プレゼン - 関東学生マーケティング大会2014

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Transcript プレゼン - 関東学生マーケティング大会2014

本当にこの商品で
よかったのかしら…
買い物をして…
2
大学に
入学できたぞ!!
本当にこの大学で
よかったのかな…
3
不協和の解消
満足度を高めるために
有効なアプローチの
提案
あ
満足度
4
大学
短大、専門学校を除く、おおよそすべての大学
(地域、規模、資金等による限定はしない)
対象者
大学在学中の学生
(卒業生は対象外)
5
1
2
3
4
5
6
7
8
現状分析
問題提起
先行研究
仮説提唱
仮説検証
提案新規
今後の展望
参考文献
6
7
大学全入時代とは
少子化や規制緩和により、
受験者数が減少傾向にあるのとは逆に
大学数は増加し、
大学志願者数が定員数を下回る時代
8
・45.8%私立大学が入学定員を満たせない状況
・35%以上が赤字経営(文部科学省)
・2009年度には5大学が募集停止
大学業界に注目
3大学新設不可
・田中眞紀子氏、
大学乱立を理由に
(日本経済新聞11月2日より)
急激な経営環境の悪化
9
学生の満足度の重要性
(田川2011)
大学が学生の満足度を上げるのは
最重要課題となっている。
その理由の一つは受験生の獲得である。
少子化を背景に,大学にとって入学者を確保することは,一部の有名大学を
除き容易でないミッションになってきている。そのために,受験生に対し,満
足度の高い大学であることをアピールすることは,極めて重要である。
出典:名古屋文理大学紀要 第11号(2011)
10
大学入学後の学生の満足度と
認知的不協和の関係性を
解明した研究は存在しない
1111
12
問題提起
大学入学後の学生の
満足度と認知的不協和には
関係性があるのではないか
13
14
既存研究整理
購買後に関するコミュニケーションモデル
Wright et al. (1994)
大学の満足度の影響
喜村(2011)
認知的不協和論
L.Festinger (1965)
15
広告拡張コミュニケーションモデル
(購買後の活動有効性)
消費者は、購買後を含めたすべての評価段階で
価値付け及び価値下げを行っている。
評価、価値付け段階
信念
知識
購買前
広告
購買後消費過程
比較基準の
形成、変化
消費後
出典:石崎徹(1997)『購買後における広告の役割に関する一考察
‐消費者による広告への関心,期待,意識を中心として‐』
評価の比較基準は消費後の情報によって変容しうる
16
D女子大学とE女子大学の偏差値の推移
(喜村2011)
56
54
• ん
52
50
D女子大
48
E女子大
46
44
42
1991年
1996年
2001年
2006年
2010年
出典:『女子大学における学生満足度とブランディング戦略』
満足度が学生募集に好影響をもたらす
満足度による口コミで人気が上昇
コンビニエンスストア、4年間の担任制度
17
とは
矛盾する二つの認知をした場合に自分にとっ
て不都合な方の認知を変えようとする心理。
→購買活動を例にとれば
購買後に起こる消費者心理
18
既存研究まとめ
・購買後に認知的不協和が起こる
・大学には、満足度の向上が不可欠であり、
それが学生募集に好影響を与える
・評価基準は購買後の情報によって変容しうる
本研究の目的
・不協和低減と大学の満足度の関係性を
明らかにする
・大学において不協和低減に特に有効な方法を
解明する
19
20
卒業後
評価・価値付け
(価値引下げ)段階
購買前
刺激
広告
信念
知識
入学
購買
購買後消費過程
比較基準
の
満足度
形成・変化
在学中
購買後
21
卒業後
刺激
信念
知識
入学
在学中
不協和
満足度
因子
1.2.3…
刺激
22
<仮説1>
大学において不協和低減を経験した方が、
しなかった場合よりも満足度が高い 。
<仮説2>
大学入学の背景(志望大学か否か)によっ
て、
<仮説3>
不協和を低減した後の満足度が異なる。
大学側が不協和低減に関与した場合の方が、
関与しなかった場合よりも、満足度への影響が大きい。
<仮説4>
大学内において不協和を低減させ、満足度に
つなげる要素間には影響力に差がある。
23
24
仮説1~3
満足度の差を検定
• t検定・分散分析による満足度の平均値の差の有意性
の検証
仮説4
不協和低減の分類による有効性
• 因子分析による不協和低減因子の抽出
• パス解析による各因子の有効性の検証
25
調査概要
形式:紙媒体・Web
対象:大学生314人
調査期間:10/9-10/16
内容:
①大学入学の状況
②不協和の有無
③大学在学生の満足度(10段階)
④不協和低減の強弱 (5段階)
*アンケートは海野(2002)に記載の学生満足度調査
を参考に作成
26
大学において不協和低減を経験した方
がしなかった場合よりも満足度が高い 。
27
p=.004
8.5
8.25
8
7.56
不協和を感じている人は
不協和を解消できれば、もともと不協和を
感じていなかった人よりも
高い満足度を示す
7.5
7
6.5
6
5.5
5
不協和低減経験あり
不協和低減経験なし
28
大学入学の背景によって、
不協和を低減した後の満足度が異なる。
通常購買→自由に商品を購買可能
大学→成績などの理由により入学(購買)
を拒否される可能性も、、、
29
p=.598
9
8.5
8
7.5
7
6.5
8.48
8.19
8.15
複数の選択肢
の中から選んだ
(43)
現在の大学しか選
択肢がなかった
(40)
不協和を解消できれば、
入学の背景によらず、
満足度の向上ができる
6
第一志望だった(29)
30
大学側が不協和低減に関与した場合
の方が、関与しなかった場合よりも、
満足度への影響が大きい。
31
p=.000
9
8.61
8.5
8
7.5
大学側の積極的な取り組み
が有効である。
7.5
7
6.5
6
5.5
5
大学側
自然低減
32
大学において、不協和を低減させ、
満足度につなげる要素間には
影響力に差がある。
33
因子解釈と構成項目
第一因子:将来(α=.848)
留学生との交流が活発
就職の際ネームバリューがある
資格取得支援が充実している
大学院に進学する人が多い
しっかりした語学力の付く講義やカリキュラムがある
第二因子:授業(α=.827)
熱心な先生が多い
わかりやすい授業が多い
この大学でしか学べない学問内容やテーマがある
科目選択の幅が広い
第三因子:課外活動(α=.789)
サークル活動が盛んである
他大学と合同のサークルが多い
大学祭などのイベントが盛り上がる
第四因子:施設(α=.810)
校舎がきれいである
学食に満足している
第五因子:研究(α=.709)
最新の実験設備・通信機器がそろっている
図書館の蔵書が多い
F1
F2
主因子法;プロマックス回転
因子負荷量
F3
F4
F5
0.836
0.806
0.749
0.670
0.613
0.114
0.170
0.400
0.087
0.289
0.385
0.259
0.270
0.313
0.202
0.040
0.158
0.158
-0.016
0.315
0.044
0.148
0.322
0.116
0.056
0.255
0.127
0.216
0.216
0.931
0.723
0.710
0.601
0.192
0.175
0.096
0.081
0.385
0.297
0.462
0.345
0.333
0.152
0.353
0.325
0.318
0.460
0.272
0.076
0.310
0.374
0.843
0.724
0.663
0.252
0.336
0.448
0.125
0.106
0.233
0.116
0.176
0.402
0.385
0.293
0.379
施設
0.880
0.772
0.343
0.298
0.108
0.255
0.250
0.447
0.232
研究
-0.084
0.316
0.363
0.849
0.708
34
将来
授業
課外活動
34
小仮説
4-a 将来は満足度に正の影響を与える
4-b 授業は満足度に正の影響を与える
4-c 課外活動は満足度に正の影響を与える
4-d 施設は満足度に正の影響を与える
4-e 研究は満足度に正の影響を与える
35
将来
授業
課外活動
施設
研究
36
将来
.29
.40
.17
授業
.45
.16
.16
課外活動
.52
.41
-.17
.17
.31
.32
施設
.40
研究
GFI=.993 AGFI=.925
CFI=.998 RMSEA=.044
数値は
標準化係数
37
4-a
4-b
4-c
4-d
4-e
将来は満足度に正の影響を与える
授業は満足度に正の影響を与える
課外活動は満足度に正の影響を与える
施設は満足度に正の影響を与える
研究は満足度に正の影響を与える
仮説の「将来」因子と「研究」因子が満足度に
正の影響を与えるという仮説は立証されなかった。
将来因子に関しては、満足度にたいしてマイナスの結果
⇒将来因子の効用が感じられるのは
先になってしまう
38
<仮説1>
大学において不協和低減を経験した方が、
しなかった場合よりも満足度が高い 。
<仮説2>
大学入学の背景によって、
不協和を低減した後の満足度が異なる。
<仮説3>
大学側が不協和低減に関与した場合の方が、
関与しなかった場合よりも、満足度への影響が大きい。
<仮説4>
仮説1、3、4が立証された
大学内において不協和を低減させ、満足度に
つなげる要素間には影響力に差がある。
39
本研究の目的
大学において不協和低減に
不協和低減と満足度の関係性を明らかにする
特に有効な方法を解明する
仮説1 仮説2
仮説3より
仮説4より
不協和低減と満足度の関係性は明らかになった。
正の影響を与えたのは、授業、施設、課外活動
大学は不協和低減のためにアクションをおこし、
相関関係が一番強い授業因子には
在学生の満足度を向上させることができる。
先生の熱意が強い正の影響を示す。
40
41
大学
短大、専門学校を除く、おおよそすべての大学
(地域、規模、資金等による限定はしない)
対象者
大学在学中の学生
(卒業生は対象外)
研究対象に合わせ、
ほぼすべての大学で実施可能なもの
42
授業
最も満足度との相関が強い
大学側が主体になれる
課外活動
生徒主体のため、
大学側が関与しづらい
施設
資金面による制約
43
Student Assistant制度を用いた
長期問題解決型
グループワーク授業の導入
Student assistant制度とは・・・優秀な学部学生に対し、
教育的配慮の下に教育補助業務を行わせ、学部教育
におけるきめ細かい指導の実現を図ることを目的とする
制度(会津大学HPより引用)
44
大教室での講義形式をとる授業が多い。
45
質問
コメント
ペーパー
ほぼ一方通行のみのコミュニケーション
教員の熱意が伝わりづらい環境
46
海外
大学名
日本
学生数/教員数
ハーバード大(米)
4.36
イェール大(米)
3.74
ケンブリッジ大(英)
学生数/教員数
国立
10.22
4.66
公立
10.93
オックスフォード大(英)
4.45
私立
21.49
カルフォルニア工科大(米)
5.56
5大学平均
4.37
(文部科学省「平成20年度学校基本調査」
より作成)
(文部科学省(2010)「国立大学法人化後の現状と
課題について(中間まとめ)概要」を元に作成)
日本の大学は、海外と比較しても
教員1人が抱える学生数が多い
47
Student Assistant(SA)制度を導入
↓
指導者1人に対する学生数を激減
教授
SA
受 講 生
48
Student Assistant(SA)制度の導入
教授の代わりとなる学生指導者を創ることで、
擬似的にST比を改善する。
長期問題解決型グループワーク
1つの課題に長期間取り組むことで、
指導者と学生が双方向のコミュニケーション
(相談・FB etc…)をとる機会を多く設ける。
49
内容
教授
SAのメリット
学生指導のノウハウ
教授の指導方針
SAしか受講できない
単位取得
SAs
50
51
相談・質問
SA
SA
SA
指導・FB
生徒と指導者の双方向の
コミュニケーションが可能に
52
大学
学生
授業の質が改善され、
生徒と指導者の
双方向のコミュニケー
ションが可能になる。
擬似的にST比を改善
↓
人件費を大幅に賄う
研究
ST比改善により、
不協和低減に繋がるような、
先生(=指導者)の熱心さ
が伝わりやすい環境づくり
53
大学在学中の
満足度
認知的不協和
仮説1~3 → 満足度と不協和に
関係性があることを実証
仮説4
→ 有効なアプローチを解明
相関の強い授業因子に着目し、
Student Assistant制度を導入した授業を提案
54
55
研究対象の汎用性の追求
(性別・地域・文理・学年etc…)
56
Anderson et al. [1994] “Customer Satisfaction, Market Share, and Profitability:
Findings from Sweden, “Journal of Marketing, Vol. 58, (July 1994), pp53-66
Berry,L. L.[2002] “Relationship Marketing of Services Perspectives from 1983
and 2000” in David Bejou, PhD ed., Journal of Relationship Marketing, Volume
1, No 1, pp59-77
Assael H. [1987] “Consumer behavior and Marketing Action” Boston:Kent
Publishing
Co.Festinger L. [1957] “A Theory of congnitiveDissonance” Row, Peterson and
compay Kotler, P and Keller, K. L. [2008] “A Framework For Marketing
Manegement”, Upper SaddleRiver, N.J, Prentice Hall
Steiger, H. [1980] “Tests for ComparingElements of a Correlation Matrix,”
Psychologic Bulletin, Vol. 87, No. 2, pp.245-251.
Wright et al [1994] “Extending the Role of Advertising to Post Purchase
Activity a Model for Going Beyond the sale,” AMA Winter Educators’
Conference Marketing Theory Applications, American Marketing Association,
Winter, pp.30-35
57
• 石崎徹[1997]「購買後における広告の役割 に関する一考察—消費者に
よる広告への関心, 期待,意識を中心として—」『 稲田商学』373 号,pp87117、 稲田商学同好会
• 岩崎恭之[2003]「私立大学におけるリレー ションシップ・マーケティング—
AO 入試を中心 に—」『経営学研究論集』19 号,pp 207-224、明 治大学大
学院
• エム・アール・エス広告調査株式会社[2010]「大学 全入時代」の交通広
告」『MR Search Report』 Vol.141
• 教育情報センター[2005]『大学は、どのように設置 されるのか!? 大学設
置認可制度の Q&A』 旺文社
• 佐藤忠彦[2005「]わたしの提言大学におけるマー ケティング」『筑波
フォーラム』71 号,pp113-117、 筑波大学
• 田川隆博[2011]「学生満足度の分析-名古屋文理大 学満足度調査より-」
『名古屋文理大学紀要』 11 号,pp81-86、名古屋文理大学
58
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
喜村仁詩[2011「]女子大学における学生満足度とブ ついて」『大学生の学習・生
活実態調査』2 ランディング戦略」『経営戦略研究』Vol.5,pp 文部科学省[2011]
『平成 23 年度 学校基本調査』 97-108、兵庫教育大学 文部科学省[1991『]新し
い時代に対応する教育の諸
豊田秀樹[1992]「SAS による共分散構造分析」東 京大学出版会
内閣府共生社会政策統括官[2011]『平成 23 年度版 子供・子育て白書』内閣府
日本私立学校振興・共済事業団[2011]『今日の私学 財政 平成 23 年度版 大学・
短期大学編』学 校経理研究会
日本大学文理学部ホーム頁 http://www.chs.nihon-u.ac.jp/about_chs/tasa/
(最終アクセス:2012/11/10) ベネッセ研究教育開発センター[2007『]学生満足度
と問題点』4,pp97-105 ベネッセ研究教育開発センター[2008「]大学生活に
制度の改革について(答申)』 文部科学省[2003]「[大臣のほ ねとーく]国立大
学の法人化で大学が変わる!」『小泉内閣メー ルマガ
ジン 遠山文部科学大臣寄
稿』96 号
藤井雅仁[1997「]生命保険商品選択における消費者 の関与構造の変化—金融
の自由化に即応する新 たなマーケティングの構築に向けて—」『生命保 険経営』
65(6),pp 1103-1124、生命保険経営学会
59
FIN
60