中井 章人

Download Report

Transcript 中井 章人

産婦人科勤務医師の就労環境
(日本産婦人科医会 全国調査 2008.7)
日本産婦人科医会
日本医科大学
中井章人
対象
日本産婦人科医会施設情報2008年より検索
全国分娩取り扱い病院 1177施設
回収率(有効回答)
853施設(72.5%)
調査期間
平成20年6月16日から7月30日
方法
各施設産婦人科責任者に対するアンケート調査
2007 年 1 月全国アンケート調査との比較
2008 年
2007 年
対象施設
1177
1281
有効回答
853 (72.5%)
794 (62.0%)
481.6
446.3
98.3
98.4
常勤医
4.9
4.5
非常勤医師
1.9
1.5
回数(/月)
5.9
6.3*
分娩数
1 施設あたり
常勤医 1 名あたり
1 施設あたりの医師数
当直
翌日勤務緩和
142 (16.7%)
58 (7.3%)
手当増額
124 (14.5%)
73 (9.2%)
分娩手当
230 (27.0%)
61 (7.7%)
特殊手当
110 (12.9%)
41 (5.2%)
66 (7.7%)
5 (0.6%)
ハイリスク加算の還元
* 2006 年度定点調査より換算
医師数
施設数
医師1名の施設
医師2名の施設
大学
96
0 (0%)
0 (0%)
国立
33
1 (3.0%)
4 (12.1%)
都道府県立
61
6 (9.8%)
13 (21.3%)
169
36 (21.3%)
34 (20.1%)
厚生連
43
5 (11.6%)
17 (39.5%)
済生会
31
4 (12.9%)
7 (22.6%)
社保
12
0 (0%)
4 (33.3%)
日赤
53
3 (5.7%)
6 (11.3%)
私立
234
40 (17.1%)
62 (26.5%)
その他
121
9 (7.4%)
26 (21.5%)
853
104 (12.1%)
173 (20.3%)
市町村立
全施設
2005年学会調査 医師1名の施設15%
施設平均年間分娩数
700
611.2
600
543.7
497.9
481.6
500
488.8
452.1
407.9
394.7
407.6
422.3
394.0
400
300
200
100
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
私立
その他
常勤医師1名当たりの年間分娩数
180
156.7
160
140
128.9
127.5
120.0
120
114.5
109.5
107.8
102.0
98.3
97.7
100
80
60
33.3
40
20
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
私立
その他
施設毎の年間母体搬送受入数
60
53.7
48.1
50
44.2
45.0
40
31.9
30
24.2
18.5
20
15.7
14.1
10.6
10.5
10
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
私立
その他
医師数と分娩数
医師数と母体搬送受入数
3500
400
3000
350
R
2
2
= 0.1494
300
母体搬送受入数(年間)
2500
年間分娩数
R
= 0.122
2000
1500
1000
250
200
150
100
500
50
0
0
0
20
40
医師数
60
0
20
40
医師数
60
当直を除く1週間の平均勤務時間
(h)
70
58.5
57.6
60
53.8
52.1
51.7
52.5
54.0
53.5
53.6
48.5
50
50.0
40
30
20
10
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
私立
その他
1ヶ月当たりの平均当直回数
7
6.3
5.9
6
5
4.7
4.5
4.2
3.7
4
3.3
3
2
1
0
12年産婦*
18年産婦**
20年産婦
小児科
外科
内科
救急
1ヶ月当たりの平均当直回数の推移
7
20年度
5.9
12年度
6
5
4.7
4.5
4.2
4
3.4
3
3.7
3.3
3.1
2.3
2.1
2
1
0
産婦
小児科
外科
内科
救急
当直料の増額(%)
30
24.5
25
18.9
20
15.4
15
14.5
13.1
10
14.9
12.9
8.3
8.3
6.1
4.6
5
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
2007年 73施設(9.2%)
私立
その他
当直翌日の勤務緩和(%)
30
24.5
25
22.5
20
17.4
16.7
15
16.2
16.1
15.2
12.5
11.6
8.2
10
5
0
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
私立
2007年 58施設(7.3%)
その他
分娩手当の支給(%)
60
51.2
50
50
38.7
40
30.7
30
29.9
27
24
22.6
20
16.3
15.6
10
6.1
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
2007年 61施設(7.7%)
私立
その他
特別手当の支給(%)
18
16.7
16
15
14.9
14.2
14
13.2
13.1
12.9
11.6
12
9.7
10
8
6.3
6.1
6
4
2
0
合計
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
2007年 41施設(5.2%)
私立
その他
ハイリスク加算の医師への還元(%)
12
11.3
10.4
9.8
10
9.7
8.3
8
8.3
7.7
7.1
6.4
6.1
6
4
2.3
2
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
2007年 5施設(0.6%)
私立
その他
クラークの配置(%)
60
51.5
50
50
42.7
40
36.1
32.1
30
29
27.8
30
26.5
25.6
20
9.3
10
0
全施設
大学
国立
都道府県立
市町村立
厚生連
済生会
社保
日赤
私立
その他
勤務時間短縮に寄与する因子
* (多変量線形回帰分析)
Odds ratio**
(95%CI)
p value
12.25
(3.14 - 82.47)
0.002
5.76
(1.63 - 36.67)
0.021
1
Reference
10 名以下
4.78
(1.31 - 31.01)
0.034
11-19 名
2.78
(0.73 - 18.27)
0.075
20 名以上
1
Reference
なし
2.35
(1.0 -15.35)
0.048
1-49 件
1.83
(0.48 -12.02)
0.301
1
Reference
有り
0.29
(0.09 - 0.77)
なし
1
Reference
医師数
1名
2-5 名
6 名以上
助産師数
年間母体搬送受け入れ数
50 件以上
当直あけ勤務緩和
* 月の在院時間
200 時間以下
** Ajusted Odds ratio
0.023
総合周産期、地域周産期施設の概要
総合
地域
全体
75
233*
1177
64 (85.3%)
170 (72.0%)
853 (72.5%)
782.7
569.6
481.6
常勤医 1 名あたり
83.3
123.1
98.3
帝王切開率(%)
35.1
28.8
21.9
11.5
6.4
4.9
対象施設
有効回答
分娩数
1 施設あたり
1 施設あたりの医師数
常勤医
女性医師数(%)
* 236 施設中産婦人科のない
4.3 (37.4%
)
3 施設は除く
2.3 (35.9%)
1.5 (30.6 %)
総合周産期、地域周産期施設における就労環境
総合
地域
全体
75
233*
1177
64 (85.3%)
170 (72.0%)
853 (72.5%)
56.5
54.9
52.1
5.3
4.4
5.9
3.8
4.5
4.7
翌日勤務緩和
20 (31.3%)
33 (19.4%)
142 (16.7%)
手当増額
12 (18.8%)
36 (21.2%)
124 (14.5%)
分娩手当
14 (21.9%)
48 (28.2%)
230 (27.0%)
特殊手当
10 (15.6%)
25 (14.7%)
110 (12.9%)
ハイリスク加算の還元
10 (15.6%)
16 (9.4%)
66 (7.7%)
クラークの配備
26 (40.6%)
62 (36.5%)
256 (30.0)
* 236 施設中産婦人科のない
3施設は除く
対象施設
有効回答
勤務時間/週(
h/w )
当直
回数(/月)
睡眠時間(
h)
総合周産期施設と常勤医師数
14
12
12
11
10
10
施設数
10
8
7
6
6
4
4
3
3
2
3
1
3
1
1
0
0
0
5
6
7
8
9
10
11
12
13
医師数
14
15
16
17
18
19
20
勤務医師の就労環境
病院数が104施設減少、1施設の医師数は0.4人増加
参考:分娩取り扱い施設医師数7324名
:病院数1177施設、診療所1746施設
当直回数は月5.9回で当直を除く就労時間は週52時間
(1ヶ月、約300時間=学会調査295時間)
当直後の勤務緩和17%、手当増額15%
ハイリスク加算の還元7.7%
女性医師の問題点
分娩取り扱い施設常勤医師の30%は女性医師
女性医師の3分の1は妊娠・育児中
10年目で半数の女性医師は分娩から離れる
妊娠・育児中の勤務緩和は40-45%
院内保育所は半数弱の施設にある
病児、24時間保育が可能な施設は10%未満
女性医師の院内保育所利用率は40%
30%の女性医師は育児休暇を取っていない