新卒一括採用の是非

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新卒一括採用の是非
〜企業と学生の連携〜
0916629c 森島啓太
就職内定率の推移
日本的雇用慣行
終身雇用
年功序列
企業別組合
定年制度
新卒一括採用
新卒一括採用方式の歴史
〈大正期〉
第一次世界大戦の好景気→大戦の終結、関東大震災の影響
〈昭和初期〜戦中〉
世界恐慌→日中戦争
〈戦後〜高度経済成長期〉
朝鮮戦争→「就職協定」
〈現代〉
バブル期→就職氷河期→「就職協定」廃止
日本的雇用慣行
「終身雇用」「年功序列」「企業内組合」と共に
日本の雇用慣行を代表するもの
新卒一括採用
好況期に確立した制度が「日本的雇用慣行」の
一環として完成した
今の時代に適した制度と言えるか
一般的に…
メリット
採用の容易さ
デメリット
景気による採用の変動
均質な労働力の確保
組織の活性化、強化
個人の組織への同化
学業への悪影響
機会不均等
採用コストを減らすことが可能
高等教育を受けた学生の
コア人材、リーダー候補の確保
不活用
企業側の意見
〈新卒一括採用の賛否と理由〉
〈新卒採用の意義〉
(出典:レジェンダ・
コーポレーション)
新卒一括採用がもたらす弊害
社会的
影響
非効
率
ミスマッチ
ミスマッチ
1)企業の欲しい人材の変化
新卒採用は「量から質へ」と大きく転換し、「厳選採用」という
言葉となって定着した。即戦力となる人材を求める
2)大学生の増加と質の変化
その一方、大学進学率は増加するが、低学歴が指摘され
るようになり、企業の期待する学生が増えたとは言いがたい
3)採用の早期化
「大学で学んだこと」が薄くなる。そのため、マニュアルに
走り、ミスマッチを生む傾向も...
非効率
1)業種•職種に連動しない採用基準
企業が「コミュニケーション能力がある人材」といった
同じよう
な基準で選考を行う。内定の集中
2)長期にわたる採用活動
就職活動の早期化が進む一方、内定を得ることが出来ない
学生が増加し、長期化してしまう
3)インターネットの普及
志望の多様化を生み、大企業への集中を招く原因に
4)選考プロセスの複雑化
選考プロセスが増えるため、企業側の負担も増える
社会的影響
1)既卒者の就職が困難
「既卒者」は新卒者以上に厳しい状況に置かれがち
非正規雇用の問題を生み出す原因に
2)大学教育の形骸化、学生の負担増
大学後半で十分勉強ができないと言われている
地方出身者などは経済的負担も大きい
新しいカタチの採用
• グローバル採用
国籍を問わず人材を採用すること
優秀な人材を確保したい、外国人採用による社内活性化
• 採用形態の広がり
企業の採用形態もそれぞれによって多様化し始めている
• 高度外国人材の起用
政府も高度外国人材受け入れに対し積極的な姿勢を
示している
新卒一括採用の見直し
ー ファーストリテイリング社長 柳井正
ー 採用時期を通年とし、
選考する学年も問わない方式
ー 1年生の時点で採用決め、
在学中は店舗でアルバイト。
↓
卒業と同時に店長にする。
新卒一括採用のプラス要因
企業
学生
企業>学生
企業側が受ける
メリットが大きい
新卒一括採用のマイナス要因
企業
学生
企業<学生
学生が受ける
デメリットが大きい
つまり...
新卒一括採用の制度自体が問題とみなされているが、
マイナス要因を見ると、学生と企業•社会のミスマッチ、
就活と大学教育との関連など、企業•大学間の連携不足が
デメリットの大部分を占めている
企業にとってメリットが高い新卒一括採用はおそらく
撤廃されることはないだろう
企業•大学間のギャップを埋める新たな政策が
新卒一括採用に付け加えられる必要性がある
(=新卒一括採用をやめる必要性は無い)
ではどうするのか?
Q.大学3回の夏期あたりから一気に本格化することが
問題なのではないか?
①新卒採用枠拡大を徹底する
これは、政府が既に発表している
②新卒者以外のインターンシップ受け入れ
学生の初期段階から企業•社会に触れる
機会を設ける
論点
• どういった採用形態が今の日本に
適しているのか?
• 企業と大学の連携はどのように
図るべきなのか?