神戸大 マイクログリッド

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Transcript 神戸大 マイクログリッド

Kobe University Smart Campus Project

~Agenda~ 1.日本のエネルギー動向 2.スマートグリッド、マイクログリッドとは 3.神戸市、神戸大学の現状の取り組み・改善点 4.Kobe University Smart Campus Project 5.まとめ、論点 2

福島原発事故を受けて

・脱原発、新エネルギー 導入の動き • (それまで日本では若 干疑問視されてきた)ス マートグリッドが注目さ れる • 電力需給逼迫 原発ダウン → 停電リスク ・新エネルギー導入の課 題となる電力の不安定 性などをカバー ・需給調整 3

スマートグリッド

• 次世代送電網 IT 技術を駆使して、電力 を供給と需要の双方から 調整する、次世代型の電 力網システム ・将来、巨大市場が生まれ るといわれている • なにが変わるか 使用量に合わせて自動的 に調整 不安定な自然エネルギー導 入、停電、節電に効果的 *詳しくは次のスライドの図 で 4

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• • 安定供給 分散

マイクログリッド

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震災以前の動向

• • • • マイクログリッド事例 (2003~2007) 愛・地球博 青森県 八戸 京都エコエネルギー プロジェクト • スマートグリッド×地方自 治体 (次世代エネルギー・社会 システム実証事業) 横浜市、豊田市、京都府け いはんな学研都市、北九 州市 • スマートグリッド×大学 東大、東工大、早大&大手 企業 7

愛・地球博

• ○特徴 ペットボトル、生 ごみや木材から 取り出した水素 を燃料とする燃 料電池や太陽光 発電などを電源 として利用 図: NEDO 8

青森・八戸市

○特徴 • 小規模ながら自営線 を用いたほぼ独立し た電力需給システム • 電力系統に依存しな い高品質な電力供給 図: NEDO 9

京都エコエネルギープロジェクト

○特徴 ・食品廃棄物からバ イオガス燃料を発生 させガスエンジンや 燃料電池などの発 電に活用する地産 地消型 図: NEDO 10

マイクログリッドまとめ

• 複数の小規模な発電施設で発電した電力を、 その地域内で利用する仕組み • • 新エネルギー(太陽光、風力など)が利用さ れ、需給調整のための蓄電池も設置される 新エネルギーは出力が安定しないという欠点 があるが、複数の発電所を用いて電力需要 にあわせて最適制御をおこなうことで、需給 バランスを調整し、安定的に電力を供給する ことができる。 11

スマートグリッド動向 まとめ

• • 進むスマートグリッド計画 例:大阪・堺市 企業 例 富士通、清水建設、 シャープなど • 産官学連携 例 グリーン東大 政府、自治体、企業、大 学の取り組みが活発 に! 12

神戸市は・・・?

環境熱心。やる気あり 次世代電力網で研究会 神戸製鋼など市内大手、 関電や大阪ガスなどと共 同でスマートグリッドに関 する研究会 企業が持つエネルギー 関連の要素技術を基盤 に、国による実証実験 事業を活用 13

・・・じゃあ神戸大は?

• • 環境報告書2010より 目標:延床面積当たり の CO2 排出量を年 1 % 削減 取り組み例①ゴミの回収 ゴミの分別回収と再資源化 ・空き缶、ペットボトルの分別 回収 ・レジ袋削減の活動 ・ホッかる弁当の容器回収 14

神戸大取り組み2

取り組み例②太陽光 ・ 6 キャンパス 13 か所に計 154 kW設置 ・鶴甲 1 団地C棟に、発電 量表示のモニタ 取り組み例③ビオトーブ ・発達科学部行内に、ビ オトーブを設置 ・地域の植物などを移植 しかし! 15

電気使用量を削減することは困難

H21 年度の六甲台地区キャンパスの電気使用量は 29897 千kW H19 ~21 年度電気使用量@神戸大 16

提言

:

Kobe University Smart Campus Project

マイクログリッド導入を目指す試みの第一歩とし、 神戸大学六甲大地区キャンパスにおいて、 新エネルギーの導入実験を行う ①ソーラーパネルの拡大により、さらなる電力の学内 生産 ②使用済みペットボトルを利用した、学内での電力生 産 ③市や企業との連携による次世代送電網の整備 17

スマート・エコ・キャンパスとは?

• • マイクログリッド(小規模電力網)と生物多様 性評価といった環境技術を核とする 大学を地域に見立ててマイクログリッドを適 用 • スマートグリッド(次世代電力網)によるインフ ラや社会システム統合制御技術のアジア輸 出も見据えたノウハウを蓄える 18

①ソーラーパネルの拡大による学内 電力の増加

現在、太陽光 発電装置が 2 キャンパス 5 ヶ 所に計 74 kw設 置されている 計 120 kWに 増設 +蓄電設備の 向上 19

太陽光発電装置@神大 * 6 キャンパス 13 か所に計154kW設 置されている(59)(39)(50)(63) *今後も予算状況を勘案しつつ設置 を検討していく 20

提言①実施後の世界

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②使用済みペットボトルを利用した、 学内での電力生産

神戸大学生の多くが大量 のペットボトル飲料を消 費しており、廃棄の際に は分別が行われている しかし! 使用済みペットボトルの回収 量に対して、特定事業所がそ れを再商品化する能力が追 い付いていない この、大量のペットボトルを利用して エネルギーを生産することはできないか? 22

• • ②使用済みペットボトルを利用した、学内 での電力生産 六甲台キャンパス 9 学部、昼間主コース (文・理・農・国・済・営・法・発) H 22.5.1

時点 学生数 9617 人 • • • H 21 年度では・・・ ※ 表参照 年間ペットボトル回収量 14220 kg( 444375 本) • • 高温ガス化システムにより、 25 キロ(約 1000 本)を処理することで、 150 kWの電力が得られる ( ※ 一般家庭の電気使用量は 1 日あたり 10kW) ⇒ 年間

85320kW

の電力を生産!! 23

③市や企業との連携による 次世代送電網の整備

• 次世代送電網を整備し、効率よく電力の需給 調整を行うには、資金面、技術面から、市や 企業との連携が不可欠 • では、どのように市や企業の協力を得るか? 24

資金、技術の調達

• 神戸市から 「緑の分権改革」推進事業 の委託事業者に応募 →3000 万円の委託金 • 企業から マイクログリッド、スマート グリッドによる電力制御分 野でのシェア拡大を目指す 企業と提携 • 「平成 23 年度 神戸市住宅 用太陽光発電システム設 置補助制度」を利用 → 1kW あたり 2 万円(上限 6 万円) (例1:清水建設 2012 年度に約 780 校の国内国公私 立大学全校に向けて「スマート・エ コ・キャンパス」の提案。 (例2:NEDO 太陽光発電新技術等フィールドテ ストの公募。 25

今後の展望

神戸大学 での実験 ・より広い範囲で の実現の可能性 神戸市での ・技術の輸出 実用化 26

論点

・今回の提言の検討 実現可能性、効果 大学へのメリットはあるか 市単位など、より大規模なマイクログリッド導 入につながるか ・マイクログリッド導入の是非 ・日本のエネルギー需給のあり方 27

参考資料

• • • • • 『環境報告書 2009 , 2010 』 神戸大学ホームページより 『新エネルギー等地域集中導入技術ガイドブック』 H 20 年 9 月 三菱総合研究所 『愛知万博における会場内ゼロエミッションの取り組み』 『「新エネルギー」へ模索』 ~環境を考える~京都新聞 『本誌の平成 22 年度地球温暖化対策』H 22 年 3 月 神戸市 28