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液体重水素標的の
改造と運転再開
新NKSに設置するための改造、お
よび前回使用時の問題点とその解
決のための改造、再運転スケジュー
ルについて。
中間エネルギー
神田 浩樹
液体重水素標的の概要
• 水素、重水素の
液化(約50ml)
• ヒーターで温度コ
ントロール
(18K→3.6W,
14K→1.5W)
• K0崩壊領域を増
やすためのセル
のオフセット
• 真空引き ~1日
• 冷凍 ~7時間
• 液化 ~5時間
2005/5/18
K0打ち合わせ
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NKS新旧比較
新NKS電磁石側面図
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旧NKS側面図
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ヨーク上部からビームラインまで
の長さ
• 旧NKS:1040mm
• 680電磁石:1308mm
• 現在の標的挿入部の貯留部中心からの長
さ:1120mm
•
•
挿入部を延長する必要あり。標的昇降装置の設計を考慮しつつ延
長する長さを検討する(調節代30mmを入れて1338mm程度に
延長すれば良いか)。
延長の方法は2通り
1. 液化部と貯留部の間の管を延長する
2. 冷凍機から液化部の間の銅ロッドを延長する
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標的挿入用穴の直径
• 旧NKS:約110mm
• 680電磁石:130(極)~200mm(ヨーク)
K0崩壊領域を多めに取る?
yieldを増す効果は限定的か。
標的厚さも含めてsimulationで最適化する
必要アリ
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前方のアクセプタンス
• 旧NKS:φTAGX±15度にアクセプタンスなし
• 新NKS:超前方にアクセプタンスあり
ビームライン上の物質量を可能な限り
少なくする必要あり。
• CFRPの下流側にも穴+フィルム窓を
• セルのフィルムを薄く
• 熱シールドのアルミナイズドマイラを少なく
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前回使用時の問題点
真空引きに時間がかかる
• TMPとクライオスタットをφ25長さ1mの
パイプでつないでいた(TMPをクライオス
タットとガス系の両方の真空引きに利用す
るつもりだったため)ために、真空引きに長
い場合は1日以上かかった。
TMPをクライオスタットに内径100mm長さ200mm程度
の引き出し管を挟んで取り付ける。
TMP本来の排気速度を発揮できるようになる。
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冷凍機第二段の冷却に時間が
かかる
• 冷凍機の第二段は10Kまで冷えるが、温
度の高いところでの冷凍パワーが小さい。
液化開始温度である18Kまで冷凍するの
に7時間かかった。
高温でのパワーに余裕のある第一段
と第二段の間を熱スイッチで接続する。
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熱スイッチとは?
• 熱の導通を入/切できる装置。いろいろな
種類のものがあるが、ガスを利用したもの
が扱いやすいかと考えている。
Cryogenics 40(2000)769
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貯留部の形状が最適化されてな
かった。
• 1次元モデルのみで標的厚さの最適値を評価し
た。いまやちゃんとしたシミュレーターがあるので、
厚さ、崩壊領域の最適値を調べることができるは
ず。
• 貯留部のアルミ部分の肉厚が1mmと、かなり余
裕を見た設計。Hall-Aの冷凍標的はアルミ製で、
アルカリ溶解により0.18mmの厚さまで薄くして
いる(耐圧は0.6MPa)。
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改造後のクライオスタット
• 挿入部の延長(方
法は2通りの内、
簡単な方からテス
ト)
• TMPを直接取り
付け
• 熱スイッチを追加
• 標的厚さ、標的部
直径の最適化
• 貯留容器肉厚を
小さく
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再運転・改造にかかる金額・納期
物品・作業
金額
納期
クライオスタット延長
230000 2ヶ月
TMPポート追加
145000 ↑
熱スイッチ4個
440000 ↑
運搬、組立、試験等
757900 ↑
薄肉(0.5mm)セル
280000 1.5ヶ月
CFRP穴あけ加工
<200000 0.5ヶ月
標的昇降装置
400000 1ヶ月
重水素ガス(300ℓ)
480000 1.5ヶ月
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スケジュール
• 昇降装置を製作、CFRP工作も発注。
• GeVγ実験棟の整理・再配管。可能なら水素の
液化テストも。
• 昇降装置の納期後(1ヶ月)に鈴木商館へ移送。
• セル・フィルム窓の薄肉化スタディ。
• 改造が完了し次第(2ヶ月)鈴木商館で水素の液
化テスト。
• 仙台に移送後に水素、重水素の液化テスト。
• 第二実験室へ移動。
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