ペルシャ文明展 ~煌く7000年の至宝~

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ペルシャ文明展調査
ペルシャ文明展
~煌く7000年の至宝~
The Glory of Persia
芸術情報プロジェクト演習1
竹内翔里、田代成美
教官:大島久雄
調査方法
• 事前調査
・福岡市博物館、ペルシャ文明、展覧会に
ついて書籍やインターネットで調査する。
・「世界の博物館」の輪読、博物館について学
ぶ
• 訪問調査
・事前調査を元に実際に福岡市博物館に
行って調査する。
福岡市博物館について
・特別展示室
→企画の展覧会ほか、さまざまな主催者が歴史と文化に関する
展示を期間を限定して行なっている。
・常設展示室 {部門別・総合}
・総合展示室
→対外交流史を中心とした福岡の歴史と民俗
・部門別展示室
→福岡市博物館所蔵の資料や市内外の文化財を、学芸員の設定
したテーマに沿って展示。
ペルシャ文明展について
• 50年ぶりの本格的な日本での開催
1958年に東京国立博物館で「ペルシャ美術展」を
開催
• みどころ
・当時の世界で最高の水準を誇る建築・美術・工芸品を
今に伝える帝国文明の名品
・ペルセポリス宮殿の出土品、宮廷の金銀の器物
・奈良時代の日本にも影響を与えたササン朝ペルシャの
ガラス器・銀器
ペルシャの歴史・概略
紀元前2000年ごろアーリア人がイ
ラン高原に進出
↓
ペルシャ人は紀元前550年にメディ
アを征服、アケメネス朝ペルシャを
興す。
↓
同朝を引き継いだササン調ペルシャが
651年アラブ勢力に滅ぼされる
↓
その後複数の王朝が興亡し、1935
年パフラビー朝が国号をイランと改
称、現在に至る。
一章 イラン最古の都市群
形象土器
• こぶ牛形土器
(前1500年~前800年)
ギーラーン州出土の形
象土器でもっとも多い、
こぶ牛をかたどった土器。
顔の部分が容器の注口に
なっている。
ルリスタン青銅器
•
•
槍先(前三千年紀後期~前
二千年紀前期)
細長い刃、螺旋状の基部
を持つ珍しいタイプの槍先。
剣(前1500年~前700年
紀)
刃部と柄が一体の短剣。
メソポタミア的な柄部分に
北西イラン特有の装飾が施
されている。
•戦士像(前1200~前700年)
腰帯に剣を帯び背に矢筒を背
負っている。楔形文字の銘文が
下部に刻まれ、この像がある町
の守護神であることを示している。
装身具
•
ビーズ装身具(前三千年紀)
ラピスラズリはアフガニスタン東北部のバ
タクシャン地方に産する青~藍色の貴石。
深い青は空と水を象徴する。古代オリエント
世界では一種のステータス・シンボルとして
珍重される。
・金製首飾り(前一千
年紀)
ギーラーン州では金
製品の出土が数多く
報告される。
二章 ペルシャ帝国文明
~アケメネス朝ペルシャ~
ペルセポリスの栄光
•
ダレイオス一世の銀製定礎
碑文(アケメネス朝)
ペルセポリスのアパダー
ナ(謁見の間)に埋納され
ていた定礎碑文。石の箱に
入れられていた。碑文はペ
ルシャ語、エラム語、バビ
ロニア語を楔形文字で記し
たもの。
ペルセポリスの栄光
マスティフ犬(アケメネス朝)
アバダーナ南東にある塔の入り口で発見
された。台座に座り口を大きく開け、耳を
立てる番犬の像。表面は入念に磨き上げら
れている。
・山羊像頭部(アケメネ
ス朝)
山羊の頭部をかた
どったもので、容器の
握る部分の一部であっ
た可能性がある。
三章 黄金の煌き
黄金の煌き
• 黄金の杯(アケメネス朝)
くびれ部に楔形文字の銘
文で「クセルクセス 偉大な
王」とある。菊花状の花弁文
様がほどこされており。こ
のような器は「フィオラ杯」
と呼ばれる。
・黄金のマスク(前一千年紀前半)
用途などはまだ詳しくわかってい
ない。1988年に盗掘された大量
の美術品を治安維持押収して知
られることとなった。
黄金の煌き
• 黄金の短剣(アケ
メネス朝)
柄頭にはライ
オンの頭部、鍔部
には野生山羊が、
それぞれ背中合わ
せに表現されてい
る。実用の武器か
らは程遠い威信財。
黄金の煌き
• 有翼ライオンの黄金のリュト
ン(アケメネス朝)
アケメネス朝の代表的モ
チーフである「有翼ライオン
(グリフィン)」がつけられ
たリュトン。目の下の涙型の
皺がアケメネス朝ライオンの
図像の特徴。ライオンはアケ
メネス朝王家の紋章的な存在
と考えられる。
四章 帝国の復興、ササン調ペル
シャ
アレクサンドロス大王以後の美術と工
芸
• 王侯像頭部(セレコウス朝~バルティア期)
全身像の一部。胴部とは別に作られていた
らしく、連結されていた痕跡が首の後ろに確
認できる。
・ヘラクレスと王侯の浮彫(バルティア期)
右側の人物はギリシャの英雄ヘラクレスで、武
器である棍棒をさげている。左の人物はギリ
シャの王侯で、この構図は自己の神格化を図っ
たもの。
ガラス器と銀器
• 鍍金銀製帝王狩猟文皿(ササン朝)
馬に乗ったササン朝の帝王がライオン、
熊、猪を捕獲するさまが銀板の打ち出し
技法によって表現されている。王の嗜む
狩猟とは一種の宗教儀礼であった。
円形切子碗(ササン朝)
切子装飾を施したガラス製容器は、ササン朝
ペルシャ時代を代表する国際的ヒット商品。外
表面に研磨を施して円形のくぼみを作り出して
いる。
展示方法について
①配置の方法・工夫
②会場の雰囲気作り・解説
③来場者への配慮
①配置の方法・工夫
• 種類・時代ごとの展
示
• すっきりとした会場
• メリハリのある配置
・メインの展示品が目立
つ
②理解を深めることができる会場
• ペルセポリスのオブ
ジェ(2章)
• イランの写真
• 展示品一つ一つに簡
単な解説文
• 歴史等に関する解説
パネル(文章・地図)
③来場者への配慮
展示品を見やすくするための工夫
• 裏が見えるように鏡
の設置
• モニターの設置
• 壁が一面黒色の展示
室(2章、3章)
• 展示品ごとの照明
(3章)
• 印章の展示
(模様の立体模型を横に
展示)
写真
http://www.enjoytokyo.jp/id/art_
staff/98318.html
全体を通してのまとめ・問題点
<問題点>
• シルクロードを通した日本との関わりに関する展
示・解説などが少なかった
<ペルシャ展の魅力>
• 貴重な展示品を通して紀元前の古代の技術・文明
を、見て感じることができる
• ユニークな形、細かい装飾など、様々な展示品か
ら刺激をもらうことができる
福岡市博物館ペルシャ文明展の来場者数、
約23000人(5月23日まで)
参考文献、HP
• 福岡市博物HP
http://museum.city.fukuoka.jp/
• 朝日新聞HP
http://www.asahi.com/persia/
• 「The Glory of Persia ペルシャ文明展 煌めく7000
年の至宝」
是非ペルシャ文明展へ!(6月24日まで)