講義資料 経路制御 (OSPF)

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Transcript 講義資料 経路制御 (OSPF)

情報ネットワーク
岡村耕二
RIPの欠点、特に大規模ネットワークにおいて
• ネットワーク変更時の収束時間が長い。
• version 1はVLSM(Various Length Subnet Mask)
に未対応 。
• version 1はマルチキャストに未対応。
• version 1は認証機能に未対応。
• 定期的なアップデートがネットワークを浪費。
• 帯域幅を考慮したコストの設定、複数パスを利用し
たロードバランスなどできない。
• 階層構造が取れない。
• 最大メトリック値(15)という強い制限がある。
RIP (Routing Information Protocol )
経路表
経路表
経路表
経路表
OSPF (Open Shortest Path First )
経路表
経路表
経路表
経路表
経路(リンク)情報の一斉交換
経路表
経路表
経路表
経路表
全てのルータが同一の経路情報を
保持
OSPF (Open Shortest Path First )
• 近隣のルータを検知
– 同一セグメント上にある OSPF ルータの発見
• リンク情報の共有
– それぞれのルータは OSPF 経路制御に載せる自分のリ
ンク(自分が持っているインタフェース、ネットワークアドレ
ス、ネットワーク長)情報を全ルータに向けて送信する。
• 経路情報の計算
– 全ルータは同一のリンク情報から同じアルゴリズムを用
いて経路情報を計算する。
隣接関係(Neighbor)の確立
#00
Hello
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Hello
Hello
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#03
Hello
224.0.0.5 というマルチキャストアドレスが用いられる。
隣接関係(Neighbor)の確立における
認証
224.0.0.5
パスワード
パスワード
パスワード
リンク情報の共有
LSA: Link State Advertisement
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マルチキャストの利用
経路情報ではなく、ネットワークの情報や
インターフェイスのコストなどの情報が交
換される。
経路情報の計算
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LSDB (Link State Data Base)
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Dijkstra のShortest Path First アルゴリズム
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最小パス木を作る。
Dijkstra のShortest Path First アルゴリズム
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最小のものを確定してゆく
Dijkstra のShortest Path First アルゴリズム
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最小のものを確定してゆく
Dijkstra のShortest Path First アルゴリズム
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最小のものを確定して、足してゆく。
エリアによる階層構造
#area 0.0.0.1
#area 0.0.0.2
OSPF の特徴(まとめ)
• 経路情報トラフィックを削減できる
OSPFでは,ルータ間の接続の状態が変化したときだけ接続
状態の情報をほかのルータに通知する。なお,OSPFでは30
分周期で,自ルータの接続状態の情報をほかのルータに通
知する。
• ルーティングループを抑止できる
全ルータで共通の最短パス木を共有する。
• コストに基づいて経路選択できる
OSPFでは,宛先に到達できる経路が複数ある場合,宛先ま
での経路上のコストの合計が最も小さい経路を選択する。
• 大規模なネットワークで運用できる
OSPFでは,コストが65536以上の経路を到達不能とみなす。