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なぜMBOなのか
梶田 真邦
目次
はじめに
MBOとは
アパレル業界とは
アパレル業界の歴史(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)
ワールドについて
ワールドの強み
SPAとは
上場廃止をしたワケ
おわりに
はじめに
内定先の会社が株式を非公開化したという
ニュースを見て、興味が湧き、その経緯を調べ
てみたいと思った。
バブル崩壊後の苦しいアパレル業界の中でも
成長してきた企業であり、ワールドを研究する
事で、アパレル業界での企業の在り方を知る
事ができるのではないかと思った。
MBO (management buy-out)と
は
経営陣や従業員が、企業や事業部
を買収し、独立するM&A(企業の
合併、買収)の手法。
実施の理由
企業防衛策
経営の自由度・機動性の向上
Etc…
アパレル業界とは
川上・・・繊維の糸、テキスタイル(織物や編
物の布地) 製品を生産・提供する
アパレル業界
役割を担う。
川中・・・川上からの素材・テキスタイルを、既
製品(完成品)として企画・製造し、小
売段階へ卸す。
川下・・・川中から商品を仕入れ、それを一般
消費者に供給する各種小売業。
アパレル業界の歴史Ⅰ
1970年代・・・高度経済成長で消費景気に沸く。
第一次オイルショックにより、川上は大打撃!
主役が「川中」のアパレルメーカーに移る。
アパレル業界の歴史Ⅱ
1980年代・・・
・消費者の個性化、多様化に対応したDCブラン
ド(デザイナーズ・キャラクターブランド)ブーム
・百貨店の売り場拡大
・次々と誕生したファッション雑誌
・海外輸入ブランド品の急増
1991年まで、順調な拡大が続く。
アパレル業界の歴史Ⅲ
1990年代・・・バブルが崩壊し、長い消費不良
の時代に入る。
・SPA型への移行
激しい構造変化
・製造拠点の中国など海外への移転
・SC(ショッピングセンター)時代の到来
衣料品消費市場規模の推移
180,000
160,000
140,000
120,000
単位:億
100,000
80,000
60,000
40,000
20,000
0
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
出展:家計調査 国民経済計算年報
ワールドについて
会社概要
設立
1959年(神戸にて)
資本金 187億3900万円
代表取締役社長 寺井 秀蔵
ブランド数
売上高
<連結>2451億9300万円
<単体>2311億9100万円
経常利益 <連結>164億900万円
<単体>173億3100万円
ワールドについて
売上高
業界no.1の売上
250,000
200,000
150,000
百万円
100,000
50,000
0
連結
単体
2001 2002 2003 2004 2005
出展:ワールドHP
ワールドについて
卸売業
・・・主に専門店と卸形態で取引を行っ
(創業当時からの事業) ている事業。
小売事業
(92年に進出)
・・・SPA 業態
・・・ファッションコモディティ業態
・・・バイイングSPA業態
・・・その他(大型ストア・雑貨など)
出展:ワールドHP
ワールドについて
強みⅠ
国内工場
毎週店頭で売れた分だけを作っ
て、補充する試みを、小ロットで
生産できる「機動力」を持つ、国
内工場で実現している。
ワールドについて
強みⅡ
『スパークス構想』
顧客を起点に生産から小売までを一気通貫させ、ロ
ス・無駄を利益に変えるというもの。
スパークス構想をもとに新しいビジネスモデルの構築
による改革に取り掛かり始めた。
フェーズ1
SPAブランド第一号
「オゾック」の誕生
販売系の業務改革を行った。
SPA業態とは
SPA(Specialty store retailer Private Apparel)
企画・生産・販売を一体化して行う業態である。アパレ
ルメーカーの機能とアパレル小売業の機能を合体させ
たもの。
メリット
•流通経路を短縮する事により、高マージンがとれ、価格を安くして
販売できる。
•売り場の情報を直に入手でき、その情報に合わせて売れ筋商品
を増産・投入し、死に筋商品は製造を中止、とうい具合に即座に
対応できる。
ワールドについて
強みⅡ
『スパークス構想』
フェーズ2
素材開発から生産、縫製、さらに店頭への物流までの、
商品に関わる全ての流れを、店頭の動きと同期化させ
る事によって、販売と生産における機会ロスや在庫ロス
をなくそうという生産系のプロジェクト。
※この趣旨に賛同して、ワールドと一体的なネットワークを
構築する企業の連合体が「WP2」と呼ばれている。
上場を廃止したワケ(1)
MBOが敵対的買収からの、最高の
防衛策であるため。
業績が好調で財務体質も良く、
手元資金が豊富だった。
そして、これから大きな資金調達計画
もないため。
上場を廃止したワケ(2)
中長期的な経営戦略が保てるため。
更なる生産系の改革を行う。店頭やブランドから出さ
れる様々なニーズに対して、的確に対応や提案がで
きる生産体制を整えていく。
背景1
店頭情報管理や需要予測などのシステムが他のア
パレル企業にも標準装備されてきている。
SPAブランドが同質化してきてしまっている!!
上場を廃止したワケ(3)
背景2
「短い納期の多品種少量生産システム」での
質感の悪さによる、SPAブランドの売上の落
ち込み。
今後のSPAブランド
短期間の納入によるフォロー体制は残しながらも
品質を向上させる事と、初期企画の比重を
大幅に高め、トレンド(流行)追いから、
提案力重視への方向転換が迫られてきている!!
おわりに
アパレル業界での「勝ち組」「負け組み」
は、時代にあったビジネスモデルへの転
換が成功したか否かによって生まれてく
る事がわかった。
これから就職する業界について、調査で
きた事で、今後のためになった。
参考文献
 BEANS戦略」
 「よくわかるアパレル業界」 繊研新聞社 編
集局
 HP:ワールド http://www.world.co.jp/
 HP:コモジョブリサーチ
 商業統計 経済産業省