Transcript 統計学
統計学入門(2) 標本と母集団 標本分布 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 1 今日の内容 母集団と標本 標本分布 標本平均の場合の標本分布 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 2 調査の例 世論調査 視聴率調査 野球中継の視聴率、人気ドラマの... マーケティングリサーチ 内閣支持率、政策に対する意見... 人気のある商品は...、 理由は... ... 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 3 全数調査と標本調査 研究対象となる集団全体(母集団)を 対象とした調査 全数調査(Census Survey) 母集団の一部(標本)に対してのみ 行う調査 標本調査(Sample Survey) 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 4 全数調査と標本調査の特徴 全数調査 標本調査 標本誤差がない 調査終了まで時間が かかる 膨大な費用 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 時間と調査費用の節 約 標本抽出の方法如何 では、標本誤差が推 定可能 5 母集団と標本(調査の場合) 母集団 調査の対象となる個体すべてからなる集合 標 本 実際に調査を行う個体の集合 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 6 標本抽出 (Sampling) 標本 母集団 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 7 データの収集 標本 x1 x2 xn 母集団 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 8 標本 x1 x2 xn 標 本 の 集 団 の 母集団 母 特 性 値 特 性 値 統計的推測 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 9 標本 母集団 母集団平均の推定 x1 x2 xn 1 n x xi n i 1 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 10 統計的推測 - 推定・検定 標本から得られる情報を基に、母集団に 関する結論を導き出すこと 標本に関する結論を出すことが目的では ない! 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 11 標本分布 標本を繰り返し作成したと想定した場合に 得られる統計量の分布 仮想的な分布 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 12 標本分布とは… x 標本 母集団 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 13 標本分布とは… x x 標本 x 母集団 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 14 標本分布とは… 標本ごとに1つの標本平均 数多くの標本があると想定して、標本平均 の分布を考えることができる 実際の調査では、その中の1つの標本が 作成され、1つの標本平均の実現値が得 られる 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 15 標本調査と推測統計の概念図:平均の推定の場合 標本抽出 データ収集 x1 x2 xn 標本 集計 母集団 母集団の平均:μ 標本の平均: 2つの値は同じではない 推測統計の理論が架け橋となる x 平均の標本分布 (1) (2) m x の平均は、母集団の平均 2 x の分散は、 / n (3a) n が大きいとき、 x の分布は正規分布 (3b) 母集団分布が正規分布であれば、x の 分布は正規分布 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 17 標本調査と推測統計の概念図:比率の推定の場合 標本抽出 データ収集 標本 x1 x2 xn 集計 母集団 母集団の比率: P 標本の比率: p 2つの値は同じではない 推測統計の理論が架け橋となる 比率の標本分布 (1) p の平均は、母集団での比率P (2) p の分散は、 P(1-P)/n (3) n が大きいとき、p の分布は正規分布 1 x 0 if Q = YES とおいて考えてみよう… if Q = NO 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 19 比率は平均である! 1 x 0 if Q = YES Y e s の 数 if Q = NO x1 x 2 x n x n 中心極限定理 母集団分布の形状が何であろうとも, 標本サイズが大きくなるに連れて, 標本平均の分布は正規分布に近づく. 平均の分布は正規分布に… 比率の分布も正規分布に… 比率の標本分布 標本比率 (1) p の平均は、母集団での比率P (2) p の分散は、 P(1-P)/n 標準偏差は、 P(1 P) n (3) n が大きいとき、p の分布は正規分布 母比率 平均の標本分布 練習問題 (1) (2) m x の平均は、母集団の平均 2 x の分散は、 / n (3a) n が大きいとき、 x の分布は正規分布 (3b) 母集団分布が正規分布であれば、x の 分布は正規分布 問題 標本平均の標本分布についての右の結果 を参考に次の問いに答えなさい。 1月当りの世帯消費支出額の調査で、ある 母集団での分布が、平均20万円、標準偏 差6万円であるとする。 統計学 - 後期 第1回 - 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 19 21 練習問題(続き) (a) その母集団から大きさ100の無作為標本を作 成したときの、標本平均の分布は? 平均20万円、標準偏差0.6万円の正規分布 (b) 大きさ400の無作為標本を作成した場合の、標 本平均の分布は? 平均20万円、標準偏差0.3万円の正規分布 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 22 練習問題(続き) (c) 大きさ400の無作為標本から計算された標本平均の値が20.6万 円を超える確率はどの程度か?次の図を参考に答えなさい。 標本平均の標本分布が、平均20万円、標準偏差が0.3万円の正 規分布となる。上の図にあてはめて考えると、2.5%となる (d) 1月当りの世帯消費支出額の調査で、ある母集団での平均が不明 で、標準偏差が6万円であるとする。平均が20万円であるかどうかを 検討したい。いま、大きさ400の無作為標本から計算された標本平 均の値が22万円であったとする。どのような判断をするか? 母集団の平均が20万円であるとしたとき、(c)の結果から、標本 の平均が22万円になるということがほとんどおこりえないこととな る。よって、平均は20万円ではないと考えるのが妥当であろう。 統計学入門(2) - 後期 第4回 - 23