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A-2
超磁歪アクチュエータ駆動による
キャビテーション現象を応用した水質浄化に関する研究
自然科学研究科 電子情報工学専攻 鈴木 宏尚
発表の流れ
1.
はじめに-二酸化チタン~超磁歪アクチュエータ導入までの流れ-
2.
超磁歪アクチュエータによるキャビテーション現象と二酸化チタンの
励起による水質浄化の原理
3.
メチレンブルー脱色による浄化検証
4.
大腸菌滅菌による浄化検証
5.
まとめ-結論と今後の課題-
1. はじめに-二酸化チタン~超磁歪アクチュエータ導入-
光触媒二酸化チタン
 近年,様々な環境問題に関心が高まる中,
光触媒材料である二酸化チタンを利用した
浄化作用の研究が盛んに行われている.
一般的に知られる二酸化チタン
各種塗料
食品着色料
化粧品
 白色の着色料として大変にポピュラーなもの
陶磁器
塗装剤
体内への吸収が全く無い⇒様々な用途・高い安全性
 二酸化チタンに紫外線を照射すると強力な酸化力をもつラ
ジカルが生成されることが発見された.
本田-藤嶋効果
 コーティングによるセルフ・クリーニングや抗菌
 有害物質の分解や,微生物の殺菌
 新規がん治療への応用
二酸化チタンへの超音波照射
 二酸化チタン粒子を添加した水溶液に超音波を照射したとき,
高濃度のラジカルが生成されることが発見された.
微小空間の断熱膨張圧縮によるキャビテーション現象
 機械的ピストン振動によって得たキャビテーション現象から
ラジカルを獲得した報告がある
 磁気応用分野からキャビテーション現象を利用した優
れた水質浄化装置が考案できないか…
超磁歪素子を用いたキャビテーション発生装置
 紫外線や超音波,機械的ピストン機構によるキャビテーション発生プロセス
 紫外線や超音波,機械的ピストン機構による欠点を補え,
では水質の汚濁度や使用環境に依存する・装置の複雑性により短寿命と
より大容量のキャビテーション発生が得られる装置の構
いう欠点がある
築を目指す.
磁気応用分野から,超磁歪素子を用いた
キャビテーション発生・ラジカル生成装置を考案
水質浄化装置としての可能性を
メチレンブルー & 大腸菌
2つのモデルを使って検証を行った.
2. 超磁歪アクチュエータによるキャビテーション現象
二酸化チタンの励起による水質浄化原理
キャビテーション現象について
 ガスを吸収・溶解していない水媒質の絶対圧力Pが,水媒質の温度
に相当する蒸気圧力Ps以下になるとき,水媒質は沸騰して蒸気で
満たされたキャビテーションが発生する.
P  Ps
120
P
Boiling
Ps
80
Cavitation
Pressure[kpa]
100
60
40
20
0
0
20
40
60
80
Temperature[℃]
100
120
キャビテーション現象について
 キャビテーション現象ではキャビテー(マイクロ気泡)崩壊によって大
きなエネルギーが得られる.極短時間2 msで平均1,000~1,400
Mpa, 7,000~20,000 Kのエネルギーが発生すると推測されている.
 一方でキャビテーション現象は流体機器の損傷や性能劣化におい
て問題視されている要素のひとつである.
超磁歪素子Terfenol-D超磁歪アクチュエータ
 本研究にて用いた超磁歪アクチュエータは,磁歪素子Terfenol-Dの
伸長によって変位を得る装置である.
項目
パラメータ数値
外径
103 mm
高さ
192.9 mm
超磁歪素子
Terfenol-D
超磁歪素子寸法
20 mmφ×120L mm
励磁コイル巻数
1200 turns
定格起磁力
6,000AT
最大磁気ひずみ量
120 mm
発生応力
8,300 N
超磁歪アクチュエータの伸長特性
 超磁歪アクチュエータは最大で120 mmの変位を示す.
 交流電流による励磁の場合,励磁電流周波数の2倍で駆動する.
 最大実用駆動周波数は200 Hzである.
140
D isplacem ent[μ m ]
120
C urrent decrease
100
80
60
C urrent increase
40
20
0
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
E xciting current[A ]
直流特性
交流特性;I = 3.5 A, fD = 120 Hz
キャビテーション発生機構
103
 キャビテーション現象の発生に
は超磁歪アクチュエータとピスト
ン・シリンダー機構を用いる.
 超磁歪アクチュエータの振動が
直結したピストンを通じて水槽
部に伝わり,水槽内の圧力を断
熱的に変化させることによって
キャビテーション発生を狙う.
192.9
Giant
magnetostrictive
actuator
Piston - cylinder
mechanizm
40
キャビテーション現象
&
発生領域
ラジカル生成
158
Unit : mm
超磁歪アクチュエータによるキャビテーション現象
 密閉環境下での水槽内の圧力変動は,
fg
P (t )  P 
S
P:大気圧 fg:アクチュエータの発生応力 S:ピストン断面積
 キャビテーション発生条件は,
fg
P  Ps 
S
 アクチュエータ最大応力8,300 N, ピストン径158φmmより
f
g Max
S
 4 . 29  10
5
Pa
 P - Ps ≒ 1.00 × 105 paであるから,現象発生条件を満たす
⇒キャビテーション現象獲得
二酸化チタンの励起メカニズム




二酸化チタンTiO2に紫外線が
照射されると電子が励起され,
電子eeb-と正孔hvb+ が生じる
チタン表面の吸着水や酸素と
反応してラジカルが生成される
活性酸素の中では最も反応
性が高く,最も酸化力が強い
タンパク質や脂質,糖質,核
酸(DNA,RNA)などあらゆる
物質と反応するため,農薬な
どの難分解性化学物質を
H2Oに,CO2を無機イオンに
分解できる.
紫外線 hν
TiO2
ヒドロキシルラジカル
H2O ・OH
hvb+ + H2O → H+ + ・OH
hvb+
eeb-
O2 + eeb- → O2+ + e -)
TiOO22→ TiO
(h
eb
O - 2 vb
2
スーパーオキサイド
アニオンラジカル
キャビテーション現象による二酸化チタン励起
 二酸化チタンのバンドギャップは3.2 eV⇒32,000 K
 キャビテーションの平均エネルギー7,000~20,000 Kを超えて発生し
たものが励起に関与すると考えられる.
 アクチュエータの振動による圧力波
 キャビテーションの衝撃エネルギー
 OHラジカルのもつ強酸化力
水質浄化へ応用
紫外線
超磁歪アクチュエータによる長所
超音波
⇒減衰がなく媒質の汚染度にも左右されない
機械的
⇒フィルターや難解な構成を用いていないので長寿命
ラジカル生成の
⇒化学薬品を用いず,二次副産物を生じない
欠点を補える
3. メチレンブルーの脱色による浄化検証
メチレンブルー脱色による水質浄化検証
 メチレンブルー(MB)溶液は魚病薬や細胞染色剤に用いられる通常
青色の溶液である.
 MBは還元されるとロイコメチレンブルー(LMB)という無色の物質に
変化するため,溶液の吸光度からラジカルを定量することができる.
 MBは紫外線を照射しても変化しない性質,二酸化チタンを励起する
380 nm波長域に吸収を持たないためラジカル定量に適した材料で
ある.
無色透明
青色
還元
Cl-
酸化型:メチレンブルー
酸化
Cl還元型:ロイコメチレンブルー
水質浄化検証条件
Control 1
脱色評価試
験体
溶液条件
Control 1
試験溶液のみ
Control 2
試験溶液+二酸化チタン粒子
Exposure 2
試験溶液+二酸化チタン粒子+振動印
加
Control 2
Exposure 2
 Control 1 & 2はアクチュエータ駆動中は遮光袋内に保管し,光によ
る影響を遮断した.
 各試験体はMB溶液とチタン粒子を十分に混合してから分配を行っ
た.
 キャビテーション曝露後に波長660 nmの吸光度を測定して還元脱色
を評価.
メチレンブルー脱色結果 <二酸化チタン粒子の有無>
 二酸化チタン有無によるMB吸光度の比較
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0 A, 駆動時間20 min, チタン粒子2
mmφ(500 g)
1 .1
チタ ン 粒子な し
A b so rb an ce [arb .]
1 .0
チタ ン 粒子あ り
0 .9
0 .8
アクチュエータの振動だけでは吸光度に変化がない
0 .7
⇒キャビテーション現象と二酸化チタン粒子からラジカルが
0 生成され,MB溶液が脱色されている
.6
0 .5
C o n tro l
E x p o su re
メチレンブルー脱色結果 <キャビテーション曝露時間>
 アクチュエータ駆動時間によるMB脱色結果推移
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0 A, 駆動時間0~30 min,チタン粒子
2 mmφ(500 g)
A bsorbance[arb.]
1.1
C ontrol 1 : 試 験 溶 液 の み
1.0
C ontrol 2 : 試 験 溶 液 + チ タ ン 粒 子
0.9
0.8
E xposure 2 : 試 験 溶 液 + チ タ ン 粒 子 + 振 動 印 加
駆動時間に比例して脱色が進行している
⇒MB溶液が駆動時間に比例してラジカルと反応している
0.7
0.6
0.5
0
5
10
15
20
D riving tim e [m in]
25
30
メチレンブルー脱色結果 <チタン粒子表面積の影響>
 封入二酸化チタン粒子径による比較
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0 A, 二酸化チタン粒子1 mm, 2 mm
各500 g使用,駆動時間5 & 10 min
1.00
T iO 2 径 ;2 m m φ
E
x
p
o
s
u
r
e
T iO 2 径 ;1 m m φ
2
E
x
p
o
s
u
r
e
2
A bsorbance[arb.]
0.90
0.80
0.70
粒子径が小さい方が脱色結果が進行した
⇒キャビテー崩壊エネルギーが作用する二酸化チタン粒子
0.60
表面積が増加したことで,より多量のラジカルが生成された
0.50
5
10
5
D riving tim e [m in]
10
メチレンブルー脱色結果 <アクチュエータ駆動周波数>
 駆動周波数によるMB脱色への影響
 励磁電流5.0 A, 駆動時間5 min, 駆動周波数40~240 Hz, チタン粒子
2 mmφ(500 g)
A bsorbance [arb.]
1.0
0.9
0.8
0.7
駆動周波数を高めることで脱色を進行させることができた
⇒駆動周波数を高めたことで,キャビテーション現象がより
0.6
高頻度に発生したことによると考えられる
0.5
40
80
120
160
200
A ctuator's driving frequency [H z]
240
メチレンブルー脱色結果 <ラジカル捕捉剤含有>
 MB溶液が・OHによって脱色していることへの信憑性を調べるため
にラジカル捕捉剤としてt-BuOH(ターシャリー・ブタノール)をMB溶
液に混合させ,脱色実験を行った.
 t-BuOHは溶液中に攪拌している大多数のOHラジカルと,二酸化チ
タン表面一部の・OHを捕捉することが知られている.
・OH
・OH
t-BuOH
捕捉
・OH
t-BuOH
t-BuOH
・OH
・OH
t-BuOH
TiO2
・OH
・OH
t-BuOH
・OH
・OH
メチレンブルー脱色結果 <ラジカル捕捉剤含有>
 t-BuOHの含有量を変化させて脱色効果を検証
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0 A, 駆動時間20 min,チタン粒子
2 mmφ(500 g)
A b so rb an ce [arb .]
1 .1
1 .0
0 .9
0 .8
t-BuOHの含有は脱色効果を減少させた
0 .7⇒メチレンブルーの脱色は・OHとの反応が原因
0 .6
C ontrol 1
C ontrol 2
E xposure 2
0 .5
t-B u O H : 0 m l
t-B u O H : 1 .5 m l
4. 大腸菌滅菌による浄化検証
大腸菌滅菌による水質浄化検証
 大腸菌XL1-Blueは大腸菌E.coli (Escherichia coli;エシェリキア・コライ)
の遺伝子を操作した変異体であるが,姿形や増殖に関して違いはない.
 E.coliはおよそ2 mm長,直径0.5 mmφの棒状菌であり,環境中に存在す
る主要なもののひとつ.
 サルモネア菌・赤痢菌などの水系感染性細菌と似た特徴を持つ
 日本の水道法では検出されてはならない菌に指定.
浄化モデルに適したポイント
ラジカルによる大腸菌の滅菌
 ラジカルによる大腸菌の滅菌は,細胞膜が破壊された後に細胞質膜の
無秩序化が引き起こされて発生する.ペプチドグリカン層は外壁とはなら
ない.
 滅菌には・OHだけではなくH2O2の存在も関係があると考えられている.


 O2  e  2H

・OH
細胞質
H2O2
外膜
ペプチドグリカン層
細胞質膜
 H 2O2
透析膜を用いた検証方法
 大腸菌をキャビテーション発生装置内に封入する際,透析膜を用いた.
 永久耐水性・オートクレーブ滅菌可能・分画分子量14,000, 孔径5 nm
 高分子化合物や大腸菌(直径0.5 mm)などは通さず,水分子(分子量
18.0)などの低分子のみ通過させることができる.
透析膜内
Control 1
Exposure 1
H2O
H2O
Control 2
Exposure 2
透析膜外
H2O
H2O
高分子
化合物
細菌類
水質浄化評価条件
Control と Exposureの温度差平均20.0℃±1.5℃
評価対称
二酸化チタン粒子
Control 1(C1)
なし
Control 2(C2)
含む
Exposure 1(E1)
なし
Exposure 2(E2)
含む
振動印加
なし
あり
コロニーアッセイ法にて大腸菌数を評価
コロニー
培養前
培養後
大腸菌滅菌結果 <キャビテーション曝露時間>
 アクチュエータの駆動時間に対する滅菌効果
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0A, チタン粒子2 mmφ×10粒
*
1.4
1.2
*
X L 1-B lue N /C 1
1.0
0.8
0.6
駆動時間30
minでのE2にC1,C2との有意差が得られた
D riv in g tim e: 1 0 m in
0.4
D riv in g tim e: 2 0 m in
⇒大腸菌滅菌はアクチュエータ駆動時間に依存,長時間の
0.2
D riv in g tim e: 3 0 m in
振動印加ではチタン粒子の影響が見られる.
0.0
C1
C 2 [A dd
T iO 2]
E 1 [A dd
V ib.]
E valuation solution
E 2 [A dd
T iO 2+ V ib.]
大腸菌滅菌結果 <封入二酸化チタン粒子数>
X L 1-B lue E xistence R etio
 封入二酸化チタン粒子数に対する滅菌効果
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0A, チタン粒子2 mmφ×10~50粒,
駆動時間20 min
1.4
*
1.2
1.0
0.8
0.6& 50粒のE2とC1&C2との間に有意差が得られた
粒子数30
N o. of T i particles = 10
0.4
⇒大腸菌滅菌効果がチタン粒子数増加によって強まる傾向
N o. of T i particles = 30
がある.チタン励起によって生成された・OHあるいは過酸化
0.2
N o. of T i particles = 50
水素H
0.0
2O2によって大腸菌が滅菌されている.
C1
C2
E1
E2
5. まとめ-結論と今後の課題-
メチレンブルー脱色から得られた結論
 アクチュエータの駆動時間,駆動周波数,二酸化チタン粒子表面
積を高めることにより,メチレンブルー溶液の吸光度降下がより進
行した.
 溶液が二酸化チタン粒子を含まなかった場合,メチレンブルー溶
液の吸光度は変化しなかった.
 ラジカル捕捉剤t-BuOHをメチレンブルー溶液に含ませた場合,
脱色効果が弱まった.
超磁歪アクチュエータによってキャビテーション現象を発生
させることができ, ・OHを生成することができた.
周波数・チタン表面積を増加させることでラジカル生成量を
増加させることができた.
大腸菌滅菌から得られた結論
 アクチュエータ駆動時間を長くした場合,大腸菌の生存数の低下
が観測された.
 菌液に含ませるチタン粒子を多くすると,大腸菌の生存数低下に
有意差が表れた.
超磁歪アクチュエータの振動によって微生物に外傷を与
えて滅菌できることが示された.
チタン粒子を菌液に含ませることで,・OHまたはH2O2に
よる滅菌効果が得られた.
超磁歪アクチュエータを用いた
キャビテーション発生装置の今後の課題
化学薬品不要・減衰なし・二次副産物不出の
キャビテーション・ラジカルによる水質浄化装置を構成できた
浄化装置に必要だと思われる条件
-即効性・処理能力・装置の小型化・融通性・etc…-
超磁歪アクチュエータの駆動周波数を高める
封入チタンの総表面積を高める
粒子を増やす
粒子径を細かくする
現在のキャビテーション発生機構でも
さらに大きい浄化・殺菌効果を狙うことができる
強脱
く色
す・
る滅
条菌
件効
果
を
超磁歪アクチュエータを用いた
キャビテーション発生装置の今後の課題
浄化装置に必要だと思われる条件
-即効性・処理能力・装置の小型化・融通性・etc…-
磁歪素子は脆性材料,もろく破損しやすい
低い加工性・コストや手間,多大な負荷
Fe-Ga合金Galfenol(延性磁歪材料)など新磁歪素材の検証
ご清聴ありがとうございました!
ヒドロキシルラジカル・OHの作用
 ヒドロキシルラジカルは溶液中に存在する過酸化水素がスーパーオ
キサイドアニオンラジカルあるいは電子と反応することによっても生
成される.

H 2 O 2  O 2  OH  OH

e t  H 2 O 2  OH  OH

 O2

 ・OHの存在時間は1 msと大変短い
 活性酸素の中では最も反応性が高く,最も酸化力が強い
 タンパク質や脂質,糖質,核酸(DNA,RNA)などあらゆる物質と反
応するため,農薬などの難分解性化学物質をH2Oに,CO2を無機イ
オンに分解できる.
磁歪現象
 磁歪とは磁性体内部の磁区(磁化の均一な微小領域)が外部磁界
によって強制され,全体の外見・寸法が変化する現象である.
 変形による歪みは通常の磁性体ではδl / l≒10-5~10-6程度の値であ
るが,超磁歪材料はその102~103倍の数値を示す.
H≠0
H=0
l
δl
ラジカル定量MB溶液と二酸化チタン粒子
項目
基本使用量
蒸留水
500 ml
メチレンブルー
0.5 ml
項目
平均粒子直径
詳細
2 mm
1 mm
12.56 mm2
3.14 mm2
形状
過酸化水素(オキシ
ドール;3.0 %)
10 ml
表面積/1粒子
二酸化チタン粒子
500 g (1.0, 2.0
mmφの2種)
使用量
500 gにおける
表面積
総表面積比
500 g
0.33 m2
0.57 m2
1 : 1.7
 過酸化水素はラジカルの生成を補助する役割として含有
 二酸化チタン粒子は異なる径のものを2種用意
メチレンブルー脱色方法
103
192.9
Giant
magnetostrictive
actuator
交
流
磁Piston - cylinder
界 mechanizm
振40
溶液+チタン粒子
幅
ラジカル+溶液
158
① 溶液とチタン粒子を水槽内
に封入する
② アクチュエータに交流磁界
を印加、振幅により断熱圧
縮・膨張を行う
③ ラジカルが生成されれば溶
液と反応する
④ 溶液を取り出し、660 nm
での吸光度を測定する
Unit : mm
断熱膨張・圧縮
溶液を取り出して吸光度評価
メチレンブルー脱色結果 過酸化水素依存
 過酸化水素H2O2含有量による比較(MB脱色へのH2O2の影響を調
べるため)
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0 A, 駆動時間20 min, チタン粒子2
mmφ(500 g)
1 .2
H2O2:0 ml
A b so rb an ce E 2 /C 1 [arb .]
1 .1
H2O2:10 ml
0 ml
10 m l
20 m l
1 .0
H2O2:20 ml
過酸化水素を多量に含む場合,脱色が進行している
0 .8
⇒過酸化水素がラジカル生成を補助している
0 .7
(過酸化水素が直接的な脱色の原因ではない)
0 .9
0 .6
0 .5
E x p o su re 2
実験環境付近の温度による大腸菌菌数の変化
18.5, 20.0, 21.5℃ 3種の温度で40 min放置した後の菌数
140
120
菌数
100
80
60
40
20
0
1 8 .5 ℃
2 0 .0 ℃
2 1 .5 ℃
恒 温 温 度 [℃ ]
実験中のControl とExposure温度差(およそ±1.5℃以内)では
滅菌結果に影響を与えない
Bacterio Phage MS2の不活性化実験
 キャビテーション曝露時間による不活性効果
 駆動周波数120 Hz, 励磁電流5.0A, チタン粒子2 mmφ×10粒,
M S 2 E x isten ce R etio N /C 1
1.2
10m in
20m in
30m in
45m in
60m in
1.0
0.8
0.6
大腸菌と異なりE1とE2に不活性の差がない
0.4
⇒二酸化チタンのラジカルが不活性に影響を与えていない
⇒キャビテーションによる不活性効果が大きい
0.2
0.0
C1
C2
E1
E2