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内代13:《必須の症候と疾患》
糖尿病と耐糖能異常をきたす疾患
Diabetes mellitus and diseases that cause
impaired glucose tolerance
平成26年度 埼玉医科大学医学部6年
領域別疾患> 内分泌・代謝・乳腺疾患
2014年12月12日(金) 11:30~12:35
本部棟 1階 第3講堂
埼玉医科大学 総合医療センター 内分泌・糖尿病内科
Department of Endocrinology and Diabetes,
Saitama Medical Center, Saitama Medical University
松田 昌文
Matsuda, Masafumi
1 次の薬物のうち単独で用いた場合に低血糖
を起こすことがあるものを2つ選べ。
a.スルホニル尿素薬
b.メトホルミン
c. インスリン
d.ピオグリタゾン
e.アカルボース
https://telemed.jp/x13
https://telemed.jp/x13
2 58歳の女性。健康診断で尿糖を指摘され精
査のため来院した。母親と姉とが糖尿病で加療
中である。
身長146cm、体重44kg。尿所見:蛋白(±)、
糖3+、ケトン体2+、血液生化学所見:随時血
糖302mg/dl、HbA1c(NGSP)7.8%(基準4.6
〜6.2)。
現時点での検査として適切でないのはどれか。
a.眼底検査
b.尿中アルブミン測定
c. 尿中Cペプチド測定
d.膵島関連自己抗体測定
e.経口ブドウ糖負荷試験
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3 2型糖尿病の食事療法について誤っている
のはどれか。
a.食物繊維は指示エネルギーに含まれる。
b.脂質は指示エネルギー量の25%以内とする。
c. 炭水化物は指示エネルギー量の60%以内とす
る。
d.蛋白質は標準体重kg当たり1.2g/日以内とする。
e.総摂取エネルギー量は標準体重×生活活動強
度で求める。
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4 58歳の女性。下肢のむくみを主訴に来院した。15年前に糖尿
病を指摘され、10年前から自宅近くの医療機関でインスリン治療
を受けている。
10か月前から下肢のむくみを自覚し、次第に増悪してきたため
紹介されて受診した。身長155cm、体重60kg。血圧
160/86mmHg。両下肢に中等度の浮腫を認める。尿所見:蛋白
(3+)、糖(-)、ケトン体(-)。
血液生化学所見:血糖127mg/dl、HbA1c6.6%(基準4.3〜5.8)、
総蛋白5.7g/dl、アルブミン3.0g/dl、尿素窒素45mg/dl、クレアチ
ニン3.5mg/dl。
食事療法として適切なのはどれか。
a. 総エネルギー1,200(kcal/日)蛋白質40(g/日)食塩5(g/日)
b. 総エネルギー1,200(kcal/日)蛋白質40(g/日)食塩9(g/日)
c. 総エネルギー1,200(kcal/日)蛋白質70(g/日)食塩9(g/日)
d. 総エネルギー1,600(kcal/日)蛋白質40(g/日)食塩5(g/日)
e. 総エネルギー1,600(kcal/日)蛋白質70(g/日)食塩9(g/日)
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5 メタボリックシンドロームで低下する
のはどれか。
a.空腹時血糖
b.血中アディポネクチン
c.血中トリグリセリド
d.収縮期血圧
e.腹囲
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糖尿病の合併症
膵臓β細胞の疲弊
合併症
網膜症
腎症
HbA1c(NGSP)≧6.5%
空腹時血糖≧126mg/dl
随時血糖≧200mg/dl
75gOGTT血糖2時間値≧200mg/dl
診断基準 (日本糖尿病学会)
神経障害
慢性的な高血糖による臓器障害
ブドウ糖は反応性が高い物質である。ブドウ糖と反応した物質は糖化
を起す。赤血球のヘモグロビンと非酵素的に反応することはその代表
的な例である。蛋白質のアミノ基がブドウ糖などの還元糖をアルデヒド
基と非酵素的に反応しSchiff塩基(アルジミン)を経てケトアミン
(Amadori化合物)を形成する。さらに脱水や重合を繰り返しAGE
(advanced glycation end product) となる。最小血管の内皮細胞
や腎糸球体メサンギウム細胞に存在するAGE受容体(RAGE)が刺
激されサイトカイン産生が起こることや、このような反応過程での酸化
ストレスも組織に悪影響をもたらす。
神経鞘細胞や眼のレンズにおいて、ブドウ糖はアルドース還元酵素に
よりソルビトールとなる。この際のNADPH/NADH低下やソルビトール
蓄積自体が細胞に障害を惹起させるとも言われる。
PKC (protein kinase C)が活性化されVEGF (vascular
endothelial growth factor)の産生が亢進する経路も影響するとされ
ている。
6
糖尿病性網膜症について正しいのはどれか2つ選べ
a. 初発症状は目のかすみ、ちらつきである。
b. 糖尿病患者では定期的に眼底検査を行うべきである。
c. 出血により硝子体内に繊維組織が増殖した状態を増殖
新生血管
性網膜症という。
d. 病期進行を止めるには、速やかに高血糖を正常化する
必要がある。
e. 蛍光眼底で無血管領域を認めたら光凝固療法の適応で
ある。
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7
糖尿病性神経障害について、正しいものを2つ選べ。
a. ストッキング型、左右対称性のしびれ感。
b. 自律神経障害では、心拍数の変動幅が増大する。
c. 深部腱反射の中で最初に消失するのは膝蓋腱反射であ
る。
d. QOLは低下させるが、生命予後には関連がない。
e. 血糖を急速に改善すると症状が悪化する場合がある。
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8
糖尿病性腎症について正しいものを2つ選べ。
a. 尿蛋白と顕微鏡的血尿が糖尿病性腎症の特徴である。
b. 運動後に微量アルブミン排泄量が増加する。
c. 試験紙法で尿蛋白陽性であれば病期第4期以上である。
d. 尿蛋白が大量に排泄されているときはそれを補う為に
高蛋白食とする。
e. 初期糖尿病性腎症合併高血圧にはアンギオテンシン変
換酵素阻害剤が好んで用いられる。
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9 糖尿病の合併症について正しいのはどれか。2つ選
べ。
a. 腎症の早期診断に尿中アルブミン測定が有用である。
b. 増殖糖尿病網膜症は汎網膜光凝固の適応とはならない。
c. 脳血管障害では症候性脳出血が多い。
d. 心臓障害では拡張型心筋症が多い。
e. 末梢神経障害はまれである。
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10
糖尿病の慢性合併症でないはどれか。
a. 足趾壊疽
b. 尋常性痤瘡
c. Charcot関節
d. 浮腫性硬化症
e. Dupuytren拘縮
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足趾壊疽
糖尿病の足趾の病変代表が壊疽/足潰瘍である。
尋常性ざ瘡
いわゆるニキビのこと。
Charcot関節 シャルコー関節(神経原性関節症、
神経障害性関節症) 進行性の関節破壊で、痛み
を感じないため関節の初期の徴候に気づかず、
進行。
浮腫性硬化症
項部から上背部に指圧痕を残さない硬化局面が
見られます。
Dupuytren拘縮
50〜60歳代の男性に多い病気で、糖尿病の人に
比較的多くみられる。
ブドウ糖とは?
ヒトの脳の唯一のエネルギー源
MANN, F. C., and MAGATH, T. B. (1922).-Arch. Intern. Moo. 30: 171.
血糖値の調節
血糖値は制御され
た値であり制御機
構が正常なら全く
血糖は上昇しな
い!
膵臓
脂肪組織
インスリン
↑
尿糖
血糖
200 g/日
Plasma Glucose
Blood Glucose
グリコーゲン
乳
酸
肝臓
120g/日
グリコーゲン
筋肉
脳
(食事)
40g/日 その他のブドウ糖
のみ用いる組織
内容:まとめとして問題演習を行います。
1. 肥満(とやせ)
2. 低血糖
3. 糖尿病の診断と治療
4. 糖尿病の合併症
キーワード:肥満、低血糖、1 型糖尿病、2 型糖
尿病、妊娠糖尿病、その他の糖尿病、食事療法、
運動療法、経口血糖降下薬、GLP-1 受容体作動
薬、インスリン療法、生活指導、ケトアシドー
シス、高浸透圧性非ケトン状態、網膜症、腎症、
神経障害、マルチプルリスクファクター症候群
Q1 肥満の定義、マルチプルリスクファクター
症候群
2 以上を言う。「肥満
25
肥満はBMIが___kg/m
2以上、あるい
100
症」は腹腔内脂肪面積が___cm
はBMIが基準以上で、肥満に原因があるか肥満
減量
に関連していて、介入(___)を必要
とする
健康障害を伴うもの。
2
18.5
やせ:BMI<______kg/m
ここで言う 健康障害
に入るものは
1. 耐糖能障害・2型糖尿病
2. 脂質代謝異常
(高/低)コレステロール血症
ド血症
(高/低)HDLコレステロール血症
(高/低)トリグリセリ
3. 高血圧
4. 高尿酸血症・痛風
5. (脂肪肝/慢性膵炎/胆石)non-alcoholic steatohepatitis (NASHを含む)
6. 冠動脈疾患
心筋梗塞 狭心症
7. 脳梗塞
脳血栓症 一過性脳虚血発作
8. 骨・関節疾患
変形性膝関節症 変形性股関節症 変形性脊椎症 腰痛症
睡眠時無呼吸
9. _________症候群(Pickwick症候群)
10. 月経異常
月経周期の異常 月経量と周期の異常 無月経 月経随伴症状の異常
11. 肥満妊婦
12. 心理的サポートが必要な肥満症
前立腺
糖尿病で膵がん,肝臓がん,大腸がんは多くなるが____がんは少なくなる。
冠血管危険因子集積状態=
Syndrome X
インスリン抵抗性
耐糖能異常
高インスリン血症
VLDL-TG上昇
HDL-C低下
高血圧 Dr.Reaven 1988
メタボリック
シンドローム
Deadly Quintet
りんご型
肥満
(android)
耐糖能異常
高TG血症
高血圧
上半身肥満
喫煙
Dr.Kaplan 1989
洋ナシ型
肥満
(gynoid)
Insulin Resistance
Syndrome
2型糖尿病
高インスリン血症
異常脂質血症
高血圧
肥満 Dr.DeFronzo 1991
腹腔内脂肪蓄積症候群
耐糖能異常
高TG血症
HDL-C低下
高血圧
内臓脂肪蓄積
Kylin E: 高血圧・高血糖・高尿酸血症候群
松澤先生 1987
Dr. Kissebah
1982
Zentralblatt fuer Innere Medizin 44:105-127, 1923
メタボリックシンドローム
内
臓
脂
肪
の
蓄
積
イ
ン
ス
リ
ン
抵
抗
性
高血圧
空腹時高血糖
脂質代謝異常
動
脈
硬
化
症
腹部CT画像
腹部CT画像
腹部CT画像
V:174cm2, S:76cm2
V:96cm2, S:209cm2
V:腹腔内脂肪面積
S:皮下脂肪面積
メタボ
V:260cm2, S:310cm2
V:81cm2, S:100cm2
Q2 低血糖
脳
__はブドウ糖(グルコース)を唯一のエネルギー源
として通常は用いている。血糖が若干低下すると空腹感
を訴えるような副交感神経が刺激された状態となる。更
70
に血糖が__mg/dl未満となると手の震え、冷や汗、_
動悸
___といった交感神経緊張症状が起こる。これは血糖
を上昇させようとしている。さらに血糖が低下すると脳
意識障害
は機能せず____が起こる。対応として低血糖の症状
があればブドウ糖を用いる。ブドウ糖10g服用すると血
約50
糖が____mg/dl程度上昇する。
低血糖が自覚できない状態を「無自覚低血糖」という。
無自覚低血糖がある場合には、患者の同意がなくても医
師は公安委員会に届け(なければならない。/ることは
職業上に知り得た患者の秘密保護を漏らすことになり行
わない。)
Q3
1型糖尿病,2型糖尿病
劇 症 1 型 糖 尿 病 で は HbA1c は ( 8.7% 未 満 / 10% 以
上)で抗GAD抗体が(陽性/陰性)である。
1型糖尿病とⅠ型糖尿病は(同じである/異なる)。
1
現在、日本や米国では_型糖尿病という分類を用いてい
る。
糖尿病は血中ブドウ糖濃度(血糖)が上昇し、放置す
ると問題が起こるので、病気として介入しなければなら
ない。血糖がどのくらい上昇したら糖尿病とするかは妊
網膜症
娠糖尿病以外は______が起こるかどうかが重要な
判断条件として用いられ基準とされている。
糖尿病 とは?
血糖が上昇する病気です
HbA1C(NGSP) 6.5%以上
空腹時 126mg/dl以上,
随時血糖 200mg/dl以上,
負荷後 200mg/dl以上
放置すると合併症(網膜症)
(糖尿病の診断基準の血糖値は合併症発症で決めている!)
糖尿病診断基準としてのHbA1C(NGSP)カットオフポイント
(n=~19,000)
網
膜
症
の
頻
度
●HbA1c(NGSP) ≧6.5%で糖尿病を診断すべきである。
●IFGやIGTという言い方は止め、HbA1c(NGSP)が6.0%以上では効果
的な予防介入を行うべきである。⇒メタボ
DIABETES CARE 32: 1327-1334, 2009
糖尿病の種類
糖尿病といってもいろいろな病態があります
→治療が異なります
1型糖尿病 膵β細胞の破壊による消失[進行中も含む]
Type 1 diabetes
2型糖尿病 膵β細胞の血糖低下能力が十分でない
Type 2 diabetes
その他の糖尿病 膵臓を手術で摘出したなど原因が特定
されるもの
Other specific types of diabetes due to other causes
妊娠糖尿病 妊娠前は糖尿病ではないが妊娠後に血糖
が上昇
Gestational diabetes mellitus
1型糖尿病 膵β細胞の破壊による消失[進行中も含む]
A.自己免疫性
B.特発性
基本的に自己免疫機序を背景として惹起されるため抗GAD抗体、
IA-2抗体、インスリン抗体などの膵β細胞の抗原に対する自己抗
体が陽性である。発症のしやすさには遺伝的な背景が関与し特定
のHLAハプロタイプが関与するとされる。
DR4、DR9 は 1 型糖尿病の疾患感受性、 DR2 は疾患抵抗性を
示すとされている。
劇症1型糖尿病では膵β細胞の破壊が急激に起こる。タイプが存
在する。診断基準は初診時尿ケトン体陽性か血中ケトン体上昇、
随時血糖288mg/dl以上かつHbA1c(NGSP) 8.7%未満、尿中C
ペプチド 10μg/日未満、または空腹時血清C-peptide 0.3ng/ml
未満かつグルカゴン負荷(か食後2時間)血清C-peptide
0.5ng/ml未満。(抗GAD抗体や抗IA-2抗体は陰性の場合がほと
んどである。)
Q4
妊娠糖尿病
妊娠糖尿病妊婦さんや糖尿病合併の妊娠さんでは低血
糖は(50/60/70)mg/dl未満の場合に低血糖としてブ
ドウ糖を服用する。
100
妊娠中の糖尿病の血糖管理基準は食前____mg/dl
2
未満、食後(食べ始めて)__時間が120mg/dl未満と
されている。そのため1日__回自己血糖測定を行う。
6
妊娠糖尿病 とは?
血糖が上昇する病気です
空腹時 92mg/dl以上,
負荷後1時間 180mg/dl以上,
負荷後2時間 153mg/dl以上
(どれか1つ)
放置すると合併症(巨大児など)
(糖尿病の診断基準の血糖値は合併症発症で決めている!)
The group developed diagnostic cut points for the fasting, 1-h, and 2-h plasma glucose
measurements that conveyed an odds ratio for adverse outcomes of at least 1.75
compared with women with the mean glucose levels in the HAPO study (23316 pregnant
women). 平均血糖 (FPG 80.9mg/dl, 1-h PG 134.1mg/dl, 2-h PG 111.0mg/dl) の女性に比
較し1.75倍以上のリスクとなる血糖が閾値
Q5 その他の糖尿病
ステロイド
他疾患で____を用いている場合が多い。
Cushing症候群 褐色細胞腫
内分泌疾患では_______、_____
__、原発性アルドステロン症などがある。
若年発症の糖尿病で膵β細胞機能にかかわる遺
伝子異常(HNFα,HNFβなど)で起こるものと
MODY
して____といわれる疾患がある。
その他の糖尿病 膵臓を手術で摘出したなど原因が特定されるもの
A.遺伝因子として遺伝子異常が同定されたもの
①膵β細胞機能にかかわる遺伝子異常
②インスリン作用の伝達機構にかかわる遺伝子異常
B.他の疾患、条件に伴うもの
①膵外分泌疾患
②内分泌疾患
③肝疾患
④薬剤や化学物質によるもの
⑤感染症
⑥免疫機序によるまれな病態
⑦その他の遺伝的症候群で糖尿病を伴うことの多いもの
内分泌疾患: グルカゴンを異常分泌するグルカゴン産生腫瘍、 糖質コルチコイ
ド作用が異常増加するクッシング症候群、原発性アルドステロン症、アドレナリ
ンを異常分泌する褐色細胞腫、成長ホルモンを異常分泌する成長ホルモン産
生腫瘍(先端巨大症)
消化管肝臓疾患: 肝硬変、慢性膵炎、ヘモクロマトーシス、膵癌
その他: 筋緊張性ジストロフィー, Werner症候群
薬剤性: サイアザイド系利尿薬、フェニトイン、糖質コルチコイド(ステロイド)など
Q6 食事療法、運動療法、生活指導
糖尿病で食事指導をする職種の資格は
管理栄養士
______である。
合併症進展
運動療法の禁忌は______の場合である。
Q7 経口血糖降下薬
ナテグリニド――グリニド薬
(食前/食後)服用
グリメピリド――スルホニル尿素(SU)薬 (食前/食後)服用
メトホルミン――ビグアナイド薬
(食前/食後)服用
チアゾリジン
ピオグリタゾン――_______薬
DPP-4阻害
シタグリプチン――______薬
(食前/食後)服用
(食前/食後)服用
SGLT2阻害
イプラグリフロジン――______薬
アカルボース――αグルコシダーゼ阻害薬
(食前/食後)服用
(食前/食後)服用
1) スルホニル尿素薬
ナテグリニド
ミチグリニド
レパグリニド
アカルボース
ボグリボース
ミグリトール
4) メトホルミン
5) ピオグリタゾン
腎機能低下では不可
シタグリプチン
ビルダグリプチン
アログリプチン
リナグリプチン
テネリグリプチン
サクサグリプチン
7
イプラグリフロジン
ダパグリフロジン
ルセオグリフロジン
トホグリフロジン
カナグリフロジン
エンパグリフロジン
Q8 GLP-1 受容体作動薬、インスリン療法
GLP-1 受容体作動薬は(注射製剤/経口薬)で1日2回、ある
いは1回、あるいは(週/月)1回使用する。現在、日本一エキ
埼玉医科大学総合医療センター
セナチドを処方している施設は___________である。
超速効型インスリン
超速効型は注射後すぐに作用し始めるので、速効型のように食
事の30分前に注射するのではなく、食事の直前に注射。作用時間
が短いので、次の食事までの間に低血糖が起きることが少なくな
ります。低血糖対策のための余分なカロリー摂取を減らせること
もあり、血糖値や体重のコントロールの維持が容易になった。
作用のピークがない持続型(持効型溶解)インスリン
持効型インスリンは、おもに(基礎/追加)分泌を補う目的で
使われています。ほぼ24時間安定した効果を発揮し、低血糖の
心配が少なくなりました。
血糖自己測定(SM____)
BG
血糖値の動きをリアルタイムでつかめる血糖自己測定は、イン
スリン療法をより効果的にするうえで有効な手段で、低血糖が疑
われるときにそれを確認するためにも役立ちます。
Q9 ケトアシドーシス 高浸透圧性非ケトン状態(糖尿病の急性合併症)
症例 20歳の女性
〔主訴〕口渇,多尿
〔既往〕とくになし
〔現病歴〕2日前から急に喉の渇きを自覚したため水分を多めにとってい
た.このころから尿の回数も多くなった.前日夜から気分が悪くなり食事
もとれず一晩様子をみていたが,当日朝になって倦怠感が強くて起き上が
れず,朦朧としているため,家族に連れられて救急外来を受診した.
〔来院時所見〕体温37.1℃,意識JCSI-1,血圧80/40mmHg,心拍数110/
分,呼吸数20回/分.口腔内乾燥著明.胸部,腹部所見なし.四肢麻痺なし.
〔検査所見〕
血液ガス:pH6.99,pCO2 22.1Torr,pO2 83.5 Torr,HCO3- 5.2mmol/l,
BE -24.6mmol/l
血算生化学:WBC 19700/μl,Hb 9.7g/dl,Plt 20.6万/μl,CRP 0.21mg/dl,
BUN 65mg/dl,Cr 2.18mg/dl,Na 130 mEq/l, K 6.6 mEq/l,Cl 87
mEq/l,Glu 850 mg/dl
尿:糖(4+),蛋白(-),ケトン体(3+)
この症例は(ケトアシドーシス/高浸透圧性非ケトン状態)である。
ケトン体
38
アニオンギャップは___である。この(上昇/低下)は_____によ
生理食塩水
るものである。 治療として______の輸液をまず開始する。
HCO3- 5.2mmol/l,
Na 130mmol/l,Cl 87mmol/l
AG=130-(87+5.2)=37.8
アニオンギャップ(AG)は正常では
例) 140-(100+24)=16
12~16 mmol/L
Q10 糖尿病の慢性合併症
網膜症
腎症
神経障害
糖尿病の3大合併症は____、___、_____で
ある。
動脈硬化性疾患である脳梗塞や心筋梗塞は糖尿病がある
と(増加/低下)する。
糖尿病患者でこれまで脳梗塞を起こしたことがない患者
の血糖を改善すると脳梗塞の頻度は(増加する/変わら
ない/低下する)。
糖尿病患者でこれまで心筋梗塞を起こしたことがない患
者の血糖を改善すると心筋梗塞の頻度は(増加する/変
わらない/低下する)。
130
糖尿病患者で高血圧を合併する場合、血圧は_____
80
/_____mmHg未満とする。
糖尿病患者で脂質異常を合併する場合、LDL-コレステ
120
ロールは____mg/dL未満とする。
川越市広報室撮影
2009年11月14日