10月8日ppt - 東京理科大学理学部第1部、第2部数学科

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情報科教育法後期第2回
情報社会に参画する態度の育成3
「情報」の授業づくり
東京理科大学
清 水 克 彦
インターネット社会への参画に関す
る基本的な内容1

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



自由性(とモラルや責任)
平等性
公正性
著作権に関する考え方(文章のみならず
音楽や写真などあらゆるものに:課金を
ともなう)
引用と参照
商標などの取り扱い
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2
インターネット社会への参画に関す
る基本的な内容2


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

個人情報の保護(プライバシー)
盗用
反社会的な参画
バリアフリーの考え
インターネット社会の光と影
テクノストレスなどの身体への影響
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情報倫理の習得に向けて


情報社会の倫理は、適切な道徳的倫理
観だけではなく、法の遵守、情報技術の
理解が欠かせない。
自己・他者の行動に対して、どのように判
断を下すか。

法的判断、技術的判断、常識的判断の3つ
が絡まっている。さらに、政治的・宗教的判
断も加わる。
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4
ケース研究

ある会社が就職試験に応募した学生の履歴書、
応募書類、自己推薦書を就職担当の課長全員
に電子的に閲覧(メールに添付する、Web上で
見るなど)することを計画した。この是非ならび
に取るべき措置について検討しなさい。



法的判断からの対応
技術的判断からの対応
常識的判断からの対応
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5
ディベート課題



ケース研究について、電子的閲覧を行う
という立場、ならびに電子的閲覧を行わ
ないという立場で、ディベートを行ってもら
います。
準備時間は、15分
試合は2試合(4チーム)
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ディベートの形式
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

立論、反論、再立論の3phaseです。
立論は賛成、反対の理由を証拠にもとづ
いて、明確に主張します。
反論は、相手方立論の問題点や主張に
対して、論理的に反論を加えます。
再立論は、相手方の反論に答える形で、
賛成、反対の立場を明確に主張します。
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ディベートの順序
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


賛成型立論(5分)、反対側立論(5分)
賛成側反論(3分)、反対側反論(3分)
賛成側再立論(3分)、反対側再立論(3
分)
判定(残りの学生の挙手による)
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情報の危機管理1




不正なコンピュータ使用(常識、ID管理、
不正侵入の技術的阻止)
チェーンメール、大規模なアンケートでの
利用(マナー、指導、技術的回避)
誹謗中傷、プライバシー、著作権(モラル
教育、指導、そして法的対応)
など
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情報の危機管理2
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
運用規約を明確にしておくこと。
ID、パスワード管理
Proxyへの接続制限
踏み台利用
メール転送、SPAMメール
フリーメールの利用について
セキュリティと暗号化
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授業を構成する要素
授業の目標
教師
教材
生徒
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授業作りの基本

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


目標をよく理解する(学習指導要領解説を参考
にして)
内容をよく理解する(情報の内容)
生徒をよく理解する(レベル、興味関心など)
教材・教具をよく理解する(内容を具現化するも
のとして教材・教具)
指導方法の特質を理解する(教えやすいか、自
分に合っているかなど)
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授業の基本的なフェーズ
段階
その中身
導入
生徒に課題を把握させ、学習の目当ても持た
せ、学習内容について興味関心をもち、時間
や単元を通じて、学習が進んでいくようにす
る。
展開
実際の学習活動が展開する段階である。内
容についての理解や技能の定着、問題解決
力の育成などを行なう
まとめ
単元や授業においてどのようなことが学ばれ
たのかについてまとめる段階。特に、習得に
関する評価は大切
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教材開発におけるARCS動機付け理論
面白そうだな
やりがいがあ
りそうだな


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
A:Attention(注意)
R:Relevance(適切性)
C:Confidence(自信)
S:Satisfaction(満足)
やれそうだな
やってよかったな
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授業と形成的評価
ー評価の無い授業は無いー



授業の目標が達成されたかについて、評価を
行なっていく必要がある。
授業のなかに、先に評価のポイントを決めてお
く必要がある。
評価結果に従って、授業の展開を変更していく
必要がある。
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情報科の実習の形態


問題解決、調べ学習、プロジェクト型学習
などの「協同学習型」の実習
スキルの習得を目指した個人学習(ここ
でも「教えあい」などの活動は大切)
協同学習型の実習では、グループ活動をどのよ
うに「運営するのか」ということが大切になる
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グループ活動における問題点
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

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
グループ内で作業や学習への参加度に差が生
じてしまう。
グループとしての学習の成果がメンバーに共有
されたり、還元されてない
個人レベルの学習に散らばりがある:ある人は
きちんと学習でき、ある人はそうでない
グループ間の活動や学習の成果に差が生じる
皆さんがやったロボコン実習もそう。
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グループ活動の問題点を克服し、協同活
動を実現する



グループの活動を、全員が参加し、生産
的なものにする:協同学習
グループとしての学習の成果を、個人レ
ベルの学習の成果に:知識・技能の共有
化
グループ間の学習の成果を、クラス全体
の学習の成果に:プレゼンテーション
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メタ認知と協調の学習(岡本敏雄、2002より)
自己リフレクション
他者リフレクション
グループB
グループA
発見・創造
知識・技能・方法の獲得
認識の共有
リフレクション・メタ認知力の獲得
知識の共有・再利用
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メタ認知とは

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


自分の行っている行動や自分の能力・知識に
ついての認知
行動や問題解決のモニタリングができる力
行動や問題解決のコントロールができる力
エキスパート・ノービス研究からは、専門家に
なっていくにつれてこの力が伸びると指摘され
ている
プロジェクトの実行にはこれが大切
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情報科の学習とメタ認知

グループ学習における協同にはメタ認知が必
要:「○○さんは、今困っている」、「自分はきちんと協
力できているか」、「このままで作業が終わるか」などを
考える必要がある

スキルを超えた学習にはメタ認知が必要:
コンピュータの操作の基本的なアイデアの学習「そうか
この操作はビット数に関係しているんだ」など
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協同学習とは


Cooperative Learning:複数の人間が一つの
グループになり、同一の課題に取り組む
協同の形態:



協力型の協同:一つの課題をみんなで
分担型の協同:課題を分解して、それぞれが責任を
競争型の協同:競い合うことでよりよい成果を
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協同のための「協調」
協同による「協調」
成果をみんなが手に入れることが大切




知識・スキル・方法の獲得:教えあう、相談す
る
認識の共有:一人の気づきをみんなのものに
発見・創造:個人では成し得ない成果を
リフレクション能力、メタ認知の獲得:自分とメ
ンバー、自己と他者の間で観察
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振り返り:ロボコンでのメタ認知


分担型の協同活動のなかで、どのように自分が参加・
行動するかについて、自己と他者のリフレクションを行
う:プログラマはプログラムだけ作れば良いのか
競争型のクラスルームで他グループの活動についても
観察、学習すすることになる:何をどのように作っているか
だけではなく、進み具合や協力の仕方なども

自分たちのロボット開発と協同活動をよりよいものにす
る
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情報活用実践力の育成としての情
報Aの目標

「コンピュータや情報通信ネットワークな
どの活用を通じて、情報を適切に収集・
処理・発信するための基礎的な知識と技
能を習得させるとともに、情報を主体的に
活用しようとする態度を育てる」
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情報Aの下位目標
情報Aの教育目標
情報活用の実践力の育成
基礎的な知識と技能の帰納的な理解
情報社会に主体的に参加する態度の育成
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情報Aの授業づくりの原則




実習を中心として展開する
知識や技能は、帰納的・経験的に習得させる
身のまわりにある具体的な問題を解決すること
に取り組ませる
ここの内容をばらばらに扱うのではなく、一つの
まとまりのある課題に取り組ませる
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情報科の授業スタイルのモデル
問題解決プロジェクト型の学習
個人やグループが、一つのテーマに一定
期間取り組んで、主体的に学習や問題を
解決していくという教育方法
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指導要領に挙げられているプロジェ
クトのテーマ例1:問題解決の工夫




ある条件を満足するパソコンの機種と購
入方法を決める
模擬店の経営
修学旅行先での班別の行動計画
文化祭での研究発表の企画
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指導要領に挙げられているプロジェクト
のテーマ例2:情報伝達の工夫



自己紹介
クラブ活動紹介
学校案内
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指導要領に挙げられているプロジェクト
のテーマ例3:情報の収集・発信


作家○○の作品と生涯
行ってみたい国の仮想旅行記
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指導要領に挙げられているプロジェクト
のテーマ例4:情報の統合的な処理




学校の歴史
文化祭の記録
遠足の記録
私たちの町の自慢
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指導要領に挙げられているプロジェクトの
テーマ例5:情報化の進展が生活に及ぼす影響





販売業のPOSシステム
銀行のオンラインシステム
交通機関の予約サービス
電話等のコミュニケーションシステム
防災通報システム
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指導要領に挙げられているプロジェクト
のテーマ例6:情報化の進展が生活に及ぼす影響



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情報化の進展に伴う生活スタイルや仕事
の内容・方法などの変化
商取引や決済方式の変化
テクノストレス
コンピュータ犯罪
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新しい情報科における問題解決方法の
指導

社会と情報では



「情報社会における問題の解決」として扱わ
れる。
情報手段を活用した問題解決だけではなく、
統計、アンケートなども活用される。
情報の科学では


「問題解決とコンピュータの活用」と「情報の
管理と問題解決」で行われる。
PDCAサイクルという言葉の登場
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情報科の授業



実習型、プロジェクト型の学習活動を中
心に授業を展開していく。
そのなかで、情報Aの基本的な内容を登
場させ、習得させていく。
情報科の基本的な内容には、技能、知
識・理解、関心・態度などがある
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単元を構成する




目標を定める
目標に応じた学習課題を設定する
評価の観点・項目、その方法を定め
る
学習指導計画を立てる
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授業開発プロジェクトに向けて



これから、情報科の授業開発についての
講義を数回します。
その後に、グループ毎に授業開発を行っ
てもらいます。
単元を決め、単元計画、指導案、教材の
作成をしてもらいます。
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