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2005年度 物流技術管理士会 関東支部セミナー研究会
物流効率化を促進する
環境調和型ロジスティクス
平成17年5月16日
彩マネジメント研究所
代表 長谷川 勇
版権長谷川勇
1
・環境調和型ロジスティクスの方向性
・環境に配慮した製品開発
・商取引の適正化で環境負荷を軽減する
・物流ネットワークの再構築で環境負荷を軽減する
・モーダルシフトによる環境調和型ロジの推進
・共同輸配送により環境負荷を軽減する
・包装材の見直しで環境負荷を低減する
・輸配送の見直しで環境負荷を軽減する
・環境パフォーマンス指標で社会貢献度を評価する
・ECO TAX管理会計で環境調和型ロジを浸透させる
・物流効率化は環境調和型ロジスティクスへの道
版権長谷川勇
2
環境調和型ロジスティクスの方向性
企業の持続可能な成長の2要素
①経済的価値の創造
・経営革新・創業による経済価値の創造
・社会的価値共存による経済価値創造
②社会的価値の創造
経済的価値
社会的価値
・人間性の創造
・社会性の創造
・環境調和型活動の創造
持続可能な成長企業:社会的価値を土台にした経済価値創造企業
中小企業診断協会刊
「経営診断原則・経営システム分析の視点」より
版権長谷川勇
3
環境ブランドイメージ上位10社(消費者調査)
① トヨタ自動車(プリウス:低公害車)
② キリンビール(ゼロ・エミッション・薄型軽量ビン)
② 松下電器(ノンフロン冷蔵庫、省エネ・節水洗濯機)
④ 日産自動車(燃料電池車、ハイブリッド車)
⑤ シャープ(省電力液晶テレビ、太陽電池)
⑥ サントリー(ゼロ・エミッション)
⑦ ライオン(製品への植物原料使用)
⑧ ホンダ(燃料電池自動車、ハイブリッド車)
⑨ アサヒビール(ゼロ・エミッション)
⑩ サッポロビール(ゼロ・エミッション)
(日経・2004・07・06)
版権長谷川勇
4
企業市民としての環境経営の要請
消費者
グリーン購入
金融機関 エコ・ファンド
環境経営
環境規制
行
政
グリーン調達
取引先
版権長谷川勇
5
公害問題と環境問題の違い
公害問題: 特定企業の、特定地域の問題
今後は、生産段階より廃棄段階で問題発生
環境問題: 国境を超えて拡散
行政・企業・個人全てが当事者
無意識に加害者の立場にある
小さな積み重ねが重要
版権長谷川勇
6
環境調和型ロジスティクス・マネジメント・
システム導入マニュアル
マニュアル作成の経緯:
・1999,2000 経済産業省委託事業
社団法人日本ロジスティクスシステム協会 受託
・2001年 本マニュアル作成、 環境報告書より、
「環境負荷低減を意識したロジスティクス」事例の収集
135チェック項目に整理
・2002年 アンケート調査
対象企業: JILS会員企業 790社
同関連企業 99社
有効回答: 318社 (35・8%)
版権長谷川勇
7
チェックリストの分類とチェック項目(1)
環 境 方 針
①全社的な取組: 環境意識の向上
⑤ 情報化・標準化: 積載率向上
公害の防止・軽減
②製品開発 : 強度の変更
容積の変更
データコンテンツ
スペック・サイズ
⑥共同化: 共同輸配送
重量の変更
保管の共同化
質の変更
③商取引の適正化: ロットの適正化
頻度・時間の適正化
返品・回収の適正化
④ 物流方針 : 立地戦略
モーダルシフト
設計・レイアウト
版権長谷川勇
8
チェックリストの分類とチェック項目(2)
物 流 活
①包装の
見直し:
動
包装材の廃止・スリム化
③ 荷役・保管・流通加工の見直し:
リユース・リサイクル
物量の平準化
低環境負荷素材の使用
機器導入・運用の工夫
低公害機器の導入
施設整備・運用の工夫
②輸配送計画
の見直し:
輸配送計画
低公害車の導入
積載率の向上
保管資材の削減
整備・点検
エコ・ドライブ
資材削減
版権長谷川勇
9
全社的取組: 年度目標の設定と検証(IYD事例)
分
野
目
標
環境配慮型商品: ・地場商品(野菜・果実)
実績(自己評価)
次年度目標
xxxx
xxxx
xxxx
・保存料排除商品(弁当) xxxx
xxxx
xxxx
・量り売り、1個売り
xxxx
xxxx
xxxx
xxxx
xxxx
xxxx
包装・資材: ・マット非塩化ビニール化 xxxx
xxxx
xxxx
環境配慮型容器 ・トナーリサイクル
・リサイクル適正容器
xxxx
xxxx
xxxx
エネルギー:
・営業時間・床面積当り
xxxx
xxxx
xxxx
物
・通い箱の普及
xxxx
xxxx
xxxx
・カテゴリーセンター普及
xxxx
xxxx
xxxx
流:
版権長谷川勇
10
環境マネジメント・システム
環境保全状況点検(内部監査)
環境方針・目的・目標設定
See
Plan
Do
計画実行
版権長谷川勇
11
グリーン調達の連鎖とグリーン・サプライチエーン
グリーン調達
原材料
メーカー
グリーン調達
部品
メーカー
グリーン調達
製品
メーカー
グリーン購入
卸売業
小売業
エンド
ユーザー
グリーン・サプライチエーン
トレーサビリティの要請
(二次元コード、ICタグ)
版権長谷川勇
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環境に配慮した製品開発 (事例1)
キリンビール: ビール壜の小型化・軽量化・材質変化
・強度変更: ガラスびんの表面にセラミックコーティングで
強度を向上
・容積変更: 胴経1・7mm減少で小型化
・重量変更: 26%軽量化
環境効果: 輸送効率12%向上
Co2排出量3%減少/前年比
(ビンの小型軽量化
版権長谷川勇
+
トラック大型化)
13
環境に配慮したせ製品開発(事例2)
コカコーラ: PETボトルの自社ボトリング工場生産
10tトラック 36,900台⇒4,200台(▲88.6%)
発想の転換
容器メーカー
コカコーラ
10t トラック
36,900台/年が
直径3cm」、
高さ9cm
版権長谷川勇
4,200台/年に
14
環境に配慮した製品開発(事例3)
カシオ: カードサイズ液晶デジカメ
基盤面積 ▲40%、 消費電力▲13%、 個装箱▲37%
河西工業:
ドア内装材重量
▲40% (燃費20%改善)
自動車は、10%軽量化で5%燃費改善
キューピー: マヨネーズ壜(デザイン変更・材質変化・軽量化)
1992(210g) ⇒ 2003(130g) ▲38%
版権長谷川勇
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商取引の適正化で環境負荷を軽減する
(ミルクラン)
従来
ベンダーA
ベンダーB
べンダーC
ミルクラン
ベンダーA
ベンダーB
ベンダーC
メーカー
運賃ベンダー持ち : ムリな配送要求
商品DB
メーカー
運賃メーカー持ち: 効率的配送
(製品マスター:@重量x数量⇒ 最適トラック
@容積x数量
版権長谷川勇
選定
16
ミルクラン方式の導入事例
パイオニア: 部品メーカーからの巡回集荷
走行距離 34,645km短縮(2t、4tトラック)
燃料
6,771リットル減
Co2
17.9t 減
日本精工: 9ルートの部品調達・製品輸送を
ミルクラン(2ルート)、製品混載輸送(2ルート)に統合
Co2排出量
6.7%減
豊田自動織機: トラック26便 ⇒ 12便 (▲54%)
版権長谷川勇
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商取引の適正化(POSデータ利用)
コスモ石油
得意先(SS)
POS
販売・在庫
POS
数量確認
自動送信
試算送信
コスモ石油
ホスト
計画配送
配送数量
自動計算
販売情報
月・週間の波動
直近販売傾向
特別要因
受注センター
(修
正)
自動配車
POS
確定情報
数量・到着
時間確定
納品
配送
版権長谷川勇
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アメリカ松下のCPFR
アメリカ松下電器
量販店
新製品情報
業界他社情報
等
相互開示
調整
生産計画
資材調達計画
物流計画
この先13週
販売予測
店舗別販売情報
等
販売予測
3割
自動補充 7割
量販店
物流センター
自社物流センター
版権長谷川勇
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商取引の適正化 (CPFRの事例)
松下アメリカ
・販売予測(13週)と在庫補充の協働化
・流通在庫半減(28日分⇒14日分)
・納期(1週間に短縮)
イオン
・プライベートブランド(400品目)
・大手日用品メーカー3社、PB委託メーカー十数社
・POSデータ・在庫データにリアルタイム開示
・この先3ヶ月の販売予測開示(特売を含む)
・物流・在庫・販売: 数十億円のコスト削減効果期待
版権長谷川勇
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物流ネットワーク再構築で環境負荷を軽減する
西友: 首都圏の物流センター再配置
1000ケース当り軽油使用量20%削減(前年比)
2002年の1999年比 : 50%削減
エスペック: 集中配送センター設置
45000便/年 ⇒ 1200便/年 ▲73%
IYD: カテゴリーセンター(売場別仕分⇒通い箱⇒配送)
エリアセンター化(生鮮食品の物流センター分散化⇒走行距離短縮)
多品種・少量・多頻度配送 ⇒ 多品種・大量・多頻度配送へ
版権長谷川勇
21
モーダルシフトによる環境調和型ロジの推進
佐川急便: 電車型特急コンテナー列車)
・東京・大阪間: 1日1往復・貨物送料の10%
・1列車: 10tトラック56台分
効
果
・片道: 1時間短縮
・Co2削減: 14千トン削減/年
・安定輸送の確保、配達サービス向上
・交通渋滞回避
・車輛事故・貨物事故削減
・ドライバーの労務改善
版権長谷川勇
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モーダルシフト(2)
シャープ: 鉄道コンテナー輸送本数
1999(144)、 2000(165)、 2001(255)
2002(311)、 2003(450)
1999年比3倍
三菱電機姫路製作所 ⇒ 関東工場 (自動車部品:スターター)
夜間列車 2本、 コンテナー17個
鉄道輸送比率 82%、
Co2排出量 83%減
松下電器関連工場(神戸) ⇒ 各地 (カーオーディオ)
Co2排出量 70%減
版権長谷川勇
23
共同輸配送による環境負荷軽減
カゴメ・ミッカン・日清オイリオ (物流は共同で、競争は店頭で)
共同配送エリア: 東北・甲信越・四国・中国・北陸・滋賀県・九州
Co2排出量: 15~20%削減
サークルK: 共同配送
1店舗当り配送車数 11.8台(98年)⇒10.2台(02年)
セブン: 1店舗当り配送車数
11台(95年)
⇒10台(00年)
1店舗当り配送距離 62.6km(00年)⇒58.0km(02年)
(ドミナント出店戦略 ・ 共配センター立地戦略)
版権長谷川勇
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常温商品組合せによる積載率向上
菓子
重量34%
容積83%
重量79%
容積81%
商品積合
雑貨
加工
食品
酒類
重量40%
容積60%
重量90%
容積60%
重量73%
容積40%
雑貨(軽量)
重量79%
菓子(軽量)
容積81% 加工食品(重量)
酒類(重量)
重量79%
容積81%
重量=(34+40+90+73)÷3=79
容積=(83+60+60+40)÷3=81
コンピュータで荷合わせ
版権長谷川勇
25
包装材の見直しで環境負荷低減
㈱エコシステム 電子部品包装容器のリユース・リサイクル事業
半導体・電子部品
ユーザー
製品納品
使用済み容器回収
半導体・電子部品
メーカー
再生容器納品
㈱エコシステム
選別・再製
検査
良品
不良品
基準外品
版権長谷川勇
材料リサイクル
26
輸配送の見直しで環境負荷を軽減する
輸送機器の大型化による省エネルギー(事例 コスモ石油)
1990
タンクローリー: 平均車型
積付率
15・0KL
19.3KL
94.3%
94.3%
燃料消費量
内航タンカー:
平均船型
積付率
△17%
1,536KL
90.0%
燃料消費量
(他社 キューピー:
2002
15t⇒20t
2,809KL
94.3%
△15%
燃費25%削減)
昭和シェル石油、新日本石油も同じ傾向、
版権長谷川勇
27
アイドリング・ストップによる省エネ
① ファミリーマート: 2層式冷凍車導入
② エーザイ: ACコンセント設置、停車中も常時保冷(医薬品)
③ セブンイレブン: 大型バッテリー搭載
④ トヨタ: インテリジェント・アイドリング・ストップ・システム
(停止時の自動的ストップ、 スムーズな再始動)
⑤ ヤマト運輸: 腰ひもエンジンキーホルダー
大多数の企業: 精神論
版権長谷川勇
28
エコドライブ
デジタコを導入しドライバーの運転を管理する
凸版物流: 燃費効率10%向上、 20%目標
ヤマト運輸: 一般道路(法定速度厳守)
高速道路(最高・最低速度厳守)
日本通運: 燃費効率 20%向上
X アイドリング
○ 相乗り励行
X 空ぶかし
○ 定期的点検整備
X 急発進・急加速・急停止 ○ 計画的運転
X 不要な荷物
版権長谷川勇
デジタルタコグ
ラフ
で
計測・管理
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環境パフォーマンス指標で社会貢献度を評価
事業活動と環境指標との関係
インプット
①総エネルギー
投入量
(ジュール)
②総物質
投入量
(トン)
③水資源
投入量
(m3)
版権長谷川勇
事
業
活
動
アウトプット
④温室効果ガス排出量
(トン‐co2)
⑤化学物質排出量・移動量
(トン)
⑥総製品生産量又は
総製品販売量(トン)
⑦廃棄物等総排出量(トン)
⑧廃棄物最終処分量(トン)
⑨総排水量(m3)
30
ECO TAX管理会計で
環境調和型ロジスティクスを浸透させる
企業内環境税 (西友の事例)
エコ・タックス: 店舗単位での管理会計
貨幣換算の賦課金・奨励金
店舗営業成績表に加味する(+/-)
店舗: エネルギー使用量(電気・ガス・水道・燃料油)
ゴミ処理会社: 廃棄物排出量
店舗マネジャー: エコ学習会・リサイクル容器回収量)
POSデータ: 環境配慮商品(売上高・売上点数)
版権長谷川勇
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エコ・タックスの仕組み
課税項目
エネルギー・インプット
電気使用量
重油・軽油使用量
ガス使用量
灯油使用量
水使用量
最終廃棄物
生ゴミ・魚・廃油
紙ごみ
ビニール・廃プラ
什器・備品
ダンボール
税の控除項目
店頭容器
リサイクル
環境配慮型商品
販売量
エコ・ニコ学習会
開催
ECO
=
TAX
削減努力項目(Co2換算) - 奨励項目(Co2換算) = (円換算)
版権長谷川勇
32
物流効率化は環境調和型ロジスティクスへの道
物流効率化⇒環境調和型ロジスティクス⇒物流コストダウン
法規制による環境調和型ロジスティクス⇒コストアップ要因
・ 「外部不経済」の「費用の内部化」のプロセス
・ 「与件」と考える
・ コンプライアンス=公正競争の確保(国内)
・ 京都議定書非批准国: 輸入環境税を負荷すべし
・ 「不公正競争防止法」の拡大適用すべき
「与件」を前提にすると
環境調和型ロジスティクス⇒物流コストダウン
版権長谷川勇
33
物流効率化を促進する環境調和型ロジスティクス
長谷川 勇・齋藤伸二編著
中央経済社 刊
第1章
環境調和型ロジスティクスの課題とその方向性
第2章
製品開発で環境調和型ロジスティクスを実現する
第3章
商取引の適正化で環境負荷を低減する
第4章
物流ネットワーク再構築で環境負荷を軽減する
第5章
モーダルシフトで環境調和型ロジスティクスを推進する
第6章
共同輸配送による環境負荷低減
第7章
物流EDIの導入は環境負荷低減を支援する
第8章
求車求貨システムによる環境負荷低減
第9章 包装の見直しは環境負荷低減の第1歩
第10章 輸配送の見直しで環境負荷を軽減する
第11章 荷役・保管・流通加工の見直し
第12章 環境パフォーマンス指標で社会貢献度を評価する
第13章 ECO TAX管理会計で環境調和型ロジスティクスを浸透さ
せる西友の事例
版権長谷川勇
34
彩マネジメント研究所
中小企業診断士
長谷川 勇
版権長谷川勇
35