新型インフルエンザ衛生講話(一般従業員向け)

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Transcript 新型インフルエンザ衛生講話(一般従業員向け)

新型インフルエンザ対策 (従業員向け) 産業医 ○○○○

20世紀の主なパンデミック

1918年:スペインかぜ(H1N1) 全世界的に流行し、感染者6億人、死者4,000~5,000万人 1957年:アジアかぜ(H2N2) 死者100万人 1968年: 香港かぜ(H3N2) 死者少なくとも50万人 2009年: 新型インフルエンザ(H1N1亜種)も 把握されているだけで約1万6000人の死者

ウイルスの性質について

• • • • 大きさは 0.5μm 以下の多形態のウイルス 感染経路:飛沫感染 潜伏期は 10 日程度 症状の出る 1 日前から感染力がある アルコール系消毒薬が有効 ワクチン接種による予防 抗ウイルス薬で治療する(後述)

個人でできる予防対策

• • • • • 手洗いとうがいの励行 マスクの着用 人混みを避ける 室内の乾燥に気をつける 十分な休養と栄養

手洗いの方法

手洗いのタイミング: 食事支度の前、食事前、トイレ後、おむつ交換後、病院での看病前後、鼻をかんだ後 くしゃみの後、汚物や下水で汚染されたものを扱った後、明らかに手が汚れている時

咳エチケット

咳やくしゃみをするときは、飛沫に病原体を含んでいるかもしれないので、気を付けましょう • • • • 咳やくしゃみをする時は手ではなく口と鼻をティッシュで覆うか、袖の上のほうで押さ え、しぶきが飛ばないようにしましょう。 使用後のマスクやティッシュは必ずゴミ箱へ。 咳やくしゃみをした後には、必ず手洗いをする。 他の人を保護するため、不織布製マスクをつけましょう。

マスク着用上の注意

マスク着用中は、マスクの外側を触ってはいけません。 (マスクの表面にはウイルスがたくさんついている可能性があります) 着脱の時などマスクを触ってしまった時は、必ずその後で手洗いを。 マスクの着脱時はひもを持ちましょう。 マスクが湿ってしまったら、ただちに、乾いてきれいなものに交換します。 使い捨てマスクを何回も使ってはいけません。使い捨てマスクは、使用 後ただちに捨てましょう。

マスクの種類に関して

■不織布製マスク:人に移さないためのマスク 不織布は繊維あるいは糸等を織ったりせず、熱や化学的な作用によって接 着させて布にした物で、市販されている家庭用マスクの約97%が不織布製 マスクです。 ■ N95 マスク:感染しないためのマスク N95 マスクを適正に使用するためには、自分の顔にあった正しいマスクを選 択するためのフィットテスト及び装着時に正しく装着出来ているかを確認す るためのユーザーシールチェック等十分な知識が必要です。

もし、あなたに症状が出た時は・・・

インフルエンザに感染したかどうか分からなくても、まずは会社 に連絡を取り、指示に従いましょう。 • 利用できる医療機関 発熱相談センター (海外において新型インフルエンザが発 生した時点から都道府県の保健所に 設置される) • 発熱外来 (国内発生早期から感染症指定医療機 関などに併設されることが多く、インフ ルエンザの広がりによって役割に変更 あり。感染症疑い例の把握→軽症と 重症の振り分け)

インフルエンザ治療薬

• 抗ウィルス薬 経口薬:リン酸オセルタミビル(商品名:タミフル) 吸入薬:ザナミビル水和物(商品名:リレンザ) ラニナミビルオクタン酸エステル水和物 (商品名:イナビル) 点滴薬:ペラミビル水和物(商品名:ラピアクタ) • • • 発症後 48 時間以内が効果的である。 症状の悪化をくいとめる。 ウィルスの排出が少なくなり、他の人 にうつす可能性が減る。

最後に

体調管理、個人でできる予防対策(手洗い・咳エチケット)を行う。 症状が出た場合は上司の指示を仰ぎ、適切な医療機関の受診を。