広域分散環境におけるネットワーク利用技術の開発

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Transcript 広域分散環境におけるネットワーク利用技術の開発

2003/3/15
明治大学情報科学センター 情報技術研究会
Private SIP サーバを用いた
VoIP環境構築の試み
明治大学 情報システム管理課
服部裕之
( [email protected] )
1
分りにくいタイトルですね... 反省!
 VoIP:
 SIP:
Voice over Internet Protocol
Session Initiation Protocol
「Private SIPサーバを用いたVoIP環境構築の試み」
↓
『IPネットワーク上に「組織内のIP電話網」 を
作ってみよう!』
2
VoIP端末
 3種類の接続形態
(http://www.isl.intec.co.jp/contents/proj/ifax/iphone/iphone.htm より抜粋)
PC
(Windows Messenger)
IPネットワーク
VoIPルータ
音声データ
IP電話機
通常の電話/FAX
3
VoIPの仕組み
1. 相手先のIPアドレス(または対応するVoIP電話番号)を指定
2. 呼び出し
3. 通話
133.26.208.75
(VoIP番号:5000)
IPネットワーク
通常の電話機
VoIP電話
VoIPルータ
(133.26.208.75)
4
VoIP端末が増えたら・・・
 VoIP電話番号とIPアドレスの管理が大変!
VoIP電話番号
IPアドレス
050-1234-2051
133.26.208.97
050-1234-2052
133.26.208.71
050-1234-2053
133.26.208.88
 VoIP用交換機が必要
→ SIP (Session Initiation Protocol)サーバ
5
1.VoIP端末の登録
SIPサーバ
VoIP端末
VoIP番号
IPアドレス:ポート番号
2502
133.26.208.71:5060
2501
133.26.208.97:10081
2503
133.26.208.88:20081
2504
133.26.226.16:5060
2.OK
1.REGISTER
From: sip:[email protected]
Contact: sip:133.26.208.71:5060
VoIP番号:2504
IP:133.26.226.16
VoIP番号:2501
IP:133.26.208.97
VoIP番号:2502
IP:133.26.208.71
VoIP番号:2503
IP:133.26.208.88
6
2.VoIP端末の呼び出し
SIPサーバ
VoIP端末
VoIP番号
IPアドレス:ポート番号
2502
133.26.208.71:5060
2501
133.26.208.97:10081
2.INVITE sip:[email protected]
1.INVITE
sip:[email protected]
From: sip:[email protected]
To: sip:[email protected]
CALL-ID: [email protected]
4.3.OK
OK
Contact:
Contact:sip:[email protected]:5060
sip:[email protected]:5060
VoIP番号:2504
IP:133.26.226.16
VoIP番号:2501
IP:133.26.208.97
VoIP番号:2502
IP:133.26.208.71
VoIP番号:2503
IP:133.26.208.88
7
3.通話
SIPサーバ
VoIP端末
音声データ
(RTP - Real-Time Transport Protocol)
VoIP番号:2504
IP:133.26.226.16
VoIP番号:2501
IP:133.26.208.97
VoIP番号:2502
IP:133.26.208.71
VoIP番号:2503
IP:133.26.208.88
8
SIPサーバの役割
 呼出制御のみ
 VoIP端末の認証
 VoIP端末の所在地(IPアドレス)管理
 VoIP端末の状態管理(On/Off)
 (本来は、ノード間の呼制御への広い応用が可能)
 音声データの転送には関知しない
 QoS(ネットワーク帯域制御)の定義には関知しない
 VoIP網と公衆電話回線網(PSTN)とのゲートウェイはしない
9
SIPサーバ関連ソフト
 商用、オープンソースなどいろいろ存在
 オープンソース
 SIPサーバ
SER - SIP Express Router
http://www.iptel.org/ser/
 IWU SipProxy
http://www.mysip.ch/

 IP~PSTNゲートウェイ、VoiceMail、電話会議

asterisk
http://www.asteriskpbx.com/
10
音声データ
 RTP
(Realtime Transport Protocol)
 UDPを用いた音声・映像に適したプロトコル
 音声の符号化
 圧縮の有無、種類により多数あり
 代表例
G.711
G.723.1 etc.
RTP/RTCP
UDP
(ITU標準)
G.711
(無圧縮、64Kbps)
 G.723.1 (圧縮あり、6.3Kbps)
IP

データリンク層
物理層
→ プロバイダの「IP電話」サービスでは、G.711を採用
11
VoIP端末(SIPクライアント)
 IP電話
 2万円台の製品が登場
 VoIPアダプタ
 ヤマハ
RT56v など
 PC+ソフトウェア
 Windows

Messenger
もうダメかも...
 Linux

linphone
http://www.linphone.org/
12
実験概要
 SIPサーバを学内ネットワーク上に作る
 VoIP端末を学内ネットワークに接続
↓
 VoIP端末による内線通話網を実現
 PC→電話機(VoIPアダプタ)
 電話機(VoIPアダプタ)→PC
 電話機(VoIPアダプタ)→電話機(VoIPアダプタ)
 PC→ファックス(VoIPアダプタ)
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実験環境
133.26.226.x (教室内,LAN・10~100Mbps)
133.26.136.x (生田)
100Mbps~1Gbps
SIPサーバ
133.26.208.x (事務室内)
VoIP番号:2502
IP:133.26.226.?
VoIP番号:2503
IP:133.26.226.?
(DHCPによる自動割当)
(DHCPによる自動割当)
富士通Loox S8+
Messenger(Ver.4.7)
ヤマハRT-56v
(VoIPルータ)
+電話機
VoIP端末(SIPクライアント)
misc-news.mind.meiji.ac.jp
IP:133.26.136.153
SunFire 280
(Solaris8) +
SER(Ver.0.8.10)
VoIP番号:2501
IP:133.26.208.97
ヤマハRT-56v
(VoIPルータ)
+ファックス
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実験結果

ネットワーク負荷

G.711


8KHz,8bit量子化
ヤマハRT56vのCODECは...

パケット送出間隔、サイズ


実質帯域



20msec, 160バイト
80Kbps (IPパケット)
95,2Kbps (Ethernetフレーム)
音声品質

遅延が気になる (VoIP端末の性能に依存?)



PC(Messenger)との通話時。感覚的には500msec程度の遅延
VoIPルータ間での通話ではまったく気にならない。
とぎれ、ゆらぎ、雑音、エコーは無し (RT56vの場合)

地区間の学内内線電話(9.6Kbps, 無音圧縮有)よりは高音質(と感じる)
15
VoIPの優れている点
 移動が容易
 機器の移動
 VoIP番号の継続利用
 コストは...
 高価なPBXが不要
 運用コストは「?」
 PBXを完全に無くせるかどうかがポイント

IPセントレックス

NTT-com: 1000回線で¥1,277,000(月額)
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VoIP化に際しての
(学内)ネットワークの課題

ネットワーク設計の見直し



信頼性
QoS
ファイアウォールポリシー

(事務ネット、教研ネット)

電源

(番外)

インターネット
ファイアウォール
×
既存の公衆電話回線網との連携


緊急電話
着信
MIND
○
教育研究系ネット
事務系ネット
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これからのお楽しみ
 FireWall
Control Protocol
 SIPサーバとファイアウォールの連携
 動的アクセスリスト制御
 公衆電話回線網とVoIP網との相互接続
 OpenSource+低コストなハードウェアで可能か?
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おまけの実験
1.大学のSIPサーバに接続
SIPサーバ
インターネット
2.音声通話
OCN(神奈川)
Ether(100M)
ADSL(12M,Acca)
MIND
富士通Loox S8+
Messenger(Ver.4.7)
ヤマハRT-56v
(VoIPルータ)
+電話機
VoIP端末(SIPクライアント)
富士通
Flashwave2040
(VoIP機能付
ADSLルータ)
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(付録)
音声評価基準


評価基準(ITU-T)
R値


MOS値


客観評価
主観評価
検査ツール

Atliza VoIP analizer
(http://www.artiza.co.jp/)
(http://www.soumu.go.jp/s-news/2001/011226_3_e.html より抜粋)
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