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斎藤孝 『「できる人」はどこがちがうのか』 學生:郭佳佩 指導老師:陳亭希 (前略)この変化の激しい現代日本社 会において、①大人が子どもに伝えるべ きものとは、何なのだろうか。 在這個變化劇烈的現代日本社會 裡,所謂的「大人應該告訴小孩 的事情」究竟是甚麼呢? たんてき 端的 : 直率、直接了當、明顯、清楚 ほう だ 放り出す:拋出去、扔出去、放棄、開除 放り出される い ぬ 生き抜く: (掙扎著)活下去、 度過艱苦的日子 端的に言えば、それは、「およそどの ような社会に放り出されても生き抜いてい ける力」であろう。 如果說明白一點,那應該就是 「大概不管被甚麼樣的社會拋棄 了,也能有活下去的意志」吧。 とはいえ、現代は原始時代ではないのだ から、「生きる力」は単純な生物学的な生 命力だけを意味するわけではない。 雖說是這樣,但是現在已經不是以 前的時代了,「活著的動力」並不 是在指說單純的生物學上的生命力 而已。 もちろんこの単純な生命力はあらゆる活 動の基本となるものであるから、これを活 性化させる意義は大きい。それを前提とし た上で、現代社会における「生きる力」と は、具体的にはどのようなものなのだろう か。 當然,因為這個單純的生命力是變成 所有活動的基礎,所以要使這個活耀 化的意義很重大。將那個做為前提後 ,再來思考具體來說在現代社會上的 「活著的動力」究竟是甚麼呢? じょうたつ 上達 : 進步 すじみち 筋道 : 理由、道理 みだ 見出す: 發現、找出 チャレンジ:挑戰 「技化」 とは、 それを意識しなければ唯の動きである ものを、機能的で、無駄がなく、美しく、 自然で、宇宙の営みに逆らわない動き に練磨し、それを型(パターン)化して身 につけて行くことと言えるだろう。 私が考えるに、この「生きる力」とは、「上 達の普遍的な論理」を経験を通じて<技 化>しているということである。 究我持有的想法,這個「活著的動力」 是指透過「更為進步的普遍論理」作 為經驗,然後成為一個〈固定的形式 、習慣化〉。 どのような社会にも仕事はある。たとえ自 分が知らない仕事であっても、仕事の上 達の筋道を自分で見出すことができる普 遍的な力をもし持っていれば、勇気を持っ て新しい領域の仕事にチャレンジしていく ことができる。 不管在哪種的社會裡都有工作。即使 有自己不知道的工作,如果擁有著能 夠靠自己找到工作進步的訣竅的普遍 能力的話,就能夠帶著勇氣去挑戰新 領域的工作。 ちょうしょう 抽 象 : 抽象 み わた 見 渡す: 放眼望去、張望、掃視 このように言うと一見抽象的なようだが、 周りを見渡せばこれを技化している人間 がいることに気づくのではないだろうか。 這樣子解釋的話,乍看之下很抽象, 但是觀望一下周圍的話,不是就會注 意到那些正把這東西〈技化〉的人們 嗎? 私自身は、上達の論理の技化ができてい る人にこれまで何人も出会ってきた。その 中で印象的であったのは、イラン人のピリ さんという人である。(中略) 我自己本身到目前為止曾與到幾個能 夠把進步的論理〈技化〉的人。在那 印象中,有一位叫做比利的伊朗人。 はんぷく 反復 : 反覆 じっせん 実践 : 實行、實踐 こう がく 向 学 :好學、勤學 はや 流行る : 流行 ブレイクダンス: 霹靂舞 しん 向学心:好學心 彼の言語の学習の仕方は、徹底的に自 学自習主義であった。テレビやラジオから 言葉を聞き取り、それをノートにとって反 復して覚えたり、積極的に日本人と話すこ とによって実践的に会話力を鍛えていた。 他學習語言的方法是很標準的自學 自習。從電視和廣播學習單字,然 後將單字記在筆記本上反覆背誦, 藉由與日本人積極地對話,來實行 鍛鍊會話能力。 向学心にあふれ、分からない日本語があ るとどういう意味なのかとすぐに聞いてき た。 非常有好學心,一有不懂的日文,就會馬上 去問別人這個單字這究竟是甚麼意思。 彼は当時流行っていたブレイクダンスを やって見せてくれた。 他那時候跳了當時流行的"霹 靂舞"給我看 「どこで習ったのか」と聞いたが、②彼は 少し驚いたように、「どこでも習っていない。 うまい人がやっているのを見て、それを何 度もまねて、自分で練習して覚えた」と答 えた。(中略) 當他跳了當時流行的"霹靂舞"給 我看時,我向他問了一句「這個是 在那裡學來的?」,他稍微驚訝地 回答「這並沒有在哪裡學習。只是 一直看著跳得很好的人的舞步,不 斷地模仿,自己練習來的。」 イラン人が皆、このような生き抜く力を持 っているわけでは、必ずしもない。来日3 ヶ月のピリさんに頼っている同郷の友人も、 かなりいたようだ。 並不是每個伊朗人都用有像這樣子的活下去 的意志。也是有一直依賴來日本三個月的比 利的同鄉朋友。 ピリさんは何をやるに際しても、自分は上 達するという確信を持っているようであっ た。 比利不管在做任何事情的時候,都有著確定 自己能夠進步的信心。 ことがら 事柄 : 事情、事態 特定の事柄についてではなく、上達一般 に自信をもっていた。うまい人のやること をよく見て「技をまねて盗む」ということが、 上達の大原則にすえられていた。 並不是針對特定的事情,而是對於進步這件 事保持平常自信。多看看高手做的事 情,「模仿、竊取技能」這件事, 才能稱得上是「進步的最大原則」。 うまい人のやることをよく見て、その技を まねて盗む。これが上達の大原則である。 こんなことは当然だと思う人が多いかもし れない。 多看看高手做的事情,模仿、竊取技能。這 就是進步的最大原則。也許會有很多人覺得 這種事情是理所當然的也說不定。 わ め 分かれ目 : 界線、分界、關鍵 しかし、それを強い確信を持って自分の 実践の中心に置くことができているかどう か。③それが勝負の分かれ目なのである。 但是是否能抱持強烈信念,達到把重心放在 自我實現。那即是勝敗的關鍵。 14 ①大人が子どもに伝えるべきものとは何だと 筆者は考えているか。 1 どんな社会でも通用する仕事 2 積極的に勉強に取り組む姿勢 3 自分に必要な知識を選別する力 4 環境に適応するための方法 15 ②彼は少し驚いたようにとあるが、どうして ピリさんは驚いたのか。 1 誰かにダンスを教わるということは考えも しなかったから 2 筆者がブレイクダンスに興味を示したことが意外 だったから 3 イラン人によって、ダンスは人に習う ものではないから 4 ダンスの上達に必要なのは、努力と センスだと考えていたから 16 ③それが勝負の分かれ目なのであるとあるが、 それとは何を指しているか。 1 自分よりうまい人のやり方をいかに正確に まねられるか 2 上手な人のまねをすることは正しいことだと信じて、 それを徹底できるか。 3 自分の実力を信じて、落ち着いて 物事に取り組めるか 4 成功した人の生き方を生活の中心に 置いて、同じようにできるか 17 筆者がピリさんの例を取り上げて最も言いた かったことはどれか。 1 短期間で上達するには、人から教わらず自分で 学ぶのが一番だ 2 自分が成長するための方法を持つことが、社会を 生き抜く力になる 3 勇気を持てば、どんな状況にも負け ないで、新しいことに挑戦できる 4 何に取り組むときも、自分は優れて いると信じることが大切だ