Transcript 卒業論文中間発表 AV機器の連携によるXX機構の設計と実装

AV機器の連携による
動的なメディアデータ通信経路
生成機構の構築
環境情報学部4年
伊藤昌毅(niya)
発表の概要
•
•
•
•
•
•
研究の背景
研究の目的
設計
実装
評価
まとめ
AV機器の多様な組み合わせ
• 入力元AV機器の多様化 • 出力先AV機器の多様化
– 多様なデジタルメディア
– 迫力ある鑑賞
– 放送形態の進歩
– モバイル
AV機器間の接続
MPEG4/IEEE1394
DV/IEEE1394
• 機器を中継させた接続
–
–
–
–
複数入力の選択
映像、音声信号の変形
フォーマット変換
複数のネットワークアーキテクチャの中継
AV機器接続問題
• 機器の発見
– 接続に必要な機器を特定
– 広範に検索､複雑な検索条件
• 機器の設定
– 接続を実現するよう各機器を設定
– 複雑な設定項目
現在の対応
• 学習リモコン
– 単一のリモコンですべてのAV機器の制御が可能
– 機器発見の手間を軽減
• 制御信号の転送
– 単一のAV機器から､複数のAV機器を制御
• 制御手順の記述、実行
– 複雑な設定の簡易化
• 特定のAV機器制御方法に依存
• 赤外線到達範囲に依存
• 柔軟性の欠如
ホームネットワークでのAV機器利用
• 多様な組み合わせ
– 物理空間に非依存
• 多様な制御方法 接続方式
– アナログ、IEEE1394 RS-232C
• 多様な制御主体
– ユーザ
– アプリケーション
ホームネットワーク環境に適した
AV機器接続機構の構築
• ミドルウェアとして実現
– ホームネットワーク上で動作するさまざまなア
プリケーションから利用可能
• 入出力AV機器の指定でAV機器間の経路
を生成
• AV機器制御アプリケーション開発者の手
間を軽減
AV機器接続機構
• 簡易性
– 入出力AV機器の指定で接続が可能
• 堅牢性
– AV機器の状態変化に対して接続状態を維持
• 拡張性
– さまざまな接続方式や制御方式のAV機器に
対応
関連研究(1/2)
• HAVi の Stream Manager
– FCMの持つプラグが一致したときのみ接続可能
DCM
DCM
機能要素プラグ
ソースプラグ
FCM
FCM
機能要素プラグ
シンクプラグ
アタッチメント
IEC61883による
デバイスプラグ
(DCM plug)
IEEE1394
関連研究(2/2)
• STONE サービスシンセサイザ(東京大学)
– ネットワークに分散されたリソースの入出力を
接続
– サービスグラフに合成要求を記述
– 中継AV機器を明示する必要がある
Smart Connect システムの設計
• Smart Connect ネットワーク
– AV機器同士の接続状態に対応
• Smart Connect ネットワークを利用した経路検索
– 簡易性を実現
• Smart Connect ネットワーク切断時の再検索
– 堅牢性の実現
• 多様な制御方式に対応
– 拡張性の実現
ハードウェア構成
• ヘテロジニアスなメディアデータネットワーク
• IPネットワークに接続されたPCより制御可能
スピーカ
DVDプレーヤ
S-Video
（アナログ）
アナログ
ビデオカメラ
TV
S-Video
アンプ
（アナログ）
PC
RS-232C PC
VCR
IEEE1394
PC
LAN
赤外線
ソフトウェア構成
• Smart Connect モジュール
– すべてのAV機器ごとに置かれる
– 制御PC内で実行
• 管理モジュール
– Smart Connect モジュール全体を管理
• ライブラリモジュール
– アプリケーションで利用
AV機器制御
アプリケーション
Smart Connect
管理モジュール
ライブラリ
IPネットワーク
：PC
Smart Connect モジュール
：ソフトウェア
モジュール
Smart Connect モジュール
Smart Connect モジュール
制御(赤外
AV機器
線)
制御
AV機器
（IEEE1394）
A/Vデータ
A/Vデータ
制御（RS-232C)
AV機器
AV機器の抽象化
• メディアデータ生成機能
• メディアデータ出力､記録機能
• 接続端子群(映像､音声)
セレクタ
VCR
入力端子群
TVモニタ
出力端子群
入力端子群
出力端子群
メディアデータ
生成機能
メディアデータ
出力、記録機能
Smart Connect ネットワーク
• Smart Connect モジュール同士のパケット交換
• AV機器同士の接続状態に対応
– IEEE1394バスリセット
– ユーザによる入力
出力端子群
入力端子群
内部メディアデータ経路
外部メディアデータ経路
出力端子群
入力端子群
AV機器間の経路生成
• 入出力AV機器の指定
– 生成AV機器名
– 出力、記録AV機器機能名
– 検索方針
• 入出力AV機器間の経路生成に必要な機
器を検索
• 各AV機器の制御による経路の生成
AV機器情報の広告
• メディアデータ出力、記録機能の広告
– パケットに記述して Smart Connect ネット
ワークに流す
• 各端子群でAV機器情報を保持
•AV機器名
•AV機器への経路
•ホップ数
•経路品質
•最終広告時刻
– 通過した端子群において
– 一定時間経過後削除
：端子群
メディアデータ
生成機能
メディアデータ
出力、記録機能
AV機器の検索
• 検索条件を記述したパケットを生成機能から流す
• 各端子群において適正な経路へ
：端子群
•パケットID
•始点AV機器機能名
•終点AV機器情報
•検索方針
メディアデータ
生成機能
メディアデータ
出力、記録機能
AV機器間の経路生成
• 出力、記録機能より、パケットIDを記述した経路生成パ
ケットを流す
• 通過した端子群のあるSmart Connect モジュールで、AV機
器を制御
：端子群
メディアデータ
生成機能
メディアデータ
出力、記録機能
接続の復元
1.
2.
3.
4.
AV機器同士の接続の切断の検知
入力元AV危機機能へ､切断を伝達
同一条件で､再び検索
現在のAV機器の接続状況が反映された
検索による、新たな経路の生成
Smart Connect モジュール
アプリケーション
管理モジュール
経路生成
要求
接続
要求
AV機器リソース
管理モジュール
AV機器制御モジュール
経路生成
制御
状態変更通知
AV機器
Smart Connect
ライブラリ通信モジュール
通
接続要求
信
接続可否返答
モ
ジ
パケット転送要求
ュネ
ーッ
ル ト パケット転送要求
ワ
ー
ク
管理モジュール
• Smart Connect モジュールに、アナログ
ケーブルの接続状態を通知
管理モジュール
接続要求
Smart Connect
モジュール
•接続端子情報を交換
•Smart Connect 情報を更新
Smart Connect
モジュール
ライブラリ
• アプリケーションからSmart Connectシステ
ムの利用を実現
• APIの提供
– AV機器機能を表現するオブジェクトの規定
– 接続､切断のための関数(メソッド)を提供
実装
• JDK 1.3.1
– 約3，800行
アプリケーション例：GUIによる
AV機器接続
• GUIによる、入出力AV機器接続アプリ
ケーションを実現
アプリケーション例：ユーザの位置情報を
利用したビデオ観賞システム
• ビデオ鑑賞者の位置により出力ディスプレイ切替
Display B
Display A
リモコン
（位置情報を取得）
定量的評価
• 経由AV機器のホップ数に対する経路生成
時間の測定
[msec]
120
100
80
60
40
20
0
1
2
3
4
5
6
[ホップ数]
7
8
9
定性的評価(1/2)
• アプリケーション開発の簡便さ
– ユーザの位置に応じたディスプレイ切替の例
public void switchDisplay(LocationID newLocation){
try{
AV_Function newDisplay = locationManager.getDisplay(newLocation);
smartConnect.Disconnect(connectionID);
connectionID = smartConnect.Connect(sourceAV, newDisplay,searchOption);
diplay = newDisplay;
}catch(Exception e){}
}
定性的評価(2/2)
• 他の接続機構との比較
HAVi
STONE
Smart Connect
簡易性
×
×
○
堅牢性
拡張性
○
△
○
○
△
○
•HAVi,STONEとも、接続にあたり中継機器の指定や記述が必要
•HAViは、IEEE1394を想定しているが、ベンダがアナログ接続の
機器を対応させる可能性を残している
•Smart Connect では、切断を検知できないアナログケーブルをサ
ポートするため、完全な堅牢性が得られない
今後の課題
• IEEE1394、HAViとの連携
– IEEE1394に最適化された機器接続
– HAViの利用
• 多様な検索の実現
– 出力先AV機器の属性の充実
• 動的なSmart Connect モジュールの生成
– AV機器のインタフェース、制御方法をXML化
• アプリケーションの充実
まとめ
• Smart Connect システムの設計、実装、評
価
• 入力元、出力先AV機器の指定のみによる
経路生成を実現
• Smart Connect システムを利用することで、
既存のAV機器を含めた複数機器を連携さ
せたシステムが容易に実現できる