通信と放送の融合

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Transcript 通信と放送の融合

通信と放送の融合
DMC機構 石田剛朗
今日の狙い
• 目標:
– 通信と放送の融合について考えるきっかけを作
ること。
• 講義内容
– デジタルとアナログの違い
– インターネットの仕組み
– デジタル放送の仕組み
– 「IP over デジタル放送」について
デジタルとアナログ
インターネット
デジタル化された情報を共有する仕組み
文字による情報伝達:言語の数字化
文字=一つ一つの文字に対応番号を割当
音による情報伝達:音声の数字化
音=空気の振動、波の強さを数値化
デジタル化によって初めて人類全体で共有できる情報
絵による情報伝達:画像の数字化
映像による情報伝達:映像の数字化
絵(画像)=点の集合:点の色の濃さを数値化 動画=複数画像の切り替え(ぱらぱら漫画)
デジタルとは
• デジタル
– digit: 指、アラビア数字(0~9)
– digital: 指の、数字の、計数型の
数値による表現
• アナログ
– analogy: 類似、相似
– analog: 類似物、相似物
類似・相似による表現
コミュニケーションって何だろう?
お母さんと小さい子供の会話
• 「お腹が痛いの?」
– 「痛い」「痛くない」
• 「お腹すいた?」
– 「お腹すいた」「お腹いっぱい」
これを黒球と白球で考えると?
黒球と白球によるコミュニケーションの例
お腹がすいたのね!
共通のルール
お腹がすいたら●
お腹いっぱいなら○
一郎くん
おかあさん
ルールと記号による伝達
白と黒で表せるものは?
• 文章
– 「好きよ」「嫌いよ」
– 「痛い」「痛くない」
– 「お腹すいた」「お腹一杯」
• 絵や映像
– 色を付ける、付けない
• 音声
– 鍵盤を叩く、離す
– 白鍵を弾く、黒鍵を弾く
実際のコミュニケーションはもっと複雑
• どこが痛いの?
– 「お腹が」「頭が」「肩が」「背中が」…etc
• どのくらい?
– 「すごく」「まあまあ」「少し」
• どんな風に
– 「しくしくと」「きりきりと」「ずきずきと」…etc
箱の数とルールを増やしてやればよい。
• お腹 ○○ 頭が
○●
• すごく ○○ まあまあ○●
• しくしく ○○ きりきり ○●
肩が ●○
少し ●○
ずきずき●○
背中が
●●
全く~ない ●●
刺すように ●●
つまり、黒と白で表せるものは?
• 1箱だと?
– ○,●
→2パターン
2パターン
• 2箱だと?
→4 (2×2)パターン
– ○○,○●,●○,●●
• 3箱だと?
→8 (2×2×2)パターン
– ○○○,○○●,○●○,○●●,●○○,●○●,●●○,●●●
• 100箱だと?
→1267650600228230000000000000000 パターン
(126兆7650億6002万2823 ×1000兆!)
• コミュニケーションの幅はほぼ無限(2n)
• ○,●=0,1による数値表現→デジタル
• この箱のことを「ビット(bit)」と呼ぶ
コンピュータは2進数
• bitで表せる数
1bit=21=2
2bit=22=4
3bit=23=8
4bit= 24= 22 × 22 = 16
5bit=25=32
6bit=26=64
7bit=27=128
8bit=28=256=1byte
9bit=29=512
10bit=210=1024≒1000
• よく使われる単位
1K=1024≒1000
1M=1000K≒1000×1000
≒100万
1G=1000M≒100万×1000
≒10億
1T=1000G≒10億×1000
≒1兆
数値で表せるものは?
• 文章
• 音声
– 文字に数値を割り当てる
(文字コード)
0x41
– 波長を数値に分解
0x61
• 絵や映像
– 画面を分割して色数を表現
RGB(Red, Green, Blue)
我々の表現は
ほぼ全て数値に変換できる。
→符号化、デジタル化
元信号
(アナログデータ)
時間(T)
デジタル化
電圧
サンプル粒度
(ΔV)
時間(T)
サンプリング周期(ΔT)
電圧
サンプル粒度
(ΔV)
時間(T)
サンプリング周期(ΔT)
ΔT と ΔV を小さくすると ?
電圧
時間(T)
どのくらい 細かくするといいの ?
• 時間方向
– Shannonのサンプリング定理
元信号の周波数の 2倍の周波数でサンプリングすれば、元
信号を完全に再現可能。
※人の可聴域=通常20Hzから、15000Hzないし20000Hz程
度
• 電圧方向
– 測定値を表現するビット数を大きく
•
•
•
•
4ビット : 16値
8ビット : 32値
16ビット: 64値
32ビット: 128値
(*) 人間の感覚は、通常、指数関数状に変化 (dB)
デジタル情報の利点
• 伝達手段の共通化 (ex. すべてDVD)
• 伝達品質の向上
– 情報が劣化しない (サンプリング時に劣化)
• 伝達内容の守秘と制御
– 暗号化 (ex. 公開鍵方式)
• 効率的な伝達(数学の魔法)
– パケット通信、圧縮、
帯域幅とデータ転送時間
• bps=bit per second=1秒間に何bit 送れるかを表す
• CD一枚分のデータ量は?
– 44.1KHzの間隔で16bit幅のサンプリング (ステレオは2ch)
– 44.1(Hz)×1000×2(stereo)×16 (bit) = 705600 bit/sec
– 約 74 分 = 74 × 60 (sec) = 4440 (sec)
• これで計算すると 約747MB(CD-ROMは約650MB)
• 64kbps(PHS)で送ると約27時間
• 100Mbps(FTTH)で送ると約7秒半
インターネットの仕組み
プロトコル
• ネットワークを介してコンピュータ同士が通信を行う
上で、相互に決められた約束事の集合
– 対応しているプロトコルが違うとお互いに通信できない
• 例:人間同士の意思疎通
– どの言語を使うか?
• 日本語?英語?
– どの媒体を使って伝達するか?
• 電話?メール?
• インターネットはInternet Protocol(IP)を使っている
• プロトコルの役割を複数の階層に分けて考えられて
いる
同じ決まりで通信するということ
電話の例
1) 受話器を上げる
• 相手が英語,自分が日
本語で話しても会話は成
立しない
• 電話では始めに 「もしも
し,xxです」
2) 電話番号を入力
5) 会話する
6) どちらかが受話器を置く
• コンピュータの世界でも
7)
同じ
– UNIX-Windows間の通信
– 無線-有線間の通信
回線が切れる
3) 着信を通知する
4) 受話器を上げる
パケット通信
回線交換とパケット交換
• 回線交換方式
– 相手とパイプラインをつないでデータをやりとりす
る
– バーチャルサーキット
– 話し中がある
• パケット交換方式
– データを小包(パケット)に小分けにして転送
– データグラム
– みんなで使える
回線交換方式
パケット交換方式
–
–
データを小包(パケット)に小
分けにして転送
データグラム
階層モデル
役割分担:階層モデル(意思伝達)
発話者
聞き手
伝えたい情報
情報を獲得
思考から言葉
への変換
言語
日本語?
英語?
言語
伝達手段
手紙?
電話?
メール?
それぞれの階層で同じもの
を利用していれば問題なし
OSI7層モデル
アプリケーション層
アプリケーション層
プレゼンテーション層
プレゼンテーション層
セッション層
セッション層
トランスポート層
トランスポート層
ネットワーク層
ネットワーク層
ネットワーク層
データリンク層
データリンク層
データリンク層
物理層
エンドノード
物理層
中継ノード
物理層
エンドノード
OSIモデルとインターネットアーキテクチャ
インターネットでは、上3層は全てアプリケーションに任されている
アプリケーション
プレゼンテーション
アプリケーション
HTTP,FTP,SMTPなどのプロトコルや
アプリケーションごとの通信手順
セッション
トランスポート
TCP
UDP
ネットワーク
IP
データリンク
Network Interface
物理
物理
例えば、宅配便の伝票
問い合わせ伝票番号
宛先(住所、氏名、電話番号)
受付日
配達日指定
依頼主(住所、氏名、電話番号)
品名
荷物の重量、サイズ
時間指定
午前
13:00~15:00
15:00~17:00
17:00~19:00
19:00~21:00
取り扱い店
担当者
パケット(荷物)が届く
近所のコンビニエンスストア・
宅配業者に配送を依頼する
送りたいものを梱包し
必要な情報を書き込む
集荷した荷物は
中継所に運ばれる
大まかに行き先を分類し、
適切な配送センターまで
配送する
梱包されている荷物をほどき、
中身を受け取る
その地域(地区)担当宅配業者が
住所と宛名に従って荷物を届ける
インターネットの階層モデル



インターネットはバケツリレー(伝言ゲーム)
IP層ではじめてエンドエンドの通信が確立
IPの上位層はIPの機能をするために世界中のホストと
通信できる
Application
Application
Application
Application
TCP UDP
TCP UDP
TCP UDP
TCP UDP
IP
IP
IP
IP
Network
Interface
Network
Interface
Network
Interface
Network
Interface
Physical
Physical
Physical
Physical
プロトコルスタックとカプセル化
ビルからビルの間で荷物を送るとき、上の階から各階で順番にラッピングをする
受け取った荷物は、ラッピングを順番にほどいていく
包装紙をかける
リボンを付ける
宛先をつける
宛先
宛先
プロトコルスタックとカプセル化
• 送信側
– 各層がそれぞれ必要な情報(ヘッダ)を付加して下層へ渡す
• 受信側
– 各層はヘッダの情報をもとに処理を行い、そのヘッダ部分を取り除い
て上層へ渡す
例:HTTPヘッダ
データ
TCPヘッダ
IPヘッダ
Ethernet Frame
信号へ
アプリケーション
アプリケーション
TCP
TCP
IP
IP
Network Interface
Network Interface
物理
物理
送信側
受信側
データ
階層化の特徴
• 責任範囲(役割)の規定、限定
• 各階層が独立
– 上位のプロトコルは、自分のすぐ下のプロトコルの使い方(インター
フェース)さえ知っていれば、それより下で何が起きているかをまったく
気にする必要がない
– 階層毎に共通のインターフェイスを定義
• スケーラビリティ
– 処理を各層に分散できる
• 新しい技術への柔軟性
– 同一レベルの階層同士を交換出来る
• 新しく技術が開発された部分だけ交換すれば進化できる
– ISDN→ADSL→FTTH、IPv4→IPv6
• 階層化していないと、、
– 規格が変わるとシステムすべてを更新する必要がある
インターネットの強み
足回りはなんでもいい
ADSLやFTTH等の地上線、携帯電話網、放送網、等、これまで個々に展開されてきた様々な伝送メディアがIPによっ
て結び付けられつつある。
Routing and Line
connection via ISP
FTTH
IPv6 Address Space
ADSL
CATV
Data center
Wireless communication
Mobility
Authentication
Security
End-to-End
Communication
IP Phone
Bi-directional
Realtime Streaming
SOHO
Router
Streaming
Wi-Fi
Remote
Access
Digital Broadcasting
Integration of
Broadcasting and
Communication
Information of
Acknowledgement,
Traffic Trend and
so on,,,
みんなへ質問
• この世の中でデジタルで表せないものはなん
だろう?
• いま目にするもののうち、デジタルで表せるも
のはなんだろう?
• それをデジタルで表すにはどんな仕掛けが必
要?
dog on a chip
• 米ジョージア工科大学のSchool of Electrical and
Computer Engineeringが開発
• 嗅覚をデジタル化
→麻薬取締警察犬と同等の働きをするチップ
• anti-BZE抗体というタンパク質抗体をセットしたチップ
• コカインの構成分子が抗体に触れると、そこから発する音波
が電気的な信号で探知され、瞬時に判別
出典:http://www.ece.gatech.edu/
バーチャル・リアリティー手袋
• ハプティック(触覚)技術の1つ。
• ニューヨーク州立大学バッファロー校バーチャル・リアリ
ティー研究所が開発。
• 指先に小型センサーがついた手袋。
• 押したときの感触をデータとして転送。
•ネットワークにつながると・・・
触感を転送できる!
出典: http://www.vrlab.buffalo.edu/
味覚センサ
• 九州大学 都甲・林研究室が開発。
• 人間の感じる塩味、甘味、酸味、苦味、うま味
を検出
• 脂質/高分子膜という、味物質と結合すると電
気特性が変わる物質を使って、味を数値化
• ネットワークにつながると・・・
– 味覚を転送できる?!
出典: http://ultrabio.ed.kyushu-u.ac.jp/
アノトペン
• 小型カメラ内蔵ペン
• 専用用紙(アノトペーパー)
に書くことで、筆跡情報を
Bluetoothで他機器へ送信
• ネットワークにつなげる
と・・・
– 手書きの情報を転送!
出典: http://www.anotofunctionality.com/
トロスシステム
•
•
•
•
巨大なテレビ会議システム
高さ3m、直径7mの円筒形ディスプレイ
指向性のマイクとスピーカーを内蔵
街角で遠隔地同士(ex.ロンドンとパリ)を接続し、リ
アルタイムコミュニケーションの実現を目指す
出典
THOLOS SYSTEMS
http://www.tholos-systems.com
NOMAD
• 網膜投影ディスプレイ
• レーザー光線で網膜に直接投影
• 手元から目を離さずにコンピュータ画面を見
ることができる
• 手術、航空機の操縦、車の整備、等
出典
MICROVISION
http://www.mvis.com/
Fog Screen
• エアカーテンの間に濃い霧のスクリーンを作
りだし、そこに映像を投影
• 空気の層で守られているので画像の乱れが
少ない、通り抜け可能
出典
FogScreen
http://www.fogscreen.com
Near-eye
•
•
•
•
親指の爪サイズの小型ディスプレイ
432x320の解像度
24bit full color
デジタルカメラやヘッドマウントディスプレイなどの組み込み
機器として
出典
Displaytech
http://www.displaytech.com
3Dディスプレイ
• メガネ不要の3Dディスプレイ
• 眼の錯覚を利用して実際にそこにないものを
3D映像としてみせる技術
• ディスプレイを見る位置を変えると様々な角
度から3D映像を見ることができる
出典
ニューヨーク大学先端技術センター
http://cat.nyu.edu
火星探査機「スピリット」
• NASAの火星探査機スピリットが日本時間1月4日午後1時
35分に火星へ着陸
• 周波数帯の違う4つのアンテナを使って地球や火星軌道衛
星と通信
• 探査機⇔地球
– 350bps~12kbps
• 探査機⇔軌道衛星
– 約128kbps
スピリット
出典
NASA
http://marsrovers.jpl.nasa.gov
• 計画の進行に合わせて遠隔からプログラムのアップデートを
行う
パトロールロボ
• 米アクティブメディア・ロボティクスが開発。
• 無線LANを搭載。インターネット経由で操作
可能。
• 不審者に警告を発したり、ガス探知・温度セ
ンスによる異常の発見も可能。
出典: http://www.activrobots.com/BldgPropty/patrolbot.html
アフガン・エクスプローラー
• 米マサチューセッツ工科大学メディアラボに
属する「コンピューティング・カルチャー・グ
ループ」が開発。
• 生身の人間が行けないような危険な場所にも
踏み込んでいけるジャーナリスト・ロボット
• 衛星ネットワークを利用して、
遠隔操作。
出典: http://compcult.media.mit.edu/afghan_x/
AIBO ERS-7
• 各種センサーを内臓
–
–
–
–
–
–
赤外線距離センサー
加速度センサー
振動センサー
静電タッチセンサー
あごセンサー
肉球センサー
• ワイヤレスLANを搭載。インターネット経由でAIBOに操作コ
マンドをメール送れる
(写真を撮る、メッセージを読ませる)
出典:http://www.sony.net/Products/aibo/index.html
ISee Pet
• ネットワーク経由で利
用可能な、カメラ&マイ
ク付フードサーバー
• webを利用して、ペット
の状態を見たり、餌供
給を指示したり、呼び
かけたり出来る。
出典: http://www.aostech.co.jp/wnt/iSeePet_s/product.html
アドホックネットワーク
• 個々のノードの無線電波範囲は限られる
• その場に集まったノードが協力して、バケツリレー形
式(マルチホップ)でデータを転送
• これによって、直接電波が届かないノードにも、デー
タを送り届けることができる
パケットが
直接届かない
間にいるノードが
中継する
人・モノの情報を取り扱う
• RFID
– Radio Frequency IDentification
– 無線による個体認識技術
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
上
の
機
器
や
ア
プ
リ
ケ
ー
シ
ョ
ン
センサーノードとネットワーク
光センサー
シャッターの開閉などと連携
重量センサー
シャッターの開閉などと連携
加速度センサー
ナビゲーションシステムなどと
連携
温度センサー
空調などと連携
湿度センサー
空調などと連携
乾燥・湿潤機などの設定
赤外線センサー
防犯システムなどと連携
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
上
の
機
器
や
ア
プ
リ
ケ
ー
シ
ョ
ン
デジタル放送技術
地上デジタル放送
ワンセグ
周波数の再割り当て
地上デジタル放送が掲げるメリット
• 地上デジタルテレビ放送
–
–
–
–
ハイビジョンの高画質とCDレベルの高音質
画面の番組案内から、関心のある番組を選ぶことが可能
多様なデータ放送(全国向けと地域向け)
クイズ番組への視聴者参加やドラマ・映画のリクエストな
どの双方向機能
– 標準画質テレビ放送の多チャンネル化・ゴースト障害のな
い受信
– 自動車やバス・電車などでの移動体や携帯端末に向けた
動画サービス
ハイビジョンの高画質
• デジタル放送
– 最大1125本の走査線を
使った縦横比16:9のハ
イビジョン画質(HD画
質)
• 現行アナログ放送
– 525本の走査線を使った
縦横比4:3の画面(SD
画質)
http://arena.nikkeibp.co.jp/tokushu/gen/20040311/107893/index3.shtml
映像符号化方式
• MPEG2 Video
– MP(Main Profile)@HL(High Level),
MP@ML(Main Level)
• 動き補償予測
• DCT
• 周波数成分ごとの量子化
• 圧縮性能
– HDTV 1Gbps→22Mbps
– SDTV 167Mbps→6~8Mbps
動き補償予測とGOP(Group Of Picture)構造
• GOP
–
–
–
–
フレームの固まり
Iピクチャ(Intra picture)
Pピクチャ(Predictive picture)
Bピクチャ(Bi-directional predictive picture)
順方向予測
双方向予測
Iピクチャ
B
B
I
Bピクチャ
15Picture/1GOP
B
B
P
B
B
P
Pピクチャ
B
B
P
B
B
P
音声符号化方式
• MPEG-2 Audio AAC
– 標本化周波数:32kHz, 44.1kHz, 48kHz
– 量子化ビット数:16bit以上
– 音声チャンネル数:最大5ch+低域強調1ch
– 96kbpsでCD相当といわれる
• デジタル放送
– 標準ステレオ
144 kbps以下
– 高音質ステレオ 192~256kbps
– マルチチャンネルステレオ 384kbps以下
ディジタル放送のシステムモデル
制作系
送出系
伝送系
視聴者
番組スケジューラ
A
EPG情報/
番組インデックス作成
モノメディア符号化
)
AV
ベースバンド
制御系
エンコーダ
字幕・
字幕・
文字スーパー 文字スーパー
符号化方式
符号化方式
(独立PES
伝送方式)
2
多
重
化
・
ス
ク
ラ
ン
ブ
ル
社
受
信
機
C
コンテンツ送出系
AV伝送方式
(独立PES伝送方式)
-TS
AV/字幕
制作
MPEG
コンテンツ送出系
マルチメディア符号化
社
受
信
機
B
コ
ン
カテ
方ーン
式セツ
ほル伝
か伝送
送方
式
(
マルチメディア
コンテンツ
制作
番組配列情報
(セクション伝送方式)
社
受
信
機
双方向通信サービス(1)
• サービス例
– ショッピング番組
– クイズ番組
– ゲーム
http://www.digicas.com/
デジタル放送の伝送技術
各国のデジタル放送比較
http://www.sharp.co.jp/corporate/rd/journal-78/pdf/78-02.pdfより抜粋
地上デジタルの帯域(OFDMセグメント)
• 1チャンネル(帯域幅6MHzの内5.6MHz)が13セグメントに分
割されている
– HDTVが12セグメント
– SDTV(現行画質)が4セグメント
– 音声放送が1~3セグメント
携帯
ハイビジョン番組
5.6MHz
23Mbps
携帯
標準テレビ
5.6MHz
1.7MHz
7.6Mbps
1ラジオ
3ラジオ
429KHz
680Kbps
429kHz
#11 #9 #7 #5 #3 #1 #0 #2 #4 #6 #8 #10 #12
…
最大432本の搬送波
電波変動に強い変調方式で携帯受信用に割り当てることが可能
携帯受信では1セグメントだけを受信すれば放送を視聴することができる
参考:http://www.nhk.or.jp/strl/publica/dayori-new/jp/qa-0311.html
もうひとつの放送ー地上デジタルラジオ
• 地上デジタルラジオ(試験放送)
– 現行VHF7チャネルを8セグメント
に分割
– 1セグメント5チャンネル
– 3セグメント1チャンネル
文字デー
タ
1セグメ
ント
32K
一般情報、
曲目情報
音声1
144K
パーソナリ
ティトーク
&音楽
静止画
64K
スタジオ内
画像、CM
音声2
144K
ジャンル
別音楽
256K
スタジオ内
映像、動
画CM
192K
ダウン
ロード音源、
番組デー
タ(ex.アン
ケート結
果)
• 簡易動画も流せる
簡易動画
拡張2セ
グメント
データカ
ルーセル
http://ascii24.com/news/i/hard/article/2003/09/30/imageview/images
デジタル放送と電波
地上デジタル放送:13~52ch
470MHz
通信用途
53~62ch
770MHz
出典: http://www.nhk.or.jp/digital/ground/receive/img/graph.gif
デジタル放送普及にむけて
平成16年度版情報通信白書より
IP over デジタル放送とは
はじめに
• インターネットは足回りは何でもいいと話した
• デジタル放送もインターネットの足回りとして
利用できる
• つまり、放送波を使ってそのままインターネッ
ト上のサービス(Web、メール、等)を提供す
ることが出来る。
• このためにはIPをデジタル放送上に載せる必
要がある。
• これを実現したのが「IP over デジタル放送」
OSI7層モデル
アプリケーション層
アプリケーション層
プレゼンテーション層
プレゼンテーション層
セッション層
セッション層
トランスポート層
トランスポート層
ネットワーク層
ネットワーク層
ネットワーク層
データリンク層
データリンク層
データリンク層
物理層
エンドノード
物理層
中継ノード
物理層
エンドノード
放送網のメリット
点・線から面に
– これまでのコミュニケーション
• 線としての広がり
– ADSL、FTTH
• 点としての広がり
–
Mobile Phone、モバイルアドホックネットワーク
面としての広がりを持つ広域無線網によって日本全土をくまなくカバー
ISP
ISP
ISP
あらゆる通信メディアを統合的に利用した情報インフラの構築
みんなに質問
• いまラジオやテレビにあったらいいと思う機能はなに?
• その機能の実現には何が必要?
• ラジオやテレビに双方向性があったらどんなサービスが
ほしい?
ラジオやテレビという概念を一旦捨てて考えよう!
• 一度に数千万人の人たちとコミュニケーションできるとし
てどんなことがしたいか?
以上です
質問・意見等がありましたら
お願いします。
記者会見の様子
IPマルチキャスト概略①
ユニキャストの場合
Source
10Mbps
同一パケット×4
40Mbpsの負荷
10Mbps
10Mbps
10Mbps
規模性を確保するためには回線の利用効率の高い配信技術が必要IPマルチキャスト
IPマルチキャスト概略②
マルチキャストの場合
Source
10Mbps
同一パケット×1
10Mbpsの負荷
10Mbps
10Mbps
10Mbps
IPマルチキャストを利用することで各リンクへの負荷を効果的に減少可能
コネクションレス型通信技術の特徴
• パケットが途中でロストしても気にしない
– 信頼性は非保証
• 確認応答(ACK)は利用しない
• 再送制御を行わない
• 一定ビットレートでの通信が可能
– 輻輳制御は非サポート
• ネットワークの混雑状況は気にしない
※前回説明したDCCPは輻輳制御をサポートする方向
コネクションレス型の通信形態
• 1対1通信(片方向 or 双方向)
A
B
A
B
• 1対多通信(ブロードキャスト or マルチキャス
E
E
ト)
B
C
A
D
流布範囲にいる全ノード
B
A
C
D
流布範囲にいる対象ノードのみ
コネクションレス型通信を利用する
サービス例
• パケット損失率や伝播遅延の変動が少ない
安定した通信路を想定
– NFS, TFTP, SNMP
• 即時性、実時間性重視
– DNS, Real Time Audio / Video
• 一対多通信
– Broadcast / Multicast Application
通信と放送の違いとは?
放送に関する法律
法律の条文による定義
• 放送
– 公衆によって直接受信されることを目的とする無
線通信の送信
• 放送法第2条1号
• 通信
– 有線,無線その他の電磁的方式により,符号,音
響または映像を送り,伝え又は受けること
• 電気通信事業法第2条第1号
放送法
• 施行
– 平成十四年十二月十三日改正案
• 目的
– 信頼できる情報を広くあまたに伝えること
• ポイント
– 放送とは公衆によって直接受信されるものである
– 電波法の規定により放送局としての免許を受けたものを
放送事業者として扱う
– 受信障害対策中継放送
• 電波法の規定により受信障害対策中継放送をする無線局の免許
を受けたものが行う放送は,放送事業者の放送とみなす(第五十
三条)
有線テレビジョン放送法
• 施行
– 平成十三年六月二十九日改正案
• 目的
– 有線テレビジョン放送施設の設置,業務の適正化による受信者利益の
保護
– 再送信に関する規定
• ポイント(再送信の条件)
– 受信障害が相当範囲に渡り発生,もしくは発生が予想されると総務大臣
が指定した区域
– 全ての放送番組に変更を加えないで同時に再送信
• ただし総務省令で定める場合は除く
– 放送事業者,または電気通信役務利用放送事業者の同意が必要
著作権法
• 著作権
– 複製権,公衆送信権,譲渡権,貸与権等
• 著作人格権
– 著作者の人格的利益を保護する権利
• 他人に譲渡不可
– 公表権,氏名表示権,同一性保持権
• 著作隣接権
– 著作者の利用を許諾したり禁止する権利
• 他人に譲渡可
– 送信可能化権,録音権,録画権,譲渡権など
インターネットによる放送の重要な視点
• 放送と通信
– 不特定多数に対する同報通信が放送
– 多数であっても特定される二者間であれば通信
• 地上波(いわゆるテレビ)の再送信が可能か?
– 著作隣接権と難視聴対策
• 準拠するべき通信放送関連法は
– 放送法? 有線放送法?
– というわけで制定された法律が
「電気通信役務利用放送法」
電気通信役務利用放送法(1/2)
• 施行
– 平成十六年四月一日改正案施行
• 目的
– 電気通信役務利用放送の運営適正化による受信者の利
益保護
• 電気通信役務利用放送とは
– 公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信
の送信
– 放送の全部,または一部を電気通信事業者が提供する
通信サービスを利用する
電気通信役務利用放送法(2/2)
• 内容
– 業務を行う者の登録
• 放送の種類,概要,業務区域を記載した申請書を総務
大臣に申請,認可を受けなければならない
– 再送信
• 他の電気通信役務利用放送事業者,放送事業者から
の同意を得なければならない
– 放送法の準用
一般的な疑問
• 放送は無線で、通信は有線?
– ケーブルTV、無線LAN
• 動画や音声を流すのが放送で、それ以外のデータを流すの
が通信?
– Gyao、You Tube、見えるラジオ、VICS
• 通信はオンデマンドで、放送はリアルタイム?
– ストリーミング配信技術
• 放送は片方向で、通信は双方向?
– モデムやイーサネットを介した双方向通信型放送
• 受信者が特定できないのが放送で、受信者が特定できるの
が通信?
– IPマルチキャスト技術(後述)
非常に難しい問題
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技術的には通信と放送をもはや区別しづらい
– 既存の法律や制度が技術の進展についていけていない状況
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間近に迫る地上デジタル放送の開始(2011年)
IT関連企業による相次ぐ放送局の買収
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もう一度「通信と放送」について1から考え直そうという機運
様々な団体が政策を検討
– 竹中平蔵元総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会(通
称、竹中懇)」平成18年1月~平成18年6月
– 総務省主催「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」
平成17年10月~平成18年9月
– 「通信・放送の総合的な法体系に関する研究会」平成18年8月30日~
– Etc.