step8/インターネット論その2

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■STEP8:メディアとしてのCMC
〜その(2):コミュニティ論争〜
CMC空間とは、コミュニティか?
コミュニティは成立しているのか?
コミュニティ論争/コンテクスト論争
2015/9/22
◆ネット空間の固有性とは?
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◆ネット社会の“新しさ”を巡るやっかいさ?
・メディア空間という社会とも社会でないともつかないやっかい
な空間が登場した。
→電脳空間、サイバースペース・サイバービアと言われる。
・大衆化(年齢レス化・学歴レス化・階層レス化・モバイル化)
→個人的な行動が集合して、新しい集合行動となる。
・フラッシュモブ
・炎上(極端な意見に分かれて棲み分ける)
・本当のところ、その何が新しいのか?
2015/9/22
◆2つの解放論が同居
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・そこには二つの別次元の話が同居している。
(1)非対面世界だ論=匿名空間
(2)匿名空間=異世界・別世界、他世界だ論
▼
奇妙な解放感
・さまざまな重しからの解放=解放のメディア
・今ある拘束・呪縛・制度的重圧からの解放
2015/9/22
◆匿名性のコミュニティ論
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・森岡正博『意識通信』1993…名著
※コミュニティ:帰属感/共有できるもの
3つのコミュニティ
(1)地域性のコミュニティ
(2)共同性のコミュニティ
※動機・目的/趣味のコミュニティ、政党
(3)匿名性のコミュニティ
※虚構空間のなかで、「断片人格」のみを他人に見せ、
自分を自己演出しながら他人と関わる
2015/9/22
◆匿名性と4つの社会空間
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・
制度空間 Ⅰ
地位・役割セットの関係
制度空間
Ⅱ
メディア空間
対面空間
非制度空間 Ⅰ
都市・盛り場
非制度空間
Ⅱ
匿名・偶発的な関係
2015/9/22
本質的意味で都市
空間
●匿名性→非制度性
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・匿名性の内実は、非制度的であること
・名宛性(呼び名)はある。その名にリアリティがある。
・断片人格(森岡)=変名の世界=自分の一面
▼
・匿名メディア空間には、逸脱の野生/惑乱へ誘いがある。
「メディアの誘惑」「メディアの野生」「メディアの闇」といわれ
るが…
▼
・社会参加と惑乱・逸脱の両面性をもつ。
・社会秩序に馴致されない空間?と思いたいのかもしれない。
・リアリティ相対化する力があるのかもしれない。
「日常的現実のほうがうそ?かもしれない」
2015/9/22
●コミュニティ論争のフレーム
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・「二世界問題」の登場が投げかけた根本的な問い。
アナザーコミュニティ
コミュニティ重視
家郷・居場所
例:ネットゲーム
断絶性重視
散逸・逸脱空間論
2ちゃんねる・フラッシュモブ
リアルコミュニティ
(補完的)
例:SNSの思想
コミュニティ論争
コンテクスト論争
モノローグ重視
連続性重視
自己物語論
例:ネット恋愛
自己の生きる場/再生・救済の場
2015/9/22
●もうひとつの主題:二世界の相互補完性
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・二世界は、相互浸透/相互補完/環流/往還的関係
多様なカタチを変えたオフ会が次々と…
・オフ会抜きには、オンが成立してこなかった?
・オフ会(二世界相互浸透)の新しいカタチ
コミュニティ(つながり・なれ合い)を拒否したコミュニ
ティ
マトリックスオフ/吉野や祭り/抗議行動/街宣
・本質は、メール交換(親密性)の方にある(加藤)
2015/9/22