15:54 ~ 15:57 DART/TOFMS による環境試料の直接分析 小沼純貴

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DART / TOFMSによる環境試料の直接分析
日本電子株式会社
AID ARG 2T
小沼 純貴
DARTとは?
(Direct Analysis in Real Time)
〇 DARTは、“大気圧下・非接触”で、試料表面近くの
化合物のイオン化を可能とする新しいMS技術
〇 DARTは、気体、液体、固体、そして物質表面の化
合物を“前処理無し”で分析可能
〇 高分解能飛行時間質量分析計(TOFMS)と組み合
わせることで“高い選択性”と“正確な元素組成推定”
が可能
DART 分析例紹介
灯油・軽油・ガソリンの分析
灯油・軽油・ガソリンの分析
MS[1];0.350..0.405;-1.0*MS[1];0.258..0.330; / ESI+ / Oil_b_001
強度 (9129)
灯油
175.2
189.2
173.2
159.2
203.2
5000
0
100
150
200
250
質量電荷比(m/z)
300
350
400
450
MS[1];0.201..0.336;-1.0*MS[1];0.114..0.173; / ESI+ / Oil_003
強度 (1681)
211.2
199.2
1000
185.2
軽油
225.2
239.2
251.2
265.2
267.3
279.3
175.2
0
100
150
200
250
質量電荷比(m/z)
300
350
400
450
MS[1];0.501..0.548;-1.0*MS[1];0.436..0.499; / ESI+ / Oil_C_003
強度 (2497)
157.1
185.2
109.1
1000
ガソリン
171.2
141.1
2000
95.1
195.2
123.1
207.2
0
100
150
200
250
質量電荷比(m/z)
300
350
400
450
溶液試料の分析例
固体試料の分析例
水道水中および土壌表面上の灯油の分析
MS[1];0.350..0.405;-1.0*MS[1];0.258..0.330; / ESI+ / Oil_b_001
強度 (9129)
173.2
159.2
標準試料
175.2
189.2
203.2
5000
0
250
質量電荷比(m/z)
200
150
100
300
350
400
MS[1];0.639..0.678;-1.0*MS[1];0.554..0.624; / ESI+ / Oil_b_002
強度 (7243)
水道水中
173.2
159.2
187.2
5000
189.2
203.2
0
MS[1];0.553..0.584;-1.0*MS[1];0.611..0.683; / ESI+ / sp2_002
x103
強度 (15419)
土壌表面上
175.2
161.2
189.2
10
135.2
149.2
203.2
0
450
まとめ
DART/TOFMSを環境試料に適用することで、前処理無しに迅速なス
クリーニング分析へと応用することが可能であると考えられる。
水道水および土壌表面に各種油が漏洩した実試料のモデルを調製し、
DARTにて分析を行ったところ、迅速かつ簡便に各種油の識別が可能
であった。
今後、より多くの環境試料に対しても適用できる可能性を持つ手法で
あると言える。