神経内科嫌い

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Transcript 神経内科嫌い

わたしは神経内科が○○○です

○の中はひらがな一文字

答え

1.

にがて

2.

きらい 3.

とくい

何故に私は 嫌われる

Jean-Martin Charcot 1825-93

だから神経内科は嫌われる?

• • • • • 神経疾患は治らない 稀な病気ばかり 診察手技が難解 病変の局在 医者が偉ぶる

神経内科への誤解の数々

• • • • • 神経疾患は治らない → 病気は患者が治す 稀な病気ばかり → 稀じゃないですよ 診察手技が難解 → 病歴だけでいい 病変の局在 → 日常生活動作で診断 医者が偉ぶる → 偉ぶらない人が教えます

世の中には二種類の病気しかない 医者がいなくても治る病気 医者がいても治らない病気

神経内科への誤解の数々

• • • • • 神経疾患は治らない → 病気は患者が治す 稀な病気ばかり → 稀じゃないですよ 診察手技が難解 → 病歴だけでいい 病変の局在 → 日常生活動作で診断 医者が偉ぶる → 偉ぶらない人が教えます

意外に多い神経変性疾患 神経変性疾患 同頻度の膠原病 5 万人 パーキンソン病 1.8

万人 脊髄小脳変性症 SLE サルコイドーシス 5000 人 筋萎縮性側索硬化症 大動脈炎

神経内科への誤解の数々

• • • • • 神経疾患は治らない → 病気は患者が治す 稀な病気ばかり → 稀じゃないですよ 診察手技が難解 → 病歴だけでいい 病変の局在 → 日常生活動作で診断 医者が偉ぶる → 偉ぶらない人が教えます

診察2割 未満 (専門医でも) 病歴8割以上

病歴の利点 • • • • 病歴8割:診断の絞込み 診察所見よりも個人差がない 言葉,文章で教えられる 診察を組み立てる – 診察は確認,鑑別診断の手段に過ぎない – 病歴聴取の過程で診察手順が出来上がって いる

たった2割のために?

Farewell to the arms

病歴で診断する神経疾患 • • • • 筋萎縮性側索硬化症 パーキンソン病 脊髄小脳変性症 脳卒中

ハンマー・音叉が要らない理由 ー八割だったら御の字だー • • 病歴だけで診断はつく.つけなければいけない 病歴の方が身体所見より感度が高い – 診察はあくまで客観所見の裏付けのため – 病歴で見出せないものは診察でもなし – 病歴の裏づけなしに診察はしない(=必要性の検討 なしに検査はしない)

神経学的所見よりも病歴 • • • • • • 筋道だった話し方の人に長谷川式はしない 頭痛を訴えない患者では項部硬直は診ない 複視のない症例では上下左右の眼球運動だけ 脱力を訴えない部位では筋力テストは省略 しびれを訴えない部位では感覚検査は手抜き ふらつきを訴えない人にロンベルグ試験は無駄

筋力低下? • • • 得意だったテニスが下手になった • 20 回できた懸垂が 5 回しかできなくなった 畳の上の新聞を読むとき,首が疲れる ビール 1 ダースのケースが持ちにくくなった

病歴の中で診察してしまう 例:項部硬直 =顎を胸につける,自分の臍を見る • • • 時間の節約 手技によるばらつきを避ける 感度・特異度は不変あるいは上昇?

複雑な症候学より簡単な病歴と“見た目” ー手の震えを例にー • • これまでの症候学: – 静止時・姿勢・企図振戦??? それよりも – – – – 年齢・家族歴 両手が震えるか? 顔つき・顔の震え ( うなづき or いやいや) どういう時に震えるか?:杯を受ける

“ 職人芸”としての問診の問題点 • • 一代限りでおしまいの危険性 – 共有・継続・発展性の欠如 • 誰もが納得できる必要 独善・批判されない – 品質が保証されない 病歴に科学を!!

それぞれの前後に確率がある それぞれに感度・特異度がある • • • • 主訴 – 病歴前確率 病歴 – 病歴後=診察前確率 診察 – 診察後=検査前確率 検査 – 検査後=検査後確率

スクリーニングと確定 • スクリーニング検査と確定検査 • スクリーニング病歴と確定病歴? • スクリーニング診察と確定診察?

病歴・身体所見にも診断戦略を

感度・特異度による使い分け ー身体所見ー • • 感度はいいが特異度の低い身体所見 – 発熱 特異度はいいが感度の低い身体所見 – ブルジンスキー徴候

SnNout

SpPin

• SnNout :感度 S e n sitivity が高い検 査が陰性 N egative の時は,安心し て除外 Rule out できる • SpPin :特異度 Sp ecificity が高い検 査が陽性 P ositive のときは安心して 確診 Rule in できる

感度・特異度による使い分け ー病歴ー • • 特異度低,感度高の病歴 →SnNout – 例:(くも膜下出血の ) 頭痛 感度低,特異度高の病歴 →SpPin – 例:側頭動脈炎の jaw claudication

病歴聴取と診察の録画中継

医師と患者の対局と その大盤解説

http://www5.ocn.ne.jp/~siba/igo4.html