(スライド)
福 岡 労 働 局
労働基準監督署
- 目
次 -
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
4.リスクアセスメント
1.労働安全衛生
マネジメントシステム
の概要
ホームページ
3
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー1 マネジメントシステムとは
PDCAサイクルを継続していくシステム
計画
P
P(計画 Plan)
D(実施 Do)
改善 A
D 実施
C(評価 Check)
A(改善 Act)
C
評価
品質管理では定着したシステム
4
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー2 労働安全衛生マネジメントシステム
とは
PDCAサイクルを定めて、
連続的かつ継続的に実施する、
安全衛生管理の仕組み
ホームページ
5
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
労働災害の減少傾向の鈍化
(人)
4 0 0 ,0 0 0
(人)
2 0 ,0 0 0
1 8 ,0 0 0
3 5 0 ,0 0 0
福岡
1 6 ,0 0 0
3 0 0 ,0 0 0
1 4 ,0 0 0
2 5 0 ,0 0 0
1 2 ,0 0 0
1 0 ,0 0 0
2 0 0 ,0 0 0
全国
8 ,0 0 0
1 5 0 ,0 0 0
6 ,0 0 0
1 0 0 ,0 0 0
4 ,0 0 0
5 0 ,0 0 0
0
2 ,0 0 0
労働災害における死傷者数の推移(昭和53年~平成16年)
0
「労災保険給付データによる」
6
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
ベテラン労働者の
現場からのリタイア
いわゆる「団塊の世代」
昭和24年生まれ 2,324千人
昭和23年生まれ 2,310千人
昭和22年生まれ 2,197千人
2,500
2,000
人
数
1,500
(
千
人
安全衛生のノウハウが
伝授されない
)1,000
500
0
0歳
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
年齢(平成15年10月1日現在)
60
65
70
75
80
85
90~
総務省統計局年齢別人口推計より
7
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
潜在的な危険・有害要因
技術革新により新たに発生する危険・有害要因
災害がなくても安全とはいえない
8
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
労働災害の減少傾向の鈍化
労働安全衛生マネジメントシステムの導入
労働災害の一層の減少
9
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
安全衛生のノウハウを持つベテラン労働者のリタイア
労働安全衛生マネジメントシステムの導入
組織としての自律的な安全衛生管理活動
10
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
災害がなくても安全とはいえない
労働安全衛生マネジメントシステムの導入
潜在的な
危険・有害要因の把握と除去
新たな
11
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1ー3 なぜ今、
労働安全衛生マネジメントシステムか
現在、そして将来想定される
現場で起こる安全衛生の問題を
未然に防ぐ
経営と一体化したものであり、
組織的な取り組みが必要
12
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-4 労働安全衛生マネジメントシステム
導入の効果
段階的に向上
PDCAサイクルを
運用していくことで
安全衛生水準が
継続的に向上
D
D
D
C
C
C
P
P
P
A
A
A
労働災害を継続的に減少させる
13
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-4 労働安全衛生マネジメントシステム
導入の効果
2つの大きなメリット
労働者側のメリット
安全な職場環境
経営者側のメリット
企業価値の向上
14
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-5 労働安全衛生マネジメントシステム
のポイント
後追い管理から先取り管理へ
属人的管理から組織的管理へ
意見の交換や情報伝達が活発化
計画的な安全衛生管理活動
ホームページ
15
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-6 労働安全衛生マネジメントシステム
の基本的枠組み
安全衛生計画の作成
計画
P
改善 A
重点実施事項
D 実施
C
評価
日常的な
安全衛生活動
16
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-6 労働安全衛生マネジメントシステム
の基本的枠組み
安全衛生計画の実施
計画
P
改善 A
計画に基づく実施
D 実施
C
評価
経過・終了報告
17
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-6 労働安全衛生マネジメントシステム
の基本的枠組み
実施結果の評価
計画
P
改善 A
達成度の評価
D 実施
C
評価
良否の評価
18
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-6 労働安全衛生マネジメントシステム
の基本的枠組み
評価結果の改善
計画
P
改善 A
計画完了
D 実施
C
評価
次の計画へ
19
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-6 労働安全衛生マネジメントシステム
の基本的枠組み
緊急事態への対応
緊急事態とは・・・
労働災害が発生する急迫した危険がある状態をいう
例 )爆発・火災、危険物の大量流出、地震等の自然災害等
緊急事態が生ずる可能性を評価
労働災害防止のための措置
具体的に
定め、対応
事前の準備
20
1.労働安全衛生マネジメントシステムの概要
1-6 労働安全衛生マネジメントシステム
の基本的枠組み
システム監査
計画
P
改善 A
システム監査
C
評価
評 価
D 実施
改 善
21
2.労働安全衛生
マネジメントシステム
の導入の準備
22
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
導入の準備のポイント
トップに対するシステムの説明
安全衛生管理の現状把握
関係者への教育
実施のための組織づくり
実施に必要な規程の整備
実施に必要な書式・様式等の整備
軌道に乗せるまで
23
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー1 トップに対するシステムの説明
トップの賛同を得ることが
システムを導入するための
必須要件です
24
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー1 トップに対するシステムの説明
事前管理と事後管理の違い
ラインで安全衛生活動を進める
災害防止の情報が全ての労働者に伝わる
危険・有害要因が少なくなり、災害ゼロに近づく
企業価値が上がる
25
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー1 トップに対するシステムの説明
ラインの責任者
安全衛生担当者
システムに
関する情報
トップ
「トップセミナー」への参加等
26
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー2 安全衛生管理の現状把握
安全衛生管理体制
安全衛生計画
安全衛生委員会
重点実施事項
KY
安全衛生管理組織
定期点検
日常的な
安全衛生活動
ヒヤリハット
現状を把握
27
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー3 関係者への教育(対象者)
管理・監督者
労働者
部長、課長などのラインの責任者
現場作業に従事する労働者
(パートタイム労働者、派遣労働者を含む)
関係請負人
その他の関係者
構内下請業者の労働者など
28
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー3 関係者への教育(内容)
労働安全衛生マネジメントシステムの進め方
労働災害防止
に有効な理由
PDCAサイクル
の実施手順
各段階での
留意点
リスクアセスメントの進め方
労働災害
防止に
有効な理由
危険・有害
要因、リス
クの評価
リスク低減
対策の検
討及び実施
実施上の
留意点等
29
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー3 関係者への教育(実施体制)
講
師 ■事業場内で養成する
自社の労働者に外部の教育機関が行う研修会
に参加させる
■外部の専門家に依頼する
テキスト ■独自の教育資料を作る
自社の実情を踏まえたテキスト等を作成する
■市販の教育資料を活用する
30
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー4 実施のための組織づくり
事業場の全組織を挙げて取り組む
方針の表明
システムの最高責任者
トップ
安全衛生
委員会等
関係
請負人
その他の
関係者
安全衛生
担当者
ラインの
責任者
労働者
実施手順や規程等
文書・様式の整備
ラインの
責任者
実務面での推進
管理・監督
労働者
日常的な
安全衛生活動
31
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー5 実施に必要な規程の整備
リスクアセスメント
に関するもの
労働安全衛生
マネジメントシステム
に関するもの
安全衛生管理規程
改訂版
その他の安全衛生
に関するもの
32
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー6 実施に必要な書式・様式等の整備
リスクアセスメント関係(例)
危険・有害要因
チェックリスト
リスクアセスメント
実施報告書
PDF
PDF
労働安全衛生マネジメント関係(例)
安全衛生計画
実施結果評価表
PDF
システム監査
結果報告書
PDF
33
2.労働安全衛生マネジメントシステムの導入の準備
2ー7 軌道に乗せるまで
最初から全行程を実施する
トップの安全衛生方針の表明にはじまり
PDCAのサイクルを回しシステム監査まで
部分的に取り上げ実施する
リスクアセスメントの実施
安全衛生計画の作成・実施 など
可能なレベルから実施する
34
3.労働安全衛生
マネジメントシステム
の構築
35
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー1 労働安全衛生マネジメントシステム
の進め方
安全衛生方針の表明
システムの見直し
安全衛生目標の設定
監査結果の評価・改善
安全衛生計画の作成
安全衛生計画の実施
システム監査の計画・実施
実施結果の評価・改善
ホームページ
36
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー2 安全衛生方針の表明
トップが 全ての労働者に
安全衛生方針を表明
内
労働者の協力の下で安全衛生活動の実施
労働安全衛生関係法令、事業場の安全衛生規程等を遵守
容
労働安全衛生マネジメントシステムの適切な実施及び運用
37
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー2 安全衛生方針の表明
ポイント
経営の中に
事実に基づく
取り込む
具体的なもの
トップ自身の
目標や計画に
考えを簡潔に
結びつける
PDF
38
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー3 安全衛生目標の設定
D 実施
P 計画
A 改善
安全衛生方針に沿って、
安全衛生管理活動を実施した場合に
達成するべき目標を
安全衛生委員会等で設定する
C 評価
P
D 実施
P 計画
現在
A
C D
目標
39
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー3 安全衛生目標の設定
目標の設定
D 実施
P 計画
安全衛生方針に基づく
A 改善
具体的な表現にする
C 評価
労働者の意見を聴く
D 実施
P 計画
達成可能なものにする
PDF
40
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー4 安全衛生計画の作成
D 実施
P 計画
計画の作成
重点実施事項
リスクアセスメントの結果を踏まえる
A 改善
C 評価
D 実施
P 計画
達成度の評価
実施手順
5W1Hを明示し、
責任と役割を明確に
日常的な安全衛生活動
PDF
41
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー5 安全衛生計画の実施
D 実施
計画の実施
P 計画
計画及び実施手順に基づく
A 改善
リスクアセスメントを実施
C 評価
D 実施
P 計画
緊急を要する事項→すぐに改善
実施事項
1年で終了
年度内で終了
毎年実施
42
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー6 実施結果の評価・改善
評価・改善
D 実施
P 計画
A 改善
ラインの
責任者が
結果を評価
重点実施事項は
達成度を評価
日常的な
安全衛生活動は
良否を評価
C 評価
D 実施
P 計画
改善事項はその都度実施
43
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー7 システム監査の計画・実施
D 実施
システム監査
P 計画
期間内に実施
A 改善
次期計画に反映
C 評価
全体の調査及び評価
D 実施
P 計画
第三者が客観的に実施
44
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー8 監査結果に対する評価・改善
D 実施
P 計画
A 改善
監査結果を安全衛生委員会等で審議
監査結果の
評価
問題点の
整理
改善対策の
提示
C 評価
評価の結果や改善対策はトップに報告
D 実施
P 計画
システムの運用に重点を置き、方向性を改善
45
3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築
3ー9 システムの見直し
D 実施
P 計画
A 改善
トップが自らの判断で行うこと
ラインの責任者は十分な資料を提供
すること
C 評価
D 実施
P 計画
46
4.リスクアセスメント
47
4.リスクアセスメント
4ー1 リスクアセスメントとは
職場の潜在的な危険・有害要因を洗い出し
これを除去または低減するために実施事項を
決定する具体的な手法
~用語の定義~
【ハザード】
危害が潜在している物、状況→危険・有害要因
【リスク】
危害が発生する可能性と危害の重大性
(想定される被害の程度)との組み合わせ
48
4.リスクアセスメント
4ー2 リスクアセスメントの基本的な流れ
ハザードの洗い出し
リスク低減対策の検討
と実施
リスクの見積り
はい
リスクの評価
いいえ
許容可能なリスク以下で
あるか?
リスクは許容可能
になったか?
いいえ
いいえ
現状ではこれ以上の
リスクを低減できない?
はい
記 録
はい
残留リスク対策
49
4.リスクアセスメント
4ー3 リスクアセスメントの効果
リスクに対する共通認識ができる
本質安全化を目標とした技術的対策への取り組みが
できる
安全衛生対策の合理的な優先順位付けができる
費用対効果の観点から合理的な対策の実施ができる
残留リスクに対する対策が明確になる
50
4.リスクアセスメント
4ー4 リスクアセスメントの手順
ーハザード(危険・有害要因)の洗い出しー
安全衛生点検(チェックリスト等)
労働者からの聴き取り
日常の安全衛生管理活動からの各種情報
例)
災害事例
ヒヤリハット報告
安全衛生パトロール報告等
51
4.リスクアセスメント
4ー4 リスクアセスメントの手順
ーリスクの見積りー
危害が発生する可能性
例)高い・・・10点、ふつう・・・5点、低い・・・2点
危害の重大性
例)死亡・・・20点、重傷・・・10点、軽傷・・・5点
数値化したリスクの見積り=リスクポイント
■リスクの見積り表(例)
可能性
低い(2点)
ふつう(5点)
高い(10点)
軽傷(5点)
7点(5+2)
10点(5+5)
15点(5+10)
重傷(10点)
12点(10+2)
15点(10+5)
20点(10+10)
死亡(20点)
22点(20+2)
25点(20+5)
30点(20+10)
重大性
組み合わせは「×(かける)」でも「+(たす)」でも可
52
4.リスクアセスメント
4ー4 リスクアセスメントの手順
ーリスクの評価ー
見積もられたリスクに基づいて「許容可能なリスク」かどうか判断
「許容可能なリスク」・・・作業者に及ぼす脅威がほとんどないと
判断される程度のリスク
区
分
許容の良否
リスクポイントの範囲
労働者の安全衛生確保にとって急迫した
危険・有害な状況である
否
20以上
労働者の安全衛生確保にとって相当程度
の危険・有害な状況である
否
19~11
労働者の安全衛生確保にとって特に危険・
有害の認められない状況である
良
10以下
リスクの除去及び低減対策の必要性の有無、優先順位を決定
53
4.リスクアセスメント
4ー4 リスクアセスメントの手順
ーリスク低減対策の検討・実施ー
リスク評価の結果、リスクの除去・低減対策が必要とされた
危害・有害要因について、具体的な対策を検討
対策例)
工程の変更、 作業方法の変更、 機械等の本質安全化、
安全防護対策、 保護具等の使用
優先順位に従い、除去・低減対策を実施
許容不可能なレベル
許容可能なレベル
54
4.リスクアセスメント
4ー4 リスクアセスメントの手順
ーリスク低減対策の検討・実施ー
許容可能なレベルへ
■リスクの見積り表(例)
可能性
低い(2点)
ふつう(5点)
高い(10点)
軽傷(5点)
7点(5+2)
10点(5+5)
15点(5+10)
重傷(10点)
12点(10+2)
15点(10+5)
20点(10+10)
死亡(20点)
22点(20+2)
25点(20+5)
30点(20+10)
重大性
ホームページ
55
4.リスクアセスメント
4-5 リスクアセスメントの事例
リスク低減対策
の具体例
56
4.リスクアセスメント
4-5 リスクアセスメントの事例
危害の
重大性の
低減
57
4.リスクアセスメント
4-5 リスクアセスメントの事例
発生の
可能性の
低減
58
4.リスクアセスメント
4-5 リスクアセスメントの事例
!
注意喚起
59
4.リスクアセスメント
4-5 リスクアセスメントの事例
トラブル等による
遅れの発生
緊張感を維持
し続けることは
できますか?
就業形態の多様化
雇用の流動化
全ての対象者
に対して、漏れ
なく継続的な教
育ができます
か?
60
4.リスクアセスメント
4-5 リスクアセスメントの事例
危ないから近づかない
で下さ~い!!
61
ご清聴ありがとうございました。
福 岡 労 働 局
労働基準監督署
62