Transcript 繊維状担体を用いた油脂含有排水処理法の開発

繊維状担体を用いた
油脂含有排水処理法の開発
金沢大学 ○江川
金沢大学大学院
登美
金沢大学
池本
中木原
今
史将
鈴恵
良子
江利
円
厨房排水規制の現状
排水規制：油分濃度30mg/L以下
50m3/day以上
下水処理場
排水処理施設
公
共
用
水
域
50m3/day未満
2
大規模飲食店
中小規模飲食店
排水規制
グリーストラップの管理と問題点
 微生物製剤・酵素・ばっ気・オゾン
 単独使用・組み合わせ
滞留時間が短く，油脂の分解不十分
問題点
有機物の増大
油分濃度の増大
(昨年度の金沢大学生協食堂厨房排水の実態調査)
中小規模飲食店のグリーストラップにも適用できる
油脂含有排水処理法の開発が必要
3
本研究で提案する方法
油分解
微生物
4
油分解
研究の目的
①
繊維状担体への油付着実験
1.
2.
3.
②
③
繊維状担体の水・油吸収能評価
油付着速度の評価
最大油付着量の評価
油分解微生物の集積
油分解実験
5
繊維状担体の概要
SR繊維
TB繊維
ポリエステル
ポリプロピレン
写真
材質
6
繊維状担体の水・油吸収能評価
～重量測定方法～
①繊維の重量測定
SR繊維
TB繊維
②添加後の総重量測定
③シャーレの重量測定
7
繊維状担体の水・油吸収能評価
標準偏差 水吸収量 油吸収量
～結果～
SR繊維
TB繊維
水吸着量
0.63
0.25
0.28
0.39
油吸着量
吸収量(mL/g・繊維)
12
10
8
6
4
2
8
0
SR繊維
TB繊維
油付着速度評価
～方法～
項目
排水
初期水温
初期pH
初期油分濃度
繊維重量
室温
振とう速度
条件
金沢大学生協食堂厨房排水
33.4℃
11.11
153.7mg/L
0.25g
20℃
75stroke/min
9
油付着速度評価
～結果～
ブランク
160
SR繊維
TB繊維
油分濃度(mg/L)
140
120
100
80
60
40
20
0
10
0
4
8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48
経過時間(hr)
最大油付着量評価
～方法～
項目
排水
平均初期水温
平均初期pH
平均初期油分濃度
繊維重量
室温
振とう速度
条件
金沢大学生協食堂厨房排水
32.0℃
10.28
233.4mg/L
0.25g
20℃
75stroke/min
11
最大油付着量評価
～結果～
付着量(g/g・繊維)
0.5
3日目
2日目
初日
0.4
0.3
0.2
0.1
12
0
SR繊維
TB繊維
油分解微生物の集積
～方法～
200mLのBOD希釈液で2週間培養
2週間ごとに新しい基質へ1mL植え
継ぐ
ピ
ペ
ッ
ト
条件
サラダ油
K2HPO4
KH2H2PO4
Na2HPO4・12H2O
NH4Cl
CaCl2
FeCl3・6H2O
MgSO4・7H2O
MgCl２・６H2O
好気
10000
21.75
8.5
44.6
1.7
27.5
0.25
22.5
0
13
油分解微生物の集積
～結果～
DOC
1,200
HCO3
濃度(mg/L)
1,000
800
600
400
200
0
37
38
39
植え継ぎ回数
40
41
14
油分解実験
～方法～
実験名
1-1
1-2
実験条件
油付着SR繊維+BOD希釈液100mL
油付着SR繊維+BOD希釈液100mL+油分解微生物0.5mL
1-1
1-2
条件
好気
K2HPO4
21.75
KH2H2PO4
8.5
Na2HPO4・12H2O
44.6
NH4Cl
1.7
CaCl2
27.5
FeCl3・6H2O
0.25
MgSO4・7H2O
22.5
15
油分解実験
～結果～
実験名
1-1
1-2
300
実験条件
油付着SR繊維+BOD希釈液100mL
油付着SR繊維+BOD希釈液100mL+油分解微生物0.5mL
油分濃度(初期)
油分濃度(2週間後)
250
濃度(mg/L)
200
150
100
50
16
0
1-1
1-2
結論
繊維状担体への油付着実験
①
油の付着能が認められた
 最大付着量
SR繊維：0.355g/g・繊維 TB繊維： 0.456g/g・繊維

油分解微生物の集積
②

植物油の分解が可能
油分解実験
③

厨房排水中の微生物によって油の分解が可能
17
ご清聴ありがとうございました