2-3 竹田智之

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2008.2.9 修論・卒論発表会
喘息罹患歴者の 上気道に お け る 呼吸音解析
~EIA ( 運動誘発喘息:exercise- in d u ced ast h ma) 発現の 観点よ り ~
健康・スポーツ系教育専攻 竹田 智之
指導教員 森本 茂
Yokohama Nat. Univ.
2008.2.9 修論・卒論発表会
Introduction / Purpose
Yokohama Nat. Univ.
2008.2.9 修論・卒論発表会
学校教育現場で多く起こり得る現象
EIA(運動誘発喘息:exercise induced asthma)
運動終了後5~15分で起こる一過性の呼吸困難発作
気管支喘息児の約70~80%に見られる(中尾、西間、1999)
気道の乾燥によって起きる気道狭窄に起因する
罹患児に及ぼす心理的影響
身体活動の制限
↓
運動能力の低下
↓
運動ぎらい
↓
内向的性格傾向
↓
活動の制限
EIAが起きやすい条件体育(西間、1994)
・空気が乾燥していて、気温が低いとき
・重症の気管支喘息患者であるとき
・発作が頻発し、状態が不安定なとき
・激しい運動のとき
・運動の持続時間が3~4分以上のとき
・抗喘息薬の内服・吸入を施行していないとき
学校教育現場におけるEIAの予防の重要性
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気道狭窄の状態把握によるEIAの危険性の察知→予防
本研究では、EIA発現の観点から、喘鳴前の気道狭窄状態を観察
非侵襲的、且つ客観的な手法・呼吸音解析(砂本、1993)
EIAの兆候が見られた際の、
上気道呼吸音信号の周波数特性の検討
現在特別支援学校等で行われている教員などの呼吸音聴診に対する
科学的根拠となり得る基礎資料を提供することを目的とする。
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Method
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被験者
喘息群については、寛解期にあることを前提とし、
被験者の健康状態に十分留意して実験を実施した。
喘息罹患歴を有する男子大学生3名
喘息罹患歴を有さない男子大学生3名の計6名
(23.1歳±1.36、172.3cm±3.58)
運動課題
10分間のトレッドミル走を採用
強度はEIAが起きやすいとされる80%Hrmax(谷本、1993)を基準に設定。
目標心拍数はKarvonenの公式を元に設定した。
10min
10min
Running Test
Rest
PEFR(5times),MMS(30sec)
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加速度センサを付着
筋音計
(株式会社メディセンス、MPS-110)
4
mV
2
0
-2
-4
呼吸音信号から得られた生波形の例(喘息群・Sub.B)
全測定時間の中から任意に選んだ10~15sを分析区間として抽出し、
短時間フーリエ変換( STFT:Short-Time Fourier Transform )より
0~1000Hz帯域のパワースペクトルを求めた(解析区間500ms)
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Power
Power
0.5
0.5
0
0
運動前後の高周波帯域におけるパワースペクトル密度分布の例(喘息群・Sub.B)
Sub.B
高周波帯域
1.2
運動前に比べて
運動後10分でパワースペクトル増加
Before
Immed. After
10min After
1
Power
0.8
菊池(1987)の報告:
気道狭窄が高度になるにつれて
高周波帯域のスペクトルが増加
0.6
0.4
0.2
0
0
100
200
300
400
500
Frequency(Hz)
運動前後の低周波帯域における
時間平均パワースペクトル変化動態の例(Sub.B)
上気道で気道狭窄が起きた可能性?
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最大呼気流
呼吸機能検査
量
末梢気道機能の測定は?
(PEFR)
スパイログラム
結果の信頼性は?
末梢気道機能と呼吸音信号の
パワースペクトルの相関
EIAにおける
呼吸音解析の有効性は?
分析・検討
PEFRと、上気道呼吸音信号の高周波帯域のパワースペクトルとの相関
PEFR変動が気道狭窄の程度に依存する(荒木ら)
菊池(1987)の報告:CT画像と併せた気道狭窄音の周波数分析の実験において、
気道狭窄が高度になるにつれて高周波帯域のスペクトルが増加
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詳しくはポスターセッションで!
よろしくです
(≧д≦)!
ご清聴、ありがとうございました!!
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