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football lounge project
アメリカンフットボール特化型スポーツバー
事業計画書
目次
事業概要
2
市場分析
13
ミッション
3
自社分析
14
事業イメージ
4
立ち上げ戦略
15
事業の目的
5
成長戦略と目標
16
店舗概要
6
リスクと対策
17
店舗イメージ
7
利益計画
18
メニュー例(フード)
8
売上計画
19
メニュー例(ドリンク)
9
人員計画
20
営業時間
10
損益分岐点
21
コミュニティ・デザイン
11
初期費用
22
飲食以外のサービス展開
12
アクションプラン
23
事業展望
24
football lounge project
1
事業概要
スポーツバー
店内のモニターでスポーツ観戦を楽し
める飲食店。
基本要素
+
特色
アメリカンフットボールに特化
ファンの交流の場としてデザイン
試合の行なわれる日はもちろん生放映
で、その他の日や時間帯にも録画で、
基本的に毎日放映します。また、イン
ターネットの配信により、リクエストに応
じた試合を放映できる環境を整えます。
SNSのコミュニティを反映させ、ファンの
交流の場としてデザインします。アメリ
カンフットボールはマイナーなスポーツ
ですが、だからこそ生まれるファン同士
の相互交流を活かすことができます。
アメリカンフットボールに関連したDVD、
書籍、雑誌、ゲームなども置き、試合
観戦だけでなく、常にファンが楽しめる
コンテンツを提供します。
モニターやPC、ゲーム機などは複数用
意し、顧客がグループごとに自由に楽
しめる環境を作ります。試合観戦のみ
でなく、チームのミーティング、ゲーム
会、SNSのオフ会などに利用できる店
舗とします。
football lounge project
2
ミッション
football lounge は
アメリカンフットボール・ファンにとって
心地の良い場を提供します。
ファンが集まり、飲食とともに観戦を自由に楽しむ。
マイナーな趣味の持ち主が同好の士と知り合える。
ファンのための、コミュニティのハブとなる。
さらに、まだまだ一般的には普及していない
アメリカンフットボールを広めるための入り口になる。
そんなスペースをつくります。
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3
事業イメージ
■顧客から店舗■
場を利用する。
自分が関わって維持する。
football lounge
■顧客同士■
スムーズに交流できる。
相互にコンテンツとなる。
理念
楽しく多様な社会を。
どんな趣味や文化もファンには大切。
ファンがいれば事業化できる。
信念
まずはアメリカンフットボールから。
■店舗から顧客■
趣味の場・環境を整える。
自由に使える設備を提供。
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4
事業の目的
動機
サッカー人気の定着以来、スポーツバーも一般化しま
した。しかし現在、当事業計画のような、アメリカンフッ
トボールに特化したスポーツバーなどはありません。
都内でも、最も大きな試合であるスーパーボウルです
ら、観戦できるのは数ヶ所のみです。
しかしアメリカンフットボールは、マイナーだとはいえ、
十分なファン数と豊富なコンテンツを有しています。
そこで、いつでも試合観戦ができ、ファン同士の交流
もできる場をつくりたい、さらには、アメリカンフット
ボールの人気向上の一端を担えれば、と考えるにい
たりました。
経緯
アメリカンフットボールはいまだマイナーなスポーツで
ありながら、ファン層は幅広く、インターネット上のSNS
などでの交流は盛んで、すでにコミュニティが形成さ
れています。つまり、市場は存在しています。
そして、SNS上にて当事業案について発言したところ、
多くの賛同者や、実現を期待する声を受け取りました。
潜在的なニーズも確認できました。
その反響の意外な大きさから、インターネット上でファ
ンにアプローチすることで、店舗としてコミュニティの
場を成立させる、いわばSNSの手法での事業化の大
きな可能性を知り、事業化を決意しました。
football lounge project
目標
さらに、当事業の手法は、他の多くのジャンルにも応用で
きると考えています。
マイナーな趣味であっても、インターネットやSNSなどを通
じて、コミュニティが形成されている分野は数多くあります。
そこには当事業と同じく市場があり、十分なファンがいま
す。また、そのコミュニティの一員であれば、自然とニー
ズも汲み取れます。
したがって、アメリカンフットボールを中心とした当事業が
先行事例となれば、それぞれの趣味のコミュニティにおい
て、当事業と同様の、ファンたちが集まり楽しむ場をつく
ることも可能となるはずです。
当事業を成功させ、SNS的な店舗運営のノウハウを確立
し、他分野に応用する。ニッチなジャンルでのビジネス創
造手法をつくり、広め、数多くの個性的な場を生みだす、
その手助けをしていく。これが、当事業単体でのミッション
に続く、第二の目標です。
スポーツや趣味の分野だけでなく、芸術・文化に関する
事業などにおいても、企業のメセナ活動や広告収益での
運営は次第に困難になってきています。継続を断念せざ
るをえないものも少なくありません。
そこで、マイナーだからという理由で、その事業を消滅さ
せてしまうのではなく、それを好む人たちが、自分たちで
コミュニティの場を経営・維持できるようにする。それが多
様で豊かな社会を生み出すためのステップでもあり、これ
から社会全体が進む方向となっていくと考えます。
5
店舗概要
コンセプト
心地よく趣味を楽しめる場を提供する
個々の楽しみ方に対応できる設備
試合観戦については、有料チャンネルやインター
ネット配信など多数用意し、テーブルごとに好みの
試合・番組を選んで視聴できる環境を整えます。
さらに、アメリカンフットボールに関するDVD、書
籍、雑誌、ゲームなどを置き、wifiを開放して、試
合観戦以外でもそれぞれが自由に楽しめるコンテ
ンツを豊富に常備します。
ライブ放映にも対応する営業時間
アメリカで行なわれる試合は、時差のため日本時
間では深夜から午前中の放映となることがほとん
どです。そのため、生中継で観ることができるス
ポーツバーはほとんどありませんでした。
そこで、当店舗では試合の行なわれる日には営業
時間を延長し、生放映に対応します。
football lounge project
飲食店としても十分に楽しめるメニュー
スポーツバーに多い食事類、バー利用可能なアル
コール類を充実させます。また、食べやすいフィン
ガーフードや、注文が簡易なコース料理など、試
合観戦をさらに楽しめるものを用意します。
ライブ放映が午前中となることもあるので、軽食、
デザート類、ノンアルコールのドリンク類も揃え、多
目的に使いやすいメニューとします。
同じ趣味を持つ人たち
野球やサッカーに比べると観戦人口が少ないアメ
リカンフットボールは、ファン同士が交流する機会
も限られていました。そのため、ファンが集まる当
店舗は貴重な場となりえます。また、ファンにとっ
ては、他のファンたちがそのまま興味深いコンテン
ツともなり、相互に楽しみが広がっていきます。
6
店舗イメージ
店内デザイン案
※レイアウト、席数などは仮のものです。
■店舗の広さは10~15坪を予定しています。
ここでは約13.5坪、客席スペース5×7メー
トル(10.5坪)を想定しています。スペース
の形状や広さにより、ベンチシート、ソファ
などの配置が可能ならば導入します。
■立地は新宿を第一候補とします。
趣味性の高い店舗なので独自の集客力を
持つため、通りからの視認性は低くとも、
駅からのアクセスが良いことを優先します。
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■座席数
標準26席(最大32席)
一名様に便利なカウンター、
専用モニターのあるテーブル席、
グループでの利用に対応できる
可動テーブルを配置します。
■放映設備
メイン・スクリーン(80インチ)×1
サブ・モニター(42インチ)×3
テーブル・モニター(32インチ)×2
iPad ×4
コントロール用PC ×1
■その他設備
書籍・雑誌・DVD
無線LAN、電源を開放
7
メニュー例(フード)
サラダ&野菜
蒸し鶏のゴマだれ
生ハムとチーズのバジルソルト
シーザーサラダ
スモークサーモンのマリネ風
温野菜のバルサミコソース
グリル野菜のバーニャカウダ
ブロッコリーとポテトのアンチョビソース
ジャーキー入りポテトサラダ
デザート
ニューヨーク・チーズケーキ
ガトーショコラ
コーヒータルト
シフォンケーキ&コンフィチュール
(りんご/洋なし/マンゴー)
生チョコ
(プレーン/ウィスキー/
シャンパン/アップルブランデー)
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フィンガーフード
バッファローチキンウィング
(ホットソース/てりやきソース)
スパイシーシュリンプ
フィッシュ&チップス
チキン&チップス
ささみの春巻き
フレンチフライ
スモークサーモンのピザ仕立て
オイル・サーディンの生春巻き
串・スモーク・オイスター
スティック・キーマカレー
ナチョス
ビーフジャーキー
スモークチーズ
ミックスナッツ
生ハム
ポップコーン
オニオンリング
メイン&プレート
チリビーンズ&チョリソー
チリビーンズ・ホットドッグ・プレート
ローストビーフ
ローストビーフ・サンド・プレート
スモークベーコン・ステーキ
スモークベーコン・サンド・プレート
ビーフシチュー
ビーフシチュー・プレート(パン/ライス)
ジャークチキン
ジャークチキン・プレート(サンドイッチ/ライス)
ハンバーグ
ハンバーガー/ロコモコ・プレート
※プレートはパン/ライス、フレンチフライつきアレンジ
8
メニュー例(ドリンク)
樽ビール
すっきりした喉越し重視のもの、味わいの強いしっかりしたもの、
スタウトの3種類を、入れ替えつつ用意。
日本酒
入れ替えつつ、味や産地の重複しないものを4種程度用意。
焼酎
ボトルビール
入れ替えつつ、アメリカ産、ヨーロッパ産、日本産、および地ビー
ルを各5種、計20種類程度用意。
ミラー・ライトやハイネケンなど、スポーツ番組や大会のスポン
サーとなっている銘柄は常備。
ワイン
グラスでも提供するものを、赤、白、スパークリング各1~2
種ずつ用意。これらはボトル売りでは3000~7000円程度。
ボトル売りは多少価格帯を高くし、5000~30000円程度のも
のを10種程度ストック。
贅沢シャンパン
通常30000円以上のものを数種ストック。お客様の記念日、ひ
いきのチームが勝った日などには半額で提供。
カクテル
メニューでは代表的なものを紹介。
また、NFL各チームの所在地やチーム名などに関連した
カクテルを大きく紹介。
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入れ替えつつ、味や産地の重複しないものを芋焼酎6種、
麦焼酎2種、米焼酎2種程度用意。
梅酒
入れ替えつつ、味や産地の重複しないものを4種程度用意。
ウィスキー
定番のものは常備し、特徴のあるものやボトラーズによる
ものは入れ替えつつ、シングルモルト50種、ブレンデッドお
よびアイリッシュ20種、バーボン20種程度用意。
その他酒類
ジン、ウォッカ、ラム、カシスなどは、カクテルにも使われる
標準的なものの他、プレミアムラインも1~2種ずつ用意。
カルヴァドス、グラッパなども各数種ずつ用意。
ソフトドリンク
カクテルにも使用するので、種類は多めに用意。
紅茶は4種程度、コーヒーは2種程度を入れ替えつつ用意
し、エスプレッソにも対応。
また、ノンアルコールカクテルを、代表的なものを10種類
程度メニュー上で紹介。
9
営業時間
試合放映時間
当店舗はアメリカンフットボールに
特化したスポーツバーですので、
放映内容もアメフト、特にNFLのス
ケジュールに合わせることとなり
ます。
具体的には、
金曜日8時~13時、
日曜日26時~月曜日の13時、
火曜日8時~13時、
が、試合が行なわれる時間帯で
す。日本時間では、必ずしもバー
営業に適した時間帯とは言えませ
んが、NFLファンの需要は少なく
ありません。
したがって、当店舗もこれらの時
間帯に営業を行なうことで、アメリ
カンフットボールファンの認知度を
上げ、なおかつリピーターを得る
足場としたいと考えます。
その他、試合の行なわれない日
については、一般のスポーツバー
同様の営業時間とします。
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オープン当初
基本営業時間は、
平日17時~24時、
金土曜日17時~翌5時
とします。
それにNFLのライブ放映が行なわ
れる時間帯の営業を加えますの
で、
月曜:17~24時
火曜:7~14時、17時~24時
水曜:17~24時
木曜:17~24時
金曜:7~14時、17時~翌5時
土曜:17~翌5時
日曜:17~翌14時
これが最低限営業を行ないたい
時間帯ですので、オープン当初は、
このような多少変則的な営業時間
とします。
目標
オープン当初はNFLに照準を絞っ
ての営業とします。しかし、潜在顧
客は他にも想定されています。ア
メリカ大学のアメリカンフットボー
ル、さらにファン層が近いMLBや
NBAの放映も可能です。店舗とし
て認知度が上がりリピーターを得
られた後には、できる限り多くのス
ポーツ、試合の放映を目指したい
と考えます。
それらはNFLとは試合放映時間
帯が異なり、平日午前中が中心と
なります。ので、その時間帯の営
業を常に行う、
月曜:通し営業~24時
火曜:7時~24時
水曜:7時~24時
木曜:7時~24時
金曜:7時~翌5時
土曜:7時~翌5時
日曜:7時~通し営業
とすることが目標です。
10
コミュニティ・デザイン
店舗を中心として、ファンがより楽しめる形をつくります。
チームグッズを身に着けての来店で優待
ファン同士がより盛り上がって観戦できる演出を用
意します。そのひとつとして、その日、メイン・モニ
ターで放映する試合に出場するチームのジャージ、
シャツ、グッズなどを身に着けて来店された方には、
ドリンクのサービスや割引などの優待を行ないま
す。また、グッズなどをお持ちでない方には、店舗
からの貸し出しも行なえるよう準備します。
解説ボランティアの組織
観戦人口の増加もファン層の拡大には欠かせま
せんが、アメリカンフットボールは、比較的実際に
プレーすることが難しく、ルールにも馴染みのない
スポーツのため、初心者が観戦を始めることの
ハードルも高くなってしまっています。そこで、一緒
に試合を観て、その場で解説をし、質問に答えら
れる解説者に店舗に待機してもらいます。
現役プレーヤー優待サービス
アメリカンフットボールの普及・ファン層の拡大に
は、競技人口の増加も欠かせません。また、競技
環境が必ずしも整っているとも言えません。
当事業でも、微力であり、当初は来店してくださっ
たプレーヤーへのサービス程度しかできませんが、
環境整備・競技人口の拡大のお手伝いをしていき
たいと思っています。
観戦チケット半券でのサービスを実施
国内のアメリカンフットボールをスタジアムに行っ
て観戦するファン層と、NFLをTVで観戦するファン
層は、重なりあうものの、どちらかのみを観るとい
う人も多いようです。2つのファン層の分断は、競
技者と観戦者の分離に近いものとも感じます。相
互に交流してもらい、両方のリーグに興味を持って
もらうための仕組みも順次つくっていきます。
その他、店舗で実施できること、店舗が仲介してできることを検討し、
情報が蓄積される場所、ファン同士の交流が生まれる場所をデザインしていきます。
football lounge project
11
飲食以外のサービス展開
当事業の主体となるのは、
店舗での飲食サービスですが、
アメリカンフットボール・ファンが
多数集まる場所を持っている
ことを活かし、
ターゲット層が重なる分野、
ファンのニーズがある分野の、
飲食以外のサービスも積極的に
展開していきます。
グッズの輸入販売
アメリカンフットボールのグッズやア
パレルの市場も、決して大きくはあり
ませんが、根強いファンを持っていま
す。また現在のところ、取り扱い業者
が少ないためか、販売価格も利幅が
大きく設定されているものの多い有
望な分野です。
ただし、輸入販売は仕入れおよび在
庫のリスクがありますので、事業開
始当初は資金力にあわせ、輸入代
行業、カタログ販売などから開始しま
す。その後、徐々に取扱う商品の種
類・数量・在庫量を増やしていきます。
football lounge project
レンタル・スペース提供
ワークショップ
日本の、特にプライベートチームは、
運営環境が整っていません。当事業
では、モニターやホワイトボードなど
必要な機材はそろっていますので、
ミーティングのための場所の提供が
可能です。
日中ならばバー営業とのバッティン
グもなく、試合後の夕方以降は打ち
上げを兼ねた飲食つきのミーティン
グを、必要に応じて貸切で行なうこと
もできます。
また、チームの登録住所の確保や、
郵便物などを受け取るためのバー
チャル・オフィスとしてのサービスも
行なえます。
チアの人を招いて応援の仕方、試合
観戦前のプラカードづくり、twitter実
況のやり方、試合記録play by play
のつけ方。さらには店舗を出て試合
観戦、フラッグフットボール体験など、
アメリカンフットボールをさらに多面
的に楽しむワークショップを開催しま
す。
講演・ゲストトーク
実際にゲストを呼んでの講演やトー
クショーなどを行ないます。コーチに
よる戦術解説、NFLに挑戦した選手
の体験談、現役選手による出場した
試合の解説など、ファンが聞きたい・
知りたいイベントを企画します。
独自試合中継
日本国内の大学リーグ・社会人リー
グとも、主な試合以外のテレビ放送
は限られています。
そこで、独自にインターネットを使い
試合中継を試みます。
当初はごく小規模なボランティア運
営となりますが、徐々に広告やパッ
ケージ販売などによる収益化を目指
します。
また、中継自体で利益をあげられな
くとも、店舗での放映によるコンテン
ツ強化と集客力向上は、このサービ
スを行なうに十分な理由となります。
12
市場分析
市場規模
市場の特性
ニッチですが、当事業の大きさに対して十分な規模です。
大きくありませんが、アプローチのしやすい市場です。
近年一般化したスポーツバーという形態の一部です。
外食産業
当店
スポーツバー
マイナーな趣味に共通した特性として、日常的に周囲に
同じ趣味を持ったファンがいることが少ないため、イン
ターネット上などで交流が活発になることがあげられま
す。アメリカンフットボールも例外ではなく、すでに各種
SNSでは数千人規模のコミュニティが形成され、活発な
交流が行なわれています。
酒類を提供する飲食店
外食産業全体から見ると大きな市場ではありませんが、
数店舗が利益を得るに十分な大きさであると考えます。
潜在顧客数も当店舗の大きさに対して十分です。
アメリカンフットボールの競技人口は2万人程、競技経
験者は25万人程と推定されます。観戦人口はその5倍
以上と考えられますので、100万人単位となります。地域
を絞り実際に足を運ぶ人を見てみると、日本社会人リー
グの、東京での試合の平均入場者数が2000人を超えて
います。
またアメリカンフットボールは、同じくマイナーな趣味で
ある鉄道模型と、専門雑誌の発行部数が20万部強とほ
ぼ同じ規模で推移しています。鉄道模型をコンテンツと
した、ファンの集まるバーが都内だけでも数店舗ありま
すので、当事業も同程度の展開は可能だと考えます。
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それらを構成するメンバーの多くは当店舗の潜在顧客と
考えられます。我々もすでにそれらコミュニティの内側に
おりますので、容易にコストをかけず数千人規模のター
ゲット層にアプローチすることが可能です。
また、それらのコミュニティは、ニッチであるがための親
近感・一体感が生まれています。そこで、コミュニティが
現実に交流できる場として当店舗をデザインすることで、
来店までの抵抗感を少なくすることができます。
スポーツバーの一般化が2002年サッカーワールドカップ
前後だった影響か、いまだ放映内容はサッカーが中心
です。ただしその中でも、特定の国のリーグや、特定の
チームなど、店舗によりコンテンツの選別・細分化が始
まっています。この傾向は他のスポーツへも進みつつあ
りますので、当店舗はアメリカンフットボールに特化した
スポーツバーとして、シェアを確保できると考えます。
13
自社分析
強み
弱み
未開拓の市場を主なターゲットとすることができる。
アメリカンフットボールに特化したスポーツバーは
ありませんので、競合がいない市場です。
市場全体の規模の小ささ。
いまだアメリカンフットボールはマイナーな趣味で
すので、絶対的な規模の限界はあります。
事業開始前に潜在顧客にアプローチできる。
すでに形成されているコミュニティにリーチしてい
ますので、事業開始時の顧客獲得に有利です。
当事業の主体の組織と資本の小ささ。
我々の経営資源は大きくありません。組織や資本
の不足による不利が生じる可能性があります。
競争力
競争力の源泉
ファン・コミュニティとのつながり
開拓者として、競合の
いない時期に事業を開
始できる。
先行者の有利さを活用
し、素早く知名度を上
げることができる。
ニッチ市場に生まれや
すいロイヤリティを積
極的につくりだす。
競合が現れても、確実
にシェアを確保し、事
業を安定させる。
潜在顧客のニーズを
正確に把握することが
できる。
すばやく顧客の望んで
いる店舗、サービスを
つくることができる。
知名度が上げ、さらに
効果的なマーケティン
グを可能にする。
常にコミュニティを主体
とすることで、事業主
体の小ささを補う。
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14
立ち上げ戦略
開店→集客という順序を、集客→開店と逆転させることで、立ち上げ時のリスクを最小にします。
従来のマイナーな趣味の店舗の成立過程
現在でも、マイナーな趣味をコン
テンツの中心とした店舗は少なく
ありません。ただしそれらは、当事
業とは異なる成立過程を経ていま
す。
まず中心ができることで、そこに
人が集まってくる、という順序です。
ある趣味の分野において、十分な
ターゲット数とニーズを感じた人が、
まず店舗を作ることが第一となっ
ていました。そして、その店舗に同
じ趣味を持つファンたちが集まり、
コミュニティが形成されることで固
定客が増えていき、店舗の経営が
安定する。これが従来の成立過
程です。
店舗がつくられる
コアとなる人が店舗を
作り、営業を行なう。
ファンが集まる
同じ趣味を持つ人たち
が集まり、交流が生ま
れて、コミュニティが形
成される。
当事業では、インターネット上で同
じ趣味を持つ人たちによって、半
ば自然発生的に形成される集団
の成立過程を援用・再現すること
で、店舗を作ります。
ネット上のSNSなどでは、まず趣
味を介して個々人が結びつきます。
その繋がりが次第に広がり、やが
てコミュニティが形成されます。そ
こには十分な人数のファンがいて、
活発な交流もあります。しかし、中
心となる場はありません。そこで、
その中でコアとなる人を定め、現
実に店舗として作ります。
従来の成立過程とは逆の順序で、
店舗が生まれます。
SNSでのコミュニティ形成過程の援用
そしてアメリカンフットボールのコミュニティは、すでに店舗作り・維持が可能な規模です。
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15
成長戦略と目標
ステップ1:現状
ステップ2:起業
ステップ3:目標
潜在需要の発見
東京にて一号店を開店
他ジャンルへの応用
ネット上のアメリカンフットボー
ルのファン、およびそのコミュニ
ティを把握します。
その規模・参加人数から、その
ファンを顧客の中心とした店舗
経営が可能か判断します。
まず比較的ファンの多い東京に
店舗をつくります。開店前から
の見込み客をアドバンテージと
して、店舗経営の開業直後から
安定させることが可能です。
さらに、コミュニティ外への宣伝
により客層を広げます。
まず当事業はニッチな趣味をコ
ンテンツとした店舗経営の先行
事例となります。
その手順をアメリカンフットボー
ル以外にも応用し、他分野でも
同様に事業化を実現します。
見込み客の確保
多店舗展開
コンサルティング事業へ
アメリカンフットボールのコミュニ
ティにリーチし、その中での交流
から需要を確認、望まれる店舗
の形を調査します。
同時に見込み客を確保し、その
人数により維持できる店舗の大
きさを判断します。
アメリカンフットボールのファン
は全国に広がっており、特に関
西は厚くなっています。ステップ
1の手法を繰り返し、東京だけ
でなく全国を対象として、出店可
能な場所を調査し、店舗を増や
していきます。
ノウハウの蓄積により、コミュニ
ティの場のつくり方、リスクの小
さい趣味の店舗の事業化手法、
を確立します。そして、より多く
のジャンルへその手法を広め、
趣味の店舗を増やすため、コン
サルティングを行ないます。
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16
リスクと対策
環境要因
外的要因
予想よりも市場規模が小さい。
↓
多ジャンル展開により市場を確保する。
アメリカンフットボールを扱う店舗の増加。
↓
交流による顧客の確保と多ジャンル化。
アメリカンフットボールのファン数が、それに特化した
スポーツバーを維持するに十分でなかったと判断さ
れた場合は、比較的ファン層の近い野球やバスケット
ボールなどの放映も行い、複数のジャンルのファンへ
アプローチすることで、市場規模・集客力を確保しま
す。
当事業の成功は十分な市場規模の証明でもあります
ので、新規参入者や従来のスポーツバーでもアメリカ
ンフットボールを扱う店舗が現れると思われます。当
店舗は先行者のメリットを活かし、顧客・コミュニティと
の交流を促進してリピーターを確保します。同時に扱
うジャンルを多様化し、新顧客層を開拓していきます。
内的要因
メニュー・店舗形態が顧客満足を得られない。
↓
メニューや店舗形態を一般化する。
当事業は、開始前にあらかじめアメリカンフットボール
のファンのニーズを調査し、それに特化した形態で営
業を開始します。その形で顧客全体の満足が得られ
なかった場合、一部の層の需要に特化しすぎている
ものと判断されますので、一般のパブやスポーツバー
に形態を近づけます。
football lounge project
当事業の強みの多くは、アメリカンフットボールに特化しているこ
とから生まれてくるものです。しかし、リスクもまた、アメリカン
フットボールへの特化という形態に大きく関わっています。した
がって、市場と店舗の状況を正しく判断し、形態を的確に変化さ
せることが必要です。
つまり、当事業に特有のリスクは、
・特化レベルを上げる(コミュニティと深く関わる)
・特化レベルを下げる(多ジャンル化・一般化する)
の調整により対処できます。
多ジャンル化は当初のコンセプトから外れることでもありますが、
まずは店舗を維持しつつ、市場を広げることを目標とします。
17
利益計画
営業時間を第2期まで、オープン当初の時間帯、第3期から目標のものとしています。
第1期
月平均
売上高
第2期
年間
月平均
第3期
年間
月平均
年間
4,485
53,820
4,485
53,820
6,045
72,540
1,570
18,840
1,570
18,840
2,594
31,128
人件費(フルタイム)
750
9,000
750
9,000
750
9,000
人件費(パートタイム)
566
6,792
566
6,792
686
8,232
店舗家賃
300
3,600
300
3,600
300
3,600
光熱費
100
1,200
100
1,200
150
1,800
その他雑費
100
1,200
100
1,200
150
1,800
3,386
40,632
3,386
40,632
4,630
55,560
1,099
13,188
1,099
13,188
1,415
16,980
借入金返済
100
1,200
100
1,200
100
1,200
税引前利益
999
11,988
999
11,988
1,315
15,780
納税引当金
400
4,795
400
4,795
526
6,312
純利益
599
7,193
599
7,193
789
9,468
売上原価(35%)
諸経費
小計
営業利益
(単位:千円)
football lounge project
18
売上計画
座席は店舗デザイン標準の26席を基本とし、各曜日の回転数を下記の通り設定しています。
また、客単価は3,500円としています。
第1・2期
曜日
営業時間
月
17-24時
火
7-14時、17-24時
水
第3期
回転数
客数
営業時間
回転数
客数
1
26
7-24時
1.5
39
1.5
39
7-24時
1.5
39
17-24時
1
26
7-24時
1.5
39
木
17-24時
1
26
7-24時
1.5
39
金
7-14時、17-翌5時
2.5
65
7-翌5時
2.5
65
土
17-翌5時
2
52
7-翌5時
3.5
91
日
17-翌14時
2.5
65
7-翌7時
3.5
91
週合計
299
403
月合計
1,281
1,727
月売上(単位:千円)
4,485
6,045
football lounge project
19
人員計画
フルタイムの従業員を3名雇用します。
フ
ル
タ
イ
ム
従
業
員
フルタイムA
基本時間帯(夕方~夜)担当
フルタイム従業員は、週5日出勤、一日8時間勤務(休憩1時間)を
基本とし、ローテーションで休暇を取るものとします。
そこにパートタイム従業員で人員数を補完し、時間帯ごとに下記
以上の人数を確保します。
平日
夕方~夜
3名
フルタイムB
基本時間帯+深夜担当
フルタイムC
基本時間帯+早朝担当
朝~昼
2名
深夜
3名
週末
夕方~夜
4名
+
適宜パートタイム従業員を雇用し対応します。
パ
ー
ト
タ
イ
ム
従
業
員
パートタイムA
夕方~夜担当
パートタイムB
深夜帯担当
パートタイムC
朝昼担当
それによると、パートタイムの週間勤務時間は合計
第1・2期:132時間、第3期:160時間 となります。
したがって人件費合計はこのようになります。
第1・2期
第3期
フルタイム
3名
750
750
パートタイム
月平均
566
686
1,316
1,436
合計
(単位:千円)
football lounge project
20
損益分岐点
150%モデル
基本モデル
65%モデル
45%モデル
基本計画での従業員数
で対応できるのが、この
モデルの客数と推測し
ます。この水準で従業
員数の増強を行ないま
す。
前出の売上計画での予
測客数です。
これを基本とします。
客数が基本モデルの
65%となったものです。
人員計画などを変えな
い場合、ここが損益分
岐点となります。
基本の45%まで客数を
落としたモデルです。
従業員をフルタイムの3
名のみにすることで、こ
こを損益分岐点とするこ
とができます。
客数
曜日
150%モデル
基本モデル
65%モデル
45%モデル
月
39
26
17
12
火
59
39
25
18
水
39
26
17
12
木
39
26
17
12
金
98
65
42
30
土
78
52
34
23
日
98
65
42
30
週合計
450
299
194
137
月合計
1,929
1,281
831
587
月売上(単位:千円)
6,752
4,485
2,909
2,055
football lounge project
21
初期費用
項目
内容
法人設立費
店舗取得費
250
保証金・礼金
仲介手数料
小計
メイン・スクリーンとプロジェクター
機材
備品など
football lounge project
3,000
300
3,550
80
パソコン(2台)
206
サブ・モニター(2台)
100
テーブルモニター(2台)
58
DVDレコーダー/プレーヤー
40
スピーカー・ケーブル類
50
テーブル・椅子
300
内装
300
キッチン
300
小計
1,434
飲料仕入れ
初月コスト
金額(単位:千円)
300
売上原価
1,500
人件費
1,161
家賃
300
光熱費
100
雑費
100
小計
3,461
合計
8,445
22
アクションプラン
5月
6月
需要の規模と
趣向を調査
7月
店舗形態・
デザイン策定
8月
営業地域の確定
と店舗探し
9月
店舗取得
開店準備
メニュー完成
メニュー開発
コミュニティへの
アプローチ
オープン
人員探し
募集開始
潜在顧客への
アプローチ
開店告知
宣伝
資金調達
football lounge project
人員の確定
資金の確保
23
事業展望
フットボールラウンジの展開
コンサルティング業務
当事業は東京に第一号店を出店しますが、「アメリカン
フットボールに特化したスポーツバー」という業態は、東
京圏に数店舗、さらに全国の大きな都市ごとに出店可能
であると考えています。
決して規模は大きくないけれども確実なファン層を持つマ
イナーな趣味は多くあります。それらをコンテンツとした個
性的な店舗を運営するためのコンサルティング業務へと、
事業を拡大していきます。
特に大阪圏は、ファンの密度では東京を凌ぐほどであり、
非常に魅力的な市場です。東京圏外では、まず第一に大
阪への出店を検討します。その他、名古屋、福岡、札幌
にも潜在顧客は十分に存在すると感じています。
これら市場調査は、東京の第一号店と同様に、インター
ネット上のコミュニティを介して情報の収集が可能です。
ある商圏で十分な数の潜在顧客を確保できるかどうか、
その地域特有の需要や要望はないか、正確なマーケティ
ング調査を素早く行なうことが可能です。
当事業は、まずアメリカンフットボールを媒介として、店舗
という「場」をつくります。もともと形成されているコミュニ
ティへのアプローチにより、正確な調査ができるとともに、
潜在顧客も得ることができる、優れた手法です。
そしてこの手法は他ジャンルにも応用できます。
また、第一号店の様子、運営内容を随時インターネット上
で紹介していきます。これはもちろん第一号店の宣伝とも
なるものですが、将来の出店に向けて、営業地域外でも、
あらかじめ認知されることが可能です。それにより、実際
の出店時にはアドバンテージを得られ、スムーズに営業
を開始できるものと考えます。
当事業の強みである、進出する市場が開拓されていない
という点、潜在顧客にあらかじめアプローチできるという
点を最大限活かし、事業を展開していきます。
football lounge project
ある趣味を持つ人が、同じ趣味を持つ人たちのハブとな
ることができれば、「その趣味を持つ人たちの場」としての
店舗を成立させることが可能です。
媒介となる趣味(=モノ)に精通している個人(=ヒト)が
ハブとなれば、そこに我々が、資本(=カネ)を集める方
法をはじめとした事業化のノウハウ(=情報)を提供する
ことにより、新たな「場」をつくりだせます。
個人で、事業に必要な「ヒト、モノ、カネ、情報」すべてをそ
ろえるのは難しくとも、事業化できるモノを持ったヒトは少
なくありません。そこに我々がカネと情報を提供すること
で、新しい事業を生み出せます。
そして、街にもっと多様な「場」を生むお手伝いをしたいと
考えています。
24