Transcript 発表資料 - 静岡大学
学生の相互評価を用いた モデリング演習支援システム 静岡大学大学院 情報学研究科 7003-0002 安形 慶 1 目次 • • • • • • • • • 背景 静岡大学におけるモデリング演習の流れ 先行研究・先行研究の課題 本研究の目的 AISASモデルに基づく相互評価機能の構築 相互評価機能の構成 相互評価機能の詳細 結論 今後の展望 2 背景 • 静岡大学情報学部では「情報システムデザ イン演習」という講義において、モデリン グの演習を行っている • モデリング:情報システムの構造を図式を用いて抽象化するこ と o システム開発の上流工程において重要な位置を占める o モデリングには明確な答えがなく初学者においては躓きやすい科 目である 演習を支援するためのWebコ ンテンツが提供されている 3 静岡大学における モデリング演習の流れ モデリングの理解 独自事例の修正 グループ単位で 独自事例の設定 話し 合い • • • • グループ間での講評 講評 成果物 問題説明図 ユースケース図 クラス図 シーケンス図 作成 4 先行研究 「学生向けモデリング演習支援システム」小木曽禎(2010) (演習支援Webコンテンツ) • 目的 • 静岡大学におけるモデリング演習において、演習を円滑 に行えない学生をなくす • 内容 • モデリング演習支援ページ:演習の目標・アプローチの 解説 • モデリング設計ノウハウページ:過去の成果物の解説 • UML技法支援ページ:UMLとastah*の解説 • 成果 • 受講生40人中20人からアンケートをとり、85%が総合的 に有用であると回答した 5 先行研究の課題 モチベーションの問題 • 先行研究で指摘されていたが未だ解決に至って いない コンテンツ評価の問題 • アンケートの定性的な評価の他に定量的な評価 手段が必要 コンテンツの 提供方法の問題 システム管理の問題 • 既存コンテンツは個人学習を想定したものであ るが、実際の演習はグループ単位で行われる • コンテンツの修正が管理者以外には難しく、特 に過去の学生の成果物の継続的な追加が難しい 6 本研究の目的 • 既存コンテンツを利用した新しいシステム体系を構築し、 学生のモチベーション向上と先行研究の課題の解決を目 指す • モチベーションの向上に関し、他の演習でも活用可能な システムかを考察する 7 AISASモデルに基づく 新機能の構築 • AISASモデル o マーケティングにおける消費者の行動をモデル化したもの ①演習中の 問題点 ②システム内の コンテンツを探す 学生間自主的な行動に基づ くモデルである ③コンテンツを読 む ④参考になった と いう情報の共有 継続的なコンテンツに対す る評価データが取得可能 8 新システムの全体像 9 相互評価機能の目的 -学生側- • モチベーションの向上・コミュニケーションの促進 10 相互評価機能の目的 -教員・TA側- • コンテンツの評価データ の取得 • コンテンツ追加の簡略化 11 新システムの構成 • Google App Engineの利用 o Google の提供するPaaS型のサービス 12 成果物評価機能 • 成果物一覧画面 • 成果物ランキング画面 13 コンテンツ評価機能 • コンテンツ画面 • コンテンツランキング画面 14 グループページ機能 • 評価成果物一覧画面 • グループのアクティビティ画 面 15 システムの評価方法 • 2011年度 静岡大学 情報システムデザイン演習にて評価 o 評価対象 • 静岡大学 情報学部 情報システムプログラムを選択する70 名 o 評価期間 • 2011/10~2012/2 o 評価手段 • 受講者全員からの自由記述による感想 • 前半受講者から演習終了後のアンケート調査 o 36名中18名からの回答 • Google Analytics によるアクセス解析 o Google Analytics……Googleの提供するWebサイトのア クセス解析サービス コンテンツを「探す→読む→共有する」という .AISASモデル基づき評価をおこなった 16 システムの評価~探す・読む~ • コンテンツを探す • コンテンツを読む o 評価された成果物の有用性 o ページビュー:7605回 • 学生一人あたり 35回/1演習 o 評価されたコンテンツの有用性 o グループページの有用性 17 システムの評価~共有する・総合評価~ • コンテンツを共有する o コンテンツ評価回数:5回/1演 習 • 総合評価 o 新システムの有用性 • 90%が役立つ、少し役立つと 回答 o 学生からの感想 • 自分たちのグループの成果 物が他の人から評価される と素直に嬉しく、モチベー ションが上がった • もっと活発な評価がなされ るとよかった • 能動的に評価するのは気が 引ける 18 システム評価~一般適用性 ~ 演習に沿った 解説コンテンツ 独自性の高い成果 物 グループでの演習 • プロジェクトマネジ メント演習 • eコマース演習 19 結論 • 静岡大学におけるモデリング演習においてグループ演 習のモチベーション向上支援を目的とした「学生の相互 評価を用いたモデリング演習支援システム」を構築した • システムは学生の提出した成果物とシステム上のモデ リング解説コンテンツを学生同士が評価しあう機能を実 現した • システムは実際にモデリング演習で利用され、総合評 価として90%の学生から有用であると評価された • システムは独自性の高い成果物が作成されるグループ 演習では一般に適用可能かを考察した 20 今後の展望 • 演習の補助としてのシステムから、システムを前提とし た新しいモデリング演習の構築 支援 システム モデリング 演習 モデリング演 習 支援 システム o 学生へ他の学生の成果物へのコメントや評価を課す o 既存成果物や、コンテンツの参照を演習中にガイドする • 既存サービス「Facebook」との連携 o Facebookの「いいね」機能の利用 21 最終発表を聞いた感想を システムに記載する • • 実施対象:すべての学生70名 感想数:32感想/グループ 無記名 システム内で成果物への コメントを課す • • 実施対象:後半の学生36名 コメント数:3コメント/グループ 記名 具体性があまり感じられなかった。 前の説明図に比べたらかなり改良して いたのでよかったと思います。 22 ご清聴ありがとうございました 23