田辺健太朗「円盤がない系でのBZ機構における数学的問題」

Download Report

Transcript 田辺健太朗「円盤がない系でのBZ機構における数学的問題」

円盤がない系でのBZ機構
における数学的問題
京都大学基礎物理学研究所
D1 田辺 健太朗
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
Introduction
少し回転してる場合(2次)
もう少し回転している場合(4次)
Grad-Shafranof 方程式
4次再考
まとめ
1.Introduction
GRB
ブラックホールなどの強い重力場
のもとではBZ機構が働くことが期
待できる。
AGN
どのような磁場構造が有り得るか、方程式を解いて
調べてみる。
2.すこし回転している場合(2次)
考える磁場はモノポール磁場
回す
Schwarzschildブラックホール
+モノポール磁場
Kerrブラックホール
+モノポール磁場
いきなりKerrブラックホールで解を求めるのは難しいので、
Kerrパラメータ a の摂動展開として回転させてみる。
セットアップ:定常軸対称Force free
磁場の構造は定常軸対称Force freeの方程式を解いて
求める。
としていることになる。
電場成分は磁場成分
と
で書ける。
自由度
電場は磁場で書ける。磁場は次のように定義する。
ポロイダル磁場
結局、電磁場の自由度は
の3つの関数。これらについて方程式
を解けば良い。
トロイダル磁場
使う計量
Kerr-Schild座標で方程式を解いていく。
この計量をKerrパラメータ a で展開
したものを用いて、方程式を解く。
m=1という単位系を採用
方程式の構造
電磁場のKerrパラメータでの展開は対称性から次のようになる。
0次の解
方程式
の t とφ成分の和から、
と r に依存しないことが示せる。
方程式の構造2
次に t 成分から、
が求まる。
θ成分は
と
の方程式になっているが、角度
依存が次のようになることがわかる。
あとは f(r) と
だけ求めればよい。
無限遠での境界条件
f に関する方程式は
モノポール磁場を考えているので、f に対する境界条件は、
これは、
のときのみ満たすことが出来る。
2次の解:まとめ
方程式
+
無限遠での境界条件
3.もうすこし回転している場合
高速回転を考えるために、4次の解を考えてみる。
展開は2次のときと同様で、
無限遠での境界条件
モノポール磁場を保つための境界条件
を課せるよう
、
を選びたい。
が、そのようには出来ない。どのように選んでも
となってしまう。これはまずい。
4.Grad-Shafranov方程式
今まではKerrパラメータで展開した式を考えていたが、ここで
は展開しない式を書いてみる。
ここではBoyer-Lindquist座標を使ってる
Critical surface(Alfven surface)
ここが 0 になるところがcritical surface
2つの領域でdynamics
はdecoupleしている。
critical surface
5.4次再考
ここ?
という境界条件を全域で課してい
たが、これでは駄目だった。
dynamicsがdecoupleしてるから?
そこで、Alfven surface上で、境
界条件を課すことを考える。
2次の解から決まる
Alfven surface
どんな条件だろうか?
Alfven surface上でのモノポール条件?
Alfve surface上での境界条件
θが 0 付近だとモノポール条件
を課せるはず。実際、
2次の解から決ま
るAlfven surface
を満たしていると、
この次数までならモノポール条件を課せる。
6.まとめ
BZ機構における4次の解は無限遠での境界条件では解
くことが出来ない。
Alfven surface上で境界条件を課す必要?
Alfven surface上で
を課すことが出来た。
に近いところでは境界条件
ただ未定定数のうち一部しかまだ決定で
きていない。