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低インピーダンス伝送線路を用
いたミリ波帯VCOの低雑音化の
検討
○野見山 陽*,チャイヴィパース ウィン**,
岡田 健一**,松澤 昭**
*東京工業大学工学部電気電子工学科
**東京工業大学大学院理工学研究科
2008/9/19
Matsuzawa
Matsuzawa
Lab.
& of
Okada
Lab.
Tokyo Institute
Technology
内容
•
•
•
•
•
•
1
背景
位相雑音
伝送線路
スローウェーブ構造
TL-VCO
まとめ
Matsuzawa
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背景
2
• 無免許で使用する事が
可能なため、60GHz帯
の高速無線通信が注
目されている。
• IEEE802.15.3cで規格
されている6Gbpsの高
速無線通信で16QAM
変調を用いる。
• 位相雑音は要求を満た
していない [1]
[1] N.Guo, et al., EURASIP 2007
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位相雑音
 2 kT
PN  10 log 
 Psig
3

f0

 2Q Δ f
K : ボルツマン定数
Psig : 信号電力
⊿f : オフセット周波数



2

 1
  10 log 
2
P
Q

 sig



[2]
T : 絶対温度
f0 : 発振周波数
Q : 共振器のQ値
• 位相雑音を改善するためにはQ値と信号電力Psigを大きくす
る必要がある。
• しかしQ値の改善には製造プロセス上の制約から限界があ
るので信号電力の増加により位相雑音を改善する。
[2] A. Hajimiri and T. H. Lee, IEEE JSSC, 1998.
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信号電力
Psig  R P I
4
2
bias
R P  Re[ Yin ]  Z
Psig 
V
2
amp
RP
I bias : バイアス電流
RP : 共振時の並列抵抗
Z
: 伝送線路の特性インピーダンス
Yin : 伝送線路の入力アドミタンス
Vamp :電圧振幅
• バイアス電流を増加⇒信号電力増大⇒電圧振幅も増大
• 電圧振幅はgmの確保できる範囲でしか大きくできない
• 同じ電圧振幅でも特性インピーダンスが小さい方が信号電力は大きくできる
共振器に伝送線路を用い、特性インピーダンス
を下げることで位相雑音を改善する
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伝送線路
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信号線とGNDのGAP
20um
Q :伝送線路のQ値
Q  Q L // Q C Z 
QL 
L
R
, QC 
L
QL:インダクタンスのQ値
C
Z :特性インピーダンス
C
G
QC:キャパシタンスのQ値
R:伝送線路の抵抗
L:伝送線路のインダクタンス
C:伝送線路のキャパシタンス
ω:角周波数
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信号線の幅とパラメータ(R,L,C)
6
• 60GHzにおける伝送線路の各パラメータと幅の関係
をシミュレーションをした。
• 幅を拡げた場合
R→Down
L →Down
C→Up
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伝送線路のQとZ
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• 幅を拡げることでQ値を良くしながら特性インピーダ
ンスを下げられることを確認
• プロセス上の制約から大きく幅を拡げられない
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スローウェーブ構造
先ほどの伝送線路にスローウェーブ
構造を応用する
信号線の幅 スリット スリットま
幅
での高さH
1um
6.25um
30um
8
• 通常のスローウェーブ
構造とはLを大きくとる
ためにベタGNDの代わ
りに金属のスリットを入
れる手法である[3]
• 本研究では応用しベタ
GNDの上に金属のスリ
ットを入れて電磁界シミ
ュレーションを行った
• スリットはうず電流を発
生させない
[3] T.S.D Cheung, et al., IEEE JSSC 2006
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スリットの密度とパラメータ
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※スリット密度= スリット本数×幅 ×100
伝送線路の長さ
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特性インピーダンスとQ値
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• スローウェーブ構造を応用することによりQ値の劣
化なく特性インピーダンスを下げられることを電磁界
シミュレーションで確認
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TL-VCO
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Vdd
I bias
• 特性インピーダンス100Ωと40Ω
の理想伝送線路を用いてシミュ
レーションを行った。
• 60GHzでの発振を想定
l=90nm
w=6um
m=4
※90nCMOSプロセスを用いて設計
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特性インピーダンスと位相雑音
オフセット周波数:1MHz
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• バイアス電流を大きくし
ていくと低い特性インピ
ーダンスの伝送線路の
方が位相雑音は小さくな
る
• 同じ電圧振幅で比較す
ると低い特性インピーダ
ンスの方が常に位相雑
音は小さいことを確認
• 消費電力は0.84mW増
加するが位相雑音を約
1.3dB改善できることを
確認した
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まとめ
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• スローウェーブ構造を応用した伝送線路
によりQ値の劣化がなく特性インピーダ
ンスを下げられることを電磁界シミュレー
ションで示した。
• 理想の伝送線路でシミュレーションを行
い、消費電力が増加するが位相雑音は
改善できることを示した。
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