発表者:奥山友恵・竹林遥菜・畠山海

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Transcript 発表者:奥山友恵・竹林遥菜・畠山海

菌床の違いがシイタケやマイタケ
の子実体に与える影響
~旨味成分と菌床成分の違いに注目して~
目的
青森県南部地方
→果樹栽培盛ん
↓
剪定枝の発生
→有効利用できていない
のでは?
目的
そこで……
・剪定枝をキノコ栽培に利用
→廃棄物を減らせるのでは?
・剪定枝の種類
→旨味成分が市販品に比べて良ければ…
↓
南部地方のブランド商品化
→果樹農家の所得向上
問題点
・開始時期が8月
シイタケ、マイタケの栽培には遅い
↓
試料をヒラタケとエノキタケに変更
植菌
・菌床の調整(8月24日)
広葉樹のオガ粉を用いた菌床
(対照)
リンゴのオガ粉を用いた菌床
(リンゴ菌床)
植菌
・8 月25日
ヒラタケとエノキタケ
の植菌作業
↓
半分を大学で,半分を
三戸高校で管理し,キ
ノコを培養
培養の様子①
培養の様子②
培養の様子(まとめ)
12 月、リンゴ菌床のエノキタケの勢いが非常に強
くなった。
→エノキタケの生育に適した環境になったため?
一方で,対照区は成長が遅かった
 ヒラタケは菌床ビンと菌床の隙間に子実体形成
→菌床表面に子実体の形成が少ない

子実体の収量
・12 月末までの子実体の収量
→ヒラタケ :対照区
リンゴ菌床
→エノキタケ:対照区
リンゴ菌床
約41g
約55g
約31g
約179g
旨味成分の比較
・マンニトールの含有量を分析
【理由】
①菌床成分で異なるものは用いたオガ粉のみ
→糖質関連成分に違いが生じると予想
②マンニトールもキノコの旨味成分の1 つである
③アミノ酸等の旨味成分に関しては先行研究が行
われている
↓
3 点からマンニトールを分析対象とした
旨味成分の比較
マンニトールの含有量
対照区
リンゴ菌床
ヒラタケ
0.6g/100g
0.39g/100g
エノキタケ
0.27g/100g
0.29g/100g
・大きな違いは見られなかった。
この実験から分かったこと
・菌糸が菌床にまわる速度は対照区、リンゴ菌床
ともに同程度であった
・子実体の形成はヒラタケ、エノキタケともにリ
ンゴ菌床の方が早く大きく成長した
・収量はリンゴ菌床のエノキタケが最も多かった
が、ヒラタケでは菌床の違いで大きな差は見ら
れなかった
考察
結果から…
・マンニトール以外の成分が菌床によって異なる
可能性が考えられる
・リンゴ菌床中には子実体(特にエノキタケの子
実体)の成長を促進する物質が存在している可
能性がある
・その物質が子実体の旨味を含む各種成分にも影
響を与えていることも考えられる
今後の展望と課題
・リンゴ菌床には、キノコ子実体の成長を促進す
る物質が含まれる?
→その物質の同定が期待される
・その物質の見当がつかないため同定には時間が
かかると考えられる。
謝辞
本研究に協力していただいた方々にこの場を借りて
御礼申し上げます。
弘前大学農学生命科学部 殿内暁夫先生
弘前大学名誉教授 原田幸雄先生
弘前大学大学院 斎藤輝明さん
弘前大学研究推進部研究推進課のみなさん
御清聴ありがとうございました