Transcript pK 2

微生物工学
H27年度前期 月曜7・8限
前半:新谷政己
後半:金原和秀
4月13日(月)
4月20日(月)
4月27日(月)
5月7日(木)
5月11日(月)
5月18日(月)
5月25日(月)
6月1日(月)
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
生化学とは
生化学入門(生命のエネルギー論)
水(1)
水(2)
休講
アミノ酸とタンパク質(1)
アミノ酸とタンパク質(2)
中間試験
試験解説・微生物工学の応用例
中間試験の解説
平均点71.8点
最高点100点
1.タンパク質とはあるモノマーのポリマーである.どのようなモノマーが
どのように結合してできたポリマーかを説明せよ.
20種類の標準アミノ酸をモノマー(2点)とし,
1つのアミノ酸のアミノ基と,別のアミノ酸のカルボキシ基が縮合して
(2点)アミド結合の一種,ペプチド結合(2点)を作り,
多数のアミノ酸が末端と末端で結合したポリペプチド
(アミノ酸のポリマー)がタンパク質(2点)である.
2.水素結合について,どのような結合か,結合の強さを共有結合など
と比較しながら説明し,次のアミノ酸側鎖が水との間で作る水素結
合を記せ.(アスパラギン:-CH2C(O)NH2)
水素結合は部分的に正電荷(δ+)をもつ水素原子が(2点),
部分的に負電荷(2δ-)をもつ原子間にあるときに形成される結合(2点
共有結合より弱い(2点).
(6点)
3. Table 10.4を参考に以下の反応の25.0℃,pH7.00にお
けるKeqを計算して求めよ.
だたし気体定数を8.315 J・K-1mol-1とする.
ATP + H2O → AMP +PPi
Table 10.4より
ATPがAMPとPPiに加水分解する際の標準ギブズ自由エネルギー変化
-45.0 kJ・mol-1
ΔGº’=-RTlnKeq=-45.0×103
45.0 ×103
lnKeq=
=18.16
8.315×298
Keq= 7.70 × 107
3. 図1を使って,次のものの [H+] と [OH-] を求めよ.
①1.00 M アンモニア(Amonia (1 M))
②レモンジュース (Lemon juice)
①トマトジュースのpH=11.6より,
pH=-log[H+]だから
[H+]=10-11.6=2.51×10-12 [M]
[H+][OH-]=10-14より,
4.0
[OH-]=10-2.40=3.98×10-3 [M]
②レモンジュースのpH=2.30より,
[H+]=10-2.30=5.01×10-3 [M]
2.0
[OH-]=10-11.7=1.99×10-12 [M]
4. 何パーセントのグリシンアミド,+H3NCH2CONH2 (pKa = 8.20) が①
pH 7.0,②pH 8.2,③pH 9.5でプロトン化していないか示せ.
+H
H2NCH2CONH2 + H+
3NCH2CONH2
pH=pKa + log
より,
①pH7.0では,
log
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
H2NCH2CONH2の割合は
=7.0-8.2=-1.2
=10-1.2 =0.0630
0.0630
×100 =5.92 (%)
1+0.0630
4. 何パーセントのグリシンアミド,+H3NCH2CONH2 (pKa = 8.20) が①
pH 7.0,②pH 8.2,③pH 9.5でプロトン化していないか示せ.
+H
H2NCH2CONH2 + H+
3NCH2CONH2
pH=pKa + log
より,
②pH8.2では,
log
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
[H2NCH2CONH2]
=8.2-8.2=0
[+H3NCH2CONH2]
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
H2NCH2CONH2の割合は
1
1+1
=1
×100 =50 (%)
4. 何パーセントのグリシンアミド,+H3NCH2CONH2 (pKa = 8.20) が①pH
7.00,②pH 8.20,③pH 9.50でプロトン化していないか示せ.
+H
H2NCH2CONH2 + H+
3NCH2CONH2
pH=pKa + log
より,
③pH9.5では,
log
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
[H2NCH2CONH2]
[+H3NCH2CONH2]
H2NCH2CONH2の割合は
=9.50-8.20=1.30
20.0
=101.30=19.95
20.0
×100 =95.2 (%)
1+20.0
5. グリシン(アミノ酸,H2N-CH2-COOH,pK1=2.40,pK2=9.80)の滴定曲
線(図2)を見ながら以下の問いに答えよ.
①
各イオン化段階におけるグリシンの構造を記せ
②
グリシンが良い緩衝液になるpH領域はどこか.
③
0.01 Mのグリシン溶液のpHを2.4とした.この溶液中の両性
イオンの濃度はどのくらいか.
④
③のpHを4.0とした場合にはどうか.
①
H3+NCH2COOH
H3+NCH2COO-
H2NCH2COO-
5. グリシン(アミノ酸,H2N-CH2-COOH,pK1=2.40,pK2=9.80)の滴定曲
線(図2)を見ながら以下の問いに答えよ.
②
グリシンが良い緩衝液になるpH領域はどこか.
③
0.01 Mのグリシン溶液のpHを2.4とした.この溶液中の両性
イオンの濃度はどのくらいか.
④
③のpHを4.0とした場合にはどうか.
② pH 1.4~3.4, 8.8~11
5. グリシン(アミノ酸,H2N-CH2-COOH,pK1=2.40,pK2=9.80)の滴定曲
線(図2)を見ながら以下の問いに答えよ.
③
0.01 Mのグリシン溶液のpHを2.40とした.この溶液中の両性
イオンの濃度はどのくらいか.
④
③のpHを4.00とした場合にはどうか.
H3+NCH2COO-
H3+NCH2COOH
H2NCH2COO-
pH=2.40のとき
pH=pK1 + log
[H3+NCH2COO-]
より,
[H3+NCH2COOH]
[H3+NCH2COO-]
=1.00
[H3+NCH2COOH]
[H3+NCH2COO-]=0.0050=5.0 mM
5. グリシン(アミノ酸,H2N-CH2-COOH,pK1=2.40,pK2=9.80)の滴定曲
線(図2)を見ながら以下の問いに答えよ.
④
③のpHを4.00とした場合にはどうか.
H3+NCH2COOH
H3+NCH2COO-
H2NCH2COO-
pH=4.00のとき pK2よりも2以上離れているので,
pH=pK1 + log
[H3+NCH2COO-]
のみ考慮して
[H3+NCH2COOH]
[H3+NCH2COO-]
=101.60=39.8
[H3+NCH2COOH]
8
39.8
+
[H3 NCH2COO ]=0.010×
=0.00975
1+39.8
=9.8 mM
3.3(54ページから55ページ)
3.5~3.11(57ページから69ページ)
特に3.9-3.10
各自読んでおくこと.
読んだ上で章末問題を解いてみること.