仮説の、計算機実験による検証

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Transcript 仮説の、計算機実験による検証

「グループソーシャリゼーション型パスワード
改訂」仮説の、計算機実験による検証
-方言・若者語・流行・ハビトゥス変異・カル
ト・ハーメルンの笛吹男をつなぐもの
/ダーウィニアン社会学の試み、その4-
桜井芳生
(鹿児島大学法文学部)
[email protected]
Http://homepage3.nifty.com/sakuraiyoshio/
方言現象という不思議
(はじめに )
• この研究の問題意識を直感的に共有していた
だくために、まず、方言という現象をかんが
てみよう。
• 言語というものは、同じ言語を使用するひと
がおおければおおいほど、それを使用する人
たちにとって便宜がたかまるという性質を
もっている。
• そうでありながらも、かなり多くの言語の多
様性が存在していたのはなぜなのかというこ
とが不思議にみえてくる。
• 詳論はここでは省くが、さまざまな知
見を総合すると、
• むしろ、言語の多様性は増大してきた
のが大きなトレンドのようである。
• このような方言(言語)変異の増大傾
向にたいして、ダンバーは、ネトルと
の協同研究をひいておもしろいことを
いっている。
• 「人間が直面する一つの問題は、頼み
事をしようとするフリーライダーが、
いともたやすく血縁者だと主張してそ
の組織をだませることだ。、、、、
略、、、、。
• 方言は明確な印になる。、、、、
略、、、、。
• そうすると方言は、人間本来の協力性
を利用しようとする者の略奪行為を抑
制する試みとして、発生したらし
い。」(Dunbar 1996=1998:233-235)
•
いわば、パスワードならびにそのパ
スワードの改訂に、方言ならびにその
方言の変異を比することができるだろ
う。
• ヒトの祖先は、その群れ生活において、
互いに協力することで(双方がそうし
ないときよりも)より大きな利益を得
てきた場合があっただろう。
• しかし、このような事態には「ただ乗
り者」問題がつきものである。
• その際に、協力者たちがパスワードを持ち合
い、おなじパスワードをもつもの同志のみで
協力しあうのは好便である。
• しかし、いうまでもなく、パスワードの利用
にはパスワードの漏洩問題がつきものだ。
• 現実の社会・自然においてはパスワードの漏
洩を完全に遮断するのはほぼ不可能だろう。
• パスワードはある程度のスピードで「改訂」
していかなければ、パスワードの機能をはた
さなくなってしまうだろう。
• ダンバーはほとんど述べていないが、
• 私(筆者)は、さらに、言語以外のヒ
トのさまざまな振る舞いも、
• このようなパスワード(社会的マー
カー)としてほとんど同様な機能と、
• そうであるがゆえに「変異の必要性」
をもっていたのではないか、と見通し
ている。
• ただ乗り者を振り切るためのパスワードの改
訂であるのだとしたら、
• その改訂の方向はただ乗り者に予想できるよ
うな方向(定行進化)であってはならない。
• 無根拠・機能的に中立・無方向でなければな
らない、だろう。
• 流行の多くが、それを奉じていない者たちの
多く目からは、「まったく無意味な、へんな
もの」として映ずる理由の多くはこれだと考
えている (桜井2004参照)
ダーウィニアン社会学の基本構図、
「ミスマッチ・セオリー」
• ここで、われわれのダーウィニアン社会学の基本的
な構図を確認しておくと誤解が少なくなるだろう。
• われわれは進化心理学とともに(に依拠して)、ま
ずは、進化史においてヒトがヒトになったとき(進
化的適応の際の環境=EEA)の、ヒトがもっていたで
あろう遺伝的特性を推測する。ここまでは、進化心
理学と基本的に同じ作業である。
• しかし、それからが、「社会学」として異なった作
業となる。すなわち、社会学が分析対象とする、近
代・現代社会は、EEAとは異なった規模をもつ。
• しかし、そこにおいても、ヒトは、EEAで獲得し
た遺伝的特性のほとんどを保持して行動を行っ
ているという作業仮説をおく。
• いわば、「マス社会を生きるサル」の視点をと
るわけである。
• そこにおいては、EEAにおいては適応的であった
いろいろな特性が、
• 非適応的な帰結を生み出す場合も多いだろう。
• そのよな意図せざる「ミスマッチ」にダーウィ
ニアン社会学は照準することになる。
• EEAにおいては、方言やハビトゥスの変
異は、フリーライダーを振りきるとい
う機能的作用をもっていたかもしれな
い。
• しかし、それが、マス社会の環境にお
いては、別の社会形象として現象する
かもしれない。
• たとえば、過度の流行・カルト、、、
など。
• 人の多くは、方言の消滅をなげき、そ
の一方で若者たちのへんな流行に眉を
ひそめる。
• しかし、上述の視点からすると、ひと
が癒しをかんじる対象の方言(の多様
性)も、
• 眉をひそめる若者の流行も、じつはほ
とんど同じメカニズムの個々のあらわ
れであるかもしれないのだ
• (多くはそうであるとわたしは仮説し
ている)。
• というわけで、このようなパスワード改訂メカニズム
(仮説)は、もしそれがただしいのだとしたら、ヒトの
いわゆる文化行動をみるうえで、非常に重要な視点とな
りうるだろう。
• 本稿は、まずは、EEA段階において、適応的な遺伝特性
として、方言の変異が存続しうるのか、の確認をまずは
おこなう。
• この確認に上首尾に成功した暁には、おなじ、遺伝的特
性をもっているエージェントを、「マス社会」のなかに
「はなって」、
• 近現代に見られる一見すると不適応的な現象を再現する
ことができれば、最終的な目的を果たしたことになる。
• が、まずは、EEA段階での、確認を本稿では目指す。
• このメカニズム関しては、ネトル(と
ダンバー)自身によるコンピュータシ
ミュレーションがなされている。
• また、比較的独立した研究史のながれ
として、コンピュータの専門家たちに
よる「タグ・モデル」のシミュレー
ションがある。
• 肯定的結果が得られている。すなわち、
ソーシャルマーカー(われわれのいう
パスワード)が、無方向的に変異する
ことが、協力の維持に大きな機能をも
つことが確認されている。
• しかし、彼らの実験の諸条件には不満
点がある。
• それは、第一に、防御側に侵略者への
つよい記憶力を仮定していることであ
り、
• 第二にゲームの繰り返しを仮定してい
ることである。
方法
• コンピューターシミュレーション(計算機実
験)をおこなう。アプリケーションソフトは、
(株)構造計画研究所が開発した「KK-MAS」
(マルチエージェント・シミュレーター)を
使用した。
• 【謝辞】本研究の実施においては、(株)構
造計画研究所から、「KK-MAS」(マルチエー
ジェント・シミュレーター)について、研究
目的の無償提供を受けた。ここに記して、深
く感謝します。
• エージェント(プレイヤー)は、協力
者たち(カテゴリー1)、と、非協力
者たち(カテゴリー0)の、二種類。
• これら二種類の諸エージェントが、す
べておのおのランダムウォークする。
• 同地点で「出会った」エージェント(同種も
含む)と「一回」だけ「ゲーム」する。
• ゲームはいわゆる囚人のジレンマゲームであ
る。
• 本研究においては、条件のもとでゲームをし
たりしなかったりする(選択的相互作用)。
• ので、ゲームしなかった場合に利得の増減を
ゼロにした。
• カテゴリー1は「協力」戦略で、カテゴリー
0は「非協力」戦略で、「固定」されており、
本モデルでは、戦略の変更はおこなわない。
• こうして、各カテゴリーエージェントは、利得を獲
得(あるいはうしなって)いく。
• その利得におうじて、再生産(出産)する。
• 具体的には、モデルによって決められた個体数枠
(特記しない場合には、当初の総個体数)よりも、
よりも、総個体数(両種カテゴリーエージェントの
総和)が少ない場合にのみ、出産のチャンスが訪れ
る。
• 自分の利得の(両種エージェント全個体の平均に対
する)偏差値の高さに応じて、自らの出産する確率
が高くなるようになっている。一度出産すると、獲
得していた利得は、ほぼ平均値まで、減少するよう
にした。
• 各エージェントは、10歳~50歳までの寿命をもって
おり、シミュレーションが1ステップ進行するごとに、
1歳ずつ加齢していく。寿命を年齢が越えると死滅す
る。
• しかし、パスワードは永遠に秘密にしておく
ことはできない。
• 本モデルでは、非協力者も、協力者と「出
会った」場合に、一定の確率(パラメータ
「学習確率」)で、相手のパスワードを「盗
み見て学習」することができるとした。
• 非協力者は、その「学習」したパスワードを
以後次のパスワードを学習するまで「自分の
パスワードとする」ことにした。
• ばれてしまったパスワードをそのまま使用し
ていることは危険だろう。
• 本モデルでは、一定の確率(パラメータ「改
訂確率」)で、協力者たちは各自自分たちの
パスワードを改訂できる、とした。
結果
• まずは、ベースラインとして、パスワードな
しにおいては、非協力が勝利することを確認
しよう。
• 2500ステップの試行を、100回おこなってみ
た。
• 以下のように、すべての試行において、カテ
ゴリー1(協力)は絶滅し、カテゴリー0
(非協力)が、ポピュレーション全体を席巻
した。
カテ
改 訂
2 の フラ 個 体
( 060315e
フ ラグ
有 GS 学 数 グの 数
a★連続版
フ ラ グ 無 終 了 ス カテ1の カテ0の 無 0 有 学習確 無 :En 習 :En e:En 候補 枠 :En
し)
テップ数 数e:End 数e:End 1:0 率:0 d
d
d 数:0 d
1
2500
0
234
0
0
0
0 0 10 200
2
2500
0
211
0
0
0
0 0 10 200
3
2500
0
208
0
0
0
0 0 10 200
4
2500
0
246
0
0
0
0 0 10 200
5
2500
0
229
0
0
0
0 0 10 200
6
2500
0
250
0
0
0
0 0 10 200
中略
96
2500
0
246
0
0
0
0 0 10 200
97
2500
0
238
0
0
0
0 0 10 200
98
2500
0
245
0
0
0
0 0 10 200
99
2500
0
199
0
0
0
0 0 10 200
100
2500
0
247
0
0
0
0 0 10 200
[パスワードあり条件]
• 上記のように、「パスワードなし」条件では、非協力
エージェントの圧勝(囚人のジレンマゲームなので当然
だが)になることが確認できた。
• ので、つぎに、パスワードの使用する条件での結果を確
認してみた。
• ここでは、各シミュレーション(試行)の当初に、両種
のエージェントそれぞれに、「1」(協力者)、「0」
(非協力者)のパスワード(ファイルでは「フラグ」と
表記)をあたえる。
• シミュレーション中は、個々のエージェントのパスワー
ドは変化しない。個々のエージェントは、「自分と同じ
パスワードのエージェント」と出会った場合のみ、ゲー
ムを行う。諸条件は以下のとおり。
( フ ァイ
ル
カ テ
「 060315e
a★連続版 終 了 ス 1 の
フ ラ グ有 テ ッ プ 数
り」)
数
e:End
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
中略
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
236
209
238
200
205
220
223
246
223
218
カ テ
0 の
数
e:End
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
219
248
248
199
200
197
207
211
224
225
217
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
フ ラ
グ 無 学 習
0 有 確
1:0 率:0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
0
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
改 訂
有
GS 学
無 :En 習 :En
d
d
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
フ ラ
グ の
候 補
数:0
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
個体
数
枠 :E
nd
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
• 以上のように、前記とは、逆転して、
• 2500ステップの試行100回においては、
すべての試行において、カテゴリー0
エージェント(非協力)は絶滅し、
• カテゴリー1エージェント(協力)が、
ポピュレーション全体を席巻した。
[パスワードの学習(漏洩)]
• しかし現実社会においては、このようなパスワード
を完全に秘密に保持しつづけることはむずかしい。
• ある程度の確率・コストで、漏洩してしまう場合が
おおいだろう。これをモデルにいれてみよう。
• 本稿(本実験)は、まずは、最単純モデルでの確認
を目指すので、コストの点は捨象して、ある程度の
確率で、パスワードが漏洩してしまうというプログ
ラムにした。
• 非協力エージェントが協力エージェントと出会った
場合にある確率で、相手のパスワードを学習し、そ
れを以後(次の学習まで)自分のパスワードとする、
とした。
• 学習確率が0.2の条件で、
• 2500ステップの試行を、
• 100試行した結果が以下である。
( フ ァイ
ル
「 060315e
a★連続版
カ テ 1 カ テ 0 フ ラグ 学 習
フ ラ グ有
数 の
数 無 0有 確
学習 0.2改 終 了 ス の
訂無」) テップ数 e:End
e:End
1:0
率:0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
0
0
0
0
0
233
0
0
0
200
0
0
0
0
0
0
0
0
0
248
204
237
248
240
0
200
226
247
0
227
242
245
233
199
200
216
245
203
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
改 訂
フ ラ
有
GS 学 グ の
無 :En 習 :E 候 補
d
nd
数:0
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
個体
数
枠 :E
nd
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
0
0
206
0
0
0
0
0
199
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
250
223
0
227
250
224
206
209
0
238
222
211
205
225
215
206
200
202
212
193
254
202
241
196
247
218
254
233
247
208
219
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
0
197
0
241
218
0
200
0
0
231
0
0
0
0
0
0
0
230
0
0
0
0
0
0
0
240
0
221
0
0
238
0
214
239
0
201
217
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79
80
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84
85
86
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89
90
91
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93
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95
96
97
98
99
100
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2500
2500
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2500
2500
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2500
0
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0
0
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0
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0
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0
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0
251
212
203
197
237
256
0
231
209
210
249
241
0
244
200
203
218
190
230
189
202
214
228
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
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1
1
1
1
1
1
1
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
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0
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10
10
10
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10
10
10
10
10
200
200
200
200
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200
200
200
200
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200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
• 100試行のうち、
• 87試行において、非協力カテゴリー
0エージェントが、協力エージェント
(カテゴリー1)を、席巻した。
[パスワード改定条件]
• さて、いよいよ本研究のメインテーマの「パ
スワード改定」である。
• 以下は、他の条件は上までとおなじで、パス
ワード改訂条件有り(=1)とした100試
行の結果である。
• 一定の確率(ここでは、0.05)でもって、カ
テゴリー1エージェント(協力エージェン
ト)はみずからのパスワードを、10個ある
パスワードの候補へ無作為に「改訂」すると
した。
( フ ァイ
ル
「 060315e
a ★連 続 版
フ ラ グ有
学 習 0.2 改
訂 有 GS 終 了 ス カ テ 1 の カ テ 0 の
無」)
テップ数 数e:End
数e:End
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
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15
16
17
18
19
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28
29
30
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2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
121
163
203
214
87
136
89
162
149
195
86
194
154
204
222
91
224
212
116
124
237
214
206
146
181
167
138
149
208
212
81
67
50
0
104
107
109
86
79
0
108
0
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0
0
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0
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0
0
0
58
63
41
90
80
0
0
フ ラ
改訂
グ 無
有
0 有 学習確 無 :E GS
学 フラグの 個 体 数
1:0
率:0
nd
習:End
候補数:0 枠:End
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0.2
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0
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0.2
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0.2
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2500
2500
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2500
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2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
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2500
2500
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2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
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72
178
183
84
162
170
179
200
173
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108
176
168
207
207
138
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135
218
183
206
131
161
133
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204
241
202
235
184
215
120
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157
117
95
177
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34
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57
33
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0
67
0
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99
0
0
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0
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0.2
0.2
0.2
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0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
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0.2
0.2
0.2
0.2
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0.2
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0.2
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190
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213
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192
228
139
125
115
195
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216
160
156
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174
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199
174
90
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0
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63
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0
0
67
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92
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94
16
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0
38
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0
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0.2
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0.2
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0.2
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0.2
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0.2
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200
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200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
• 以下のとおり、パスワード改訂有り条
件(1)では、
• すべての試行で、協力エージェントカ
テゴリー1が、生き残っている。
• 同じ諸試行において、非協力エージェ
ントカテゴリー2は、41試行で死滅
してしまった。
【議論】
• 以上の結果は、一見すると、当初のもくろみ
を、計算機実験によって、うまく再現できた、
とみえるかもしれない。
• しかし、「パスワード」の含意を反省すると、
必ずしも未だ満足できるものではない。
• なぜなら、「パス」ワード、「合い」言葉、
といった、表現からもわかるとおり、パス
ワードは、「仲間」にだけは「共有」されて
いるという含意があるからだ。
• 以上の実験においては、パスワードの「共
有」メカニズムは、明示的には装填されてい
ない。
• じつは、改訂されたパスワードを共有するメ
カニズムを入れ込んだモデルとつくろうとし
たのだが、そう簡単ではないことに気づいた
のである。
• すなわち、改訂された新パスワードを仲間と
共有するためには、誰が仲間であるかと見分
けなければならない。
• しかし、もし、それができていたのだとした
ら、同類の仲間とだけ選択的に相互行為する、
という当初の「課題」にとって、ほとんど論
点先取になってしまうからだ。
• (だれとパスワードを「共有」すればいいの
かわかるのなら、もはやパスワードは「要ら
ない」)。
• というわけで、ここまでの段階のモデ
ルでは、改訂後のパスワードの共有の
メカニズムは、明示的には装填されて
いない。
• そうでありながらも、パスワード改訂
条件においては、無改訂条件と比して、
あきらかに、協力エージェントの生存
が促進された。
• これは、なぜか?。
• 推測だが、再生産と空間構造が影響していたと考え
られる。
• 再生産においては、親のパスワードは、子どもに継
承される。他方、子どもは自分のすぐそばで出生す
る。
• ランダムウォークして、やがては、親子親類は離れ
ていってしまうが、出生した当初は、近所に存在し、
それだけ相互作用する確率は高い。
• 彼ら、親子・親類は、改訂しないかぎり同じパス
ワードをもっている。やがては、非協力エージェン
トに、そのパスワードを「学習」されてしまう(漏
洩)。
• が、ある程度の頻度で、パスワードを改訂し、それ
を子孫に継承していく。
• こうして、パスワードを共有する、親子・親類の近
所つきあい、いわばコロニーができる。
• もし、このロジックが正しいのだとし
たら、相互作用に空間構造が入ってい
ることが、上記のようにパスワード改
訂が、協力エージェント・カテゴリー
1の生存に資する必要条件である。
• この点を確かめるために、対比として、
ランダムウォークでなく、ランダム
ジャンプのモデルを試行してみた。
[結果(つづき)]
• 上記とまったく同じ条件で、ランダム
ウォークをランダムジャンプにだけか
えてみた試行である。
• 上半分が、改訂がない場合(0)で、
下半分が改訂がある場合(1)である。
実 行 終 了 ス
No.
テップ数
1
2500
2
2500
3
2500
4
2500
5
2500
6
2500
7
2500
8
2500
9
2500
10
2500
中略
96
2500
97
2500
98
2500
99
2500
100
2500
101
2500
102
2500
103
2500
104
2500
105
2500
中略
184
2500
185
2500
186
2500
187
2500
188
2500
189
2500
190
2500
191
2500
192
2500
193
2500
194
2500
195
2500
196
2500
197
2500
198
2500
199
2500
200
2500
カテ
1の
数
カ テ 0 フラグ
e:En の 数 無0有 学 習 確
d
e:End 1:0 率:0
0
240
1
0.2
0
249
1
0.2
0
189
1
0.2
0
197
1
0.2
0
226
1
0.2
0
230
1
0.2
0
227
1
0.2
0
246
1
0.2
0
204
1
0.2
0
228
1
0.2
改 訂
フ ラ
有
GS 学 グ の
無 :En 習 :En 候 補
d
d
数:0
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
0
0
10
個 体
数
枠 :En
d
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
207
200
212
228
255
201
197
211
200
203
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
195
200
197
193
213
202
198
194
223
213
221
210
198
206
204
195
193
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
• 以上のように、パスワードの改訂があ
ろうとうなかろうと、
• すべての試行で、協力カテゴリー1
エージェントは、完全に死滅し、非協
力カテゴリー0エージェントに席巻さ
れている。
[議論(つづき)]
• 以上のように、パスワード改訂が、協
力エージェント生存に資しているのだ
としても、
• 空間構造が、具体的にいえば、親類が
近所に存在しそれと相互作用する蓋然
性が他よりも大きいということが効い
ていると思われる。
• ここでふたたび、当初の議論を想起し
てみたい。
• ヒトをはじめとする言語利用動物の多
くは、幼児期を親族を中心とする比較
的遺伝的距離の近い小さい集団のなか
で、過ごすだろう。
• そこで、「言語習得の臨界期」まえに、
言語(母方言)やブルデュー的にいう
とハビトゥスを習得するだろう(ブル
デューのいう「一次的教え込み」)。
• このように幼児期に習得した母方言や
ハビトゥスをたずさえて、成人すると、
より大きな社会への巣立っていく。
• ここにおいて、母方言やハビトゥスの
異同が、他者とであったさいに、彼
(女)との母方言やハビトゥスの異同
の程度が、
• その他者と、どれほど、協力する(の
かしないのか)に効いていることはあ
りそうなことだろう。
• 現代のような大規模社会においても
(おいてこそ)、
• 未知の他者にであったさいに、「同
郷」「同門」(地縁・学閥)が、そこ
での協力度に関与していそうなことは
いうまでもないだろう。
• この意味で、本稿のモデルは、このよ
うなダンバーの記述に対応していたも
のと言えそうである。
• しかし、本稿のモデルには、上の母方言・母ハビトゥス学習の記
述からすると、不満がある。
• それは、親から子への、パスワードの継承が、遺伝によるものな
のか、文化的学習によるものなのかが、判然としない、という点
である。
• モデルを自然に解釈すれば、本モデルは、遺伝をモデル化したも
のである。
• しかし、子どもが出産時に、すぐ目の前の成体個体からパスワー
ドを学習するとモデルを変更することは容易であるし、結果はほ
とんどおなじだろう。
• 念のため、このような改変モデルをつくって、実験してみた。
• 親子間でなにかが継承されるさいに、それが、遺伝によるものな
のか、学習によるものなのか、という、ダーウィニズムにつきも
のの論争点(「氏か育ちか」問題)がここにも浮上する。通常の
ダーウィニズムとことなって、ここでは、「育ち」(文化的学
習)であることを論証したいのであるが。
[結果(つづき)]
• 前ページのように、「子どもが出産時
に、すぐ目の前の成体個体からパス
ワードを学習するとモデル」である。
実行No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
終 了 ス
テップ数
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
カ テ
カ テ1 0 の
の 数 数
e:End e:End
244
0
110
87
180
94
209
0
115 102
70 152
180
69
211
0
123
88
141 106
238
0
221
0
225
0
175
25
169
60
112
94
211
0
217
0
126
62
248
0
113 125
116 120
154
59
195
0
163
62
218
0
206
0
234
0
243
0
193
55
191
0
166
75
197
0
108 115
109 105
231
0
233
0
163
97
134
79
129
60
171
37
198
0
224
0
151
50
131 105
140
84
159
46
163
69
218
0
201
0
フ ラ
グ 無
0 有 学 習確
1:0 率:0
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
1
0.2
改 訂
フラ
有
GS 学 グ の
無 :En 習 :En 候 補
d
d
数:0
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
1
0
10
個 体
数
枠 :En
d
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
2500
158
158
193
210
212
160
141
239
113
221
252
203
197
210
90
213
126
150
96
198
161
240
224
211
129
211
139
207
225
148
193
144
150
175
221
236
144
143
234
152
233
209
111
239
161
148
130
153
155
123
45
41
37
0
0
66
67
0
101
0
0
0
24
0
103
0
95
63
104
50
52
0
0
12
78
0
71
0
0
58
0
56
60
32
0
0
50
80
0
49
0
41
117
0
67
112
75
97
64
94
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
0.2
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
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0
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0
0
0
0
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0
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0
0
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0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
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10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
10
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
200
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200
以上のように、親から、遺伝的に?、継
承した場合と同様な結果となっている。
[議論(つづき)]
• ここで、ジュディー・リッチ・ハリスの、い
わゆる「グループソーシャリゼーション」理
論を想起するとさらに興味深い。
• ハリスは、「子どもは、親からもっとも、文
化的な影響を受ける」という暗黙の想定を懐
疑し、
• 子ども集団からこそ、子どもはほとんどのす
べてのことを学習する、という理論を主張す
る。
• いうまでもなく、ここにおいても、典型事例
のひとつとして想定されているのは、言語習
得である。
• 移民家族の事例をみればわかるとおり、移住
先の言語にまったく不得意な親の子供であっ
ても、
• 臨界期以前であれば、大きな問題なく、移住
先の言語を習得する。(その意味で、「母」
語・「母」方言、という表現は、ミスリード
だろう)。
• さらにハリスは、そのような「子ど
も」が習得するさきの文化とは、大人
の文化なのではなくて、子ども集団の
文化であること。
• その子ども集団の文化もかならずしも
すべてが不変であるわけではなく、
• 年齢的に少し先行したいわば、リー
ダー的子ども(子どもカリスマ?≒
ファッションリーダー)のランダム的
文化行動変容のようなものを
• 模倣的に習得していく、と考えている。
•
•
•
•
•
すなわち、以上のダンバーとハリスの議論を総
合して以下のようなシナリオを描いてみることも
できるだろう。
ヒトをはじめとする言語利用動物(の多く?)は、
言語習得臨界期以前の自らが養育された小集団内
の言語・ハビトゥスを、
その後の「成人」後に「だれと協力するか」の判
断をするさいのパスワードとして利用することが
機能的である。
しかし、このパスワードは改訂する必要がある。
不変だと、遺伝的距離の遠いものからもいずれは
模倣されてしまう危険性があるから。
• しかも、「パスワード」を必ずしも「自分のすぐ目
の前の自分の親」から「習得」することがいつもベ
ストの戦略であるとはかぎらない。
• なぜなら、そのパスワードは、すでに、ただ乗り者
にばれてしまっているものかもしれないからだ。
• 自分が養育されている小集団に所属しつつ、
• さらに、「それより広い行動範囲」をもっている大
人たちのなかの、
• 「比較的成功している者」のパスワードを習得する
のが、良い方策だろう。
• なぜなら、それは、蓋然的に言って、だだ乗り者に
彼のパスワードが漏洩していないことを示すから。
•
こうして、結果的に、ハリスの「ファッショ
ンリーダー」モデルが比較的よいシナリオとし
て、提起されるだろう。
グループ・ソーシャリゼーション・
モデル
• 上記シナリオと一致したようなモデルでの計算機実
験が要請されるだろう。たとえば、エージェントの
再生産(出産、と、死)をモデルにいれ、幼児期
エージェントにおける「集団的社会化」をモデルに
いれ、その社会化集団が少数の成功年長者に影響さ
れてハビトゥス変異する、そして、幼児期をおえて、
成人期にはよりひろい範囲のエージェントと「行動
(交際)」するのだが、その際に、幼児期に「集団
的に社会化」されたハビトゥスの「異同」が「非協
力・協力」の判断に効いている、、、、、というよ
うなモデルによる、計算機実験である。
• これは少なくとも二つの意味で、非常
に興味深い実験である、と感じられる。
第一は、上記の「氏か育ちか」問題を
分別できる、という点において。第二
は、実際の「変異方言」「変異ハビ
トゥス」をより現実らしくシミュレー
トしているように感じられる、という
点において。
• 上記のようなシナリオをシミュレート
するモデルを試みてみた。
• すなわち、出産した子どもは、出生時その
時ではなくて、幼児期の終わり?において、
• 本モデルにおいては、「4歳」時において、
みずからの「親」からではなく、
• 「周りの個体」のなかで(親も可)もっと
もパフォーマンスの良い者から、本モデル
においては自分を中心とする距離1の近傍
の9つのセルの中で
• もっともパフォーマンスの良い者から、パ
スワードを習得する。
• ここで、注意すべきは、このパスワードの習
得は、かならずしも「仲間(協力カテゴリー
エージェント)」からとは限らないというこ
とである。
• 敵(非協力カテゴリーエージェント)からも
「パスワード」を習得してしまう可能性を排
除していないということである。
• この可能性を排除してしまえば、上述の「だ
れとパスワードをやりとりすればいいのかわ
かっているのなら、もはや、パスワードはい
らない」という論点先取条項に抵触してしま
う。
• したがって、敵(非協力カテゴリー
エージェント)から「パスワード」を
「学習」してしまい、
• 「みすみす、ボラれて」しまう場合も
当然存在する(多い)。
• しかし、以下にみるように、あるパラメータ
の組み合わせのもとにおいては、
• このような「幼児期のおわりにパフォーマン
スの高い個体から、パスワードを学習する」
という方略(協力カテゴリー2)(以下、グ
ループソーシャリゼーション学習=GS学習
とよぶ)が、「総体的にいって」、
• 出生時に親からパスワードを習得する(協力
カテゴリー1)方略、
• つねに非協力で他者のパスワードを学習(盗
み見る)する方略(非協力カテゴリー0)、
• に、たいして、優勢的に存続する場合が存在
することがみいだされた。
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200
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200
200
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• 以上のように、100試行において、
• GS学習方略(カテゴリー2)は、8
9試行で、存続していた(存続率8
9%と呼ぼう)。
• それにたいして、親からの相続方略
(カテゴリー1)は存続率14%、
• 非協力盗み見方略(カテゴリー0)は
存続率49%であった。
「近頃の若い者は、、、」「若者言葉は乱れてい
る、、、」「ハーメルンの笛吹男」「親にさからって
カルトにはまってしまう子ども、、、」
• ロビン・ダンバーらの、フリーライ
ダー問題への対処方略としての方言変
異論を、
• 「パスワード改訂」メカニズム(仮
説)として定式化し、それの、計算機
実験による検証をおこなった。
• 肯定的な結果を得た。
• しかし、そこでは、パスワードの「共有化」
メカニズムが不明であった。
• 親子間の継承による、親子・親類間での共有
がなされていると推測した。その推測を傍証
するため、遺伝的相続でなくて、学習による
相続のモデルと対比した。
• 後者においても、同様な肯定的な結果を得た。
• しかし、両者は外見的振る舞いとしてはほと
んど同様であり、氏か育ちか問題を峻別でな
かった。
• この課題を解決するため、
• ジュディス・リッチ・ハリスのグルー
プソーシャリゼーション仮説のモデル
化を、試みた。
• 肯定的な結果を得た。
• 繰り返すが、このモデルの面白い点は
少なくとも二点ある。
• 第一は、親からパスワードを継承するのでは
ない(とはかぎらない)、ということである
• 子どもは、「幼児期の終わり」に、「自分の
周りの任意の大人」のなかから、ただたんに、
パフォーマンスの良さを基準にパスワードを
習得する。
• 自分の親よりも「羽振りの良い」おとながい
れば、子どもはそこからパスワードを習得し
てしまう。
• くりかえすが、パスワードの「改訂」は、機
能的・定行的であるべきではない。そうであ
ると、フリーライダーに容易に推測されてし
まうだろうから。
• その結果、「我が子」は、親の目から見ても、
• 異様な・理解しがたい、パスワードを習得す
る蓋然性が生じる。
• 「近頃の若者の、風体ときたら、まったく理
解できない、、、、」「最近の若者のはなし
言葉は、乱れている」といった、嘆きは、
「古来?」きかれていたようである。
• 本モデルは、そのような現象が起きるひとつ
の(あくまでひとつ)のメカニズムをあきら
かにしたといえそうである。
• 方言の消滅がよく嘆かれる。また他方、
若者たちのへんな流行や話し方に眉を
ひそけるひともいるだろう。
• しかし、上述の視点からすると、ひと
が癒しをかんじる対象の方言(の多様
性)も、
• 眉をひそめる若者の流行も、
• じつはほとんど同じメカニズムの個々
のあらわれであるかもしれないのだ
(多くはそうであるとわたしは推測し
ている)。
• 第二に本モデルの興味深い点は、
• いわば「敵から、パスワードを学習し
てしまい、みすみすボラれてしまう」
可能性を排除していない点である。
• 幼児期の終わりに、周囲から習得する
パスワードの学習対象は、別に「味
方」とは限らない。
• たんに、パフォーマンスの高さにのみ
依拠している。
• したがって、個々の個体をみれば、フリーラ
イダーのパスワードを習得して、「自らカモ
になってしまう」場合もある(少なくない)
• そのような個体は、再生産できないだろう。
• しかし、マクロ的には、このようなGS学習
の方略は、「あるパラメータ条件」のもとで
は、
• 上記のように、フリーライダーの方略にたい
しても、親子間でパスワードを継承する方略
にたいしても、優越的に再生産しうるので
あった。
• これを可能にする、パラメータの範囲につい
ての「パラメータサーベイ」はまだおこなっ
ていない。
• が、上記のようなシナリオを可能にするよう
なパラメータにかんしては、かなり「模索」
して、やっと、GS学習が優越できる事例を
探し出せた。ということから鑑みて、
• GS学習が優越となるパラメータ領域はさほ
ど広くないことが予想される。
• なにしろ、ミクロ的には、みすみす敵のパス
ワードさえ学習してしまう場合があるのだか
ら。
• このストーリーを可能とするパラメータ領域
が狭そうであることから、本モデルのロバス
ト性に疑念をもつ読者もいるかもしれない。
• しかし、わたしは、パラメータ領域が「狭い
が、存在する」こと自体が興味深いと感じる。
• すなわち、進化史のなかの「ある狭いニッ
チ」において、
• このようなGS学習が機能的になったのでは
ないか、と見通すのである。いずれにせよ、
この論点は、パラメータサーベイをおこなっ
てから再論したい。
• 「個々の個体をみれば、フリーライ
ダーのパスワードを習得して、「自ら
カモになってしまう」場合もある(少
なくない)。しかし、マクロ的には、
このようなGS学習の方略は、優越的
に再生産しうる」とのべた。
• しかし、これはいうまでもなく、EEA状
況においてで、ある。
• マス社会において、おなじ行動特性を
もつ遺伝子が、同様な機能性をもつ保
証はない。
• 人類史においては、「親の視点からみ
て、敵」とでもいえるような陣営のハ
ビトゥスに
• 子どもたちが「籠絡」されてしまう事
例は多くみられただろう。
• ハーメルンの笛吹男、や、多くのカル
ト現象、など。
• これらの現象をも説明しうる、一つの
(あくまで一つ)のメカニズムとして
も、本モデルは興味深いと考える。