建設CALS/EC実証フィールド実験を支援するウェブ技術

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建設CALS/EC実証フィールド実験
を支援するウェブ技術について
熊本大学 工学部
建設省近畿地方建設局
熊本大学 大学院
熊本大学 大学院
〇正 員
正 員
学生員
学生員
小林一郎
山本一浩
吉村真一
難波正幸
背景
建設省を中心とした建設CALS/ECの推進
(建設業界の情報化)
建設CALS/EC
公共事業に関する情報を「標
準」に基づいて「電子化」し、組
織を超えて情報の伝達、共有、
処理、加工、検索、連携を可能と
する環境の総称
図-1 建設CALS/ECのイメージ
技術的な問題点
各種電子データの「標準化」
これまで建設各社は、それぞれ独自にOA化・情報化を進めたため、
それぞれ使用するコンピュータの機種やソフトウェアの種類は異
なっている
このことが組織や会社の枠を超えたオープン
な電子データの交換・共有を目指す建設
CALS/ECの実現において互換性・汎用性と
いった点で大きな障害になっている
提案
既存のウェブ技術によるシステムの構築
サーバー側のパソコンにおいて、既存のウェブ技術の機能を利用
してウェブ・アプリケーションを開発し、コンピュータの機種やソフト
ウェアの種類に依存しないシステムを構築する
クライアント側のパソコンには基本的に無償で
配布されているInternet ExplorerやNetscape
Communicatorに代表される一般的なブラウ
ザ・ソフトのみでネットワークに参加可能とな
る
構成ウェブ技術
ASP(Active Server Pages)
Windows NT Server 4.0のService Packに標準搭載されたインター
ネットサーバーであるInternet Information Server 3.0以降で動作可
能なアドオンモジュールのことで、サーバー上でスクリプトプログラム
を稼動させるための仕組み
ASPの利点
① 技術の互換性、汎用性の高さ
② ネットワーク負荷の軽減
③ 技術習得の容易さ
④ 豊富な実行環境
クライアント側のパソコ
ンのブラウザ画面で入
力したテキストや選択
した項目などを、サー
バー側のパソコンに送
信することが可能とな
る
適用事例
大戸川ダム建設事業
黄ノ瀬管理用地概略設計業務
「打合せ記録簿」
設計段階において受・発注者間
で頻繁に交換される
図-2 「打合せ記録簿」
図-3 ブラウザ画面
受・発注者はそれぞれウェブ・ページにアクセスし、ブラ
ウザ画面を通じて必要な情報の入・出力および参照を行
う
紙と同じレイアウトのフォーマットを作成することで、記入
ミスや記入漏れを防ぐことができる
URL:http://gdp1.erec.kumamoto-u.ac.jp/daidogawa/kinose/
新規作成手順
打合せ記録簿新規登録の流れ
内容確認
① ユーザー認証画面
ユーザー名
パスワード入力
④文書の表示画面
添付資料
確認
②文書の閲覧画面
⑤ 添付資料の閲覧画面
新規作成
入力、送信
③ 文書の入力画面
工事写真管理アルバム (OpenPix ImageIgniterとASP)
建設省の提出写真管理情報項目案
必須属性項目
基礎情報 : 3
工事情報 : 9
写真情報 : 14
大量の写真データの送信の
際に入力者の負担が大きく
効率的ではない
本システム
図-4 工事写真
図-5 ブラウザ画面
OpenPix ImageIgniterを使用することで自動的なサムネイル
表示が可能となる。このことで、送信者名、撮影年月日、ファ
イル名、説明コメントといった必要最低限の属性項目で効率
的な写真管理が可能となる。
考察
システムの有効性・問題点
(1)文書データ
• 選択式や自動入力の項目を増加
→ 記入ミス・記入漏れの防止、操作性の向上
• 検査時には文書への押印行為が必要不可欠
→ ブラウザ画面を印刷することで対応可能
(2)写真データ
• 選択式や自動入力の項目を増加
→ 記入ミス・記入漏れの防止、操作性の向上
• 工事写真をサムネイル形式で一覧表示
→ 属性情報を必要最小限に削減可能
構築したシステムは十分に実用化段階であることを確認
※ 従来型との混在による二度手間
→ 具体的な評価が困難
今後の展開
その他の文書様式への応用
「工事打合簿」「段階確認書」「材料検査願」など
設計および工事段階で扱われる全ての文書様式への対応
実証フィールド実験の事例蓄積
システムの再構築