データ統合・解析システムによる農作物管理への適用

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Transcript データ統合・解析システムによる農作物管理への適用

安全な農作物生産管理技術と
トレーサビリティシステムの開発
UT:東京大学農学生命科学研究科 (溝口勝・大下誠一)
NARO:農業・食品産業技術総合研究機構 (二宮正士)
NIAES:農業環境技術研究所 (鳥谷均)
データ統合・解析システムの生態系分野の応用例
データ統合・解析システムによる農作物管理への適用
国民の社会的ニーズへの対応
農水系研究機関と
大学との共同研究
データ・モデル等を用いた統合・解析に
よる科学的知見に基づいた情報を提供
↓
低コスト・高品質・安全な農林水産物の
安定供給
生態系
モデル
第1期H9-H12
増殖情報ベースによる
生産支援システム開発
のための基盤研究
第2期H13-H17
データベース・モデル
協調システムの開発
土壌水分予測モデル
農業情報の
統融合ツー
ルの提供
X年後の
キャベツ
の作付け
可能性
最適作付け日
予測情報図
イネ生育モデル
モデルとの結合
多様な観測
データ収集
ツールの提供
提供情報事例
データ統合・解析システム
農作物に関係する多様な地球観測データ
モデルによ
る気候予
測データ
投入
種まき日の決定移植日の決定
いつ農薬を散布するかどのくらい
の量を散布すればよいか
最適な施肥時期
地上観測によ
る気温等の蓄
積されたデータ
水分量管理
将来の応用システム例
・水稲冷害早期警戒システム
(冷害の予測により冷害に強い種の作付け、時期等の提案)
・適地適作判定支援システム
(気候変化に対応した地域に適した農作物の選択・提案)
衛星観測による
農地リアルタイム
植生データ
観測データ
農作物の過去の作付け時
期、施肥時期、生産量な
どの蓄積されたデータ
国際的な食料・環境問題の解決
MetBroker
地上気象観測値について、世界の25データベース
22,000観測点に対応
フィールドサーバ
 フィールドに長期間設置して,環境の計測,
動植物のモニタリング等を行うロボット
 Webサーバ
 複数のセンサ(土壌水分センサ)
 ネットワークカメラ
 無線LAN通信モジュール
安全な農作物生産管理技術とトレーサビリティシステムの開発
(H18年度研究報告)
溝口 勝・大下誠一(農学生命科学研究科)・二宮正士(農業・食品産業技術総合研究機構)・鳥谷均(農業環境技術研究所)
1. コアシステム全球気象観測データベースの利用環境の構築
・MetBrokerによる地上気象観測データをコアシステムに構築
・平年値データベースの生成ツールを開発
→ 作物栽培可能性(適地適作)の簡単な検証
3. 広域土壌水分モニタリング・評価システムのプロトタイプ稼働
・東北タイの水田における土壌水分モニタリングシステムを導入
→ 現地画像と土壌水分データをリアルタイム取得
→ 衛星による土壌水分推定のバリデーションサイト運用基盤の確立
地上観測データ
平年値生成
プログラム
平年値気象DB
MetBroker
0
コアシステム
50
100
150
200
250 (cm)
広域土壌水分の日変動予測モデル
GPV予報
2. 気象観測データと気象予報データ、平年値データのシームレスな結合
・地上観測気象データベースとGVP短期気象予報データを統合
・MetBrokerインタフェースで短期予報をシームレスに結合
イネ生育予測モデル
病害発生モデル
→ モデルによる高精度
→ 観測値と予報値の簡単比較
・作物栽培と気象のデータ連携ツールの開発
→ 作物パラメータ推定
4. 農業現場で活用できるGoogle Earthデータ統合環境プロトタイプ化
・Google Earth上でデータを表示
・農業モデルとのインタフェースを開発
→ 病害発生モデル・土壌水分等の日変動予測
安全な農作物生産管理技術とトレーサビリティシステムの開発
(H18年度研究報告)
溝口 勝・大下誠一(農学生命科学研究科)・二宮正士(農業・食品産業技術総合研究機構)・鳥谷均(農業環境技術研究所)
1. コアシステム全球気象観測データベースの利用環境の構築
・MetBrokerによる地上気象観測データをコアシステムに構築
・平年値データベースの生成ツールを開発
→ 作物栽培可能性(適地適作)の簡単な検証
3. 広域土壌水分モニタリング・評価システムのプロトタイプ稼働
・東北タイの水田における土壌水分モニタリングシステムを導入
→ 現地画像と土壌水分データをリアルタイム取得
→ 衛星による土壌水分推定のバリデーションサイト運用基盤の確立
地上観測データ
平年値生成
プログラム
平年値気象DB
MetBroker
0
コアシステム
GPV予報
50
100
150
200
250 (cm)
広域土壌水分の日変動予測モデル
(喜連川研との連携) NARO
1. コアシステム全球気象観測データベースの利用環境の構築
・MetBrokerによる地上気象観測データをコアシステムに構築
・平年値データベースの生成ツールを開発(全球2,2000点対応)
→ 作物栽培可能性(適地適作)の簡単な検証
2. 気象観測データと気象予報データ、平年値データのシームレスな結合
・地上観測気象データベースとGVP短期気象予報データを統合
・MetBrokerインタフェースで短期予報をシームレスに結合
イネ生育予測モデル
病害発生モデル
→ モデルによる高精度
→ 観測値と予報値の簡単比較
・作物栽培と気象のデータ連携ツールの開発
→ 作物パラメータ推定
4. 農業現場で活用できるGoogle Earthデータ統合環境プロトタイプ化
・Google Earth上でデータを表示
・農業モデルとのインタフェースを開発
→ 病害発生モデル・土壌水分等の日変動予測
安全な農作物生産管理技術とトレーサビリティシステムの開発
(H18年度研究報告)
溝口 勝・大下誠一(農学生命科学研究科)・二宮正士(農業・食品産業技術総合研究機構)・鳥谷均(農業環境技術研究所)
1. コアシステム全球気象観測データベースの利用環境の構築
3. 広域土壌水分モニタリング・評価システムのプロトタイプ稼働
(小池研との連携) NARO
・東北タイの水田における土壌水分モニタリングシステムを導入
・MetBrokerによる地上気象観測データをコアシステムに構築
・平年値データベースの生成ツールを開発
→ 現地画像と土壌水分データをリアルタイム取得
2. 気象観測データと気象予報データをシームレスに結合
→ 作物栽培可能性(適地適作)の簡単な検証
→ 衛星による土壌水分推定のバリデーションサイト運用基盤の確立
地上観測データ
・コアシステムにある地上観測気象DBとGPV短期気象予報DBを時間軸上で統合
平年値生成
・MetBrokerの機能を利用
プログラム
平年値気象DB
→ 高精度な農業意思決定支援(病害予測、水管理計画、出荷計画)
→ 全球レベルで過去の観測値と予報値が簡単に比較できる(予報精度の検証)
MetBroker
0
コアシステム
50
100
150
200
250 (cm)
広域土壌水分の日変動予測モデル
GPV予報
2. 気象観測データと気象予報データ、平年値データのシームレスな結合
・地上観測気象データベースとGVP短期気象予報データを統合
・MetBrokerインタフェースで短期予報をシームレスに結合
イネ生育予測モデル
病害発生モデル
→ モデルによる高精度
→ 観測値と予報値の簡単比較
・作物栽培と気象のデータ連携ツールの開発
→ 作物パラメータ推定
4. 農業現場で活用できるGoogle Earthデータ統合環境プロトタイプ化
・Google Earth上でデータを表示
・農業モデルとのインタフェースを開発
→ 病害発生モデル・土壌水分等の日変動予測
同時間の観測値と予報データの比較
安全な農作物生産管理技術とトレーサビリティシステムの開発
(H18年度研究報告)
溝口 勝・大下誠一(農学生命科学研究科)・二宮正士(農業・食品産業技術総合研究機構)・鳥谷均(農業環境技術研究所)
1. コアシステム全球気象観測データベースの利用環境の構築
・MetBrokerによる地上気象観測データをコアシステムに構築
・平年値データベースの生成ツールを開発
→ 作物栽培可能性(適地適作)の簡単な検証
3. 広域土壌水分モニタリング・評価システムのプロトタイプ稼働
・東北タイの水田における土壌水分モニタリングシステムを導入
→ 現地画像と土壌水分データをリアルタイム取得
→ 衛星による土壌水分推定のバリデーションサイト運用基盤の確立
地上観測データ
平年値生成
プログラム
平年値気象DB
MetBroker
コアシステム
GPV予報
0
50
100
150
200
250 (cm)
広域土壌水分の日変動予測モデル
(小池研&沖研との連携) UT&NIAES &NARO
3.広域土壌水分モニタリング・評価システムのプロトタイプ稼働
2. 気象観測データと気象予報データ、平年値データのシームレスな結合
イネ生育予測モデル
・東北タイの水田における土壌水分モニタリングシステムを導入
病害発生モデル
→
→モデルによる高精度
現地画像と土壌水分データをリアルタイム取得
4. 農業現場で活用できるGoogle Earthデータ統合環境プロトタイプ化
→ 観測値と予報値の簡単比較
・Google Earth上でデータを表示
→ 衛星による土壌水分推定のバリデーションサイト運用基盤の確立
・作物栽培と気象のデータ連携ツールの開発
・農業モデルとのインタフェースを開発
・地上観測気象データベースとGVP短期気象予報データを統合
・MetBrokerインタフェースで短期予報をシームレスに結合
→ 作物パラメータ推定
→ 病害発生モデル・土壌水分等の日変動予測
日本から画像も含め、常時モニタリング可能で、継
続的にコアシステムに投入。気象データは
MetBrokerよりシームレスにアクセス可能.
安全な農作物生産管理技術とトレーサビリティシステムの開発
(H18年度研究報告)
溝口 勝・大下誠一(農学生命科学研究科)・二宮正士(農業・食品産業技術総合研究機構)・鳥谷均(農業環境技術研究所)
1. コアシステム全球気象観測データベースの利用環境の構築
3. 広域土壌水分モニタリング・評価システムのプロトタイプ稼働
・東北タイの水田における土壌水分モニタリングシステムを導入
UT&NIAES &NARO&(
AIT)
→ 現地画像と土壌水分データをリアルタイム取得
・MetBrokerによる地上気象観測データをコアシステムに構築
・平年値データベースの生成ツールを開発
→ 作物栽培可能性(適地適作)の簡単な検証
→ 衛星による土壌水分推定のバリデーションサイト運用基盤の確立
4. 地上観測データ
農業現場で活用できるGoogle Earthデータ統合環境をプロトタイプ化
・Google Earth上でデータを表示
平年値生成
・農業モデルとのインタフェースを開発
平年値気象DB
プログラム
→ 病害発生モデル・土壌水分等の日変動予測
MetBroker
0
コアシステム
50
100
150
200
250 (cm)
広域土壌水分の日変動予測モデル
GPV予報
2. 気象観測データと気象予報データ、平年値データのシームレスな結合
・地上観測気象データベースとGVP短期気象予報データを統合
・MetBrokerインタフェースで短期予報をシームレスに結合
イネ生育予測モデル
病害発生モデル
→ モデルによる高精度
→ 観測値と予報値の簡単比較
・作物栽培と気象のデータ連携ツールの開発
→ 作物パラメータ推定
4. 農業現場で活用できるGoogle Earthデータ統合環境プロトタイプ化
・Google Earth上でデータを表示
・農業モデルとのインタフェースを開発
→ 病害発生モデル・土壌水分等の日変動予測
例)水稲イモチ病発生予察
• Probability of pest
emergence to support
protect plan
• 発生確率を示し防除計画
支援
安全な農作物生産管理技術とトレーサビリティシステムの開発
(H19年度研究計画)
溝口 勝・大下誠一(農学生命科学研究科)・二宮正士(農業・食品産業技術総合研究機構)・鳥谷均(農業環境技術研究所)
1. コアシステムにある地上気象観測データ群をメッシュ気象値化
(9月)
・地上気象観測データ群をメッシュ気象値しコアシステムに投入
・MetBrokerインタフェースを開発
3. 全天日射量や炭酸ガス濃度モニタリング・評価機能の開発
(11月)
・東北タイにおける広域土壌水分モニタリング・評価システムの拡張
→ 生産現場における栽培可能性検証がグローバルスケールで可能となる
・全天日射量や炭酸ガス濃度モニタリング・評価機能等を追加
→ 温暖化による栽培可能性への影響評価も可能となる
→ 日射量や炭酸ガス濃度データをリアルタイム取得が可能となる
→ 該当作物・品種の栽培可能性の検証を手軽に実行可能になる
→ 日射量や炭酸ガス濃度データのバリデーションサイトの運用基盤できる
MetBroker
コアシステム
地上観測データ群
GPV予報データ群
4. グローバルスケール・ボトムアップアプローチ農業生産モデルの開発
(12月)
長期気象予測
・栽培可能性検証モデル等を開発
・多様な作物・品種の生育パラメータ推定を簡便化するツールを開発
→ 全球レベルで精度よく適地適作予測が可能になる
0
50
100
150
200
250 (cm)
MetBrokerインタフェース
2. 長期気象予測変動データMetBrokerインタフェースの開発
(9月)
・CMIP3/AR4長期気象予測変動データMetBrokerインタフェースの開発
→ 観測値と予報値の直接比較を全球にわたって経時的に検証可能になる
→ 地上予報精度の地域性などの評価が可能になる
5. 多国間農産物トレーサビリティシステム構築に関する予備調査
(12月)
・輸入野菜の生育・加工の現場と流通過程をモニタリングする手法を検討
→ 国民に安全な輸入農産物を提供するプロトタイプモデルの開発基盤ができる
H19年度計画 (1, 2)
1. コアシステムにある地上気象観測データ群をメッシュ気象値化
– 地上気象観測データ群をメッシュ気象値しコアシステムに投入する
• MetBrokerインタフェースを開発
→生産現場における栽培可能性検証がグローバルスケールで可能となる
• 該当作物・品種の栽培可能性の検証を手軽に実行可能になる
→観測値と予報値の直接比較を全球にわたって経時的に検証可能になる
• 地上予報精度の地域性などの評価が可能になる
2. 長期気象予測変動データMetBrokerインタフェースの開発
– CMIP3/AR4長期気象予測変動データMetBrokerインタフェースの開発
→ 気候変化による栽培可能性への影響評価が可能となる
H19年度計画 (3, 4)
3. 全天日射量や炭酸ガス濃度モニタリング・評価機能の開発
– 東北タイにおける広域土壌水分モニタリング・評価システムの拡張
– 全天日射量や炭酸ガス濃度モニタリング・評価機能等を追加
→ 日射量や炭酸ガス濃度データをリアルタイム取得が可能となる
→ 日射量や炭酸ガス濃度データのバリデーションサイトの運用基盤できる
4. GSBUA農業生産モデルの開発
(グローバルスケール・ボトムアップアプローチ)
– 栽培可能性検証モデル等を開発
– 多様な作物・品種の生育パラメータ推定を簡便化するツールを開発
→ 全球レベルで精度よく適地適作予測が可能になる
期待される社会的インパクト
• 地上観測気象データ、短期予測データ、平年値データ、長期変
動予測データをグローバルレベルで時間的にも空間的にも
シームレスに結合
– 同じ農業モデル等、直接社会貢献できるモデルが短期予測(観測値+
短期予測値)、生産性ポテンシャル(平年値データ)、未来影響評価(長
期変動予測データ)等にそのまま利用できるようになる
– 全球レベルで予報値と観測値の比較検証が容易になる
• 土壌水分、炭酸ガス濃度、日射量等これまでの地上観測網で
得難かったグランドトゥルースデータ収集蓄積のためのプロト
タイプを提供
– 衛星データによる各種推定の精度向上に貢献
• GSBUA農業生産モデルを開発
(グローバルスケール・ボトムアップアプローチ)
– 実際の農家レベルで役に立つ情報提供・意思決定支援に貢献できる
– 全球レベルで実行可能でマクロな予測等にも利用できる
• 栽培可能性、生産性、生態系等
特定作物品種の栽培可能性
YR錦秋
10月1日定植
長期気象予測データによる温暖化影響評価 (全球で展開可能)